2009 上半期ベスト30 シングル編
上半期ランキング。シングルカットされているかというよりは曲単位で。
1ミュージシャン1曲まで、ただし発表年代は問わず「今年の上半期に私が聞いた曲」でいきたい。私は耳が遅いので、去年の曲がいっぱい混じっている。まずは30位から21位まで。
30 「Remedy」Little Boots
29 「Beautiful days」嵐
28 「a fact of life」FACT
27 「Poker Face」Lady GaGa
26 「More Than a Dream」Pet Shop Boys
25 「Underdog」Kasabian
24 「Helium Hearts」Super Furry Animals
23 「三日月」くるり
22 「ワンルーム・ディスコ」Perfume
21 「She (Vocal: AutoKratz)」80Kidz
ひとことずつ。ブーツたんはかわいいです。嵐はジャニーズで一番良い曲歌ってると思うし、何より今の彼らには華がある。FACTはどせavexだろーと思ってタカをくくっていたらtaksenに教えてもらってびっくりした。Lady GaGaはおそらくガガガSPを意識して名前をつけたんでしょうね。ペットショップはアルバムが全曲超ドリーミーでよかった。Kasabianは品のない感じが好感触。ファーリーズは毎度の職人技がナイスだ。くるりは敢えてアルバム外から。新譜が「アメリカ VS くるり」の真剣勝負だったのに対して、ヨナ抜きの空気が実に心地よい。パフュームは今年の「春の歌」枠で。ケツメイシの「さくら」とかYUIの「CHE.R.RY」あたりのイメージ。「ワンルームの新居」に春を感じさせたのは技あり。80kidzは歌心と伸び盛り感を買った。
20 「Epilepsy Is Dancing」Antony and The Johnsons
- アーティスト: Antony & The Johnsons
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この人の曲と声にどうこう言おうってのが野暮ってもんだ。ただ無性に、どこまでも、心が震える。
19 「象のブルース」a flood of circle
- アーティスト: a flood of circle
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- 発売日: 2008/12/03
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怒られるのを承知で言うと、ミッシェルよりこっちが好きだ。乾いていてとがっていて、なのにかっこよすぎなくて、どこか野暮ったいんだもの。
18 「Today's Tonight」Jack Peñate
- アーティスト: ジャック・ペニャーテ
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
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キャッチ—なメロディーとラテン。こういうのに弱い。
17 「My Dear Friend (feat. Cocco)」Curly Giraffe
“Thank You For Being A Friend”e.p.
- アーティスト: Curly Giraffe,Chara,Cocco,Akino Arai,BONNIE PINK
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2009/05/13
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今年のこの人は全てがいい曲揃い。目覚ましを止めたりカーテンを開いたりパスタをゆでたり奮発してワインをあけたり、いやごめん、今のは格好つけすぎた。寝坊したり、カーテン開けたらパンツ一枚に気づいて慌てて閉めたり、ワインを買ったばかりのシャツにこぼしたり。つまり生活の中のあらゆる場面でいつまでも鳴っていて欲しい音楽ということだ。
16 「True No.9 Blues (True Romance)」Golden Silvers
- アーティスト: ゴールデン・シルヴァーズ
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2009/05/27
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今年のゲイミュージック枠。イイ!
15 「Sundowner」THE CIGAVETTES
日本の誇るビッグマウス。でかい口たたくだけあってかなり良い曲書いてると思う。歌とビートの絡みとか。特にリズムが良い。でもまあこの曲以外は、ちゃんとメッセージのある a flood of circle の方がいいな。日本語でやればいいのに。
14 「Lisztomania」Phoenix
- アーティスト: Phoenix
- 出版社/メーカー: Glassnote
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オシャレ!中身とかじゃなくて雰囲気オシャレ!
音の位相、アイデア、この狙いすまされた軽薄さ。全てがかがやいていた。
アルバムのボーナストラックに入っているデモ盤で聞くと曲そのものの良さが光る。
13 「Agoraphobia」
- アーティスト: Deerhunter
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- 発売日: 2008/10/28
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この淡々とした曲調に込められたはち切れんばかりの、そしてくだけるに決まっている夢の数々。超絶的にロマンティック。
12 「GOLD」bonobos
- アーティスト: bonobos
- 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード/ORANGE LINE TRAXXX
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ギターの佐々木康之が抜けてどうなるかと思ったら…音がよくなった!全編にほとばしる蔡の才能(今も勉強中よ「SOUL」!)。やわらかくリズミカルで、決して攻撃的にならないサウンド。歌詞も良い。
この曲は「ラブソング」の形を借りた佐々木康之へのメッセージソング。
11 「Ulysses」Franz Ferdinand
- アーティスト: Franz Ferdinand
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まあフランツをどっかに入れないわけにはいかないと。「No You Girl」と悩ましいところではあるけれど、アルバム1曲目の「何かが始まる予感」の重責を完璧に全うしたこの曲に1票!聞く度に胸が高鳴りそわそわする。
10 「BESIDE THE FOUNTAIN」HANDSOMEBOY TECHNIQUE
- アーティスト: ハンサムボーイ・テクニーク
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ここからベスト10!名曲揃い。
ミラーボールが似合って適度に気取っていて、音像が温かくて、そしてちょっぴりせつない。そんなナンバーにこれ以上何を望もうか。作者が日本人だと知ってびっくりした。
9 「ほし」曽我部恵一Band
- アーティスト: 曽我部恵一BAND,曽我部恵一
- 出版社/メーカー: ROSE RECORDS
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さすがソカベ!信じられないくらいに激キャッチ—。ライブで聞いてからシングルになるまで、僕の脳内ではあのとき1回聞いたきりの「ほし」がいつまでもいつまでもリピートしていました。「いつまでもオトナにならないU2」の趣がある。
8 「ネオンBOYS」おとぎ話
- アーティスト: おとぎ話
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やられた!日本人にしかできないセンチメンタル・アーバン・ロック・ロマンス。
7 「Eraser」No Age
- アーティスト: ノー・エイジ
- 出版社/メーカー: TONTO
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激情のギター、埋もれる歌声、くだけちるはかない夢、21世紀のシューゲイズ。キン消しで作った夢見がちな箱庭。いつ聞いても涙腺が刺激される。
PVのすばらしさは今年(去年か)一番!こんなにお金かかってないのに。
6 「Two Doors Down」Mystery Jets
- アーティスト: Mystery Jets
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これほど的確に、「近所のあの子に恋に落ちた少年」を描写した曲があっただろうか。まぶしい、まばゆい。
5「He Doesn't Know Why」Fleet Foxes
- アーティスト: FLEET FOXES
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聞くだけでただただうっとしてしまう究極の美メロ、コーラスワーク。60'sリバイバルと見せかけた完璧な確信犯。ブリューゲル。音色の、音色のすべてが現代的であり、かつ批判的。完璧です。今回のランキングに際しての減点ポイントは去年の曲っていうそれだけ。
4 「happiness!!!」木村カエラ
- アーティスト: 木村カエラ,武藤星児,Kaela Kimura
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
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ごめんなさい、今年になってようやく木村カエラを聞きました。遅ればせも遅ればせです。カエラちゃん、イイね!
特に、というかぶっちぎりでこの曲が良い。木村カエラという神様に選ばれたとびっきりキュートな女の子が、つまり無限のポジティブネス(こんな英語あるのか知らない)そのものが、自分の言葉でぎこちないメッセージを送る。それだけでもう曲として成立している。
はっきり言ってまるで足りない声量であり歌唱力のおかげで、この曲が本来のパワーでありポテンシャルが逆説的に底上げされるというマジック。これぞロック!これを味わうとあとは麻薬。
3 「'75 aka Stay With You」Lemon Jelly
- アーティスト: レモン・ジェリー
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
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みんなこれ聞いて!やばいから!一曲の中にただただあらゆる感情が詰まっていて、聞くごとにそれは表情を変えて。
好きすぎてこれ以上言葉が湧いてきません。
2 「Raindrops」Basement Jaxx
- アーティスト: Basement Jaxx
- 出版社/メーカー: XL
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まさに「雨粒」な1曲!音の粒子がまるで雨粒のようにきめ細かく、でもそれは水だからどこまでも柔らかく身を濡らす。
ちょっぴり切なくてでも享楽的。それはつまりいつものベースメントジャックスといえばいつものなのだけれど、それにしたってこのシングルは出色の出来でしょう。エキゾチックな曲調とバロックの融合(全然かみ合ってないんだけど!)もまた楽しからずや。
フジロックのラストが今から楽しみで仕方ない。
1 「Sleepyhead」Passion Pit
- アーティスト: Passion Pit
- 出版社/メーカー: French Kiss
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これには参った。ただただ参った。ライブ映像(下のやつ)のすばらしさ、これは僕がポップ・ロックミュージックを聴くときの、いつだって求めている感動の、1つの答え。
明け方のまどろみの中いつまでもさめない夢を見るような、でもどこかでそれを夢だとわかってしまっているような、そんな1曲。DeerhunterやNo Ageが「現実への処方箋」として「夢」を提示したのに対して、Passion Pitはどこまでも純粋な、「夢のための夢」を作り上げたのかもしれない。まるで現実への適応力をもたない、純粋でひ弱ないつまでもさめない夢の結晶。