shuueiのメモ



2010-08-20

守屋秘録から浮かび上がる沖縄利権の魑魅魍魎 新恭


結局、守屋氏の「L字案」は、名護市側の要求に防衛庁長官額賀福志郎が応じ、滑走路の先を300メートル沖合に移動する「V字案」に変更された。


守屋氏は納得がいかなかった。「L字案より埋め立ての面積が東京ドーム9個分広がることになる」からだった。




2006年11月19日の沖縄知事選で、仲井真弘多氏が当選した。翌年の1月7日夜、下地幹郎議員から守屋氏に電話があった。こんな内容だったという。




「国場組の国場(幸一郎)会長が訪ねてきた。自分のことを仲井真知事の使者と言っていた。仲井真知事は『V字案で二月の県議会で受け入れを表明する。受け入れ条件は、那覇空港の滑走路の新設、モノレールの北部地域までの延伸、高規格道路、それからカジノである』と」




国場組は沖縄最大のゼネコンだ。知事の提案通りになれば、沖縄で最も技術レベルが高い国場組が受け持つ事業が多いことになる。


国場組と親密な政治家は、財務相沖縄担当相を歴任した尾身幸次氏(昨年の衆院選で落選)だった。




沖縄における尾身の後援会沖縄幸政会」は、沖縄電力社長だったころの仲井真氏が設立し、沖縄電力グループ「百添会」、砂利採取事業協同組合、そして国場組グループ「国和会」が支援していた。




尾身氏は西松建設政治団体から多額の政治献金を受けていたうちの1人だったことは周知のとおりだ。


もちろん、沖縄の基地にからむ公共工事に群がる業者、政治家はほかにもいっぱいいる。




たとえば、中川秀直氏だ。2006年の年明け早々、守屋は中川に呼び出された。




中川はこう言った。「名護市から修正案が出ているだろう。あれな、何とか応じるよう工夫をしてくれ」


守屋が「すでに日米で合意している」と答えると、中川は「それを工夫するのが官僚の役目だろうが」と、にべもなかった。




中川には沖縄後援会があり、沖縄セルラー電話会長の知念榮治氏が会長だった。中川の公設秘書の父親は、沖縄の高橋土建社長、高橋昇氏だった。




山崎拓氏の後援会沖縄拓政会」というのもある。設立者は、年商800億円といわれた「金秀本社」創業者の呉屋秀信氏だった。




ため息が出るほどに、政官財の利権や思惑が複雑に絡んだ「普天間移設問題」。このなかに、いわば丸腰で飛び込もうとした鳩山官邸は、思えば無謀な冒険をしたものだ。




解決を引き延ばし、振興策名目に国からカネを出させ続けることが、地元建設業者の利益につながり、その支持をあてにしている政治家魑魅魍魎のごとく動きまわる。この構図が解消されない限り、普天間を覆う暗雲はいつまでも晴れないのではないか。




辺野古の海を埋め立てて、新基地をつくるなど、どだい無理な話である。2005年6月に、米国防副次官、ローレス氏がいったんは「ヘノコ・イズ・デッド」と口にしたことがそれをよく表している。




その辺野古埋め立て案を生き返らせたのは誰なのか。そして、それは何のために。




米国の関係者も含むこの手強き沖縄利権の闇に立ち向かう力量は果たして菅政権にあるだろうか。

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