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2017-05-29

「あきらめ」からはじめる英会話 #clem_jp

英語を勉強しているエンジニアやデザイナーのためのミートアップ「CLEM」というのがありまして、本日その第5.2回(5月の2回め?)でLTをしてきました。

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(主催のKayokoさんのツイートより写真をお借りしました)


こじらせ続けてきた英語への苦手意識

昨年10月からサンフランシスコの会社でエンジニアとして働き始めたのですが、


英語が話せるから入ったのではなく、英語に猛烈な苦手意識があり、いろんな勉強もしてきたが続かないので、もう「英語を使わざるを得ない環境」に飛び込むしかない、というのが入社を決めた理由のひとつです。


「そうは言っても話せるんでしょー」

と思う人は、以下の録音を聞いてみてください。入社を決めた当時の僕のリアルな英語力が伝わると思います。

※これは会社の人と話してるのではなく、そのちょっと前に「ハッカーパラダイス」というコミュニティに参加した際のスカイプ面談です。


こんな程度の英語力なので、当然英語でのコミュニケーションには恐怖すらありました。会話する機会があっても(「早くこの場から逃げ出したい」)といつも思ってました。


「あきらめる」ことでのブレークスルー

で、そんな僕ですが、いくつかのことを「あきらめる」ことで英会話においてブレークスルーがあったと自分の経験から感じることがあったので、それについて同ミートアップでシェアさせていただきました。



具体的な「あきらめTips」を紹介していますが、要点としては「あきらめることで、挑戦のハードルを下げる」というところです。僕はこれで何年もこじらせた英語への苦手意識からやっと前に進めた感がありました。


どなたかのお役に立てば幸いです!


反応











関連記事


2016-02-01

第2回フリーランス海外遠征と2016年の生存戦略

1/12〜30の19日間、とあるスタートアップのお手伝いでドイツの首都ベルリンに行ってまいりました。


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(今回の雇い主、Norman氏と、ベルリン大聖堂前にて。)


「あれ、前も行ってなかったっけ?」と思ったかもしれませんが昨年11月に行ったのは同じドイツでもバンベルクという都市で、今回とはお手伝いした会社も別です。


きっかけ

昨年9月にベルリンに行った際にお会いした方よりご紹介いただきました。今回お手伝いした会社のCEO、Norman氏がiOSエンジニアを探してるという話が出た際に、僕のことを思い出して繋いでくれたと。


「フリーランスです、iOSが得意です、海外のお仕事大歓迎です」と何ができる/やりたい人かをなるべく多くの人に言っておくといいことあるなぁ、とあらためて思いました。


条件面の調整

既にNorman氏の中でタスクリストとスケジュールが決まってて、

  • 全日程分の報酬
  • +航空券
  • +住居

最初のメールで明示されていました。


僕を使うかどうか判断するための面接みたいなものはなく、たぶんLinkedInプロフィールやGitHubアカウントでスクリーニング的なことは完了していたものと思われます。


で、少しだけ金額面で交渉させてもらって *1、あとはスケジュールについて「順調にいけばそんなな感じのスケジュールで進むかもしれないけど、大抵なんやかんや想定外のことが起こるものなので、全部のタスクはできないかもしれないよ」というところは事前に言って承知していただきました。(このあたりの見積もりの考え方は こちらの記事 にも書きました)


やったこと

例によって詳しい内容はconfidentialですが、もちろんiOSアプリ開発ではあります。


利用技術的にはわりとオーソドックスなもの(一般的なUI+画像処理+ソーシャル機能)なので、漫然と作業すると既存スキルでの時間の切り売りになってしまうので、なるべくSwift的な書き方で書くようにとか、技術的にも何かしら得るものがあるように意識して作業してました。


あと数年ぶりに In-App Purchase の実装をしたのも勉強になりました。*2


勤務時間は8:30〜17:30ぐらい。後述するように僕が住んでいたところがオフィスでもあるので、朝Normanが来て、一緒に仕事して、17:00〜17:30のキリがいいところで彼が帰る、という感じでした。 *3


前倒しで作業を終えてフリータイムに

当初の予定では 12日間 + 残りはフリータイムというスケジュールでしたが、10日目で前倒しで作業が無事完了したので、余った2日分はお金いらないのでそこもフリータイムにしてほしい、と申し出ました。


というわけでまるまる1週間を自由に過ごせることになり、現地のSwift勉強会に行ったり、


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あとは去年から始めたもののなかなか手を付けられてなかったプライベートな開発をやったりしてました。ひとりだとどうしてもサボってしまいがちなので、現地で起業した日本人スタートアップのオフィスに毎日のようにお邪魔して作業させてもらったり、知り合いのエンジニアをさそってもくもく開発したりしてました。観光とかは結局ほとんどしませんでしたが、超有意義に過ごせたと思っています。


暮らし

オフィスが普通に住めるアパートなので、そこに住まわせてもらってました。ベルリンの一等地にあるビルの最上階にあり、見晴らしもよく、シャワーやら何やらすべて完備で最高に快適でした。


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(オフィス兼宿。ベッドはロフトにあります)


食事は周囲にレストランがたくさんあるので、毎日「今日は○○料理が食べたい」みたいな感じでリクエストして、Normanにおすすめの店に連れて行ってもらう、みたいな感じで飽きることがなく、食生活の面でも充実してました。


英語

最近海外案件を受けるようにしているのは、単純に海外に行くのが楽しいし嬉しい、という以外に、ずっと苦手意識のある英語をそろそろ何とかしないと、ということで自分を英語を使わざるをえない環境に追い込むという目的もあります。


たかが2週間ちょっとでいきなり飛躍的に英語力が向上するわけもないのですが、マシになってきた気はします。Normanと飲みにいってわりと込み入った話をしたり。この仕様はこうこうこういう理由でおかしいからやめたほうがいい、と進言したり。


まぁ、彼が文脈を大いに汲んで理解してくれる、というところも大きいですが。。


ただやっぱりまだまだです。相手がこちらに歩み寄りつつコミュニケーションしてくれる、という前提の上であれば大丈夫なのですが、そうでないケースでの雑談とかはまだまだ厳しいです。引き続き機会を増やしていこうと思います。


課題

まず、海外で仕事して毎回感じることですが、いつもと違う国にいるというだけで、いつもと同じような仕事をしててもめちゃくちゃ楽しいです。たとえば、Auto Layoutの制約をポチポチ貼ってるだけでも「うぉー楽しい!」って思います。こういう高揚感は大事にしていきたいなと。


一方、これもベルリンだけでなくシリコンバレー等に行っても毎回感じることですが、「無力感」があります。仕事をやってみたりハッカソンに出てみたりして、技術的には大丈夫だと思ってますが、誰も僕のことを知らないし(知名度以前に知り合いがいないという意味で)、そういう僕がベルリンに行ったところで、現地の他のスタートアップの方から「会いたい」とか言われることはありません。ミートアップに出ても誰にも話しかけられないし、ましてや人に紹介されることもありません。


で、自分から現地のスタートアップにアポとって会いに行ったり、ミートアップで話しかけたり、といったことをすればいいのですが、それで仕事をゲットできたとしても、それは理想的な状況ではないのです。


これまで僕は数々の魅力的なBLE関連プロダクトに(多くの場合はゼロからアプリを開発するところから)関わらせていただきましたが、


たとえば僕がニュースとかで海外のそういう系の魅力的なプロダクトを知ってからその会社に自分を売り込むのではもう遅くて(メディアに出て話題になっているということはある程度開発が進んでいるか完了しているケースが多い)ファウンダーが資金調達して本格的に開発をしようとするタイミングであちらから見つけてもらえるようにならないといけない。


海外から見つけてもらうためのチャネルをつくる

LinkedIn や AngelList で人を探す場合は大抵「住んでいる場所」でフィルタされてしまうし、このブログとかQiitaとか登壇資料といった僕のアウトプットは日本語ばかりなので、そもそも海外から見つけてもらうためのチャネルが今はない状況。


GitHubアカウントは現状でも多少そういう感じの機能をしてくれてますが、

iOS Samplerシリーズのスター数に関して言えば、スクリーニングフェーズで僕が悪くないエンジニアであることを判断する材料ぐらいにはなってると思うものの、海外に住んでるエンジニアを選ぶ「きっかけ」になるほどの効力はない、と思っています。エンジニアにとって役立つ内容なので多くのスターをもらえてはいるものの、要素技術でみれば誰にでもつくれるものではあるので。


逆に、watchOS-2-Samplerはそんなにスターついてないけど、「(現時点ではニッチな)watchOS 2の開発経験のあるエンジニア」というところで海外から僕を選ぶ「きっかけ」になってくれたわけで、そういうリポジトリを増やしていかないと、と。


長々と書きましたが、2016年の方針としては、もっと海外のお客さんに自分を見つけてもらえるように、

  • 英語でブログを書く
  • 「ニッチスキルに関わる」OSSをGitHubに積極的に上げていく
  • 海外にいったらLT枠とかに応募してみる

といったあたりをがんばっていきます。


*1:海外オファーはレアなので最初に提示された価格でも受けたとは思いますが、普段よりもかなり低めのだったので一応

*2:数年前にローカルにまとめてた実装手順のメモがあったのですが、その頃のコードの酷いこと。。

*3:僕のプライベートを邪魔しないように気遣ってくれてるのか、いつもいそいそと帰る。あと絶対にいきなり部屋に来たりしない

2015-07-02

WWDC15のチケットは外れたけどサンフランシスコに行ってきたメモ

タイトルの通り、今年はWWDCのチケットは残念ながら外れてしまったのですが、初参加した昨年を振り返ってみると

  • セッションを(英語力と理解力と集中力の点で)リアルタイムで理解できない
  • → セッション中にドキュメント等で勉強しようとする
  • → セッション会場は(椅子間の距離が)狭いし、ネットも遅い
  • 1Fのネットコーナーに入り浸る

という、日本でもできる、というかむしろ日本での方が快適にできる過ごし方をしていたわけで、良かったのは何よりもその「iOSエンジニアの祭典」的空気感なわけで、じゃあチケットなくても行く価値はあるかも、ということで航空券購入に踏み切りました。旅程は 6/6 〜 6/15 の 8泊10日。


やったこと

ヨセミテ旅行

WWDCが始まる前の土日を利用して、iOSエンジニア4人でヨセミテへ行ってきました。シリコンバレーには何度か来ているものの、なかなか観光をする機会がなかったので、今回が初。


空港で集合し、レンタカーでそのままヨセミテ方面へ。宿はヨセミテ内ではなく、そこから車で1時間ぐらいの、別荘地的なところ。


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Airbnbで(Tonnyさんが)予約してくれたところなのですが、雰囲気があって超よかったです。



ヨセミテも想像以上に楽しかった。


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(川遊び)


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(某El Capitan)


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(なぜか乗せてもらえた本場のハーレー!)


日々もくもく開発@Realm オフィス

サンフランシスコの Realm オフィスのモニタで、みんなで基調講演のストリーミングを見ました。


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(広くて綺麗で快適でした)


Realmオフィスへは基調講演以降もほぼ毎日お邪魔し、もくもくドキュメント見ては手を動かして新機能を試してました。


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(ランチ風景)


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(念願のTシャツもいただきました。愛用してます)


StackOverflow デビュー

StackOverflow でいくつかの質問に回答し、Reputation もいくらかつき、ついに自分も vote up やコメントができるようになりました。

今まで、「なんて素晴らしい回答だ!ありがとう!」と思っても vote up する権利すらない自分の無力さを何度歯痒く思ったことか。。


StackOverflow の Reputation は GitHub 同様に世界で通用する客観的&定量的評価だし、英語の練習になるし、人の役にも立つ、ということで自分の中でずっと重要TODOだったのですが、日々の仕事を言い訳にずっと後回しにしてきたことなので、非常に達成感があります。


HomeKit 対応デバイス購入

iOS 8 で発表された HomeKit、IoT の文脈から注目はされていたものの、対応製品がない、という状況がずっと続いていました。で、最近ぽつぽつと製品が出始めている、ということでサンフランシスコの Apple Store に行ってゲットしてきました。


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Lutron社の「Caséta Wireless」という製品です。229ドルもしました。とりあえず HomeKit を体験したいだけなのでもっと安いのを・・・と店内の製品パッケージをくまなく探してみましたが、残念ながらこれしか置いてないようなので購入。


後日またブログかLT等で使用&実装報告したいと思います。


WHILL HQ 訪問、野球観戦など

昨年のTechHouse内オフィスから移転したWHILLの米国本社や、とある企業のオフィス等に遊びに行きました。


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あと人生初の野球観戦。


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ホットドッグ&ビール&野球という経験ができてよかったです。


Apple Watchハッカソン参戦

最終日、ちょうどSFでAppleWatchハッカソンが開催されてたので参戦。


なんと、賞をいただいてしまいました!!!!


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つくったのは watchOS-2-Sampler。コミュニティへの貢献を評価していただけたようです。めっちゃ嬉しかったです。


ちなみに英語プレゼンはアドリブでは絶対にグダグダになる自信があったので、いったん話したいことを全部書き出して、流れだけ頭に入れつつ反復練習して、ハック中に話しかけてくれた優しそうな現地の人に聞いてもらったりもしました。


後日談として、こういうこともありました。


やっぱ海外でハッカソンに参加するのは楽しい。


費用

気になるお値段ですが、

  • 飛行機代:¥125,140
  • 宿代:¥44,860($45 × 8 × 124.6)

で、基本費用は17万円程度。40万オーバーだった昨年と比べて、大幅にコストダウンしました。WWDCチケット代がかからなかったのと、宿を全泊TechHouseにしたのが効いたな―と。(TechHouseについては昨年の記事をご参照ください)


あとは日々の食費、ヨセミテ旅行費(レンタカー+宿。手渡しだったのでいくらか忘れた。。)、野球観戦のチケット代(確か8000円ちょい)がかかってるので、総旅行費用としては20万円ちょいかと。


LT

せっかくSFの空気に触れて高まった意識も、帰国して日々の仕事の波にさらされるとあっという間に消えてなくなるので、「人前で発表しないといけないプレッシャー」ドリブンで勉強を進めるべく、WWDC関連の勉強会にはできるだけLT枠で申し込みをするようにしました。


6/16 「potatotips #18」


ブログ:watchOS 2 新機能の細かい話5つ #potatotips - Over&Out その後


6/17 「UI Crunch #5 スマートウォッチUIデザインの今」


ブログ:UI/UX に影響の大きい watchOS 2 の新機能 3つ #uicrunch - Over&Out その後


6/19 「WWDC Afterparty Roppongi」


ブログ:【iOS9】Core Image の新機能:文字認識/追加フィルタ47種 - Over&Out その後


6/24 「WWDC2015報告共有会@ネクスト」


ブログ:【iOS9】Audio Unit Extensions 〜オーディオエフェクトのアプリ間共有〜 - Over&Out その後


所感

チケットなしWWDC、ものすごく行ってよかったです。ドキュメント見るなら日本でもできる、とはいえ日本にいたら絶対仕事を入れてしまってドキュメント見たりサンプルつくってみたりLTしたりしなかったと思うので。


あと、WWDCのチケットがあると、高いチケット代払ってるので朝ちゃんと起きてフルに会場にいないといけないという気がどうしてもしてしまってなかなかしんどいのですが、そういうプレッシャーもなく健やかな気持ちで日々を過ごせたのもよかったです。結局毎日ドキュメント見てコード書いてたわけですが、義務感があるのとないのとでは健やか度がだいぶ違うなと。


それと、Realmオフィス。Realm の中の人をはじめ、CocoaPods の中の人や RestKit の中の人など、真のスーパーハッカーな方々が集う場で、なんというかそこにいるだけで「もっと精進せねば・・・」と意識が高まりました。


そんなこんなで、来年もチケット外れてもまた行きたい所存です。現地でお世話になった皆様方、ありがとうございました!


2014-12-29

フリーランスを1年やってみて考えが変わったこと

お客さん仕事はわりと早いうちに納まったのですが、原稿書きがまったく納まる気配がないので、(現実逃避として)今年1年をふりかえろうと思います。


といっても「こういうお仕事をやりました」的なのは3ヶ月ごとにまとめているので、

ここでは主に、独立して最初の1年目 *1 を振り返ってみて「フリーランスになってみると意外だったこと」「考えが変わったこと」「やりかたを変えたこと」あたりの話を書こうと思います。


出勤した方が楽しい

独立当初は、フリーランスという働き方のメリットのひとつが、「場所・時間の自由」だと思っていて、必要な打ち合わせのとき以外は、家とか、自分が入居しているコワーキングスペースで作業するようにしていました。


で、お客さんもほとんどの場合それでいいと言っていただけるのですが、今は逆に、僕の方から「オフィスで一緒に仕事させてほしい」とお願いしています。


その理由としては、

  • お客さんにすぐ確認できる・・・優先度や不明点を確認でき、作業の無駄が減る
  • 遠隔でのコミュニケーションが苦手・・・誤解を与えない言い回しに苦労したり、でもそのあたりをサボるとお互い不要にイラッとしたり
  • 温度感がわかる・・・直接話したり、一緒にランチしたりする中でその会社の状況とか雰囲気とか、やろうとしていることが実感値として理解できる
  • 集中できる・・・やはり1人でやるより緊張感がある
  • 見積もりレス・・・後述

などなどあります。


寂しくない

「会社には仲間がいるが、フリーランスは1人でやるので、寂しい」


独立前は僕もそう思っていたのですが、意外とやってみると逆の印象を受けました。

  • フリーランスでも結局開発体制としてはチームの一員であることに変わりはないので、「一緒につくっている仲間」という感は会社のときと同様にある
  • 個人的なコミュニケーションも仕事に繋がったりするので、勉強会や飲み会に行く時間が以前よりもっと有意義に感じるようになった

といった理由から、独立前よりもコミュニケーションや人付き合いは活発になった感があります。


個人でも楽しい案件に関われる

フリーランスになるにあたって迷いが少しあって、その理由のひとつが「会社の大看板に来る仕事の方が楽しいんじゃないか」というものでした。実際、カヤック時代にやった仕事はどれもおもしろくて、やりがいがあって、実績になるものだったので。


で、蓋を開けてみると、今年やらせていただいた仕事はどれもおもしろくて、やりがいがあって、実績にもなるものばかりでした。


今年は運がよすぎただけかもしれませんが、とにかく粛々と腕を磨いて、ちゃんとやりたいこととかやったことをアピールし続ければ個人でも道は開けるものだなと。


見積もりを(あまり)しなくなった

見積もりが結構苦手でして。。


たいていの場合、見積もり時点でUIデザインとか、動き(遷移とかタップしたときのギミック的なもの)とかって決まってることってほとんどなくて、でもiOSアプリの場合そこがそもそも開発の肝だったりするわけで。標準UIコンポーネントのプロパティをいじる範囲で済むなら3分だけど、自分でカスタムUIコンポーネントつくるなら丸1,2日かかるかもしれないとか。


で、ほとんどの場合、企画書にある情報だけだと


「1人日〜3人月ですね」*2


とか答えたくなるわけですが、お客さんに対してそういうわけにもいかないので、


「ここはどうしますか?たとえばこうしたい場合、選択肢としてはAとBがあって、それぞれメリット・デメリットは・・・」


とかやりたいことを引き出すことが必要になり、そういう不明確なところを質問にまとめたり、A案・B案みたいな枝分かれをさせつつ語弊や認識違いのないように・・・と回答を整理していくと、見積もりだけで8時間とか平気でかかってしまいます。


かといってざっくり見積もるとトラブルの元になるのでよくない、かといってお客さんからすると見積もりがないと始まらない、最初からUIデザインや詳細要件が明確になっていてほしいというのも無理がある。。



そんなわけで、最近は「お客さんのところに行って1日作業して、その日数 ✕ 人日ぶんいただく」という稼動日ベース方式でやっています。いつどれぐらいお客さんのところに行って作業するかは、その時々でお互いの状況や残りタスクの量を見て相談する感じで。


このやり方だとお客さん側にもいろいろとメリットがあると思っていて、

  • 状況にあわせて仕様とか優先順位を日々変更できる
  • 見積のバッファみたいなものが入ってこないので、無駄が少ない

みたいなことがあるかと。


ただこれって、「堤の1日の作業」に対するお客さんの信頼ありきなので、最初は1人日でどれぐらいできそうか、みたいな目安は提示したりはします。



ちなみにプロトタイプ系の案件は例外で、規模的に数人日レベルのものは十分見通しが立つので、お客さんに不明事項を確認して普通に見積もり出してやってます。*3


おわりに

先にもちょっと書いたように、もともとフリーランスになるにあたって迷いもあったわけですが *4、約1年やってみた今となっては、働き方としてかなり自分に向いてるんじゃないか、と感じています。

  • 自己責任で、自分の働き方・生き方を自由度高く選択できる
  • 自分の行動の結果が、自分にダイレクトに返ってくる

というあたりがやっててとても心地いいなと。


というわけで2015年も引き続きフリーランスとしてがんばっていく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします!ではみなさま良いお年を。


*1:ちなみに2014年2月に独立しました。

*2:標準コンポーネントを並べるだけで、「それっぽく」つくるだけなら結構1日でできたりしますよね

*3:あと、今はスタートアップのお仕事が多いのでたまたまこれで成立しているだけで、もうちょっと規模の大きい会社とお仕事させていただく場合は普通に見積もりレスなんて無理かもしれません。

*4:独立の経緯について話したインタビュー: http://prosheet.jp/blog/engineer/4641/

2014-08-29

とあるシングルスタックエンジニアの生存戦略

昨日『好きなことで生きるエンジニアを知る(Part2)』というイベントで登壇してきました。「どうやったらおもしろく働き続けられるか?」みたいなテーマなので本記事タイトルにある「生存戦略」とはちょっと違う印象を持たれるかもしれませんが、おもしろくないと生きていてつらいので、僕としては合ってるかなと。


もともとはスライドとか用意する必要なくて、聴講者含めてのディスカッション形式でやりましょうと主催の方には言っていただいてたのですが、僕の場合は準備なしでしゃべるとグダグダになるので、一応自分の考えぐらいは整理しとこう、ということでスライドを用意しました。



で、ここまで20分ぐらいで、あとは撤収までエンドレスで参加者の方々からの質問に答えていきつつ内容を補完する形式でした。


Q&Aのメモ

参考までに、参加者の方はフリーランスと会社員が半々ぐらい、エンジニア/非エンジニアの割合も半々ぐらいでした。


下記以外にもたくさんあったので、思い出したら追記していきます。


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(当日のホワイトボード)


Q: お金は出ないけどおもしろい/スキルや実績は得られる仕事ばかり続くときはどうしてますか?

A: 基本的に、フリーランスとして受ける場合の「おもしろい仕事」「スキルや実績を得られる仕事」には、お金も自然とついてくると思っている。


例えば、WHILLみたいなプロダクトは、調達もしっかりできる企業じゃないと絶対につくれないし、良いメンバー(各分野のプロ)も集めてこれないといけない。Moffもしかり。


というわけで実際にはフリーになってからはお金の面でもとくに妥協はしていない。自分がお金の面にはこだわらず、スキルや実績を積んでいったのは主に会社員(カヤック)時代もしくは その前 の話。


Q: iOSだけじゃ厳しいんじゃないの?

A: そう思います。僕がやりたいのは「ずっとiOSで食べていくこと」じゃなくて「その時々の興味あることで食べていくこと」なので、時代の流れに合わせて興味も移っていって、やってることもシフトしていってると思います。


Q: 将来設計は?ずっとフリーランスでやっていくのか?

A: そこはとくに考えてないです。というより、そこを決めずにその時々の時流や心境の変化に応じて自分の立場も変えていくのが理想です。


Q: 相手の目利きはどうしてるのか?

(わらしべ長者方式で、間違った交換をしないという所で、相手のことを見抜く目利きが重要な気がするけど実際の所どうなのか?)


A: 自分は「初対面でその人がどんな人かわかる」みたいな能力は全然ない。ただ自分にとっておもしろい仕事を選んだ場合、それをやってる人もだいたい自分と合うことが多い。


Q: 奥さんに反対されないですか?

A: 奥さんは全然インターネットの世界や技術に興味のない人だが、日々、今はどんな人とどんな仕事やってて、何があったとかどう思ったとかを話すようにしている。


仕事について話すのはなかなか面倒なところもある(難しい)ので、そこをさぼってて、ある日突然「独立したい」とか言い出すとそりゃ不安にもなるのかなと。


うちの場合は日々の心境や状況を共有できているので、一見突飛な行動も自然な流れの中にあるから理解してもらいやすいのかなと思っています。


Q: 「できないブランディング」は最初から意識していたのか?

A: 最初は全然意識してなかった。新しい技術に取り組む腰が重いだけ。結果論として「できないメリット」もあったので、そういうことを後付けで意識するようになった。


Q: ブログの更新頻度は気にするか?どうテーマ選びしているか?

A: 更新頻度は気にしていないです。僕のブログは「固定読者が毎日見に来る」というタイプじゃなくて、技術記事はググって出てきたときに見られるものだし、海外に行ったとかの話 はシェアされてTwitterやFacebookのタイムラインから見に来てくれるものなので。


テーマ選びについては、自分が仕事でやっていきたい分野(例:BLE)についてはちょっとでもかじるだけでも積極的にブログに書いて、あんまりやりたくないところとかはノウハウあっても逆に書かなかったり、とかはあります。


始めた当初は読者もいなかったので、特に意識はしてなくて、日々の開発の中で出てくるメモをひたすらアップしてた感じです。


Q: ブログ書いてて途中で飽きることはない?

A: めちゃめちゃあります。しっかり書いてて途中で飽きてお蔵入りになる記事の方が、アップする記事の10倍ぐらいあると思います。


おわりに

この「わらしべ長者方式」は以前ブログに書いたときに全然反応なくて、唯一反応してくれたのが今回の主催の小山田さんで、個人的には「どのあたりが疑問に思ったのか/共感できなかったのか」ということを知りたかったので、今回のディスカッションベースの会は非常に有意義でした。


そもそも「わらしべ長者」っていうメタファーのチョイスが失敗してる気もする(もっといい案があればぜひお願いします)し、結局肝心なところは「がんばるしかない」としか言ってなくてあんまり参考にならない感もあります。


とはいえ僕がいまはわりと自由度高く好きなことをやって食べられるようになっているのは事実で、しかも 最初からプログラムがバリバリできたわけじゃない ので、他のみなさんにも参考になるような部分がきっとあるんじゃないかなーと思いつつ、こういうテーマでの話は今後もブラッシュアップしつつ続けていきたいと思っています。



で、キャリア繋がりで、来週9/6(土)にこんなイベントにもパネラーとして登壇します。


挑戦するエンジニアを応援する! 〜大企業を飛び出したエンジニアの実体験トークイベント〜 - 挑戦するエンジニアの応援チーム | Doorkeeper


あんまりストレートに言うのがはばかられるところもあるのですが、僕なりにこのイベントの趣旨を平たく言うと、「大企業を飛び出したいけど迷ってる方々 *1 の背中を押します」ということかなと。


パネルセッションだけじゃなく、ざっくばらんに話せるブースセッションもあり、ビールもでるそうなので、ぜひ!


*1:大企業じゃなくても、ちょっと思い切ったキャリアチェンジをしたい人

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