「柳家小三治独演会」(東京・銀座ブロッサム)を聴く


 
 昨晩12/16(火)は、東京・銀座ブロッサム(中央会館)で、「柳家小三治独演会」を聴いた。S氏主宰の落語研究会の定例会。参加は7名。番組は、何と前座(のところ)に柳家三三(さんざ)が登場、「転宅」、続いて柳家小三治時そば」、仲入り後、小三治「蒟蒻問答」。
 http://rakugo-kyokai.or.jp/Performers/Details/072895a6-a3a5-4017-9f48-e312a6084c9a
    (「柳家三三落語協会」)
「転宅」テンポよく、得した気分もあって愉しめた。
 http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2004/12/post_4.html(「転宅:落語あらすじ事典・千字寄席」)
時そば」天秤棒担いで売り歩く金魚売りの呼び声など声出してからそば屋の噺に入ったので、すんなり聴き入ることができた。「そばの食い方なんかで現代の観客は感動しない。何故ならばマルセル・マルソーをはじめとする素晴らしいパントマイムを見ているからである」(立川志らく『全身落語家読本』新潮選書)は、マルセル・マルソーはすでに他界しているがその通りであろう。粋な行動を真似する野暮な男の愚かさと滑稽さに味があってさすがに秀逸、面白かった。
 http://ginjo.fc2web.com/012tokisoba/tokisoba.htm(『落語「時蕎麦」の舞台を歩く』)
「蒟蒻問答」仕方噺。雲水修行の旅僧が、仕掛けた禅問答をめぐって、古寺の偽住職とその身代わりの蒟蒻屋の荒唐無稽な対応に降参して退散してしまう展開。マクラで最高裁判所裁判官の国民審査のことを話していたが、なるほどみごとな伏線。不適切な裁判官名に×を付けろと迫られた選挙民は、旅僧に問答を迫られたこの寺の偽住職・蒟蒻屋・寺男のようなものである。
 https://www.youtube.com/watch?v=uCCN91BUW2w
 https://www.youtube.com/watch?v=SB0bEbjZ8sI
 終演後、会場近くの中華料理店「華宴」で忘年会。私用で独演会不参加の主宰者S氏が加わって8名、丸テーブルを囲んで大いに呑み大いに語り合った。新橋駅より快速に乗り帰宅は、日にちを超えて17日となってしまった。