香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

君はやっちゃってなんかいない


↑ 本当はビルの向こうに奥行きなんかないんです。
  感じ方が間違ってるだけなんです。
  そうなんです。僕は知覚異常者なんです。


普段、上海事務所関係の支払い関係はいつも、

中国工商銀行の専用USBをパソコンに差し込み、

ネットバンキングを通じて支払を実行するのだが、

今回の支払いを実行した際、なぜか、あろうことに、

パスワードの入力を三回も間違えてしまい、

ネットバンキングの口座が凍結されてしまったのだ。

この凍結を解くには、社印や委任状を持って、

口座を開設した上海の支店まで行き、

凍結解除の手続きをしなければならないという。

この瞬間から上海関係の一切の支払ができなくなった。


〝あなたの口座は凍結されました。

 口座を開いた支店で解除手続を行なって下さい〟


この表示が出たとき、

「うわっ、やっちゃったよぉーっ!」

という後悔の念と、取り返しのつかないことをした、

というとてつもない喪失感に襲われた。


普通に肉体の自分だけで生活していた頃だと、

何とか対処法を考えて、と躍起になるところだが、

いまでは、原因は心の選択だと分かっているので、

自分の中の心の中をじっと見ていくことになる。



結果、この空虚な喪失感って、

エゴを選択した瞬間、父から離れたと思いこみ、

二度と天国には戻れないと知った時に襲われた

巨大な恐怖や絶望感と同じものだ、と気づいた。


「うわっ、えらいことをしてしまった、もう破滅だあ…。」

「自分の過ちが原因で、天国へ戻れなくなった。」


失恋、失業、失言、失敗、過失…、

僕たちは、夢見の世界の中で、何度も何度も、

この〝父から離れたミニミニ劇場〟を再生し続け、

手を変え品を変えて経験し続けている。


まあ、

今回は〝ネットバンキング凍結劇場〟だったが、

あるときは〝交通事故やっちゃった劇場〟だったり、

〝ケータイ置き忘れ見つかりません劇場〟だったり、

〝あの人にまんまと騙された劇場〟だったりする。


なので、

〝ネットバンキングやっちゃった劇場〟を使い、

自分や物事に無実を宣言することによって、

その他無数の〝父から離れたミニミニ劇場〟を、

同時に消去してゆけるわけだ。


とはいうものの、植木等ではないが、

〝分かっちゃいるけどやめられねえー。〟で、

実際、そんな簡単にはいかない。

自分の心の中をじっと認識してゆけばゆくほど、

ネットバンキング凍結劇場とは関係なく、

心の中に、やるせなさや虚無感だけが、

湧き水のように、びゅんびゅん溢れ出てくる。

こういうとき思わず「いけない、いけない。」と、

気を紛らわせたり、人のせいにしたりして、

その罪悪感をなかったことにしたり、

正当化したりしようとするのが常であるが、

ここはもう腹を決め、

「この出来事の元ネタはひとつの事が原因だった。」

と、ひいひい身もだえしながらも、

じっと心の中のびゅんびゅんを見つめ、認識してゆく。


「父の子である君は無実だ。そんなもの無いんだよ。

 君はやっちゃってない。夢を見ているだけなんだ。」


兄貴が絶えず耳元でささく。


「君はこの想いをちょっとの間観て、

 通過させるだけでいい。

 あとはこっちが全て引き受けるから…。」


兄貴の優しい言葉に支えられながら,

出るに任せ、通過するに任せ、意志に委ねてゆく。


とまあ、

会社から家までの電車の中をそんな感じで過ごした。



その夜、家でウツボカズラ大放出を何度かやり、

さあ、寝ようと思っていると、突然、

ああ、自分は本当にいま、幻想の中にいて、

ただ夢を観ているだけなんだという実感に襲われた。

外に映し出されているものは本当ではない、と、

心底、腑に落ちて理解が起きたのだ。


これからも、毎日、この幻想の世界で仕事をし、

ご飯を食べ、様々な偶像とすったもんだやるだろう。

しかし、もう、

外側で起きている事の何をも信じる必要はないのだ、

と真に確信できている。

たとえ、どんなすったもんだをやったとしても、

全ては本当ではなく、故に、自分も含め無罪である。

夢を真に受けないからこそ、どんな夢が展開されても

ただ笑って、楽しみながら、通過させてゆくだけだと、

理解できている。


ただ、まだ気づいたばかりで、

そこまで余裕バリバリではない僕は、

今後も多くの兄弟や聖霊兄貴に支えられながら、

一歩一歩、父に近づいてゆくのだろう。

とまあ、そんな感じで、

永遠にこの夢の世界から去る準備をしている。