『龍馬伝』第26回「西郷吉之助」

高橋克実西郷隆盛役の違和感がぬぐえない。
ちびまる子の父さんならよかったけど、なぜにもっと恰幅のよい役者にしないかな。
いきなり龍馬との対面で開口一番、西郷のデブフェチの話が出ましたね。
これって歌舞伎の演目でも有名だそうですが、勝海舟の『氷川清話』にもあるとか。
そして龍馬が長州征伐の中止を懇願しますが、
西郷は日本のためでなく、薩摩のためと意固地。
さらに勝海舟の口利きで、薩摩藩へ龍馬らを受け入れる話がここでは破談。
龍馬は「得体の知れない恐ろしさ」と評している。
ところがこのあと西郷は急に態度を変え、
脚を負傷させられたにもかかわらず、幕府への牽制として長州へ寛大な処理を出す。
これは西郷が勝海舟に会ってから考えを改めたものといわれているが、
この部分がスルーしてしまったので、どうもストーリーが分かりづらいです。
そういえば幕臣小栗忠順斉藤洋介)も初顔見せでしたね。
幕府がフランスと接近するのに対し、薩摩はイギリスと接近する背景は描かなくていいのかな?
一方、土佐では半平太が以蔵にと出した毒饅頭を弥太郎が受け取ってしまい悩む。
それを父の弥次郎が食そうと弥太郎が止める。
「そんなに独り占めしたいがか」と怒る家族のあさましさと、
弥太郎が以蔵を哀れに思い、毒饅頭を受け取ったことで、
弥太郎に「以蔵に食わしてやれ」とアドバイス
このあたりの家族構成の描き方はいいですね。
結局、震えながらも以蔵に毒饅頭を渡すが、
やはりすんでのところで毒饅頭を奪い取ってしまう弥太郎。
このあたりの心理描写は毒饅頭ひとつでこうもうまく演出できるかと感心しました。
以蔵も弥太郎の様子から毒饅頭を悟っていたようで、
もう舌を噛み切る力がないほど衰弱状態。
タイトルも「以蔵に毒饅頭」のほうがよかったかもしれません。
そして海軍操練所も閉鎖。勝海舟は塾生に別れを告げ、
塾生も故郷へ帰り散り散りになりますが、
龍馬と土佐の脱藩士および陸奥宗光は行動を供にします。
これが海援隊のメンバーになるのでしょうが、
どうも最後のシーンは金八先生の「贈る言葉」思い出してしまうのは僕が古い人間だからでしょうか。
あと久々に書いてくださった桐野作人先生の『膏肓記』も併せてお読みください。


史跡紀行では岡田以蔵ゆかりの地として高知市護国神社薊野の以蔵の墓などが紹介されました。
高知市には数日滞在しながらも、岡田以蔵関連の史跡は未訪で撮影できませんでした。
なので今回は鹿児島市の城山を背景に立つ西郷隆盛像と、
それを図柄にした鹿児島県立博物館のスタンプをUPします。

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