書物蔵

古本オモシロガリズム

荒川, 惣兵衛 (1898-1995)‖アラカワ,ソウベエ

あらかわそうべえ(orそうべい)は2冊ほど、「和漢蘭英庵」という版元から本を出しているが、これの読みはおそらく、「わからねいやん」ではあるまいか。かなもじ論者にしてことばなおしに挺身した荒川氏ならではの、漢語が読めないことを皮肉った私家版の版元ではないかと思う。「和漢蘭英屋(わからねいや)」という号を『曳馬新聞』で1937年以後使っていたと、鈴木正(1976:37)にあるのがその根拠。
わちき的には『こくごこくじせいさくろん』(1941)がいちばんオモシロそうなのに、どこにも所蔵がないやう。

関連文献

鈴木,正「荒川惣兵衛と「外来語辞典」 (辞典の歴史と思想 作る人と引く人の対話)」『思想の科学』(63), p28-39 (1976.6)
『信州白樺』(64)(1985)「荒川惣兵衛特集号」
近年の復刻には次の評伝が収録されているとのこと。
荒川大「父・荒川惣兵衛の後ろ姿」
百瀬正昭「荒川惣兵衛先生のこと」

(〃^-^)φ「電話番号簿式」という排列順

索引後の第一文字の読みで排列し、おなじ読みの中では漢字の画数順で排列する。