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2007-04-18

『風林火山』(第15回)感想

『風林火山』(第15回)感想
リアルタイムで観た時には、
武田晴信(市川亀治郎)の「単なる見た目じゃ」とか、
山本勘助(内野聖陽)が、
教来石景政(高橋和也)を殺そうとする寸でのところで、
諏訪頼重(小日向文世)の止めが入るところとか、
どこかちょっと逃げている感じ、
話をあまりにも都合よく進めている感じがして、馴染めなかったのですが、
(同じような詰めの甘さがあっても、
先週は違和感なくサラッと観られたのになぁ)
改めて観直して、ようやく面白さが伝わって来た気がしました。


今回、一番印象的だったのは、
諏訪討伐の先陣を切るはずだった高遠頼継(上杉祥三)が
勘助のもくろみに反して動かず、
武田軍が、諏訪をどのように攻めるか窮した時、
晴信が、高遠と手を結んで先陣に立たせる、という策に失敗した勘助に、
なおも、「いかがすればよい」と訊ねたシーンでした。
この場面の晴信と勘助と家臣団のやりとりが、
非常に緊迫していて面白かった。


晴信はおそらく、勘助と同じやりかた(上原城に火を放つように仕向ける)
を考えていたと思うのです。
それを、自分の口からでなく、勘助に代弁させた。
それは、勘助が自分と同じ策を必ず考えつく男であることを見抜いていた、
というばかりでなく、
武田は、今後、山本勘助という男を軍師とし、
すべてをゆだねることにする・・
つまり、「勘助と心中する」という、はっきりとした意思表示を、
家臣の前で宣言したことになったわけですよね。

そりゃ、信虎(仲代達矢)の時代から、軍師という立場に最も近い所にいた
甘利虎泰(竜雷太)にしてみれば、面白くないに違いない。(笑)


けれども一方で、勘助が示した新たな策が理に適っていると見るや、
敏感に反応した頭の柔らかい家臣もいて。(笑)
いち早く先鋒を買って出た小山田信有(田辺誠一)や、
ただ諏訪を叩き潰すだけでなく、妹・禰々(桜井幸子)とその子、
諏訪のその後、までを考えた勘助の策に一目置いたらしい
武田信繁(嘉島典俊)など、家臣の反応もさまざまで。


小山田が先鋒に名乗りを上げた時、
「えっ?小山田くんが先鋒になってくれるの?嬉しいなぁ。
でもなぁ、万全を尽くしたいから、
飯富のおじさん(虎昌=金田明夫)と、それから甘利のおじさんに
動いてもらえたら、もう、間違いなくわが軍は大勝利だよ。
甘利おじさん、どうか、武田のために兵を出して下さい、お願いします」
(現代語訳。笑)
的な、甘利の心をくすぐるような絶対の信頼を示す言葉を掛けて、
しぶしぶ承諾させてしまうあたり、
人心掌握に長けていた、と言われる晴信の、術(じゅつ)のうまさを感じました。


さて、晴信に「悪鬼」と言われた勘助。
「見た目じゃ」とは言ったものの、
晴信は内心、本当に勘助を悪鬼だと思っていたような気がしてなりません。
それは、とりもなおさず、自分もまた同じ「悪鬼」ゆえに感じた、
同類としての匂い、のようなもの。

教来石が間者であることがばれそうになった時、
剣を抜き放った勘助は、きっと、頼重が止めていなければ、
躊躇(ちゅうちょ)なく教来石を斬っていた、と思うし、
禰々の夫である頼重に、あっさりと切腹を求めるあたりもまた、
戦国の世とは言え、なかなかの悪鬼ぶりを発揮していたように思います。


実は、私、最初の頃、
家の跡継ぎ問題やら、ミツ(貫地谷しほり)とのことやら、
いろいろな傷を痛々しく引きずっていた勘助に若干の違和感がありまして、
晴信という、もうひとりの悪鬼に出会って、
ようやくやりたい放題し始まった勘助に、
ちょっとホッとしてたりもして。(笑)


「悪鬼」という言葉を、
勘助は、由布姫(柴本幸)からも浴びせられますが、
この時の勘助の薄い笑みが、
自分の闇を見抜いた由布姫に対する狩猟者としての興味・・
そういう姫の命を自分が握っているのだ、という優越感・・
にまで繋がっているようで、今後の展開も含め、非常に興味深かったです。


やっと本格的な芝居に入った、柴本さん。
スタッフの「由布姫はスカーレット」という言からすれば、
いい感じのスタートを切った、という気がしますが、いかがでしょう。
禰々のようなたおやかな姫ではない、
自分の意志をしっかりと持ち、それを周りの人間にぶつけて来る由布姫に、
ただ美しさゆえに惚れたのではない、
勘助の心の奥深いところで、共感し、反発し、
揺り動かされるものがあったのだ、という関係になってくれると、
私としては、非常に満足出来る気がするのですが、
さて、どうなるのでしょうか。


小山田信有。
勘助の策の妙にどんどん心動かされている感じが、
よく出ていたように思います。
晴信と勘助のキャッチボールに、
早い段階でしっかり加わってしまうあたり、
やっぱりこいつも、並みの武将ではありません。(笑)
勘助の言葉に、信有がすかさず反応し、それに晴信が応えて結論を出す・・
晴信(ピッチャー)- 勘助(キャッチャー)- 信有(ショート)の
絶妙なコンビネーション、って感じが、心地よかったです。(笑)

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