シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

GODZILLA ネタバレ

 GODZILLAを観てきた。朝一にも関わらずほぼ満席、客層がオイラと同年代が多いのが面白い。観た感想だが、まあ想像どおりであってそれ以上でも以下でもないといったところ。
 まずはゴジラの造形に注目がいく。ふむ・・悪くない。というか上手いデザインだ。二足歩行のステゴザウルスのようなイデダチで、爬虫類にしては熊っぽい感じもある。ずんぐりむっくりな体に顔がなんとなくカワイイ。このバランス感覚はすばらしい。根っからのゴジラファンである監督は方向性を分かっているようだ。対してムートーという敵怪獣がまったくいただけない。
 恥ずかしいほど稚拙なデザイン、古生代の怪獣というより宇宙人が操るロボットの有様。10数年前の日本人クリエーターが考えそうな顔つきにゲンナリである。(-_-;)
 ストーリーは前半の人間ドラマの導入が上手いのに、怪獣の登場と共にそんなことは雲散霧消。ツメが甘い脚本である。まあ、怪獣映画なんだからどうでもよかろうということか。一言でいえば、これは1995年の「ガメラ 大怪獣空中決戦」のリメイクだ。ニヤけるほどそっくりである。
 渡辺謙はせっかく芹沢教授の役をしているのに、まったく役に立たない。ヒドイじゃないか。(# ゚Д゚) また、米軍のお粗末な作戦に焦点が向いたりするので、無駄に時間が長く間延びしている。ゴジラを出すのにもったいぶりすぎである。ムートーの暴れっぷりに時間を掛けすぎて、主役がゴジラなのか分からなくなってしまう。核に縋るアメリカへのアンチテーゼは感じられ、そこは褒めたい。
 怪獣のプロレスは幼稚にならないように魅せてくれるが、もっと人間目線で巨大な自然の神が暴れまくっている恐怖を表現してほしかった。
 最終的にこの監督は、正義の味方ゴジラがお好きのようだ。海を悠然と泳ぐゴジラは決して船を襲わない。天敵怪獣を倒す目的で出てきたのなら、邪魔で小賢しい人間なんぞ踏み潰して進んでいく恐怖の神であるべきだ。そうでなければ日本のゴジラシリーズの二の舞となるだろう。

この予告はすばらしい。しかし本編はその予告の主旨に沿っているとは言い難い。