書物蔵

古本オモシロガリズム

国立図書館の飲食史

先週だったか、ツイッターで兵務局さんがこんなことを言っていた。

国会図書館6Fの食堂でナポリタン頼んだ。いかにもなオレンジ色していて、ピーマンたまねぎソーセージ入りで、銀のプレート皿に盛り付けられている。こういうの、めっちゃ昭和という感じがしていいよな〜、と思いながら食った(めっちゃ美味いとは言ってない)
https://twitter.com/Truppenamt/status/560916482314366978

おそらく官報あたりをひっくりかえせば業者の公募なんかがわかることなんだろーけど。
たまたま読んだ唐沢, 俊一, 1958- || カラサワ, シュンイチ氏の本に同じようなことが書いてあった。

書下ろしの本の資料集めに、永田町の国会図書館へ半月ばかり、日参したことがあった。
ここに来ると気が落ち着く。昔、学生のころ〔昭和50年代?〕、金がなくなるとここへ来てはひがな一日、本を読んで時間つぶしをしていたものだ。なにしろ無料で、日本中の本という本が読めるのだから豪儀なものだった(ぜいたくを言えば食堂がもう少し安くて、もう少しおいしければいいのに、と思ったものだ)。
唐沢俊一 著. トンデモ怪書録 :. 光文社, 1999.9. 273p ; ISBN 4-334-72884-7 :

上記引用文中の「書下ろしの本」のとこに注があり、それは次の本だという。

  • 唐沢俊一, 『女性自身』広告審議会 著. 女性自身ってば!?. 飛鳥新社, 1995.2. 157p ; ISBN 4-87031-212-3 :UM84-G1

さすれば上記が書かれたのは、1994年の末か1995年の初頭といふことになる。まだそのころのほうが、食堂はよかったような気がするが。小泉改革以来、ギョーシャが入れ替わっては安かろう悪かろうといふ傾向があるやうな…

現在〔1995年ごろ〕は改装されて、以前よりずっと立派になっていいるが、喫茶店のコーヒーやホットドックがまずいのは昔ながらだ。それと、ウェイトレスがなぜ、ああ婆さんばっかりなのだろうか?

あゝ、さういや、小泉改革で唯一よくなったのは喫茶店だったかも知れず。かつて、わちきが卒論指導で、いまは亡き図書館学資料室に行った時、担当教員に「カルボ」なる焼うどんモドキをバ、おごってもらったのが資料室に隣接していた喫茶室だったのぢゃった(笑
ただ、当時、わちきは「カルボナーラ」なる食べ物を、実は食べたことがなかったので、「こんなもんかすらん」と思ってしまってゐたのだけどね。その後、富士五湖だったかドライブに行った先のファミレスで食べて、あまりにちがふのでビックリはしたが…(笑
あゝ、国立図書館のメシといへば、同じ頃、いまは亡き「上野図書館」の地下食堂でカレーを食ったおぼへがあるよ。フツーのカレーだった。そこに行ってカレーを食はしてもらふのが、ある種の慣例だった時代…トオイメ

広告もまた記事である

ところで、趣味の出版史研究に関連するので、上記の「書下ろしの本」はどんなものなのかしら、と思うに、ネット上にある感想文によればこんな感じの本。

ゴシップ系女性雑誌の代表格、とでも言うのでしょうか、あの週刊誌「女性自身」をネタにした本ですが、その切込み型が独特というか、長い歴史のあるこの雑誌を、一人の力(だと思います)で分析しきるのは困難だろうし、なので(だと思います)本誌の新聞広告を取り出して、その広告に見られるテクニック(どうやって目を引き、主婦層の関心を呼び起こして購読につなげるか)を、かなりシニカルな視点で分析しています。
http://blogs.yahoo.co.jp/nobu__kun/61823617.html

なーるへそ。