Hatena::ブログ(Diary)

Over&Out その後 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-12-31

2017年の反省

ふりかえり的なことは先月に書いたのですが、

実際のところこの記事は上澄みだけすくい取ったようなもので、ここには書いていない反省や葛藤がたくさんあります。


いま12月31日ですが、その葛藤はいまも現在進行系で自分の中にあるなーという気がするので、やはり2017年の振り返りというか主に反省を書いておきたいと思います。


反省1: アウトプットが減った

技術記事をあまり書かなかった

自分のブログ(これ)はほとんど「◯◯しました」系の自己PR記事だけになり、Qiitaでも(この12月のアドベントカレンダーの時期を除き)ほとんど記事を書いていませんでした


フリーランス時代は仕事を減らしてでも勉強時間を確保し、勉強したことをアウトプットしていましたが、会社員になると週5日が自動的に埋まってしまいますし、発信することへの意識もだいぶ下がってしまった*1感があります。


iOS 11 Samplerを出さなかった

iOS 7のころから4年続けていたiOS Samplerシリーズ、今年はついにサボってしまいました。


例年8月ぐらいから始めて、そこそこ時間をかけて実装して、9月の正式リリースに合わせて公開、というスケジュール感なのですが、今年のその時期はiOS 11 Programmingの執筆で手一杯で、まったく無理でした。


せめてもの足掻きとして(成果物の横展開的な発想で)ARKit-Samplerを公開しましたが、それもサンプル数がちょっとしかなく、追加更新もできず、例年とは大違いです。*2


iOS Samplerはそもそも「自分で新APIを使ってみて、どんなもんか把握しておく」という目的で始めたもので、今年はiOS 11 Samplerをつくってないので、iOS 11の新機能があまり(実感として)把握できてないという普通に宜しくない状況です。


反省2: 「自分にとって唯一の技術スタック」で遅れをとってきている

「最近のiOS開発」がキャッチアップできてない

会社ではSwift書いてませんし、新しい技術の勉強としても、機械学習とかMetalとか3Dまわりをやってたので、

こういうあたりが全然キャッチアップできてません。ずっとiOSしかやってないエンジニアが、そのiOSでもメインストリームから遅れをとっている感。焦りがあります。


アプリ開発に対して腰が重くなった

ちょっと前までは、「iOSアプリをゼロから実装して、申請して、ストアに出す」という一連の流れは「簡単」という感覚だった気がするのですが、今ではすっかり腰が重くなり、既存アプリをアップデートするにしても、非常に大変な作業のように感じてしまいます。


経験を積んで作業の見通しがより正確にできるようになった(ので、大変に感じる)という面もあるかもしれませんが、割り切りが下手になった、頭でっかちになってしまった、という面が大きいように思います。


また、前述した、最近のベストプラクティスについてキャッチアップできてない、というところもあると思います。


自分はそもそもアイデアを形にするところが楽しくてiOSをやってきたので、アプリ開発へのフットワークの軽さは取り戻したいところです。


反省3: アメリカで働いてるのに、アメリカで勝負してない

僕は元来保守的で、不安やプレッシャーを過度に抱えたくないので、1つの重要なチャレンジをしているときは他のチャレンジは諦めてよい、と自分を赦すところがあります。


で、2017年は

  • 今は英語よりも新しい技術(Metalや機械学習)を勉強するのが重要
  • いまはとにかく本の執筆(iOS 11 Programming)が最重要

みたいな状況が続き、英語とか、アメリカ社会にあまりまともに向き合っていない1年でした。


具体的には、

  • 会社が健康保険も負担してくれてるのに、なんだかよくわからないし調べるのも面倒だから日本に帰ったときに病院行こう
  • そろそろクレジットヒストリーがたまって条件の良いカードをつくれそうだけど調べるのが面倒だから最初につくった日系企業のカードをずっと使ってる

とか、諸々そういう話。


あと、こうして日本語での発信を続けているのもそうだし、未だに会議で全然みんなが何言ってるのかわからない程度の英語力を放置しているのもそう。


同じ時期にサンフランシスコの会社に就職し、グリーンカード取得を見据えて働いている友人等を見ていると、しっかりアメリカと向き合って暮らしているな、と思います。「海外で暮らす」ということに伴う様々な困難に対して、彼らはしっかり向き合い、乗り越えている。僕はただ避けているだけ。せっかく海外で働いているのに、これでは世界が広がっていかない


総括

2017年の反省点をつらつらと書きました。単純に心構えや時間の使い方を改善するだけで対策できそうなところもありますが、これらの根底には、会社員とフリーランス、アメリカと日本、というところでの自分の中での葛藤、あるいは切り替えの中途半端さがあるように思います。そういうフワフワしたところのせいで、この1年の4分の3ぐらいは有意義だったものの、残り4分の1ぐらいはなんだか中途半端に過ごしてしまったような。2018年はこのへんの問題にちゃんと向き合い、優先度をしっかりもって行動したい所存です。


*1:仕事の依頼が来ても基本的には受けられないので。

*2:iOS Samplerシリーズは、だいたい公開時からサンプル数が20前後ありますが、それはたまたまではなくて、意識してそこまで持っていってます。(数の)驚きがないと、広がっていかないので。

2017-11-20

サンフランシスコで就職して1年が経ちました

昨年9月28日に『フリーランスを休業して就職します』という記事を書いてサンフランシスコの会社に就職し、早1年が経ちました。


実際にはもう1年と2ヶ月ほど経ってまして、この2ヶ月間、何度も記事を書こうと思いテキストエディタを開きつつ、まとめきれずに途中で断念・・・ということを繰り返してました。ブログ記事1つにまとめるには多くのことがありすぎました。


レイク・タホに別荘を借りて会社のみんな(とそのファミリー)で連休を過ごしたり、同僚の帰省(ミズーリ州)についていってサンフランシスコとは全く違うアメリカを体験したりといった「楽しい思い出」もあるし、英語について色々と試行錯誤したり学んだりしたこともあるし、会社でどんな感じで仕事してるか/現地でどう生活してるかというのもあるし・・・ということを書いてると永遠にまとまらなそうなので、本記事では「入社を決めた当初の目的に対しての達成度はどうか」というあたりについて書こうと思います。


f:id:shu223:20170616204618j:image:w600

(オフィスの屋上でビールの図)


状況のおさらい

まずは前提となる状況について書いておきますと、

  • 2016年10月、サンフランシスコのスタートアップ「Fyusion」にiOSエンジニアとして就職
  • ビザはH-1B
  • 僕がちょうど30人目の社員
    • 今は40人ぐらい?
  • 入社時点では日本人は僕ひとり
    • 今はリサーチ(研究開発)チームに日本人の同僚が一人います。

詳細は冒頭にも挙げた昨年の記事に書いてあります。


Fyusion入社の目的:欲しいスキルが得られそうだった

これも昨年の記事に書いたことですが、謳歌していたフリーランスをやめてFyusionに就職することにした理由は、シンプルに言うと「欲しいスキルが得られそうだったから」です。


具体的には以下の4つ。

  • コンピュータビジョン
  • 3Dプログラミング
  • 機械学習
  • 英語

で、Fyusionは

  • CEOは、3D点群処理のオープンソース・プロジェクト「Point Cloud Library (PCL) 」の設立者であり、OpenCVのコミッタでもある
  • 他のファウンダー陣・メンバーも、ロボット工学・3Dコンピュータビジョン・機械学習とかの博士号もってる人がゴロゴロ(スタンフォード等の名門だったり、CVPRベストペーパーを取った人もいたり)
  • 提供しているサービスもそれらの技術をベースとしている
  • もちろん英語を使う

というわけで、完璧に条件が揃っていたので、これはもう行くしかないということで入社を即決しました。


プラス、これはスキルというよりは経歴面での話ですが、「サンフランシスコの会社で働き、ちゃんと通用した」という実績が得られるのは、もし今後またフリーランスをやる際にも、海外の会社に対して安心材料になるかなと考えていました。


この1年での達成度:技術面

まず、3Dプログラミング・機械学習については、結構達成感があります。いや、どちらも初心者レベルなのですが、何年も前から興味がありつつ、結局ほとんど手を付けられなかった分野で、少なくともスタートを切ることができた、というのは自分にとって非常に大きい。


3Dプログラミングは、ワールド座標とかそういう3Dの基本のキも知らないところから、アプリ内でもSceneKitを利用した機能を実装できたし、ここでSceneKitをさわってたおかげで書籍でARKitについて書くことができました*1


機械学習については、弊社の優秀なリサーチエンジニアが、学習させたモデルをMetal Performance Shaders(MPSCNN)を使ってiOSデバイス側で動かすところまでやってしまうので、残念ながら社内の仕事では自分の出番がほぼなかったのですが、自分にそのへんの仕事がまわってくるようにと、

といったことができたので、スタート地点としては満足です。


コンピュータビジョンに関しては、正直なところ知見が深まった感はあまりありません。そのへんのコアなアルゴリズムはリサーチチームが実装(C++)を含めて担当するし、その中身を聞いて理解するにはアカデミックな知識も英語力も不足しているので、及び腰になってしまいます。とはいえこの分野で新たに知ったことも多いし、機械学習もこの分野に関連してるので、進んだといえば進んだといえるかも。


あと、当初の目標としては考えてなかったですが、弊社はプロダクト内でMetalをガッツリ使ってるので、実務でMetalを使う機会があったのもよかったです。OpenGL ESには以前から興味がありつつ手を付けられてなかったので、同じくGPUインターフェースレイヤのMetalをいじれるようになったのは自分にとってかなり大きい収穫でした。


この1年での達成度:英語

これは・・・アメリカの会社で働いているという観点でみると、かなりダメだと思います。いまだにミーティングでのみんなの議論(自分以外 vs 自分以外)についていけません。日本語でも口数が多い方ではないので、そもそも会話の絶対量が少ない。この感じだとあと3年いても無理な気がします。


とはいえ、入社以前の自分から比べてどうか、という観点だと、飛躍的に向上したともいえます。表現の引き出しは増えたし、チャットではわりと苦もなくコミュニケーションできてます。相手が少しゆっくり話してくれて、話すべき明確な用事(タスクとか、仕様とか)があれば、ちゃんと意思疎通できます。ほんの数年前まで2,3行の英語メール書くにも辞書引きながら10分とかかけてたのを思うと、また入社面接でも相手の言ってることが5%も理解できなかったのを思うと、大きな進歩だなと。


ただ、これまではどうも技術に逃げてしまってたところがありました。英語の勉強より技術の勉強、楽しい会話ができなくても技術で認めてもらえばいい、と。

これだとせっかくの「英語を使わざるを得ない環境」がもったいないので、会話量を増やすべく対策を打っていこうと思います。


この1年での達成度:実績面

まず、1年以上は働く、というのは目安として考えていました。日本と比べて社員をクビにしやすいアメリカでは、実力不足の社員はやはり切られます。1年いれば、ちゃんと通用した、といえるんじゃないかなと。これは達成です。


それとは別に「会社で技術力が認められている」ことが客観的にわかりやすい事実として、プロモート(昇進)しました。


採用時は Lead Software Engineer だったのが、Senior Principal Engineer になりました。


f:id:shu223:20171120075700j:image:w500

(新しくしてもらった名刺)


収入も当初のものから年収にしてn百万円上げてもらったので、サンフランシスコの会社で働き、貢献し、評価されている、というわかりやすい証明ができてよかった、と思っています。



ちなみにうちの会社、CEO、CTO、SVP Engineering、SVP Webのファウンダー陣全員が現役バリバリでコード書きます。これの何がいいって、エンジニアが正当に評価される、という実感がハッキリあります。


たとえばある時期、僕はiOSリポジトリのコードを抜本的に改善すべく、iOSチームメンバーのマインドから変えていかないと、ということでレビュー依頼が自分に振られていないものまで結構細かくコメントをつけていたことがありました。頼まれてもないのに人のコードにケチをつけるというのは下手したら相手から嫌われかねないし、自分でコード書いて新機能とかを実装する方がよっぽど楽しいのですが、どうしても必要だと思った(汚染が広がる一方なのを食い止めたかった)のでやってました。


で、そんなある日、CEOから「いつもグレイトなレビューをありがとう!」っていうメッセージが。


CEOがプルリクのレビューコメントを見て、しかもその良し悪しが評価できるって、良くないですか?これはやはり経営陣が現役でコード書いてるならではかなと思います。「昔はバリバリ書いてた」でも厳しいでしょう。あの機能をつくったとか、そういう見えやすい仕事以外での貢献も評価される環境はエンジニアにとって非常に働きやすいなと。


まとめ

まとめると、

  • 技術面・・・手応えあり
  • 英語・・・もっと話さないといけないけどそれでも進歩はあった
  • 実績面・・・アメリカで通用してるぞという明確なものが得られた

という感じで、ここまでの進捗は上々です。


ただこれはコミュニケーション力に難のある僕に対するファウンダー陣や同僚の理解/協力があってこその結果で、「おれはもう世界のどこでもバリバリやれる」という自信がついたかというと、まったくそんなことはないわけで。会社にも、アメリカにももっと食い込んでいけるようにならないとなぁ、というのが今後の要努力ポイントです。


*1:ARKitは、レンダリングはSceneKitや他のフレームワークに任せるようになっている

2017-01-11

「シリコンバレーで働くエンジニアと考える、これからのキャリア」という授業をしました

オンライン動画学習サービスSchoo(スクー)で、「シリコンバレーで働くエンジニアと考える、これからのキャリア」と題した授業をさせていただきました。*1



撮影を生放送で行い、視聴者参加型で行う授業でした。もちろんキャリアに正解なんてないし、キャリア観も人によって千差万別なので、僕が何かを教える、というよりは、まずは僕の経験や考えを共有して、あとはコメント・質疑応答ベースでみんなで考えていきましょう、的なコンセプトです。


f:id:shu223:20170111081424j:image:w600


講義

最初に30分(ホントは20分の予定だったのですが🙇🏻)の講義パートがありました。


講義資料はこちら。*2



  1. 自己紹介(僕のキャリアの変遷をざっと説明)
  2. 僕のキャリア観(理想)
  3. その実現のために意識していること4つ

という3段構成です。


以下に簡単に抜粋します。


自己紹介(キャリアの変遷)

20代は大企業志向 → ベンチャー → スタートアップ → フリーランス → いまは30人ぐらいのスタートアップ


f:id:shu223:20170111081032j:image:w600

給与の変遷グラフというちょっと生々しい話もあります) *3


僕のキャリア観
  • グリーンカードを取得し、海外に移住したい
  • いずれは起業し、世界を変えたい
  • 技術で世界を良くしたい

いずれも素晴らしいことだと思うけど、そこを目指しているかというとそうでもない


f:id:shu223:20170111205931j:image:w600


時流や自分の興味が移り変わる中で、その時々でおもしろいと思える選択肢を取れる自分でありたい


→ 言うのは簡単だけど、実践するのはなかなか大変

  • 同じ程度の成功では達成感を感じられない
    • かといってより大きい成功をし続けるのは簡単ではない
  • 同じことをやっていると飽きる
    • アプリをつくることが「無条件に」楽しい、という時代はとうに過ぎた
    • 海外で仕事してテンション上がっても3日で慣れる
  • 新しい技術を短時間でマスターするような天才でもない

「おもしろがり続ける」のは大変!


そんなキャリア観の実現のために意識していること4つ

1. 勉強を仕事に繋げる

  • 新たな刺激のある仕事を獲得するために、新しい技術を習得する必要がある
    • 短時間でマスターするような天才ではない
    • 必要に迫られてない勉強を継続することは難しい
  • 20時間の法則:未経験の人から見ると「すごい!」っていうぐらいのレベルにはなる
  • 自分の得意領域と組み合わせれば、仕事を獲得できる
    • フルタイムで経験を積める
    • 仕事だから続けられる!稼げる!

2. "Searchable"になる

  • おもしろい仕事が来るポジションにいるには?
    • 求人が出たり、プロダクトが話題になるタイミングで自分からアクションするのでは遅い
    • おもしろい人がおもしろいことを始めるタイミングで声をかけてもらいたい
  • 「自分が何ができる人で、何をやりたい人か」を示し、それを必要とする人に見つけてもらえるようにする

3.「許容できるリスク」を知る

  • 技術力だけ追い求めても上には上がいてキリがない
    • ので、何か別のところで違いを出したい
    • 自分の経験上、ちょっとした「行動力」で意外な程に違いが出る
  • 他人はなかなかやらない「ハイリスク・ハイリターン」な行動があるとして、そのリスクを「自分は」許容できるのであれば、それは自分にとって「ローリスク・ハイリターン」な行動となる
  • → リスクを取らずにリターンを得られる
  • 例:英語も話せないのに海外に飛び込む「不安」は自分にとって許容できるリスク
  • 逆の例:車を運転して事故るかもしれないというのは他人にとって許容できるリスクのようだが僕にとっては許容できないリスク(怖くてできない)

4. 引き際も大事

  • モチベーションMaxで取り組むほうが雇い主/自分双方にとって良い
  • おもしろい仕事をやってるときは遊びの予定よりも仕事の方がおもしろい
  • 日曜夜に残念な気持ちになるなら黄色信号
  • → 引き際も大事

質疑応答

残りの時間は質疑応答でした。やはりキャリアについてはみなさん気になるところが多いようで、授業が延長されるぐらいにコメント、質問をたくさんいただきました。


実際のQ&Aはスクーで見ていただくとして、以下に目次を載せておきます。

  • アメリカに行った理由
  • Q.英語はどのようにして身につけたのでしょうか?
  • Q.日本と海外で働くのどちらが面白いですか?
  • Q.アメリカの就職事情は?スタートアップへの就職で大切なポイントはどこでしょうか?
  • Q.質問です!海外で仕事することに関して奥様から反対とか無かったのですか?
  • Q.シリコンバレーだからこそ日本と環境面で何が異なるかを知りたいです。
  • Q.アメリカで求められるエンジニアってどんな人ですか。データ分析?人工知能?
  • Q.現在、海外で働きながらフロントエンジニアを目指していますが、カヤック時代は一日に何時間、プログラミング学習をしていましたか?(平均睡眠時間が8時間と仰っていたので)
  • Q.シリコンバレーで起業する準備としてするべきことを教えてください。
  • Q.堤さんがエンジニアとして海外に居ても日本に居ても1日の中で最も大切にしていることは何でしょう
  • Q.シリコンバレーにおいて、エンジニアのキャリアはどういうものがあるのですか?ずっとプログラマーのままの人もいらっしゃいますか?
  • Q.日本とアメリカでは開発に対する考え方(リスク等)に違いがあると思います。その考え方の違いについてお話を伺いたいです。
  • Q.面白い仕事をどのように探し続けているですか?教えて頂けますか?
  • 受講生の皆様へのメッセージ

撮影風景

スタジオはこんな感じでした。


f:id:shu223:20170106201910j:image:w600

(カメラが3台、モニタも3台、でかい照明もあります)


スタジオに行くまで、普通のハンディカムみたいなので撮影するもんだと思ってました。。こういう本格的な撮影は初めてなので、楽しかったです。


関連記事/参考資料

本授業に関連する記事をまとめておきます。

プログラミング初心者時代の話
海外登壇
フリーランス時代の海外での仕事
その他海外関連
今回の就職の経緯
情報発信について

おわりに

スクーの皆様、生放送に参加していただいた皆様、どうもありがとうございました!

f:id:shu223:20170111081523j:image:w600

(スクーのみなさんと)


最後に改めて授業へのリンクを載せておきます。


*1:僕が働いてるのはサンフランシスコであってシリコンバレーには含まれないらしいのですが、僕自身も最近知ったぐらいなので、そこらへんは許容していただけるとありがたいです😅

*2:スライド共有サービスにアップしてブログに載せてもいいかはスクーさんに確認済みです

*3:こうやってみると今が一番高くて「さすがアメリカ!」ってなるかもしれませんが、僕のアメリカでの評価はまだまだで、1日単価でいうと日本でのフリーランス時代の方が少し多いぐらいでした。フリーランス時代はお客さん仕事は6〜7割にして、残りの時間を新しい技術の勉強や書籍の執筆に充てていたので、年収としては今より低くなっています。

2016-09-29

フリーランスを休業して就職します

2014年からフリーランスiOSプログラマとして活動を始めて2年と8ヶ月。フリーランスという働き方は自分には最高にしっくりきてて、毎日楽しくお仕事させていただいてたのですが、色々とタイミングが重なりまして、タイトルの通り、いったん休業して「会社員」になることにしました。


どこに就職するのかと言いますと、サンフランシスコにあるFyusionというスタートアップにジョインします。


f:id:shu223:20160929075342p:image:w400


無事H-1Bビザが通りまして、ちょうど昨日、スタンプの押されたパスポートが郵送されてきたところです。


フリーランスとしての実績もまとめたいところですが長くなるのでここでは省略して、ご報告の意味でも、自分の考えを整理しておく意味でも、就職することにした経緯や理由等を書いておこうと思います。


経緯

上述しましたが、僕はフリーランスという立場を100%楽しんでいましたし、海外企業も含めて「就職」したいという願望はありませんでした *1


以下は今年の3月ごろの話です。当時の状況としては、

という感じで、「フリーランスとして」「日本をベースにしつつ」「たまに海外に」行けたら楽しいなというスタンスで動いていました。


投資家からのコンタクト

3月はじめ頃のある日、とあるベンチャーキャピタルの方から会いたいという連絡をいただきました。この時点では何の用事かわからなかったのですが、普通に考えて投資先のアプリ開発を手伝って欲しいという話だろうなと。


(VCの人とか上位レイヤーすぎて、末端で手を動かしてるエンジニアなんて駒としか思ってなさそう)・・・という勝手な偏見もありつつ、ちょっと疑心暗鬼のままお会いしたのですが、まずは自己紹介がてらそのVCの投資先について一通りご説明いただいて、これがまた僕的にはどの会社のプロダクトもおもしろかったわけです。*3


で、実は投資先の会社のCEOが僕と話したいと言ってきてる、と。(たぶんGitHubで見つけたんだと思います。それしか入り口がないので)


その会社がFyusionなわけですが、この時点でもう僕は少なくとも何らかの形で関わりたいと思うぐらいには惹かれていて(後述します)、でもどういう「話」なのかはわからないのでまずは話してみよう、という感じでした。


CEOとのスカイプ

その翌週ぐらいにCEOのRaduとスカイプすることになり、僕が次の用事があったので実質3分ぐらいしか話せなかった *4 のですが、その3分でRaduは、ユーと仕事をしたい、働き方はパートタイムでもフルタイムでもリモートでも希望通りでいいよと。で、僕は働くなら一緒に顔を突き合わせてやりたい、と。おおそれじゃあビザの申請マジで急がないといけないからすぐにファウンダー達と話してよ、と。


3分で一気に事が進みました。


ちなみにこのとき確か3月中旬ぐらい。H-1Bビザの申請は4/1にオープンして、一瞬で埋まります。そしてさらに僕が3月後半からドイツに行く予定があり、申請書類の準備期間は実質一週間ぐらいしかありませんでした。


ファウンダー陣とのスカイプ

メールで時間調整して、翌日の午前中にはファウンダー陣とスカイプすることになりました。


正直、グダグダ、どころか95%相手が何言ってるかわからなかったです。第一声でPardon?って言った気がしますが聞き返しても聞き取れないのでそれも言わなくなりました。


唯一、"Printer"とか特徴的な単語がひとつだけ聞き取れたりして、「Canon時代の仕事について聞いてますか?」と確認してしゃべる、みたいな感じでどうにかこうにか乗り切りました。


参考:


そしてオファー

とはいえ全然トンチンカンなコミュニケーションをしてたとは思うので、これは「ない」だろうなと思ってたら、スカイプの30分後だか1時間後だかにオファーのメールが!


条件を確認して、外出していた奥さんに電話かけて「〜ということなんだけどサインしていい?」って聞いて、サインして返送。あちらからもすぐにサイン入りのが返ってきました。


のべ2時間ぐらいのスピード就活でした。ビザ申請の期限という後押しがなかったらもっと迷っていたかもしれません。


Fyusionに惹かれた点

大きく分けて2点あります。

「欲しいスキル」が得られそうだった

僕が身につけたいと思っているスキルに、「英語」「コンピュータビジョン」「3Dプログラミング」「機械学習」があります。


で、Fyusionは、

  • CEOのRaduは、3D点群処理のオープンソース・プロジェクト「Point Cloud Library (PCL) 」の設立者
  • OpenCVのコミッタでもある
  • 他のファウンダー陣・メンバーもロボット工学・3Dコンピュータビジョン・機械学習とかの博士号もってる人がゴロゴロ
  • 提供しているサービスもそれらの技術をベースとしている
  • もちろん英語を使う

というわけで、全部揃っているなと。


やろうとしていることが腹落ちした

彼らは「空間写真」を撮るアプリ「Fyuse」というプロダクトを既に世に出していて、


f:id:shu223:20160929091526p:image:w300

(Fyuseのわかりやすい記事:動画ともパノラマとも違う“空間写真”ってなんだ? Fyuse創業者に話を聞いた | TechCrunch Japan


こういうものを撮影してソーシャル上にシェアできるアプリです。

f:id:shu223:20160929085556g:image:w200

(Fyuseの空間写真をアニメーションGIFに変換したもの)


このアプリは一見飛び道具感があるのですが、中では実際に撮影された動画とスマホの各センサの値から対象を3次元モデルとして解析しています。


f:id:shu223:20160929041931p:image:w600


上に貼った例をよく見ると、人間の向きと3次元のロゴの向きが一致していることがわかると思います。



これはいわば「普通のスマホのカメラを3Dスキャナにする技術」をSNSという使ってもらいやすい形で提供しているようなもので、


「3次元データがたくさんあれば我々の得意分野である3Dコンピュータビジョンの技術でいろんなおもしろいことができるぞ!」


というところに彼らのやりたいことがあります。単にギミッキーな写真撮影SNSをつくってるわけじゃないぞと。



たとえば最近では、このFyuseで撮ったデータをHoloLensでホログラム投影、みたいなことをやってたりします。


僕はハードウェアという「現実世界のモノ」と繋がるアプリの開発を色々やってきて、やはりその「現実世界を見る『目』」のところで技術的強みがあると楽しいよなー、ということを常々感じていたので、彼らのやろうとしていることは非常に腹落ちしたわけです。



あと、Fyuseは普通に撮影フォーマットとしてもかなり可能性があるんじゃないかと思っています。一見ギミッキーですが、写真よりも多面的に記録でき、動画よりも軽量で柔軟に閲覧でき、2Dだけど3Dモデル的な情報も持っているという点で、「空間を捉える」ためのフォーマットとして普遍的な良さがあるなと。


2ヶ月間リモートワークしてみてのPros/Cons

フリーランスでお手伝いしていたところは7月までに収束させて、8月からリモートで手伝い始めてます。当然Pros/Cons両方あります。

Pros
  • AVFoudation, Core Image, Metal/MetalKit/MetalPerformanceShaders, Acceralateと、iOSアプリ開発の中でも特に興味のある部分の実装に携われている
  • iOS 10とかの新機能を積極的に使っていく雰囲気がある
    • バージョン互換とかは後から考えよう、という感じ
  • CEO, CTO, その他ファウンダー陣全員が毎日ゴリッゴリにコードを書いている
    • 一番ソースを把握してるのは彼ら。
Cons
  • チャットの速さに全然ついていけない
    • 全部読んでたら仕事にならない
    • 流し読みしても情報量0%なのでもはやメンションくれない限り読んでいない
  • フリーランスとしての立場が恋しい
    • おもしろい仕事の話をいただいたり、おもしろいことをやってる人に会っても、そこから展開させられないのがもどかしい

サンフランシスコには引っ越しません

あっちに住んで仕事をしてもOKなビザを獲得したわけですが、家庭の事情もあり、基本的には東京にいます。今のところは、1ヶ月アメリカ(オフィス)、2ヶ月日本(リモートワーク)、ぐらいのつもりです。


が、変わるかもしれません。フリーランスとしての働き方も、最初はリモート指向だったけど早々にお客さんのところに行ってやるスタイルに変えたり、短納期案件が楽しいとかじっくりやる方が楽しいとか時期によって色々変遷があったりもしたので、日米往復生活もやりながら試行錯誤していくつもりです。


まとめ

というわけで、長くなりましたが、フリーランス生活をエンジョイしていたところで急に降ってきたご縁で大きく方向転換することになりました。


そもそもの目的である「身につけたいスキル」は身につくのか、アメリカと日本の往復生活は成立するのか、会議では全然聞き取れないだろうけど仕事になるのか等々、いろいろと不安もあります。通用しなくてすぐに逃げ帰ってくるかもしれません。


が、せっかくの機会なので、楽しみつつ色々と吸収してこようと思います!


*1:3年ほど前はありましたが

*2:詳細はこちら:iOSDCで発表しました『海外のiOSカンファレンスに登壇する - 完全版』 #iOSDC - Over&Out その後

*3:今回就職する会社ではないところで、その後アプリ開発をお手伝いしたところもあります。そこのプロダクトも相当ぶっ飛んでておもしろいので許可がとれたら紹介したい

*4:27分ぐらいRaduが会社の説明をしてて、残り3分になったところで「11時から別のスカイプあるんだけど・・・」とやっと切り出した

2016-07-11

「プログラマとして食べていく」という話を福井県の学生さん達にしてきました

一昨日、福井県の「ふくい産業支援センター」さんが主催されたセミナーで、標題の講演をさせていただきました。資料はこちら。



参加者約70名のうち、75%は18歳以上の大学生・専門学校生、15%が高校生・高専生、10%が小中学校。これまでエンジニアの中で話をする機会は多々ありましたが、学生さんばかりの中で話すのは初めてでした。


内容

内容としては、「プログラミングでこんな感じでメシを食ってる人がいる」という一つの参考例として自分の働き方を紹介しつつ、プログラマとしてとりあえずやっていけるようになるまでの話と、フリーになってからおもしろい仕事を得るためにどんなことを考えながら働いているか、の3部構成でした。


50分と長尺の講演だったので、最後にFAQをくっつけて時間調整できるようにしておいたのですが、6つぐらい用意しておいたうち2つぐらいしかしゃべれず。話したうちのひとつは「お金の話」だったのですがネットに上げるとちょっと生々しいかと思いアップした資料からはカットしました。


「いっぱしのプログラマになるまで」編はこちらのスライドを使い、


「フリーランスになってから」編はこちらのスライドを使いました。


この話はこちらの記事にQ&A含め書いています。


Q&A

  • Q: 東京とくらべて福井でプログラマとして仕事をすることについてはどう思うか?
  • A: 仕事はやっぱり東京が圧倒的に多い。が、福井からであっても東京の仕事を獲得することはできると思う。(+僕ならこうする、という話)
  • Q: これをつくったときに実力が一気にあがった、というものはありますか?
  • A: 近道になったものもあまり意味がなかったものもなくて、最初は何をやっても実力につながったと思う。とにかくたくさんアプリをつくった。

温泉

主催者の方のオススメで、奥さんとの週末旅行も兼ねて芦原(あわら)温泉に泊まりました。


f:id:shu223:20160708184343j:image:w600



芦原温泉からはあの東尋坊まで車で15分・・・と旅館の人は言ってたけど本数の少ない電車とバスを乗り継いでいくとなんだかんだで1時間以上かかりました。


f:id:shu223:20160710111735j:image:w600

(東尋坊の岩牡蠣。めっちゃでかい)


福井県は恐竜の化石でも有名。恐竜博物館や発掘体験にも行きたかったのですが、福井駅からわりと離れてるので今回は断念。


おわりに

「フリーランスプログラマ」とひとくちに言っても働き方は本当に千差万別だし、働き方の好みも人それぞれまったく違うので、「こういう働き方をしている人もいるんだな」と若い人たちの今後の選択肢のひとつとして頭の片隅にでも留めておいてもらえれば、と思いつつこういう話をさせていただきました。


果たして片隅にでも残るような話ができたかどうかはわかりませんが、僕自身はこういう東京以外でプログラミングを学んでいる若い人たちや先生方に接することができて非常に新鮮な経験をさせていただきました。


主催されたふくい産業支援センターの大西さん・河野さん、紹介いただいた伴野さん、プログラミングコンテスト主催の皆様、参加された皆様、貴重な機会をいただきどうもありがとうございました!


(追記)ふくい産業センターさんのサイトでレポート記事が挙がっていました!


2009 | 08 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2018 | 02 |