テキストを入力していて物悲しくなる、老莱子。
国立国会図書館デジタルコレクションより
老莱子
戯舞学嬌癡 春風動綵衣
双親開口笑 喜色満庭圍
らうらいしは。二人のおやにつかへたる人なり。
されば老莱子七十にして。身にいつくしき衣をきて。
おさなきもののかたちになり。舞戯。又おやのためにきうじをするとて。
わざとけつまづきてころび。いとけなきもののなくやうになきけり。
このこころは。七十になりければ。としよりて。かたちうるはしからざるほどに。
さこそこのかたちを。おやのみ(見)給はば。わがみのとしよりたるを。
かなしくおもひ給はんことをおそれ。またおやのとしよりたると、おもはれざる
やうにとのために。かやうのふるまひをなしたるとなり
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親のために、変な気遣いをして踊る老莱子。
黙って老莱子を見つめる両親。複雑な思いが去来していることでしょう。
太鼓叩いている子がうちの孫だったらな~と思ってるのかもねー。
千手院観音堂の老莱子。