明日は大井競馬場のJBCに参戦しますが、
それよりひと足先の10月31日にBETTYさんのお誘いで
大井競馬場(冒頭写真)へ行ってきました。
今回は栗東から大井へ遠征する馬がいて、
その馬を担当する調教助手のSさん(HNですが女性)と一緒ということで、
JRA関係者に会えるのも本当に久々。17時過ぎに事務所を出て大井へ向かいます。
それにしても平日で重賞のない大井は空いていて気持ちがいいですね。
JR大森駅からの無料送迎バスも楽々座れましたが、
明日のJBCはフランクフルト1本買うのも大変なほど混雑するのではないでしょうか?
もうひとつの目的は8Rのくまたか特別2歳選抜に出走する
上の写真(2枚とも)のスター候補馬アスカリーブル(牝/大井・佐野謙厩舎)です。
兵庫県の園田競馬で4戦4勝の無敗のまま大井に転厩。大井での緒戦になります。
やはり現在の競馬が全然盛り上がらないのはスターホースの不在といえましょう。
もちろん、現在でも三冠馬オルフェーヴルやブエナビスタなど強い馬がいますが、
これらの馬は社台の優等生すぎるのと同時に、
勝ってあたり前と思われるにもかかわらず、無敗ではないことです。
これまで競馬ブームを盛り上げたスターホースに共通しているのは、
1.地方競馬出身か血統が地味
2.無敗あるいは無類の強さをみせつけた
の両条件が必要となります。ハイセイコーやオグリキャップなどがいい例でしょう。
異色の存在としてはGI馬でありながら、ダートに転向して勝ちまくったホクトベガがいます。
笠松のサブリナチェリー・ライデンリーダー・ラブミーチャンなども
中央初参戦の時はプチブームになりましたね。
ライデンリーダーの場合は中央緒戦の報知杯4歳牝馬特別(GII)で中央勢を撃破し、
クラシックの桜花賞・オークスでは1番人気となりました(結果は4・13着)。
そこでアスカリーブルの真価が問われる大井緒戦です。
どうせ単勝1倍台の一本かぶりで配当的には期待できないだろうと思いきや、
意外にオッズは混戦模様になっており、最終的には5番人気。
いくら園田で無敗でも、南関東の層は厚いよと云わんばかりの低評価です。
鞍上がリーディングでない江川騎手だったのも影響したのかもしれません。
パドック最前列でかじりついて写真を撮っていましたが、
60分の1では厳しくほとんどブレブレできれいに撮れませんでした。やはり増感しないと……。
Mさん、Sさんとパドックで合流し、周回を一生懸命観ていると、
うしろからゼッケンの馬の名がもうみえないというおじいさんが来て、
「うん、アスカリーブルは来る」と力説。
配当的にもおいしいのでアスカリーブルの単勝と馬連・馬単5頭流しを買いました。
そしてレースは中断から楽に抜け出し快勝。
単勝620円、馬連1160円、馬単2300円のグランドスラムで大もうけ(^O^)
祝儀として2人にアルコールをご馳走しました。
これで第一関門の大井緒戦を突破したアスカリーブルは5戦5勝。
次走では鞍上も強化し、大きいレースを狙ってくることでしょう。
もうここまで来ると取りこぼしは許されないので、
せめて交流重賞までは無敗で行ってほしいものです。
交流重賞で中央勢を撃破できれば、芝への挑戦も視野に入りそうで夢は膨らみます。
この日は勝ち逃げ状態で、あとは最終の池月・磨墨賞(ネーミングに源平合戦の名馬)で、
ギャグダカラ・タレゾウという珍名馬の馬券を買い、
はずれましたので記念に持ち帰り(笑)。
大森駅前で23時近くまで3人で飲んで競馬の話で盛り上がりました。
翌日は大井へ行けませんでしたが、Sさん担当のライコウテンユウ(武宏平厩舎)が
10RのメトロポリタンノベンバーカップA3B1選定馬特別に出走。
PCの動画でパドックを観ていたら、昨日会ったばかりのSさんが、
ライコウテンユウを引いて周回していたので感激しました。
もちろん馬券も買って応援しましたが、結果は9着。
前走の大井遠征では7番人気で2着と好走し、穴をあけていただけに、
もっと早くに会っておけばと後悔しきりでしたが。
一番印象に残っているSさんとのリアルな会話がこれです。
「現在の時代では戸山イズムは引き継げないでしょうね」
「そうですね。現在は馬主さんの発言力が強くなっていますからね」
「後継者の小島貞先生もその辺は苦労していますよね」
「もし、専属騎手にこだわったら、馬が転厩して厩舎経営が成り立たなくなってしまいますから」
Sさんもこういった現実を見据えつつも、
自分の担当馬からGI馬が出ることを夢見て頑張っています。
競馬ブームの頃は競馬関係の仕事につきたいと夢見て上京した同郷人もいましたが、
みな夢破れて挫折し、僕自身もまた競馬関係の出版物から遠ざかっています。
そういう意味でも初志貫徹という精神もまた大変なことです。
そして地方から5戦無敗できたアスカリーブルにも夢があります。
現実ばかり目の当たりにして、競馬にロマンがなくなってしまえば、
競馬が盛り上がらないのは当然です。
それでも競馬で頑張るアスカリーブルと栗東のSさんを応援していきましょう。