shuueiのメモ



2018-08-14

トルコ原発事業費5兆円に 当初計画の2倍超

トルコ原発事業費5兆円に 当初計画の2倍超

毎日新聞2018年8月2日





 三菱重工業は2日、トルコで進める新型原発建設計画を巡り、事業の実現性などを調べる事前調査の結果をトルコ政府に伝えたと明らかにした。安全対策費を含む総事業費は当初計画の2倍を超える5兆円規模に達する見通しとなった。費用高騰にトルコ政府は難色を示しており、今後の交渉は難航することが予想される。

 三菱重工などが進めているのは、トルコ北部の黒海沿岸シノップの原発建設計画三菱重工とフラマトム(旧社名アレバ)の共同出資会社「アトメア」が開発した中型の加圧水型軽水炉4基を建設し、2023年の稼働を目指している。日本、トルコ政府が13年、アトメアによる受注で事実上合意。事業化した場合、三菱重工など参画企業が建設費を負担し、発電による利益で回収する計画だ。

 今回の調査では、耐震対策費などの増加で当初2.1兆円程度と見積もられていた総事業費が5兆円規模に拡大。両国政府による支援なしでは採算が合わない可能性が高まった。三菱重工側は、こうした調査結果を日本政府に報告するとともに、7月末にトルコ政府に伝えた。関係者によると、トルコ政府は引き続き日本による建設推進を強く要望しているが、トルコ側の負担増には難色を示しているという。



 安倍晋三政権はインフラ輸出をアベノミクスの柱として推進しており、計画安倍首相エルドアン大統領の主導で始まった経緯がある。三菱重工関係者からは「コストや事故リスクを考えると、民間企業として採算性が合わない案件で、政治決着にならざるを得ない」との声が漏れているが、多額の政府支援に両国国民の納得が得られるかは不透明だ。

 事前調査は当初3月末を期限としていたが、見積もりを大幅に上回る公算となり、従来の期間を延長して実施していた。調査に加わっていた伊藤忠商事は4月、事業化のめどがたっていないことなどを踏まえ、計画から離脱する方針を表明している。【柳沢亮、横山三加子】

2018-08-13

「浮浪児」、助けなき路上の日々 戦争孤児が見た社会の姿。

「浮浪児」、助けなき路上の日々 戦争孤児が見た社会の姿。


誰も助けてくれなかった――。73年前の終戦後。東京上野駅など各地の大きな駅には「浮浪児」と呼ばれた子どもたちがいた。親を失った戦争孤児。多くの命が路上に消えた。駅の子たちの目にうつった社会、大人の姿とは。

 ■駅で物乞い・靴磨き…何でもやった

 終戦後初めての冬。当時6歳だった奥出廣司さん(79)=京都府宇治市=は、はだしでふるえながら、京都駅の改札の外に立っていた。

 乗客の顔を見つめて食べ物をめぐんでくれるのをじっと待った。「どうすれば同情してもらえるか、そればかり考えていた」。もらったサツマイモは土を落として生でかじった。2日間、何も口にできないこともあった。

 父と姉(当時8歳)と3人で駅に行き着いたのは1945年11月だ。奥出さんが2歳のときに母は病死。病弱な父は戦後の混乱で職と住まいを失った。2人の子を預かってもらおうと父は親戚を訪ね歩いたが、みな断られた。

 記憶では11月14日。衰弱した父が駅の待合室で倒れた。「こりゃ、もうだめや」。駅員は、かすかに息がある父を担架に乗せ、駅の奥にあった大部屋に運んだ。そして、奥出さんと姉の目の前で「父はゴミのようにほかされた(捨てられた)」。その部屋には何十もの遺体が並んでいた。

 駅員は「ちゃんと火葬するから」と言い残し、立ち去った。涙は出なかった。「大人や社会が助けてくれるなんて考えはなかった。誰も人のことは構ってられない。子ども心にわかっていた」。人を踏みつけても生きていかなあかんと思った。それからは物乞いだけでなく、靴磨きなどできることはなんでもやった。「浮浪児」たちは弱い子から次々と死んだ。

 約3カ月が過ぎた46年、姉と一緒に保護され孤児施設へ。ここから学校にも通った。中学卒業後は住みこみの仕事についたが、孤児であるため足元をみられ、低賃金でこきつかわれた。

 過酷な少年時代に、忘れられない思い出がある。小学生のころ、何度か施設を脱走し、夜道をあてもなくさまよった。亡き母にどこかで会える気がした。はだしで暗い道を行く少年を見かけ、「ぼん、ちょっとおいで」と声をかけてくれた人がいた。閉店間際のおすし屋さんの大将だった。店に招き入れ、おなかいっぱいおすしを食べさせてくれた。そんな一瞬のあたたかな記憶を胸にしまい、生きてきた。

 10種類以上の職を経て、鉄板焼き店「でんでん」を始めたのは25年前。2人の子を妻(78)と育て上げ、いまも夫婦で厨房(ちゅうぼう)にたつ。

 ■多くの死、おにぎり一つくれぬ国

 「本当にたくさん死んでいったんですよ、子どもが」

 金子トミさん(88)=横浜市=は、目に涙を浮かべて、上野駅地下道上野公園で暮らした日々を振り返った。

 東京都江東区で育ち、母の実家がある山形県一家疎開した。そこで父が死去。終戦の年の空襲で母を失った。

 残されたのは当時15歳の金子さんと小学4年の弟、小学2年の妹の3人。親類の家に居続けることができず、東京に戻って働こうと自宅を目指したが、東京は一面の焼け野原。きょうだい3人は上野駅地下道で寝起きする「浮浪児」となった。

 夜は地下道の壁にもたれ、両脇に弟と妹を抱えるようにして寝た。「浮浪者」「浮浪児」であふれ、足の踏み場もないほどだった。昼は上野公園の「西郷さん」の銅像のまわりで過ごした。雨風が強い日はトイレの個室に隠れ、和式便器の上に板を渡して3人で身を寄せ合った。

 食事は1日サツマイモ1本。行商の女性から買った。親類からもらったお金が命綱だった。地下道では、朝になっても起きず、そのまま死んでいる子もいた。みな栄養失調だった。「かわいそうで涙がでたけれど、食べ物をあげることはできません。弟と妹を連れて自分も生きていかないといけなかった」

 胸に刻まれているのは国への不信感だ。「政府はおにぎり一つくれなかった、ウソは申しません」。金子さんは幾度も繰り返した。「死んでいく子を見るたび、国の偉い人がなぜおにぎり一つだしてくれないんだろう、どういうことなんだろうって、数え切れないほど思いました。孤児が死んでいくのを知っていたはずなのに……」

 「狩り込み」(行政による強制収容)で捕まったら、牢屋に入れられると信じていた。路上の孤児に食べ物もくれない政府が保護してくれるはずがないと思った。

 地下道の暮らしは数カ月続いた。その後、弟と妹は両親の郷里に別々に引き取られた。金子さんは住みこみの女中に出された。

 いまも当時の記憶で涙があふれる夜がある。行き着くのは「戦争さえなければ」の思いだ。「ひどい言葉ですけどね、もし戦争するって言う人がいたら、ぶっ殺してやりたい。そんな気持ちです」(編集委員・清川卓史)

 ◆キーワード

 <戦後の孤児> 厚生省(現厚生労働省)が1948年に実施した調査によると、全国の孤児総数(沖縄県を除く)は12万人を超えた。内訳は空襲などによる戦災孤児が2万8248人、国外からの引き揚げ中などに親を失った引き揚げ孤児が1万1351人、病死などによる一般孤児が8万1266人など。この12万人余のうち約6%にあたる約7100人は「浮浪の経験がある」とされている。ただ、駅や公園など路上で暮らした「浮浪児」の正確な実態は明らかではない。

(朝日新聞8月9日)

2018-08-12

2018-08-11

猛暑でも節電要請なし 太陽光発電が支える列島の夏

猛暑でも節電要請なし 太陽光発電が支える列島の夏

環境エネ・素材 2018/8/11 0:00日本経済新聞 電子版



 記録的な猛暑が続く日本列島。エアコン使用が増えて電力需要は伸びているにもかかわらず、政府が国民に節電を要請するような事態にはなっていない。2011年東日本大震災以降、稼働する原子力発電所は大きく数を減らしている。なぜ電力は足りているのか。その謎を解く鍵の一つが、ここ数年で急速に普及した太陽光発電だ。

2018-08-10

よくもぬけぬけと、「公務員懲戒 免除を検討」だと! −政治の傲慢をまた見過ごすのか −

よくもぬけぬけと、「公務員懲戒 免除を検討」だと! −政治の傲慢をまた見過ごすのか −

2018年 8月 9日

<田畑光永(たばたみつなが):ジャーナリスト




暴論珍説メモ

 酷暑に加えて豪雨、台風に挟み撃ちされて、気の休まる暇のない日々が続くが、7日の朝刊(『毎日』)で「公務員懲戒 免除を検討」という記事を読んだ時には、怒りよりため息が先に立った。

 それによれば、「複数の政府関係者」が明らかにしたそうなのだが、政府は来年の天皇退位・皇太子即位に合わせて、「国家公務員が過去に受けた懲戒処分の免除を行う検討を始めた」そうなのだ。

 そんなことが出来るのかと驚いたが、「公務員等の懲戒免所等に関する法律」というのがあって、内閣が定める政令によって公務員懲戒処分(免職、停職、減給、戒告)を免除することができ、過去にも1989年2月、昭和天皇の大葬の礼など「恩赦」が行われたおりに、合わせておこなわれた例があるという。

 公務員への処分が免除されるとはどういうことか。減給処分を受けている最中に免除されれば、減給が停止されるが、期間が過ぎていれば減給分は返されない。そのほかの処分に対する免除は要するに履歴から消されるということらしい。

 したがって、執行中の刑罰が減刑される恩赦とは性格がちがうようだ。なぜなら公務員懲戒処分を受けるというのは、国家、国民に対する義務違反を犯したのであるから、それをなかったことにするのは、一般の犯罪に対する刑罰の減免とは意味がちがう。しかも、安倍内閣がそれを行うのは、われわれとしては断じて受け入れることはできない。

 というのは、官僚の不祥事がこの内閣ではとりわけ多いからだ。防衛省イラク駐留日報消失問題とか厚生労働省裁量労働制をめぐるデータ改ざんとか、単純に当該公務員の利益とか都合とかによるのでなく、そこに何らかの内閣の政策意図とかかわりがありそうな不祥事が多い。

 とりわけ重大なのは、言うまでもなく森友学園に対する国有地払い下げ問題にかかわる膨大な財務省文書改ざんである。昨2017年2月から3月にかけて、当時の財務省理財局・佐川宣壽局長の主導のもとに本省と近畿財務局において数百頁にもわたる公文書改ざんが行われた。まさに前代未聞の不祥事である。国税庁長官に昇格していた佐川氏はこの春、「懲戒」処分を受けて辞職したが、関わった官僚からは自殺者も出た。

 つい最近の事件だから、詳細は省くが、事件の直接の責任を問われた麻生財務相は「行政文書改ざんし、それを国会に提出することはあってはならないことで、はなはだ遺憾だ。・・・深くお詫び申し上げる」と一応、頭は下げたが、自身の辞任は拒み、「閣僚給与の12か月分の自主返納」をお詫びの証しとした。

 最高責任者の安倍首相も「信なくば立たず、国民の信頼を得るために、行政のトップである私自身が、一つ一つの問題について、責任を持って必ず全容を解明し、うみを出し切っていく決意だ」とのべた。

 しかし、こうした麻生、安倍両氏の発言に、国民は名状しがたい自嘲の気分で苦笑するしかなかった。「あってはならないこと」とか、「うみを出し切る」とか、あくまで官僚がとんでもないことをしでかしたのを、その上に立つものとしてきびしく糺すという両氏の態度には開いた口がふさがらなかったからだ。

官僚はしたくて改ざんしたのでもなければ、悪いことと思わずに改ざんしたのでもない。改ざんの目的は不明朗な土地の払い下げに安倍首相夫妻が関わっていた証拠を消すため、その一点だったことは、改ざんの内容から明らかだった。そんな分かり切ったことを、まるでなかったもののようにして、ことを公文書管理問題などというあたりさわりのないところにすり替えたのがつい今年の春であった。

 こんなタネの見える手品のような手口でも国民を騙しおおせたと思っているから、安倍首相は来月の自民党総裁選に出馬して、さらに政権の座に居座ろうとしているのだ。そして自民党という政党はそんな総裁を引き続きトップに押し戴くのであろう。

 この国を覆うそういうどんよりとした空気の中にいるからこそ、つい最近、悪人役を割り振った佐川氏をはじめ、政治の泥をかぶった官僚たちから懲戒という形だけの汚名をも取り除いてやろう、という政治の傲慢が頭をもたげる。それが「公務員懲戒免除」にほかならない。

 これもまたこともなく、なんでもない政治の所作として過ぎ去っていくのであろうか。

初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/

〈記事出典コード〉サイトちきゅうhttp://www.chikyuza.net/

〔eye4432:180809〕