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シマの遠吠え

2017-10-02

ゴースト・イン・ザ・シェル

 やっと借りることができた。攻殻機動隊の実写化だ。

 攻殻機動隊の原作やアニメ映画米国でも大人気で、実写化の話はかなり前からあった。そして、スカーレット・ヨハンソンを主役に置いてやっと実現したのが本作となる。

 この若い監督はかなり個人的な思い入れもあったのだろう。脇役にビートたけし桃井かおりを据えて、日本をオマージュしたブレードランナーばりの未来世界を緻密に魅せてくれている。その美術は味があるが、センスが悪い。

 本作はズバリ失敗作である。興行収入的にも世間は正直で奮わなかった。その理由はいつも言っている事で、どっちつかずの中途半端さにある。題名からして、また登場人物の造形やビジョンからも明らかに原作へのリスペクトが感じられ、そこからの逸脱はない。世界観の説明も無く、原作を知らない人は分からないSFギミックも登場する。つまり原作や押井守アニメ映画を知っているファン相手に勝負しようということか。ならばスターを主演に持ってくる必要はない。公安9課チームを表に出すべきであって、ヨハンソンの魅力にオンブしてはダメである。

 監督も完コピ路線ではまとまらないと悟ってか、話は主役の自我回復をテーマにしてきた。しかし、その割に彼女の魅力がほどんど出ていない。白のボディスーツ膨張色で太って見えるし、ロボットじみた立ち振る舞いも余計だ。落としどころの母親役、桃井かおり演出も唐突すぎてまったく感情移入できない。この題材で、何をしたかったのかと言いたい。

 やるならば、ヨハンソンもビートたけしも要らず、全く無名の動けるモデルでも使って人件費を落とし、ハードな世界観に財源を徹底してぶち込んだほうが遥かによかったと思う。

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