シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

エクスマキナ

 この前のアカデミー賞「視覚効果賞」を、スターウォーズを退かして受賞したエクスマキナを観た。日本公開はおろか、ソフトすら無い状況なのでネット視聴だ。
 これは70年代に多く見られる警告型SF映画のようでいて、実はもっとピュアな印象のある作風で、B級SFのカルトに昇格する可能性を匂わせる。登場人物を徹底的に少なくして、大道具もシンプルな室内劇にすることで無駄な予算を徹底排除。それゆえに、アンドロイドのヒロインの容姿が女優の美貌と相まって大変美しい。
 ストーリーは自我を持ったアンドロイドが檻から逃げていく話。まったく魅力のない言い方であるが、事実それだけのことである。ただ本作に登場する2体のアンドロイドを演じる女優が実に魅力的で、可愛らしく、セクシーなので他はどうでもよくなってしまう。アリシア・ヴィキャンデルソノヤ・ミズノは、今後大注目だ。
 アンドロイドの生みの親を演じるのが、スターウォーズで戦闘機乗りのヒーローを演じたオスカー・アイザック。とても同一人物とは思えない。
 B,C級SFの静寂で無機質な近未来作品は、難解にして作風に重みを与えるケースが多い。しかし、本作は難しいところはなく、地味な中に品のよいエロチックな趣と、和のテイストがあって好ましい。
これを観ると何故かウルトラセブン「第4惑星の悪夢」を思い出した。この新鋭監督は、間違いなく日本が好きである。