書物蔵

古本オモシロガリズム

静嘉堂文庫美術館で日本における辞書の歩み

静嘉堂文庫美術館でやっていた「日本における辞書の歩み」展に行ってみた。
http://www.seikado.or.jp/010100.html
二子玉川園が最寄り駅。わちきこっちのほうの土地勘がすっかりにぶっておるので、一本となりの路線にのってしまい、あわてて乗り換えてニコタマに進出。ぎりぎり間に合う。改札前に友人と森さんが待っていた。
駅前にでると、なんだか妙に込んでる町である。ってか、駅の東口が再開発されて繁華街となったようで。
でもわちきらは西口の旧来型商店街を北上。途中のとんかつやで飯を食おうと思うも、評判がいいのだろう、いっぱいで、手前にもどって中華料理屋へ入る。
中華料理屋ではまた書誌話がもりあがり、いつまでたっても向かえないことを心配した友人が話を切り上げて文庫方面へ。
バスがあるとのことだったが、歩くこともできる由で歩く。バス停2,3個ぶんかしら。
北上すると川があり川沿いに西へしばらくいくと文庫の入り口がある。ただし、文庫は公園みたいなとこのさらに奥にあるのでまたしばらく歩く。

すると戦前絵葉書でみたままの建物が見えてきた。ここは戦災にあわなかったんだのぅ。ってか、戦前はさぞかし閑静な田園だったのであろう。
よく考えたら世田谷区瀬田は最初の彼女の家があるところではないか(;´▽`A``
それはともかく…
展示はチョー地味でお客さんもほかにほとんど居ないのに、森さんと友人がもりあがりまくってた(*ω*;)´´
わちきは知識にとぼしいので後ろから「ほけー(・o・;」とついていくのみ。
ひとつ宋版だかに「島田翰珍蔵」と筆で書き込まれているものがあり、森さんと一緒ににやにやあきれる。って、拙ブログの古き読者には
しかし、あんな使いづらそうなもの、いったいどうやって使ったのだろうかという疑問がわく(あとで森さんに聞いたら、手垢から使い方を類推した研究もあるとか)。
わちきてきには、蘭学系の辞書で、訳語を、縦1行左横書きでかいてあるのを見て、もえもえ。また英学だったかで、カナの訳語が転倒縦書きなのに漢字の訳語が縦1行左横書きなのの違いに気づき、もえもえ。
見学を終えたところで談話室に入り込み、ただのお茶や冷水を何杯も飲みつつ書誌談義はてしなく。
さすがに出ようとなり、岩崎や太郎?の廟のあたりをぶらぶら。廟のまえにトウテツ紋の巨大な鼎があり「なにこれ変(σ^〜^)」とわちきが行ったら、「知にトウテツということもある」とか。近くにあった石碑の碑文(漢文の白文)をまたみなが読み出しているのをうしろから「ほけー(・o・;」であった。
駅前にもどるとまた、やたらに人が居る。近隣に古本屋もないし、逃げだすべとてそのまま大手町へ進出。
地下街の古書店で、森さんおもいっきり『書痴往来』立ち読みしまくりて、わかき稲村徹元さんの人物月旦を発見。ふたりしてニヤニヤす(σ^〜^)
八重洲ブックセンターをちぇっくしてのち、また地下街でビールを飲みながら書誌学談義。
最近、なぜだか国会図書館に寄贈されたらしい洋ピン(って古いねぇ)雑誌に話がおよび、

Dick. -- 大洋書房, 1984-2008
所蔵 1巻1号 = 1 (1984年12月)-25巻9号 = v. 286 (2008年9月号)
http://opac.ndl.go.jp/recordid/000009136128/jpn

宋元版の話と、トレイシー・ローズやサマンサ・フォックスの話を、受容史という観点から等価に語る森さんに友人が感心するすることしきりであった。