オウガにズームUP2

オウガにズームUP!2 (MF文庫J)

オウガにズームUP!2 (MF文庫J)

【ストーリー】相変わらず微妙な平行線を続けるユージとククルの新婚?生活。そんなある日の日曜日、ククルと駅前にでかけたユージは、本屋さんでクラスメイトの宮内さんと偶然出会う。しかし、いつもの学校でのクールな美少女の姿とは少し様子が違う・・・?

ほんわか穂史賀わーるど二巻、ユージのクラスメイトたちも一癖見せ始める!?


おもしろさが安定してきましたね〜
ククルとユージの面白おかしい会話はそのまま、ゆっくりとその世界を広げていってます。クラスの女子名簿とか出てきたときは、キャラクターが多くなりすぎて一人一人が浅くならないか心配したのですが、このペースなら大丈夫そうですね。

なんかロリコン王子も出てきましたが、前回も出てきた宮内さんが今回メインの新キャラですね。
一巻ではホンの顔見せ程度の登場でしたが、今回はかなり活躍してくれました。ここまで純粋な恋する乙女キャラは珍しいですね〜。

「昨日はごめんね、犬伏くん」
鏡の中の私がにこりと笑う。
・・・ちょっと試してみるか。
「ユージくん・・・」
私は犬伏くんの下の名前で呼んだ。
私は鏡の中の自分に向けて言う。
「ユージくん、私のこと・・・好き?」
「本人に直接聞けばいいんじゃないの?」
「きゃああああああ!」

多くの作品がそうである男サイドの視点ではなくて、女サイドの視点での語り口もよかったです。宮内さんがユージに惹かれる理由について考える場面なんか特に、他の作品では見られないような新鮮な切り口でした。

一巻の感想にも書きましたが、この作品は世に溢れるハーレム系のお話にもかかわらず、主人公がモテる理由に無理がなくて納得がいくんですよね。
まぁ、モテるといっても今は二人ですが、後半のあの伏線はいったいどう動くのか楽しみです。

宮内さんだけでなく赤井虎太郎という新キャラも出てきます。そのキャラが動くことで、ククルとユージの関係も変化してきます。悩んだ末に採ったユージの行動はよかったですね。


全体の評価としては、
一巻よりもドタバタ感は無くなり、純粋な恋愛ものとして、よりいっそう磨きがかかってますね〜
何よりこの作品の魅力は登場人物の内面の描写がうまいことだと思います。微妙にファンタジーな物語ですが、キャラの考えていることにとてもリアリティーを感じるんですよね。いかにも青春しているな〜、と思わされる文ですね。

今後、何やら物語が動く気配がしますね!三巻楽しみにしてます!