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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-02-26 無隣館若手自主企画vol.20 三浦企画『春の為の習作』@アトリエ春風

[]無隣館若手自主企画vol.20 三浦企画『春の為の習作』@アトリエ春風舎

原作:太宰治

演出:三浦雨林

出演 串尾一輝(⻘年団) 大竹このみ 尾粼宇内 小田原直也 鶴田理紗(以上、無隣館)

2017年2月23日(木)- 2月26日(日) 6ステージ

会場:アトリエ春風舎

冬から春にかけての季節について。

今まで何度も経験している筈なのに、実感を伴った記憶、感覚が取り出せない。ただ美しかった思い出のようなものだけが漂っている。

迎える準備をする人たちと生きていないものについて。

太宰治小説集「晩年」で描かれた作品群を元に上演いたします。

美しさは、人から指定されて感じいるものではなくて、自分で、自分ひとりで、ふっと発見するものです。「晩年」の中から、あなたは、美しさを発見できるかどうか、それは、あなたの自由です。読者の黄金権です。 太宰治晩年に就いて」より

三浦雨林(無隣館2期)

1994年生まれ。北海道出身演出家劇作家日本大学芸術学部演劇学科劇作コース在学中。隣屋主宰、無隣館二期演出部所属。自身が主宰する隣屋では過去9作品全ての演出を担当。生活の中から飛躍をしない言葉と感情の再現を創作の指針としている。2015年「シアターグリーン学生芸術祭 vol.9」にて《優秀賞》受賞、2016年「道頓堀学生演劇祭vol.9」にて《優秀演出賞》受賞、「利賀演劇人コンクール2016」にて《観客賞》を受賞。

ドラマトゥルク:渡邉時生(無隣館)

セノグラファー:渡辺瑞帆(無隣館)

映像美術柳生千翔(女の子には内緒)

レオグラフィー: 御舩康太(隣屋)

照明:山岡茉友子(青年団

⾳響:野崎

舞台監督: 河村竜也(青年団

宣伝美術岡田大悟

制作:山守凌平 (青年団

総合プロデューサー平田オリザ

技術協力:大池容子(アゴラ企画)

制作協力:木元太郎(アゴラ企画)

企画制作青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場

主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場

協力:女の子には内緒 贅沢貧乏 白昼夢

晩年 (新潮文庫)

晩年 (新潮文庫)

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2017-02-23 山の手事情社「オイディプス@TOKYO」@すみだパークスタジオ倉

[]山の手事情社若手公演「オイディプス@TOKYO」@すみだパークスタジオ倉

劇団山の手事情社 若手公演「オイディプス@Tokyo

構成・演出=安田雅弘

原作=ソフォクレス

日程=2017年2月23日(木)〜26日(日)

会場=すみだパークスタジオ倉

2017-02-22 レティクル東京座「アイドル♂怪盗レオノワール」@シアターグリーン

[]レティクル東京座「アイドル♂怪盗レオノワール」@シアターグリーン BIG TREE THEATER

脚本・演出

赤星ユウ(レティクル東京座)

サイト http://leonoir.reticletkz.com/

■あらすじ

今は昔、怪盗と呼ばれるもの達が引き起こす一挙一動がアイドル的人気を博し、國民の娯楽となっていた時代があった。

それから時は流れ…

シーニー資本によって買収され独立ディストピア社会と化した、ネオ・ナリマスシティ。そこでは「一万総活躍」の名の下、徹底したエリート育成のための教育が行われ、そして同時にネオ・ナリマス総裁のフェイロン=ワンへの絶対的信愛のため、フェイロン直属の芸能部隊以外の興行を禁ずる「フリーアイドル興行絶対禁止令」が発布されていた。進學スクールに通うメガネ姿の地味でチビで冴えない青年獅子丸カナメは、実は人々の心を魅了し惑わす魔法のチカラ『ファントム粒子』をその身に代々宿す、アイドル怪盗一家の後継者であった!

―――そう、今世間を騒がせている、派手で長身で端整なフェイスを持つ、

アンチ・ワンのイケメンフリーアイドル怪盗「レオノワール」とは彼の変身した姿なのだ!常に自分に自信がないカナメだが、レオノワールに変身している時だけは、華麗な振る舞いで人々を喜ばせることが出来る。

管理された世界無視し、思うがままに興行す!一虚一実エキセントリック怪盗ロマン!


■キャスト

【レティクル東京劇団員

古俣晨

吉澤清貴

青海アキ

シミズアスナ

山本沙和(※teamスペードのみ出演)

中三川雄介

雨宮慎太朗

星秀美

シングルキャスト】

織乃靖羅(ProjectCruize)

末安陸(guizillen)

榊原美鳳(ハダカハレンチ)

Tmy(FUNエンターテイメント)

金渕琴音(奇テ烈と彼女)

吉澤翼

亜沙美

【teamスペードダブルキャスト

笹井雄吾(guizillen)

齋藤かずえ

麻生晃平(アル・シェア)

しんたにもも子

真嶋一歌(リジッター企画

山藤桃子

佐藤辰海(guizillen)

藤波想平

楠戸康弘(アル・シェア)

安部昂希

山田岾幡哉

三本木大輔(ACT.OZ

平本亜夢(劇団東俳)

立花このみ(アヴィラ)

中内愛梨

【teamダイヤ・ダブルキャスト

内海美(ハダカハレンチ)

巳条千影(J-beans

久木田かなこエスエスピー

やないさき(白米少女)

萬歳光恵(ミッシングピース

里仲景(Voyantroupe)

喜屋武蓮

柘植ノゾム(東京ジャンクZ)

戸川凌(J-beans

篁勇哉(重惑[omowaku] / 劇団三日月座)

鬼満昌弥

仙石智彬(ファルスシアター)

相良卓哉(エクセルヒューマンエイジェンシー)

深沢優希(劇団東俳)

比良恭子(アル・シェア)

佐藤未有(大和プロ)

その他注意事項

■情報発信

【公演特設HPhttp://leonoir.reticletkz.com/

劇団公式HPhttp://reticletkz.com/

劇団公式Twitterhttps://twitter.com/reticletkz


■お問い合わせ

劇団公式メール】info.reticletkz@gmail.com

スタッフ

■Staff

舞台監督小川陽子

演出部:鈴木沙織

舞台美術:門馬雄太郎

照明:南香織・阿久津未歩(以上、LICHT-ER)

音響:太田智子

音響補佐:渡邉藍

作曲編曲小松原諒子(平熱43度)、高野鉄平

ミックスエンジニア:神田浩暉

作詞赤星ユウ(レティクル東京座)

衣裳:杉澤香織

衣裳補佐:渡部由里絵

ヘアメイク:林美由紀

刺繍アクセサリーコラボ:猫街アーケード

宣伝美術デザイナー田中ユウコ

イラストレーター対地

スチール撮影/バクステ撮影・編集:渡邊圭(モノガタリ

振付雨宮慎太朗・星秀美(以上、レティクル東京座)

振付補佐:シミズアスナ(レティクル東京座)

殺陣大岩主弥

小道具製作:古俣晨(レティクル東京座)

演出助手:吉田実優(劇団スタートダッシュ)

制作:吉乃ルナ

当日運営/票券:よしよしこアナログスイッチ)

協力:白樺汐、末安千夏、丸山賢一、横井佑輔

プロデューサー:渡邊圭・増野光晴(以上、モノガタリ

企画/製作:レティクル東京

制作協力 (50音順)

アイリンク

アヴィラ

ACT.OZ

アナログスイッチ

アル・シェア

Voyantroupe

エクセルヒューマンエイジェンシー

エスエスピー

オフィスMORIMOTO

重惑[omowaku]

奇テ烈と彼女

guizillen

krei inc.

劇団スタートダッシュ

劇団東俳

劇団三日月

J-beans

十色庵

東京ジャンクZ

白米少女

ハダカハレンチ

ファルスシアター

FUNエンターテイメント

舞台美術研究工房 六尺堂

ProjectCruize

平熱43度

ミッシングピース

モノガタリ

モノノケ忍伝 DORON

大和プロ

LIVEDOG

リジッター企画

LICHT-ER

 2・5次元ミュージカル演劇などに代表される制作会社より企画されたエンターテインメント色の強い演劇は最近盛んになってそれまでになかった新たな観客層を掘り起こしつつあるが、そうした傾向の劇団小劇場演劇と一般に呼ばれる分野においてはまだまだ珍しい。レティクル東京座はそういう意味で現代口語演劇、それに続くポストゼロ年代演劇が主流だった現代演劇では珍しい存在だろう。ただ、いまでこそメジャーな存在であった劇団☆新感線がかつては関西でキャパ200〜400程度の小劇場を主戦場としていた時期があったことを考えると近い将来レティクル東京座がそれに続くような存在になるという可能性は少なからずあるかもしれない。

2017-02-20 東京ELECTROCK STAIRS「いつかモンゴリと眠る」@こまばアゴラ劇場

[]東京ELECTROCK STAIRS「いつかモンゴリ眠る」@こまばアゴラ劇場

2017年2月15日(水)〜22日(水)

東京都 こまばアゴラ劇場

振付音楽:KENTARO!!

出演:横山彰乃、高橋萌登、KENTARO!!

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 横山彰乃、高橋萌登、KENTARO!!の3人によるグループ作品。東京ELECTROCK STAIRSを引っ張ってきたKENTARO!!はもちろん実力者だが、横山彰乃、高橋萌登も自らの振付作品で横浜ダンスコレクション(高橋)、トヨタコレオグラフィーアワード(横山)でファイナリストに残るほかダンサーとしての個性も磨きがかかっている。新作「いつかモンゴリ眠る」はそうした集団としての強みが存分に生かされた作品であった。

KENTARO!!はストリート系のロックダンスの出身ということもあり、以前から群舞の創作には長けていた。そのため、これまでの東京ELECTROCK STAIRSはKENTARO!!のソロとメンバーによるグループダンス(その多くがユニゾン)によって組み立てられていることが多かった。最近では他のメンバーによるソロデュオなど構成パターンも増えてきたが、今回は自分も含めて出演人数を3人に絞り込んだことで、それぞれの個性の違いが有機的に絡み合うことで多様な持ち味を発揮できる作品に仕上がったのではないか。

背が高く手足も長い。スラッとした体型でシャープに動くときわめてスタイリッシュに見える横山彰乃。対照的に背が小さく小動物系のとぼけたキャラが魅力だが、それでいていざ動き始めると切れ味のある高橋萌登。この2人の凸凹コンビぶりがなにかにつけてそれぞれの個性の違いが著しいことが作品の中で効いている。KENTARO!!のソロ横山彰乃、高橋萌登の2人によるデュオ、あるいはこのどちらかによるソロに途中からKENTARO!!が加わり、ユニゾン的になったり掛け合いになったりする。あるいは3人のユニゾンでの群舞。こうした様々な組み合わせが次々と展開していく。

  さらにもうひとつの売り物はKENTARO!!による音楽であろう。ダンス作品に使用する楽曲はすべてKENTARO!!が自ら創作しているのが東京ELECTROCK STAIRSの特色だが、KENTARO!!による少しとぼけたところがあるが、せつなさもあるボーカル曲からメロディアスピアノ曲ビートの効いたダンスナンバーとその曲想も以前と比べ多彩さが増している。音楽の変化がそれぞれ前述のパフォーマーの個性の違いの組み合わせによる舞台上の空気感の変化ともあいまって、より飽きさない構成となっていたのではないかと思う。

 2016年のダンスベストアクト(http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20170102)で東京ELECTROCK STAIRSメンバーの横山彰乃が自らのカンパニーであるlal bonshesの旗揚げ公演として今回と同じこまばアゴラ劇場で上演した「ペッピライカの雪がすみ」は振付家としての将来性を感じさせるきわめて素晴らしい作品でこちらもやはり上位で取り上げた東京ELECTROCK STAIRSの本公演である「前と後ろと誰かとえん」@吉祥寺シアターよりも上位の2位においたが、KENTARO!!による今回の新作は今年のベストアクトでの順位はともかくとして、昨年上演されベストアクトに取り上げた2本よりもそれらの公演により得た経験値なども生かしながら一層の進歩を見せてきたように思われた。

 

2017-02-19 多田淳之介と革命アイドル暴走ちゃん

[]Tada Junnosuke 多田淳之介新作公演“Choreograph”(2回目、World Premiere) 

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多田淳之介新作公演“Choreograph”trailer

演出:多田淳之介

音楽大谷能生

出演:Aokid 伊東歌織 群青 戸沢直子 多田淳之介

照明:岩城保

音響:星野大輔(サウンドウィーズ)

衣装臼井梨恵(モモンガコンプレックス

舞台監督浦本佳亮+至福団

Direction:Tada Junnosuke

Music:Ootani Yoshio

Performance:Aokid, Ito Kaori, Gunjo, Tozawa Naoko, Tada Junnosuke

Lighting:Iwaki Tamotsu

Sound:Hoshino Daisuke (Sound Weeds Inc.)

Costume:Usui Rie(Momonga Complex

Stage Manager:Uramoto Keisuke + Shifukudan

 それぞれ個性の異なる4人のダンサー音楽家俳優も兼ねる演出家出演者6人の持ち味をうまく生かしながら、「Choreograph(振付)」とは何かということを観客それぞれに考えさせる多田淳之介の新作である。この作品自体が「ダンス作品」であるかということについてはダンス関係者の一部から異論も出ており、作り手である多田淳之介自身もそうした異論に対して特に異議を唱えてはいないが、少なくとも「ダンスについての作品」であるということは間違いないだろう。 

[]革命アイドル暴走ちゃん「イカれた女子が世界を救う」@横浜人形の家 あかいくつ劇場

<音楽・構成・演出>

二階堂瞳子

<出演>

高村 枝里

Amanda

(以上、革命アイドル暴走ちゃん)

青木理歩 青根智紗 江花明里 宇賀神琴音 岡村峰和 小出実樹 小林ありさ 小林遥奈 小林風花 小林桃香 佐賀トキ 佐藤舞珠 鈴木もも竹田有希子 早川雅仁 タニオカチアキ 土橋美月 長尾愛 那須野綾音 深瀬麗央 丸橋結美 みう 渡辺晏夏

<公演日程>

2017年2月16日(木)・2月19日(日)

2/16(木) 17:00/19:00

2/19(日) 17:00/19:00

*受付開始は開演の30分前、開場は開演の15分前です。

<劇場>

横浜人形の家 あかいくつ劇場

 革命アイドル暴走ちゃん「イカれた女子が世界を救う」@横浜人形の家あかいくつ劇場観劇。アイドルアニメボカロなど日本特有のサブカルチャーをごった煮的な同時多発ライブで展開していくのが、ここの特徴*1。今回は生誕10周年の記念の年を控えて初音ミクに主題を絞りこんだ。初音ミクの曲目は出演者の生声で歌われるため、ボカロファン的にはどうなんだろうと少し引いて見ていた。ところが後半の「Tell your world」から「ミクミクにしてあげる」と続く部分で涙腺崩壊。表題の「イカれた女子が世界を救う」の「イカれた女子」というのが初音ミクのことだと気がついたからだ。

 二階堂瞳子にとって初音ミクはともに世界で戦う革命の同志なのだ初音ミクの扮装をしてボカロファンの間ではアンセムとして知られる「Tell your world」を皆で歌い上げる姿を見ていると思わず胸が熱くなった。新たな時代のインターナショナルだ。

*1:以前書いた革命アイドル暴走ちゃんのレポート 逆襲の池袋! | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス https://spice.eplus.jp/articles/20970

2017-02-17 山下残「悪霊への道」@横浜KAAT

[]山下残悪霊への道」@横浜KAAT

振付・演出 山下残

出演 山下残 かるら〜Karula~

2017-02-16 Tada Junnosuke 多田淳之介新作公演“Choreograph”(World Premiere)

[]Tada Junnosuke 多田淳之介新作公演“Choreograph”(World Premiere) 


演出:多田淳之介

音楽大谷能生

出演:Aokid 伊東歌織 群青 戸沢直子 多田淳之介

照明:岩城保

音響:星野大輔(サウンドウィーズ)

衣装臼井梨恵(モモンガコンプレックス

舞台監督浦本佳亮+至福団

Direction:Tada Junnosuke

Music:Ootani Yoshio

Performance:Aokid, Ito Kaori, Gunjo, Tozawa Naoko, Tada Junnosuke

Lighting:Iwaki Tamotsu

Sound:Hoshino Daisuke (Sound Weeds Inc.)

Costume:Usui Rie(Momonga Complex

Stage Manager:Uramoto Keisuke + Shifukudan

 多田淳之介「Choreograph」@横浜赤レンガ倉庫観劇。圧倒的にスタイリッシュでカッコイイ。ダンサーは踊るが、ダンス作品ではないかも。でもこれが「ダンスについての作品」であることは間違いないだろう。俯瞰した視線ダムタイプを彷彿とさせた。それぞれの要素(ダンサー音楽美術)の配置、レイヤーの重ね方が見事である。

2017-02-14 アンサンブル・ゾネ(Ensemble Sonne) ダンス公演「霧のようなまな

[]アンサンブル・ゾネ(Ensemble Sonne) ダンス公演「霧のようなまなざし」@d-倉庫(東京日暮里

演出・構成・振付:岡登志子

音楽監督:Wolfgang Seierl(ライブ演奏

出演:垣尾優 伊藤愛 糸瀬公二 桑野聖子 文山絵真 中村萌 岡登志子

東京公演

2017年

2月13日(月)20:00-

2月14日(火)20:00-

d-倉庫(東京日暮里

 神戸に本拠を置くコンテンポラリーダンスカンパニーアンサンブル・ゾネの新作上演。日本を代表するカンパニーひとつであるという実力を存分に見せつけた舞台だった。演劇の要素や美術など他分野とのコラボレーションなどで命脈を保っている作品が増えている昨今のコンテンポラリーダンスの中でひさびさにダンスそのものの魅力を存分に堪能させてくれた。

この舞台を見ると作品を製作するときのアプローチが以前と比べて大きく変貌しているのではないかということがうかがえた。以前の岡登志子の作品へのアプローチは作品ごとに構想したテーマから紡ぎ出されるイメージのようなものに向けて、ダンサーアンサンブルを丁寧に仕上げていくことが多かった。そのため、個々のダンサームーブメントそのものは多少のバラツキはあっても外部から参加し「異物」的に存在していた垣尾優を除けばアンサンブルの一部としての統一性が強く感じられるものであった。

ソロダンスであればともかくとして、出演者が複数いる今回のような作品で、パフォーマーが演じるキャラクターやその相互の関係が空間の中で織りなす関係性ではなく、ダンサーそれぞれが紡ぎ出すダンスそのもののディティールを純粋に堪能できるというのは稀有なことだ。

 この「霧のようなまなざし」という作品では音楽監督であるWolfgang Seierlが構成していく、楽曲の曲想の変化が舞台空間を時間的に分節化していくが、音楽以外にそれぞれのダンサーのパフォーマンスの手掛かりとなるような要素はほぼ存在しない。舞台上には7人のダンサーが現れたり、姿を消したりするが、それぞれのダンサーのあり方はかなりソロダンス的だ。

 

 

 

2017-02-13 無隣館若手自主企画vol.18 櫻井企画「レンツ」@アトリエ春風舎

[]無隣館若手自主企画vol.18 櫻井企画「レンツ」@アトリエ春風舎

原作:ゲオルク・ビューヒナー

翻訳・構成・演出:櫻井美穂(無隣館)

出演

林 ちゑ(無隣館)

スタッフ

演出助手:渡並航

照明:山岡茉友子(青年団

音響:櫻内憧海(お布団)

衣装原田つむぎ

舞台監督島田曜蔵(青年団

フライヤー原田くるみ

制作:山守凌平(青年団

制作監修:綾門優季青年団

総合プロデューサー平田オリザ

技術協力:大池容子(アゴラ企画)

制作協力:木元太郎(アゴラ企画)

櫻井美穂は日本大学芸術学部に在学中の23歳。1年間休学してのドイツ(ミュンヘン)留学から帰国して現在5年生に在学中ということだ。最近次世代のアンファンテリブルとして注目している大学の先輩、綾門優季と同様に無隣館の門を大学に在学中に叩いている。彼女も次世代騎手となりうる有力な候補かもしれない。

欧州留学帰りの演出家。題材となるのが日本ではあまり知名度が高いとはいえそうにないドイツ作家(ゲオルク・ビューヒナー)の短編小説しかも今回の戯曲テキストにはハイナー・ミュラーの「ハムレット・マシーン」のテキストが縦横に引用されている。正直言って私が苦手とするタイプの舞台である。

いかにも「これがポスト・ドラマ演劇だ」というような難解で前衛を強調したような、これ見よがしの上演がなされるのではないかと思い危惧していたのだが、実際に舞台を見るとそうではなくて、予想に反して面白く見られた。

仕掛けとして面白かったのは