UEA/ILEIの国際試験

エスペラントの能力をみるための試験の制度として、財団法人日本エスペラント学会(JEI)では「エスペラント学力検定試験(1〜4級)」と「Nova Testo」というものを設定している。
国際的には、世界エスペラント協会(UEA)と国際教育者エスペラント連盟(ILEI)が共同開催するIntenacia Ekzameno de UEA/ILEI が有名である。受験費用はUEA会費(機関誌正会員)の6割なので、今年は4500円。世界エスペラント大会(UK)で行われる。受験参考書の"Internaciaj Ekzamenoj de ILEI/UEA"が現在は品切れとのことで残念であるが。
上記の参考書の記述から、ざっとどんなものかを説明する。もちろん、課題説明から、試験内容まで全てエスペラントである。大会中、2日にわたる。初日はAntaŭtesto(事前試験) である。中級受験者でもこれのできが悪いと初級にまわされるらしい。

  • Elementa: Antaŭtesto (初級事前)

文法知識として、Tramo atingis la nov_ pont_ のところに o,on,oj,ojn,a,an,aj,ajn のどれを入れるか、といったこと、__ vi estas? Mi estas Trevoro. というはじめの__にはどんな疑問詞が入るか、といったこと、のように問題が進む。

  • Elementa: Skriba parto (初級筆記)

いわゆる文章読解。初級とはいえ、日本の学力検定の2級程度か。

  • Elementa: Aŭskulta kompreno (初級聴解)

テープを聴いて、内容を答える。

  • Elementa: Parola parto (初級会話)

絵を見てストーリを作る、試験官の設定したいくつかのテーマから話題を選んで話す、など。

  • Meza (中級)

問題の形式は初級と同じようだが、難しくなる。日本の学力検定の1級程度か。筆記での単語力では、例えばraketo(ロケット)/rakedo(ラケット)、kolero(怒り)/ĥolero(コレラ)といった類語の確実な把握が必要になる。会話の中にはエスペラントの歴史のテーマが取り上げられる。私が受験した時にはAntoni Grabowskiについて聞かれた。