Hatena::ブログ(Diary)

シマの遠吠え

2017-11-29

Λ8.24 The Professional

 アイテックのΛ8.24(for Digital)を導入したのが今年の正月明けだった。それは、チープな外観とはギャップが激しい見事な効果を発揮してくれた。今ではCDPの足として挟みっぱなしなので恩恵が感じられないが、書き込みをみれば思い出す。(しかし、読み返すといつもボキャブラリの無い感想だ。)そのプロフェッショナルバージョンが出たという。実は夏には発売していたらしく、オイラは隣町のショップ店員に言われるまで知らなかった。

 見せてもらうと、オリジナルより一回り大きい。形状も変わったが、その安っぽさは相変わらずだ。子供のガラクタと混じったら捨てられるに違いない。価格を聞くと、3万8千円だという。こりゃ驚いたというより呆れた。如何に上級バージョンとはいえ、価格が倍以上とは・・

 ではオリジナルと比較試聴させてもらおう。対象機器はISOTEK EVO3 SIGMAS、以前体験した弩級の電源コンディショナーだ。私的に気に入らない機器だが、今回の目的を果たせばいい。Λ8.24に高さがないので、SPECのインシュレーターと機器の間に挟んで聴き比べるとする。他の使用機器はいつものエソ弩級システムとB&W802D、ソフトは太田裕美SACDとウィリアム浩子。

 まずはオリジナル。ふむ、肌理がサラサラと細かく触りの良い音が出ている。これをリファレンスとして何が変わるのか。

 The Professionalに替えると、瞬時にその違いが分かった。ホール前列の客席に移ったような近接感がある。これはアイテック商品の特徴だろう。音量や音像が大きくなったわけではない。ボーカルの密度は高まって、間接音が実にハッキリ聴こえるようになった。これはかなり良い感触だ。電磁波や静電気対策の効果は1時間ほど経過するとベストになるらしいが、そんなに待ってはいられない。マズイな・・欲しくなってきた。

 試しに、無しの状態にしてみる。SPECのインシュレーターによる耳あたりの良い音は、これでもいいじゃないかと思わせるが、ボーカルの「ん」の声が籠るのが気になってきた。こうなると我慢できない。

やれやれ、見た目はオモチャのThe Professionalは年末の魔物になった。

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2017-11-27

季刊・オーディオアクセサリー167号

 予定より1週間遅れての発売である。今回のオマケが興味深い。ヴィーナスレーベルのUHQCDサンプラーだ。

 これは25周年記念BOX(25枚入り50,000円)のコマーシャルだ。しかし、同レーベルは2年ほど前にSACDシングルレイヤーサンプラーを出している。(2015-12-13 季刊・オーディオアクセサリー159号参照)ここにきてUHQCD化の意図が分からない。本誌にその理由が書いてあるが、釈然としないものだ。まあいい、とにかく音がどうなったかだ。比較対象は自宅にあるエディヒギンズ&スコットハミルトンの「煙が目にしみる」を使う。

 これは見事に違う。予想通りUHQCDの方が若干録音レベルが高めである。そしてなによりも音抜け、見通しが素晴らしい。誰もが感心するであろう改善だ。ただ、ジャズ好きには偏屈者もいるので、タバコの煙が充満したクラブの風情が無くなり、クリーンなスタジオになってしまったと言うかもしれない。

 さて、紙面の記事の方はどうか。今回は銘機賞が大きな話題だ。私的に注目したのはアイテックの「Λ8.24The Professional」がアイディア賞を受賞している記事だ。実は先日、隣町のショップでオリジナルと比較試聴させてもらっている。それについではまた後日アップしよう。

 他に気になったのは、ダイヤトーンが満を期したNVC-R振動版を引っさげて、小型2ウェイで復活することだ。しかし記事の最後に、1本60万円というプライスに手頃感がある・・という締めくくりを見れば、そのターゲットはハイエンダーだ。(それもおそらく、本機をサブで置くほどのハイエンダーだろう。)本格復帰はまだ遠いということか。

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2017-11-25

キングスマン

 2014年のスパイアクション映画

 スパイアクションといっても、昨今のリアルを追ったものではなく、往年のOO7をさらにポップにした味付けであって、オイラの好みである。

 監督はマシュー・ボーン。言われてなるほど、「キック・アス」のセンスが見て取れる。冒頭からの流れがMIBにソックリなのが可笑しい。もちろん、エイリアンが出てくるわけではない。

 英国紳士の主人公というアクションは私的にハズレがない。紳士の余裕と激しいアクションというギャップがオシャレで痛快なのだ。そして、スパイといえば秘密兵器。本作はまったく期待を裏切らない。あの傘は最高の小道具だ。マンガチック度が実にちょうどいい。

 出演者も実にいい。劇中で往年のOO7は悪役が魅力と言うシーンがあるとおり、本作も悪役が秀でている。紳士な主人公に対して、悪役のサミュエルが演じたキャラが面白い。そしてインパクト大の強敵が定番で必要だが、この役をソフィア・ブテラが見事に演じてくれた。彼女はスタートレック・ビヨンドで白い異星人のヒロインを熱演したが、本作の彼女は比較にならない魅力を発揮している。

 とにかくこの監督の不快にならないスプラッタ・アクションが絶妙だ。本来なら凄まじいグロになるところを、音楽に合わせて花火を打ち上げる様に仕立ててしまう発想がお見事。

 来年、キングスマン2の上演が予定されている。配役も興味をそそる顔ぶれで、ぜひ劇場に足を運びたい。

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2017-11-23

アモルメットコア その3

 6月にアモルメットコアを導入し、絶賛した。その後の売れ行きは好調らしく、かなり大きなものまで登場してきた。

 オイラが導入したのはNSTシリーズであった。コモン、ノーマルモード双方に効くという触れ込みと安価なのに惹かれたのだ。しかし、巷でバカ売れしているのは白いコモンモード専用のNSシリーズであり、気になるではないか。ということで、高いNSシリーズも入手してみることにした。

 そうなれば、これまでのNST,NS,双方ダブル使いの比較試聴をせねばなるまい。これが結構面倒な作業であって、メインシステムでやる気力が沸かない。ここはカンスピとデジタルレシーバーによるニアフィールド試聴で確認しよう。

 まずは何もない状態をアンプを温めながら聴いておく。常用システムでないから素の音を忘れがちなのだ。こりゃ相当ひどいヽ(゚Д゚;)ノ 1時間はストレッチ鳴らしが必要だ。普段はメインシステムを聴いているので、ボケボケに聴こえるのは仕方がない。

 ではNSTだけSPコードに付けてみる。このニアフィールドシステムには初めて使ったが、やはり効果はハッキリ分かる。霧が晴れてSNが上がったようだ。しかし初めて使ったときほどの改善を感じない。何故だろう?感激したときからハードルが上がっているからかもしれない。

 NSTを外し、好評のNSを付ける。これは凄い!音場の見通しが段違いだ。ミニチュアの演奏者が見えているような様は、かなりの高級システムを聴いているような錯覚を覚える。また、全域でサラ〜っとした滑らかさがあって大変聴きよい。双方共に何かが損失したような欠点を感じないのがウレシイ。これは市場で高評価なのが頷ける。

 最後はダブル使用だ。期待もあったので先入観が無いとは言わない。ホームページで低音の増強効果を謳っているからだ。結果、文句なしにこれがベストだった。理由は分からないが、力強さとキレがアップしてくる。それでいて滑らかさはそのままだ。

 気をよくしてそのままメインシステムにダブル使用して聴く。思わずボリュームを上げてしまう聴き心地の良さが急上昇。まったくうるさく無いのである。金管楽器の咆哮で耳が痛くなったのは過去の話となった。ボーカルが声を張り上げても苦しさを感じない。あ〜自画自賛は気分いいのう。 ( ̄+ー ̄)

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2017-11-21

SPECのインシュレーター

 SPECの高級デジタルアンプは評判がいい。デジタル臭さが無い素直な音色を懇意のショップでよく耳にする。いつもFALのシステムに繋いであるからよく分かる。その音は木製のベースが肝になっていて、その足を単売したのがこれだ。

 北海道産のイタヤカエデ製で、カナディアンメイプルより柔らかいらしい。結構前から売られており、アクセサリーに興味が薄い懇意のショップでも定番になっている。店ではよく使用感を体験しているので、借りてみたいとも思わなかったが、店員が持ってけと言うので8個借りてきた。

 さて、借りたはいいがどこで試すか。スピーカーがお勧めなのは知っているが、自宅のFALはすでに「カエデ・ブロック」と「ディーレン」でベストの音が出ている。で、意外と音質に影響がある電源タップに使ってみる。

 現在、電源タップの足は「オーディオリプラス」の水晶と「fo.Q 」のコラボで落ち着いている。というか、この効用は忘れ去っている。これをイタヤカエデの3点支持にしてみた。

 すると、ダイレクトなメリハリ感と透明感は影を潜め、温度感がアップしてくる。音の分離が低下したり別の響きが付いた印象は無い。むしろ、特定の帯域で気になっていた付帯音が消えている。これはありがたい。では導入しようか・・と一瞬思ったが、まてよと思い立った。

 木製のインシュレーターは休眠中のものがいくつかあるじゃないか。以前、黒檀のキューブをこの電源タップの足に使っていた事もあった。色々変遷して元に戻るか。いや、SPECの楓と勝負するのなら、山本音響工芸のミズメ桜でいこう。

 あ、この方がいい。高めの温度感と素直な響きはとても似ているが、音場の精度が明らかに高い。フワっと広がるではなく、音像は高密度だ。無駄な散財をせず、これを機に良い改善点を見つけられた。よしよし。

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2017-11-19

雨男

 薄々気づいていたが、オイラは雨男のようである。雨男とは全国区なのか知らないが、何かの主役になる日は必ず雨が降る厄男のことだ。

 先月のお祭り・・オイラはその実行委員長。前夜祭の金曜日から片づけの月曜日まで雨。翌週の屋台磨きとタスキ拭い(打ち上げ)は台風直撃。そして、今日は年に一度の大きな講習会。やはり雨である。

 思い起こせば昔からそうだった。旅行でも、宴会でもオイラが企画すると雨なのである。それでよく毎年一泊二日の家族旅行に行ったなあと思うが、移動の多い旅行は終始同じように雨に祟られないので気にならなかったのだ。

 そんな経験から、仕事でもプライベートでも、大きなイベントの話があると、雨が降ったらどうするの?と聞いてしまう。自分が計画していなくても、気になって仕方がないのだ。たまに友人が晴天でないとまったく意味が無いようなイベントを持ち出すと、とても参加する気になれない。オイラがマイナス思考自覚しているのは、こんな経験も理由なのかもしれない。

2017-11-16

フローリングの寿命

 我が家も築25年を過ぎた。屋根や壁の塗り替えはしたが、ついに床材が寿命である。フローリングの継ぎ目が劣化して割れが生じ、いわゆる床がブカブカ状態になってきたのだ。

 建築基準法が変わって、今ではフローリングの下地としてコンパネを張っているからこんな心配は無い。我が家は根太木に直接フローリングを張っているからこんなことになるのだ。

 床下から垂木をあてがって、根太にボルト締めすれば応急処置にはなる。しかし原因が床材の寿命なので決定打にならない。他の場所がたわんでくるからだ。やるとしたら、フローリングの重ね張りしかない。これが一番安いし早いのだ。実家が大工だからいつでも頼めるが、家の中をかたずけるのが難儀だ。虫歯と同じで、最悪の状態にならないと歯医者に行かないのである。

 とりあえず、たわみがひどい2箇所をなんとかしよう。廊下の中央付近は対処が難しい。苦肉の策でホームセンターからゴム製の玄関マットを買ってきた。これが安くて厚みとクッション性がバツグンなのである。たわむ箇所にドバっと置く。見事解決だ。踏んでも力が分散して床がたわむことがない。足をつっかえても、ゴムなので怪我をすることもないし、滑らない。

 もう一か所は居間の絨毯の下だ。ここはホームセンターでもいい部材がない。すると、意外なものが脳裏に浮かんだ。サンシャインの超薄型制振シートである。これは鉄板の張り合わせなのでシナリもなく、実に薄い。隣町のショップで中古品を安く手に入れて、絨毯の下に置く。歩いてもまったくたわむことがなく、凹凸もない。素晴らしい!

 オーディオ以外でこんな使い方をされるとは、メーカーも思いもよらなかったに違いない。

2017-11-14

加藤登紀子

 懐メロあさりは加藤登紀子にも手を出すことになった。

 ツタヤあたりでワゴンに格安CDシリーズとして懐メロが多く置かれており、中古CDより安く買えることが多い。その中からベスト盤を購入。どっかで聞いたことがある曲ばかりだ。

 彼女の歌で近年の人が思い出すのは「紅の豚」のエンディングテーマ「時には昔の話を」だろう。マダム・ジーナの声も彼女だ。

 もう少し前になれば彼女の大ヒット曲「100万本のバラ」があった。いかにもバブル時代らしい題名だが、彼女がヒットさせる前にアーラ・プガチョワのオリジナルをCDで持っていたので何の感慨も無かった。また、大昔の「知床旅情」や「ゴンドラの唄」なんて教科書レベルの歌も彼女だ。

 そんな彼女のベスト盤を聴くと、実に暗い歌ばかりだと分かる。別れをテーマにするなんて暗いレベルに入らない。明菜の「難破船」を作ったのも彼女である。「赤い風船」では、坊やが車にひかれて死んだ・・とか、「ひとり寝の子守歌」では、一人で寝るときは便所のねずみが歌ってくれるだろう・・とか。スゲエ歌詞である。

 そんな中でオイラはとびきり音が良い曲を見つけた。「誰も誰も知らない」で、素晴らしく伸びやかで響きの良い録音だ。曲も暗すぎず、雰囲気が実にいい。

D

2017-11-12

メッセージ

 今をときめくドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による、ファーストコンタクト系SF作品。

ばかうけ」とそっくり宇宙船に配給サイドも自らディスってのマーケティング、その行為がまったく大滑りの重い作品だ。

 ハードSFかと言えばそうなのだが、サイエンスチックに染めないで、ヒューマンドラマとしてまとめ上げている。驚くほど映画各賞にノミネートして、通人の評価はまさにバカウケ。大衆の評判もそれに追随、この手の作品を貶すには勇気が必要で、褒めとけば問題ないという風潮が伺える。天邪鬼のオイラは堂々と「実につまらん!」と吠えておこう。

 何故か。これまでにない展開は認める。子供のフラッシュバックも主人公の過去と思わせて、実は未来の記憶という予想もしないアイディアはいい。言語コンタクトのくだりはやや悠長すぎるがリアリティがある。徐々に世界が恐怖から不穏な動きを見せ、大戦争に近づく緊迫感も悪くない。全てが静かに進行するのは監督の持ち味だし、アクションが必須でもない。そして、ついに語られる異生命体(異星人というより、4次元人だろう)の目的と、主人公の戦争回避に向けた行動・・事実をしった主人公の将来に向けた覚悟で幕を閉じる・・最初に広げた大風呂敷に何を包むというのだ?

 主人公の内面的な葛藤と決意で締めるのなら、これぼど大掛かりなSFの世界観を視聴者に想起させてはいけない。実にスケールが小さく収束することになってB級映画だったのか?と勘繰ることになる。無限に広がるスケールと人間ドラマを両立した、「インターステラー」の足元にも及ばないと言っておく。

 世界が未来を知るという武器(技術)を得て、その恐ろしい結果については一切語らず(そこをハードに語った名作もあったが)オナゴが好きそうなまとめ方であって、彼女に嫌われたくなかったら「良かったね〜」と同調しておくことだ。アイディアは良いので、無名俳優を使って超低予算で作ったところ、ツタヤの掘り出し物になるくらいが相応しい作品。

 言いたいことはまだまだ一杯あるが、めんどくさいので止める。とりあえず、神に近い4次元人が巨大なイカだったとは、そこはオイラもバカウケだ。

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2017-11-10

ワイルド・スピード ICE BREAK

 最高に面白かった前作の続編。このシリーズは相当人気があるようで、軒並み豪華になる俳優陣、うなぎ登りの製作費、そしてどうすれば前より弩派手にできるかと突き進んできた。それがどうやら枠を超えたようだ。

 いつものメンバーも入れ替わりがあってそれはいい。今回、スコット・イーストウッドがいい味を出している。前作、前々作の悪役が仲間となって敵に立ち向かうパターンは、連作の常套手段なので悪いとは言わない。それでも節操のなさを感じるのはオイラだけではあるまい。 

 ジェイソン・ステイサムはカッコ良すぎる。展開が「トリプルX 再起動」とまったく同じだ。副題のアイスブレイクは、「昨日の敵は今日の味方」と、氷上のアクションを掛けているのだろう。

 今回、主役のヴィン・ディーゼルに元気が無い。そういうストーリーだから仕方ないが、もっと早く解放してやるべきだろう。このシリーズを見る客が望むものは分かっているはずだ。

 あれだけのキャラ集団を相手にたった一人で一歩も引かないセロン様、悪女王のオーラが凄い。どんな最後を迎えるかと思いきや、次作にワープしてしまった。次も彼女が出るなら観ねばなるまい。

 今回は弩派手なアクションに文句がある。まず、ニューヨークのカーアクションは滑稽すぎる。半径3キロの車を遠隔操作するって何?お祭り騒ぎにもほどがあるぞ。アクションで笑いを取ってはいけない。クライマックスの潜水艦と車の対決もしかり。魚雷が氷上に飛び出て蹴っ飛ばすなんて、もはやアベンジャーズの世界だ。

 前作が素晴らしかったのは、その仰天アクションの中に無理なく車が要素として組まれていた事にある。今回は、無理やりカーアクションに持っていった感が強く、一線を越えてしまった。

 まあ、そんな外野の声なんて屁とも思わず残り2作も突き進むんだろう。その前にドウェイン・ジョンソンジェイソン・ステイサムのスピンオフ作品があると言う。これは本作を観れば頷くばかり。観る前からヒットは約束されている。

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2017-11-08

ブラッド・ファーザー

 2016年製作のB級アクション作品。米国下層階級ノワールとでもいう世界観にドップリ嵌まるにはいい。

 主演はメル・ギブソン、敵は「ローグ・ワン」で色男を演じたディエゴ・ルナである。素行不良で嫌われ者のメル・ギブソンは悪役ばかりであったが、本作では逆である。そこに惹かれて観たくなったのだ。

 これは「ローガン」と同じである。もちろん、ミュータントは出てこないが、同じジャンルと言っていい。このパターンは感動的にまとめやすいし、共感を得やすい。単純なストーリーで主役とヒロインを際立たせる手法も同じで、クライマックスもすぐに読める。でもそれが失望感にならない。いわゆる定番なのだ。

 しかし、こんなオヤジをかっこよく描いてしまうと、そんな人生に憧れてしまうバカが増えやしまいか。

 久々に見たメル・ギブソンの主演はこのくらいのB級品で光るのがいい。性格に問題があろうが、監督として見事な大作を仕上げる才能を持っているので、映画界に居座るアウトローの強烈な一発を期待したい。

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2017-11-06

SACDとの対決 その2

 SACDとCDで音質対決なんて結果は見えている。20年近く前に世代交代を明示して登場した規格であり、マニアに定着しているではないか。昔参加したブラインド試聴会でも圧倒的な差があった。無論、SACDの大勝だ。しかしそれは、あるSACDプレーヤー単体におけるDACの能力差に過ぎない。 

 我が家ではマランツSA−11S2からプリに接続したSACDラインと、SA−11S2をトランスポートとして日本オーディオDACを使ったCDラインを比較する。本当はハイブリッド盤を使いたくなかったが、シングルレイヤー盤と同じCDが無いので仕方ない。この時点ですでにCDは不利であって、ハイブリッド盤のCD層は質が悪いと言われている。

 2つのラインはゲインが大きく違うので、ボリュームを慎重に合わせる。こんなとき、アキュのC-2420はデジタル表示されるので便利である。

 まずは聴き慣れた明菜で比べる。一聴すると、これが意外なほど差が無い。しかし数曲比べて勝負はあった。なんと、CDの勝ちである!ヽ(^◇^*)/

 これまでの地道な努力が実ったのだ。いや、改良を重ねた日本オーディオDACSACDに勝ったと言ってもいいだろう。実は初めて明菜のSACDベスト盤のCD層を聴いたのだが、音の輪郭が明瞭でいて刺激は無く、明菜の声がシッカリ聞こえる。これまで聴きとれなかった抑揚表現が分かって鳥肌が立つ。つまり明らかにCDの音で感動したのだ。Dレンジも広く、陰影が深い。比べるとSACDはややノッペリした印象で、ボーカルが浮き出てこない。

 日を変えて、クラシックジャズでも確認してみた。正直に言うが、クラシックでは分からない。有意差無しだ。(それでもスゴイ)若干SACDの方がシンフォニーのスケールが大きい気もするが、ハッキリしない。ジャズトリオでは明らかにCDの勝利。結局、10枚以上のSACDディスクを試聴することになった。

 総じて、聴感上のSACDは奥に展開するに対してCDは前に展開する。輪郭を強調しないSACDに対してクッキリ明確にするのがCDという傾向が伺える。過去の比較試聴会ではこれが下品にクローズアップしたのではないかと思えた。今回ボーカルの表現力に差があったのは、機器そのものの差だ。いずれにせよ、SACDは不要と言っても過言ではない結果に満足している。

 試しにSA−11S2の内蔵DACでも聴いてみる。こりゃダメだ!輪郭だけはクッキリしてくるが、甲高く乾いた音で妙に明るい。大きな音量に耐えられない質感である。SA−11S2は安いCDPではない。贅沢な耳になったもんである。

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2017-11-04

SACDとの対決

 オーディオは新しいものを買うだけが脳ではない。使いこなしが重要だ。

分かってはいるが、どうしても新商品(とりわけ予想もしないアクセサリーなど)がでると、気になって仕方がない。そこで冷静になって我がシステムに向き合おう。

オイラのCDP、マランツSA‐11S2は様々な音作りができる機能がある。ノイズシェイパーや各種フィルターの選択が可能で、その組み合わせは実に多い。現行品ではできない特権だ。しかし、あまり触れていないのも事実で、ノイズシェイパーについては購入以来オフであった。

ノイズシェイパーとは、一種のデジタル帰還による特性改善手法である。オイラはアンプで言うNFBに良いイメージが無いため、勝手にこの機能は不要と考えていた。特性は改善しても、数値で現れない音抜けや解放感が犠牲になるような先入観があったのだ。今になって、これを試してみた。

これが予想を裏切る恩恵をもたらした。奔放な高域のテンションが整理されて、金管楽器の咆哮や、ボーカルのフォルテが歪まないのである。それでいて、音抜けが犠牲になっていない。詰まった印象は皆無だ。これは今なら使うべきである。

さて、これだけCDの再生に力を入れてきたからには、考えまいとしてきた実験をする時が来たと思い始めた。それは手塩にかけて育て上げたCDの音とSACDの音は、どれほどの違いがあるのかである。

すぐにでも確認できるのに、避けてきた私的タブーであるこの試聴を勇気をもってやってみる。

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2017-11-02

ブレードランナー

 1982年公開のカルトSF作品。その先駆作品と言っていい。

 本作公開時、オイラは大学生で、スターウォーズジェダイの復讐」公開前の事だった。次いで言えば、インディージョーンス1作目の翌年だ。実はこれがハリソン・フォードの行末を決定したと思っている。

 ハン・ソロやインディの明るいエンタメ・アクション大作に引っ張り凧の真っ最中、こうしたハードボイルドで暗いSFの主役を張るのは抵抗があったかもしれない。事実、公開当時はまったくヒットしなかったものだ。しかし、これが彼の役柄に幅を利かせたといってよく、007のような固定イメージを持たせないスターになっていく切っ掛けと感じている。

 実は本作は主演のハリソンより、悪役のルドガー・ハウアーの方が存在感が高く、また後世に影響多大な映像美術がカルト化への一大要因になっている。今見ても、デジタルCGの無い時代で特撮の究極を感じる見事なものだ。

 そして、忘れてはならないのは、作品の風情を見事に盛り上げたバンゲリスによる音楽である。カルトの半分はここにあると言ってもいいだろう。

 大人のSFファンが認める世界観、ハリソンはSWの夢物語と反対色の本作に主演できたことで、今があるとオイラは思っている。

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