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2006-02-28 Archives2005/3-4

『荒神〜AraJinn〜』感想:9

『荒神〜AraJinn〜』感想:9 投稿日: 2005年4月1日(金)showm
田辺誠一が演じる 風左衛門(アルゴール)の魅力。
一番最初にこれ(↑)を書けよ!って感じですよね。(爆)
でも、私としては、ようやく「ここ」に辿り着いた、って気分なので。(笑)


えっと、まず「見た目」ですかね。(笑)とにかく舞台映えがします。
背が高い、というのは、特にこの役には、とても有効だったと思います。
ひとつ注文をつけるとすれば、
もうちょっと姿勢を良くして(背筋を伸ばして)くれると、
もっと映えたんじゃないかと。


前半の風左衛門は、完全に、ジン森田剛)の対極にいる「敵役」です。
最初から、ジンの真の敵はこいつだろう、と解かります。(笑)
田辺さんにしてはめずらしく、
堂々とした二枚目で、しかも強くて、力があって、徹底的に悪で、卑怯で、
「権力を使って相手を威圧する」感じが、
私には、とても新鮮にうつりました。
そういう「強さ」を演じるのは苦手なのかな、
そういう雰囲気を出せない人なのかな、と思っていたので。


後半、回想シーンで、アルゴールとして登場してからは、
サラサーディ(緒川たまき)をはさんだ、
ジンに対する色敵(いろがたき)の一面を見せるようになります。
しかも「欲しいものは必ず手に入れる」とか
「私から逃れることは出来ない」とか
言い切ってしまうようなヤツなんですよ〜。
そういうセリフが、田辺さんの口から発せられるなんて、
ひょっとしたら永遠にないかも、と諦めかけてたもので(笑)、
心の中でバンザイ三唱、
「きゃ〜〜アルゴールかっこいい!」と、もうその辺から、
ストーリーそっちのけで、アルゴール応援団と化してた自分。(笑)


ジンが魔界地獄から戻り、風左衛門をアルゴールと見破ってからは、
一気に形勢逆転、
風左衛門は、闘いを放棄し「殺せ」とジンの前に座るのですが、
アルゴールの独白からここまでを観て来ると、
私には、風左衛門が
「誰か私を救ってくれ!」と声なき声で叫んでいるようで、
胸にグッと来るものがありました。

しかも、それは本当に微かなもので、
明らかな「弱さ」には繋がっていないんです。
そのために、風左衛門を「かわいそうな人」と観てしまうのではなくて、
彼の「孤独」に思い至るに留まる・・・
「切ない」と感じる一歩手前で踏み留まることが出来る・・・
うまく言えませんが、彼の「哀しみ」に酔わずに済む、というか、
ちゃんと最後まで「敵役」のままでいられる、というか、
ジンに対する風左衛門の強さが、
ちゃんと最後まで持続してるような気がして、
切な系の風左衛門も観てみたかったけれど、こういう役の作り方も、
田辺さんだから余計に、とても興味深いと思いました。


ラストは、風左衛門ファンとしては、とてもとてもあっさりし過ぎてて、
え〜〜こんな簡単に捕まっちゃって終わりなの〜〜?という感じです。
最初に観た時、一緒に観た人と、
「せめて、花でも雪でも紫の薔薇でもどっさり降らせて、
風左さまを気持ち良く退場させてやってくれ〜〜」
と、思わず東京駅のど真ん中で叫んじゃった(大爆)ほど、物足りません。

しかも、「ひとりで歩ける」というところまでちゃんと二枚目なのに、
最後の最後、田辺さん、「ダッシュ!」ってアドリブ入れて、
風左衛門を三枚目にしちゃってるんですよね〜。
それって、このお芝居的にはどーなのよ!?と思うことしきり。
いや、隙あらば三の線に戻りたがる、田辺さんらしい、
っちゃ、らしいんだけども。(笑)
私としては、
せめてラストは、二枚目のまま終わって欲しかった気がしました。

『荒神〜AraJinn〜』感想:10

『荒神〜AraJinn〜』感想:10 投稿日:2005年4月2日(土)showm
田辺誠一が演じる風左衛門(アルゴール)の魅力part2。
以前、この作品の骨格は少年マンガのテイストで作られている、
というようなことを書いたのですが、
全編を通して「少年の心」のようなものが貫かれている、
と思ったので、そのことを。


描かれた人物像としてだけでなく、
ジン森田剛)も、風左衛門(田辺誠一)も、
更紗姫(緒川たまき)や、つなで(山口沙弥加)にしても、
演じている人たちもまた、
少年マンガ」の登場人物のような佇(たたず)まいだった、
という印象があります。
簡単に言うと、色っぽくないんです。(笑)
男がいて、女がいて、
たとえばそこに恋愛感情のようなものがあったとしても、
普通の、熱くて濃い男と女の繋がりにはならない。

そういうものは、脚本に描かれていなくとも、
たとえば「俳優の持ち味」として出てしまう、ということも
あるかもしれないのですが、
今回は、見事と言っていいほど、色っぽくないメンバーが揃っていて(笑)
結果的に、中島かずき・いのうえひでのり両氏が目指した
ジュブナイル物」に非常に即したものになっていたような気がしました。


で、風左衛門なのですが。
十分色っぽかっただろう、と反論される方も多数いらっしゃるだろう、
と。(笑)
でもね、たとえば
更紗姫が風左衛門の胸に顔を寄せるというシーンがあるのだけど、
男と女のナマの匂いみたいなものが皆無で、
そのさっぱり感(笑)が、いかにも田辺さんらしくて、
これでいいのよね〜と思う気持ちと、
もうちょっとグッと抱きしめてあげてくれないか(笑)と思う気持ちとが、
自分の心の中で右往左往してたのも事実だったので。


ただ、私は、この「田辺誠一少年っぽさ」というのが、
大好きには違いなくて。
実はその辺が、
前に「風左衛門が、この物語少女マンガ的な部分を担ってる」
と書いたあたりに繋がって来るのじゃないか、という気もして。

ビジュアル的なものも含め、
言うなれば、少女期の男性に対するある種の理想像、なのかな、と。
ナマの男性を好きになる前の。
こんなふうに言ってしまったら、ご本人は不本意かもしれないけれど。(笑)


私は今回の風左衛門というのが、とても好きです。
ああいう人間として描かれた風左衛門も、
ああいう人間として演じられた風左衛門も、
どちらもとても好きです。すごく満足しています。
田辺誠一よ、あの少年っぽさを永遠に失わないで欲しい」と願い、
「風左衛門、本当に良かったよ」と、
しっかりピリオドを打ったその後に・・・・

また、私の「妄想虫」が頭をもたげて来るのです。
脚本・演出が、もうちょっと大人の風左衛門を求めていたら、
どうなっただろうか、と。

ナマな男ではなく、かと言って、あれほど少年っぽくもない、
ちゃんと「少年マンガ」「ジュブナイル」の範疇(はんちゅう)にありながら
もう少しだけ悪くて・黒くて・絶対的な力を最後まで持ち続け、
にもかかわらず、
もう少しだけ切なく・甘く・色っぽい、風賀風左衛門―――


本当にわがままだ!!とは思う。
思うけど、そういう風左衛門も観てみたかった、
そういう風左衛門を演じる田辺さんを観てみたかった、とも思う。

あれだけのものを観せられたからこその大満足であり、
また、あれだけのものを観せられたからこその
「究極のわがまま」ではあるのだけれど。

『荒神〜AraJinn〜』感想:11

『荒神〜AraJinn〜』感想11 投稿日: 2005年4月26日(火)showm
風賀風左衛門が 田辺誠一に もたらしたもの 。
風左衛門を観て一番強く思ったのは、
この役を演じたことで、田辺さんの俳優としてのキャパシティが
格段に広がったのではないか、ということでした。

これまで、非常に繊細な二枚目から、突拍子もない三枚目まで、
ものすごく広い範囲の役どころを数々演じて来たけれど、
そのひとつひとつの役が、
点と点として、田辺誠一という俳優の輪郭を形作って来た今までと違い、
この役は、「フィールド」として(点ではなく面として)、
俳優田辺誠一としての受け皿を、一気に広げてくれたような、
そんな感じがしました。


一角やナビオで、
複雑な色味を持つ自身の魅力を確実なものにして来た彼が、
その後にこの風左衛門を与えられ演じたことは、
ただ、今まで演じなかったような役を演じた、引き出しがひとつ増えた、
というだけでなく、
30代半ばの俳優が、これからどういう方向に進んで行くか、
どういう自分を表わせばいいか、の、
ひとつの「試金石」になったようにも思うのです。


彼が風左衛門で演じた「強さ」は、
今後、彼が数多く演じるであろう、主人公と対をなす
魅力的な(大人の)主要人物、として、
必要欠くべからざるものになるに違いない、と言ったら、
言い過ぎでしょうか。


しかし、田辺さんが持つ、
初々しさ、繊細さ、切なさ、優しさ、ひたむきさ、等が、
今までのように、ナマのままストレートに表現されるのではなく、
「強さ」という「芯(核)」の上にヴェールをまとうように表現された時、
そのコントラストの美しさ、というのは、今までの比ではないだろう、と、
風左衛門を観て、そんなふうに十分想像出来た、確信出来た、
のも、また事実なのです。

風左衛門はきっと、他の俳優が演じても、
とても魅力的であったに違いありません。
主人公・ジン森田剛)と対極にいる、強くて悪い風左衛門は、
演じる前から、すでに、おいしい役だったのです。


けれども、それを、田辺誠一という俳優が演じた時、
風左衛門の「強さ」は、弱さを知った強さ、痛みを知った強さ、であり、
アルゴールの上に描き出された「甘やかさ」は、また、
彼独特の色合いを帯びた哀しみや切なさを含んだものであった、
とも思います。

風左衛門が、ただ強いだけでなく、ただ悪いだけでなく、
観る者の心を強烈に惹きつける、とても魅力的な人物になっていたのは、
脚本や演出が求めていた以上に、
田辺誠一が作り上げて行った「風左像」が、
魅力的であったからに他なりません。


田辺誠一の、揺らぐ部分と、揺らがない部分。
どちらも魅力的なそのふたつを、同時に現出させた、と思われた、
風左衛門・・・
そこに感じられる気がした、俳優田辺誠一の「意思」のようなもの・・・

それは、田辺誠一という俳優が役の上に描き出して行く「魅力」が、
他の俳優とは明らかに異なる、
独特の「味」と「深み」を完璧に備えて行く予兆、なのかもしれないし、
田辺誠一という俳優のキャパシティが、今後、
限界を知らないほどの広がりを見せ始める予兆、なのかもしれない。


いずれにしても、それが「夢」ではなく、未来への「確信」として、
私たちにひしひしと伝わって来るような気がした、
たぶん永遠に忘れられない役になるだろう、
田辺誠一の風賀風左衛門、でありました。

2006-02-25 Archives2005/3

『荒神〜AraJinn〜』感想:6

『荒神〜AraJinn〜』感想:6 投稿日:2005年3月23日(水)showm
客席の雰囲気。
「きゃ〜〜森田く〜〜ん」の嬌声を危惧しなかったわけではありませんが、
客層も思ったより高く、おちついていて、
今日び、観客のマナーというか、ジャニーズファンの方々のマナーも
ある程度出来上がってるんだな、と、
ジャニーズ文化も、それだけ成熟したんだな、と、
ちょっと感慨深いものがありました。
考えてみれば、V6だって、デビューして10年ぐらいにはなるわけで、
最初からファンだった人は、20代半ばぐらいになってるんですものね。
こういう伝統が、NEWSやKAT-TUNファンに
受け継がれて行くんでしょう、きっと。


アンコール
新感線ファンは、このぐらいの舞台じゃスタンディングしないのよ、
と、意地でも立たない新感線ファンと、
とにかく気持ちを伝えたいと燃えてる森田剛ファンの間で、
こりゃ乗っかっちゃった方が楽しい、と、ロックコンサートのノリで、
早めにスタンディングしたのは私です。(爆)
だってさぁ、こっちの気持ちを形に出来る、演じてる彼等に伝えられる、
って言ったら、私たちの出来ることは、そのぐらいだと思うもん。
いやいや、それより何より、本当に楽しかったから、だけど。
新感線ファンのみなさま、立ったのは森田ファンばかりじゃありません、
田辺ファンだって立ったのだ。(爆)


青山劇場
初めて入ったのですが。
思ったより舞台との距離が近いです。全体に縦長な感じ。
ピンクの椅子は、とても座り心地が良かった。
幅が広く奥行きもあり劇場自体が広い日生と比べると、はるかに、
舞台と客席との一体感が得やすい感じがしました。
パンキースや近松の時も思ったのですが、
劇場の雰囲気というのは、
どこか、上演されるお芝居とシンクロしてる部分があるような気もして。
近松のような日本物を日生で、という、逆説的発想の中に、
何かが潜んでいるような感じがしたのも、
それはそれで興味深かったのですが、
今回のように、ピッタリ、というのも、違和感皆無で、良かったです。

『荒神〜AraJinn〜』感想:7

『荒神〜AraJinn〜』感想:7  投稿日: 2005年3月24日(木)showm
型、に嵌っているんだけど染まりきってはいない田辺さんだったような――
ああ、そうですね、確かに。(笑)
田辺誠一さんって、基本的には、
そういう人(染まれる人)ではない気がしますし。
でも、私としては、今回、
最後まで「田辺さんの実体」を掴むことが出来ないままだった気がするので
私の中では、染まった感があったのかもしれません。(笑)


いのうえさんは、『ガラスの仮面』の時の田辺さんを称して、
「異物感」とおっしゃってたけど、(なんちゅう言い方や。笑)
でも、たぶんそれって、作り手として観てる人も、観客として観てる人も、
多かれ少なかれ感じていたものだと思うんです、
速水だけじゃなくて、田辺さんが演じる全ての役で。


けれども、今回の風左衛門は、
田辺さんの欠点でもあり大きな魅力でもあるそのあたりを、
スッパリと切り捨ててる、というか、覆い尽くしてる感じがして。
うーん、いや、
切り捨ててると思えるほど完璧に覆い尽くしてる、という方が近いかな。
(切り捨てて欲しくない、というワタシの願望、ありあり。笑)


その、良くも悪くも「田辺らしい」ところを、
田辺さん自身が確信犯的に覆ったのか、
いのうえさんのお導き(笑)によるものか、判断はつかないけれど、
とにかく、ああいう形になって舞台の上に出て来た、
あの風左衛門+アルゴールになった、というのが、
これから、長く長く俳優(特に舞台俳優)をやって行く上で、
ものすごい財産になるのではないか、という気が、私はするんですけどね。

『荒神〜AraJinn〜』感想:8

『荒神〜AraJinn〜』感想:8 投稿日: 2005年3月30日(水)showm
「お芝居」の楽しみ方って、いろいろあるんだな、と、つくづく思う。
たとえば、脚本の意図することは何なのか、とか、
演出の意味するものは何なのか、とか、
物語の奥深さ」を読むことも面白いけれど、
そんなことよりもまず、
目の前に森田剛田辺誠一がいて、そこで息をしている・・・
中島かずきの言葉を、いのうえひでのりの動きを、
彼らが、他の仲間たちと一緒に手をつなぎ合って「形」にして行く・・・
その瞬間に立ち会えることこそが、
何よりも一番楽しくて嬉しいことなのだ、と、
改めて、千秋楽の客席にいて、強く感じた。


演じる側が、「芝居の意味をどう伝えようか」とか、
観る側が、「芝居の意図をどう受け取ろうか」とか、
そんな しち面倒くさいことを頭で考えるより、
今ここで、この一瞬を、一緒になって楽しんで、喜んで、笑って、生きて、
舞台の上も下もない、演じる側も観る側もない、
一体になって、この「空間」を、この「刹那」を 共有する・・・
幕が降りたらそれでおしまい、な〜んにも残らない、
思い切り良くパーンと弾けて一瞬にして消える、
まるで打ち上げ花火のように、むずかしいことは何も考えなくていい、
ただ、きれいだったね、美しかったね、と、
その一刻、そこにいた幸せを噛みしめる・・・
それこそが、「ライブステージ」の一番の魅力に他ならないのだ、と、
演じた田辺さんも、観ていた私と同じように、感じてくれていたら、
こんなに嬉しいことはない。


時はうつろう。
パンキースの五十嵐も、近松の与兵衛も、
観たその瞬間に、どれほど重いもの(意味や意図)を受け取ったとしても、
少しずつ色褪せて行く。
きっと、風左衛門も、そうなって行くんだろう。
いや、「後に残るもの」が少なかった分、
もっともっと早く、風化して行ってしまうかもしれない。

だけど、今は、そうやってはかなく消えて行く、その「消えざま」さえも、
いさぎよくて、鮮やかで、美しい、と思う。
その「消えざま」を、いさぎよくて鮮やかで美しい、と思える、
そういう舞台を作ってくれたすべての人に・・・
演じる人も、舞台裏の人も、劇場の人も、そして観客も、すべての人に・・・

            心から、ありがとうございました。

2006-02-24 Archives2005/3

『荒神〜AraJinn〜』感想:4

『荒神〜AraJinn〜』感想:4  投稿日:2005年3月22日(火)showm
☆特殊効果。
これはすごく面白かったですね。
「手のひらから発する攻撃光」としてレーザーが使われてるのですが、
そのレーザー光と、同時に発する攻撃音と、爆発煙が、
絶妙のタイミングで飛び交うのです。
でも、縦横無尽のように見えるのは、観客がダマされているから。
実は、攻撃する側の立ち位置と、攻撃される側の立ち位置が、
きちんと決められていて、そこにきちんと立つことで、
地を這う光線とか、標的になった者への爆破煙とかが、
計ったように繰り出されるのです。
きっちりタイミングを計って光線スイッチとか爆破スイッチ入れてる
スタッフは、きっと毎回冷や汗ものなんじゃないか、と。(笑)
お稽古の時間があまりなかった、とも聞いていますが、
このタイミングがまったくズレれてないのだけ取っても、
きちんと形にするまでの苦労は、半端じゃなかったと推察します。
新感線の皆さん、慣れてらっしゃるとはいえ。


☆衣装。
色のイメージが固定されているメンバーが、やはり印象に残ります。
ジンの赤、更紗姫の白、風左衛門の黒。
特に更紗姫は、純白の衣装で、とてもきれい。
ジンや更紗姫は、プリーツが入ってるところが薄手の生地なので、
とても軽やかそうに見えます。
風左衛門の衣装は、三国志あたりの雰囲気。
あれで、白羽扇持って黙って(爆)立ってたら、まんま、諸葛孔明。(笑)


☆小道具。
ジンの持ってる剣は、普段は50?ぐらいの短さ。
サヤから出すと伸びるしかけになってて、
森田剛くんが自在にあやつります。
でも、しまう時が、ちょっと大変そう。(笑)
笑えるのが、空から降ってくる牛。
POTOと同じ牛?とも思いましたが、模様が微妙に違うような・・・・(笑)
レーザー使わないで素手で戦う時、
ジンの握りこぶしが巨大になるのも楽しかった。
ほんと、マンガそのまんま。


音楽
基本はロックミュージックですが、とても心地良かった。
ロックコンサートでは往々に、バックの音のボリュームが高すぎて、
肝心のボーカルの声が聞こえないってこともあるのですが、
今回は、ちょうどよい感じで、邪魔にならず、舞台を盛り上げてました。


舞台
特に大仕掛けというのではないのですが、
舞台奥から手前にかけて、かなり急な坂(やおや舞台)になっていて、
あそこで大立ち回りをする森田くんや新感線メンバーは、
さぞ大変だろう、と。


内容も含め、全体に肩の凝らない、あまり重みのないものになっていたのは
やはり「少年少女向け」というのを意識したからでしょうか。
新感線のファンの中には、
そこが物足りない、と思われる方も大勢いるんだろうけれど、
私は、それはそれで面白い、と思いました。

手抜きなし、きっちりと作られた、新感線入門編。
新感線初体験の私には、
ちょうど身の丈に合った作品だったように思います。

『荒神〜AraJinn〜』感想:5

『荒神〜AraJinn〜』感想:5 投稿日:2005年3月23日(水)showm
出演者たち。

ジン森田剛
こういう役をやらせると本当に上手いです。
でも、これしか出来ない人、じゃないんですよね。(笑)
「きみを見上げて」(NHKドラマ)等観ると、
もっともっと繊細な役作りの出来る人なんじゃないか、と。
その辺の細やかさが、特にサラサーディとの場面で、もうちょっと出ると、
もっとずっと深みのあるジンになったような気がするのですが、
逆に、少年マンガベースなら、あのぐらいで止めておいて丁度かなぁ、
という気も。


それと、何と言っても、あれだけ動けるのは魅力です。
殺陣は、百戦錬磨(笑)の新感線メンバーに比べれば、どうしても
‘重み’を乗せられない弱点はありますが、
踊り慣れているせいか、動きのシルエットがとてもきれいなので、
ぎごちない感じはまったくしません。
反射神経が発達してるんですね、きっと。
これが初舞台とは思えないほど、生き生きと駆け回る彼を観ながら、
この「少年らしさ」を永遠に持ち続けて欲しい、と願う自分と、
そこから脱皮した後の森田剛を観てみたい、と思う自分が
せめぎ合ってました。(笑)


★更紗姫・サラサーディ/緒川たまき。
立ち姿がきれい。 声がしっとりしてる。 舞台向き。
サラサーディの時の、凛とした声音が、とても印象に残りました。
芯の強さみたいなものが、ちゃんと伝わって来て、
ただきれいで優しくて、というだけじゃない、
しっかりと自分の意志を持った力強ささえ感じました。
欲を言えば、なぜアルゴールを拒否するのか、なぜジンが好きなのか、
その理由が明白でないので、
役として、どこかフォーカスが絞れてない感じもしました。


ジンとの絡みは、やんちゃな弟としっかりもののお姉さん、という感じ。
ジンが一方的に憧れて、
サラサーディはその熱意にほだされて引き摺られてる、
という印象は否めませんが、
アニメマンガには、こういうコンビというのが結構いたりするので、
合わないとは思いませんでした。
ん〜〜三蔵法師と孫悟空みたい、と言ったらいいか。(笑)


★つなで/山口沙弥加。
元気いっぱいでかわいらしくて、
更紗姫とは違った意味で、とっても魅力的でした。
ただ、私が観た時は、すでに声がかなり枯れていて、
発声、特に絶叫するシーンがとても辛そうだったので、残念でした。
彼女のジンを呼ぶ声、というのは、
この物語では、かなり重要な意味を持つので、
彼女が力一杯叫んでくれないと、
物語の芯がくっきりと描き切れない感じがするんです。
早くベストコンディションに戻って欲しい。もう戻ったかな?


★ドンボラー/橋本じゅん
ご高名はかねがね存じ上げておりましたが、これほどの方とは・・・・(笑)
いやもう、自由自在、好き放題。
ある意味、このお芝居は「橋本色」にしっかりと染められてた、
と言っていいのかも。
役に入ってる時と、地に戻る時の、スイッチの切り替えが絶妙・・
というか、その違いを感じさせないんです。
アドリブとばす時も、十分観客を意識して作ってる、という感じ。
「パンキース」で、松尾さんたちが、一旦お芝居からはずれて、
素で楽屋落ちみたいな会話してたのも面白かったけど、
こちらはこちらで、違う楽しさがありました。


★その他
ジンが入ってた壷=ツボイさん(粟根まこと)、
つなでの兄・新九郎(河野まさと)他、
新感線のみなさんは、揃って芸達者。
お芝居も、動きも、軽快。
たとえば、歌舞伎に独特の型があるように、
新感線の型、のようなものもあるのかもしれない、とも思いました。
そこにすっぽり嵌(は)まって観る快感、みたいなものがあるんですね。
新感線の人気の秘密を垣間見たような気がしました。


★風左衛門・アルゴール/田辺誠一
正直、これほど新感線色に染まれるとは思っていなかったので、
ただただ「やるじゃん、田辺!」と思いながら(笑)
楽しませてもらいました。
敵役でありながらお茶目で、
見た目二枚目なのにやることは三枚目で、
簡単にへいこら頭を下げちゃう小ずるいところもあって、
何なんだよこいつは、と思ってると、
核の部分(アルゴール)が突如現われて、一気に気持ちを持っていかれる、
その振り幅の大きさに、目一杯酔わされて、
私は、お芝居が終わっても、
しばらく、心地良い酩酊の中にいたような気がします。
(いや・・まだ、その「酔い」から抜け出せていないのかも・・・・
なので、未だに、なかなかうまく表現出来ないのがもどかしい)

2006-02-23 Archives2005/3

『荒神〜AraJinn〜』感想:1

『荒神〜AraJinn〜』感想:1  投稿日:2005年3月15日(火)showm
自分が、俳優田辺誠一の上に思い描き、いつかはきっと、と望み、
けれど特に『ハッシュ!』以降、
そしてとりわけ『サボテンジャーニー』以降、
ひょっとしたらもう観られないのではないか、と、
内心諦めかけてもいた「夢」の具現―――
私にとって、風左衛門=アルゴールは、まさにそういう役でした。


勝裕で解放され、ナビオで結実したものを、
決して疎ましく思ったり、嫌いだったりしたわけではない。
田辺誠一の魅力として、十分理解し、感動し、心から愛してもいる。

けれども一方で、
田辺さん本人はどうか知らないけれど、
少なくとも、周囲(TV映画関係者)の見方が、なんとなく
「そこ」に田辺さんの到達点を見い出し、
「そこ」に収束して行こうとしている、その穏やかな流れを、
切歯扼腕(せっしやくわん)していた自分がいたことも確かで。


風賀風左衛門=アルゴールを観た時、本当に本当に嬉しかった。
私が田辺さんに対して「一度でいいから観せて(魅せて)欲しい!!」
と密かに願っていたものが、
あれほど完璧に近い形で、田辺さんに与えられたことに・・・
田辺誠一の魅力」を、ああいう形で捉えていた人が存在したことに・・・
とてもとても感動しました。

それは、私にとっては、
ある意味、「田辺誠一があの役をあんなふうに魅力的に演じている」
ということより、
ずっとずっと、「大きな意味のあること」、だったのです。


だから・・・・
演出のいのうえひでのりさん、脚本中島かずきさんに、
まず、心から感謝したい、
今現在の田辺誠一、を、あんなふうに料理してくれたこと、
「あの魅力」を、引き出してくれたこと、
観客に、それを観せて、楽しませてくれたこと、
そしておそらく、田辺さん本人に、まだ半信半疑であれ、何であれ、
「あの魅力」が、自分の中にある、ということを気づかせてくれたこと、に
心から、心から!!

『荒神〜AraJinn〜』感想:2

『荒神〜AraJinn〜』感想:2  投稿日:2005年3月16日(水)showm
風左衛門の声。
田辺誠一さん、意識的に、いつもの声と変えています。
普段とはまったく違う、低くて艶のある声。

誰かの声に似ていると思ってずっと考えていたのですが、
ピン芸人長井秀和さん(「まちがいない」と言う人ね)の声に似てる、
と気づいた。(笑)

しかし、その声に、必ずしも囚われているというのではなく、
とても自在に、その言い回しに強弱をつけています。
特にギャグの場面では、その声をストンと外してみせる。巧みです。


圧巻は、ジンとサラサーディの前に、アルゴールとして登場した時。
今までの声が、まるで「作られたもの」ででもあったかのように、
一気に切実味を帯びた「本物の声」で訴え掛ける、
その「アルゴールとしての心情の吐露」に、
観ているこちら側は、急速に、この、哀しい運命を負った男に、
心惹かされてしまうのです。


「声」もですが、
「表情」も、「動き」も、今回の田辺さんには迷いがありません。
五十嵐の時のような、「これでどうでしょう」的な、
おずおずと観客の前に晒すようなところが、まったくないし、
与兵衛の時のような、作り上げる過程が透けて見えるような感じも、
まったくありません。

その辺も、私としては、とてもびっくりしたところでした。

『荒神〜AraJinn〜』感想:3

『荒神〜AraJinn〜』感想:3 投稿日:2005年3月18日(金)showm
テイスト。
レーザー光線と煙が舞う戦いのシーンは『ドラゴンボール』だよなぁ、と。
ハチャメチャノリノリは『クレヨンしんちゃん映画版だし、
時空警察は『ドラえもん』、サッカーボールは『名探偵コナン』、
こち亀』とか『ワンピース』の匂いもするし・・・
少年マンガテイスト、とも言えるけど、
アニメテイスト、とも言えるのかもしれない。

で、ふと思った、
そういう中からこのお芝居に一番近いものを挙げるとしたら、
犬夜叉』じゃないか、って。

ジン犬夜叉 サラサーディ=桔梗+かごめ 風左衛門=奈落+殺生丸
と当てはめると、自分としては一番しっくり来る感じがします。

少年マンガだけなら、
『熊沢パンキース03』も、その要素はあったと思うのですが、
今回は、精神的な部分よりも、もっと上っ面な部分で、マンガだなぁ、と。 
ビジュアルとかも、マンガそのものだし。
(パンキースは、おっさんばっかりで、ビジュアル面は・・・笑)


さらに、さりげなく少女マンガの香りも漂わせたりしてて。
その部分を一手に担(にな)ってたのが、風左衛門=アルゴール。
しかも、優しくて穏やかで、少女たちが皆憧れる、というんじゃない、
非常にビターな味わいのある、しかもお茶目な部分も持ってる、
黒髪屈折キャラ。(爆)

欲を言えば、
もうちょっとアルゴールとしての登場時間が長いと嬉しかったんですが、
逆に、非常に短時間に凝縮されていたので、
彼の弱点をきっちりとこちらに伝える程度で終わっていて、
甘くなり過ぎず、
ビターなままのアルゴール(を田辺誠一さんが演じ切ったこと)が、
私には、とても新鮮な感じがしました。