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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2014-04-12 シアター21フェスStep Up vol.51 ”春編”@神楽沢セッションハウス

[]シアター21フェス「Step Up」 vol.51 "春編"@神楽セッションハウス

あめがふりはじめる(安間靖晃、黒木翔、村松立寛)「おかあちゃん」

しおめも「ワタシノ」

のろぬりえ石橋成昌「Coat de Coat」

外園彩織「Pink tea」 

NaoSara「いろみず 〜虹の花が咲くまで〜」 

 セッションハウスにてシアター21フェス春編観劇東京に来て1年になるが、この劇場に顔を出したのは初めてだ。以前はよく来ていたのに。思えばコンドルズ旗揚げ前に近藤良平が出ていた公演やイデビアン・クルーを初めて見たのもこの劇場だった。

2014-04-06 さやわか式☆現代文化論 第6回「初音ミクの真実!」さやわか×柴那

[]さやわか式☆現代文化論 第6回「初音ミク真実!」さやわか×柴那典

 ゲームアイドルなどサブカル全般の批評家ライターであるさやわかによる連続対談企画の第6回は「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」を書いたポピュラー音楽批評家、柴那典との初音ミク現象についての対論だった。初音ミクおよびにボーカロイドについては自分でも演劇評論*1で取り上げたこともあり、関心は持っていたのだが、特に最近の状況は時系列での動きの変遷のスピードが速すぎて、以前無手勝流ニコニコ動画Youtubeなどの動画をあたってみたことがあったが、ほとんど群盲象をなでるの類でほとんど全体像は分からず、逆にネット上にアップされた膨大な量の動画を前に絶望的な気分になったという記憶がある。

 実は初音ミク現象全体についてはまだよく理解していないところもあるということもあって、以前書いた評論では音声合成ソフトウエアとしての初音ミクについてのみ主として語ってきたが、そうしながらも音楽ジャンルとしてのボカロニコニコ動画Youtubeなどの動画サイト媒介とした多数のアマチュア作家らによるN次創作集合知としての初音ミクのこともどこかで取り上げることをしないとこの問題に対して十分に論じきったことにはならないであろうことは気になっていた。

 会場で新刊の「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」も販売されていたので、さっそく購入して読んでみた。これまでの初音ミク論の多くがいわゆるキャラクター論、あるいはボーカロイド音声合成ソフト)としての技術論だったのに対して初音ミクポピュラー音楽史上のムーブメント(サード・サマー・オブ・ラブ)と位置付けて、2007年から13年までの初音ミク音楽初音ミク現象とはなんだったのかを新たな視点でとらえなおそうとしており、非常に刺激的な評論だった。

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

2014-03-16 ももいろクローバーZ国立競技場ライブ

[]ももいろクローバーZ 「直送ももクロ vol.15『ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会 〜NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ〜』」 (2日目)

ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会 〜NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ〜」2日目

セットリスト

overture

1.ももいろパンチ

2.未来へススメ

3.行くぜっ!怪盗少女

4.ピンキージョーンズ

5.ミライボウル

6.Z伝説 〜終わりなき革命

7.Dの純情

8.労働讃歌

9.猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」

MC.1 「自己紹介

10.Z女戦争

11.さらば愛しき悲しみたちよ

12.GOUNN

13.泣いてもいいんだよ

MC.2 「新曲紹介」

14.Neo STARGATE

15.BIRTH O BIRTH

16.黒い週末

17.Chai Maxx

MC.3

18.Believe

19.いつか君が

20.灰とダイヤモンド

21.鋼の意志ギター高見沢俊彦)

overture アンコールver.

22.CONTRADICTION

23.堂々平和宣言

24.オレンジノート

25.ももクロニッポン万歳

26.あの空にむかって

花火打ち上がる

END

 ももいろクローバーZは圧倒的だった。前日のライブビューイングを見ながら2日目はどんな隠し玉がサプライズとして残っているのかなどと能天気な予想をしていたのだが、この日の5人のパフォーマンスを前にして自らの不明を恥じた。ももクロにはもはやサプライズなんてもの必要がなかった。セットリストについてはももいろパンチから始まる冒頭部分を少し見ただけで、少なくとも前半はデビューからシングル曲を発表順に並べていくという前日と同じ構成になることは明らかになったが、それでもこの日のパフォーマンスはこの会場での2回目の公演となることで、すっかり国立競技場という巨大な空間自分たちの手の内に収めた感があり、リラックスして楽しむ余裕さえ感じさせた。

 さらももクロパフォーマンスもとんでもなさを感じさせたのは新曲紹介のMC後の怒涛の後半でなかでも大規模な編成のコーラス隊の生歌唱での「カルミナ・ブラーナから始まる「Neo STARGATE」。アルバム「5th DIMENTION」の中でも難曲と思われ当初は歌いこなせてない感が強かったこの曲をこの日は生カルミナの迫力と拮抗するような強烈なパフォーマンスとして展開。ここからBIRTH O BIRTHさらには「黒い週末」と続き一連の流れはこの1年での成長ぶりを感じさせるもので、まさに「圧倒的」なものだった。

2014-03-15 ももいろクローバーZ国立競技場LV

[]ももいろクローバーZ / ライブ・ビューイング「直送ももクロ vol.15『ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会 〜NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ〜』」

ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会 〜NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ〜」

セットリスト

overture 聖火台点灯 ももパン衣装で登場

1.ももいろパンチ

2.未来へススメ

3.行くぜっ!怪盗少女

4.ピンキージョーンズ

5.ミライボウル

立木ナレ—ションでももクロ奇跡VTR

オーディションからあかりん脱退、国立まで)

6.Z伝説 〜終わりなき革命

7.Dの純情

8.労働讃歌

9.猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」

MC(ももクロ自己紹介)ももか号泣

10.乙女戦争

11.さらば愛しき悲しみたちよ

12.GOUNN

13.新曲 泣いてもいいんだよ  作詞作曲中島みゆき

14.DNA詩曲

15.BIONIC CHERRY

16.PUSH

17.Chai Maxx

MC (ももか誕生祝い)天使コスのtmmn、kwkmがケーキを運ぶ

18.words of the mind

MC

19.いつか君が

20.ツヨクツヨク

21.鋼の意志

アンコール

22.仮想ディストピア

MC 南ピ(愛のメモリー)

23.新曲 堂々平和宣言

24.月と銀紙飛行機

25.コノウタ

26.走れ

花火打ち上がる

END

 ライブが始まると冒頭から立て続けにこれまでのシングル曲を発売順に歌っていくことで、目標としていたこの国立競技場ライブにたどり着くまでのももクロ歴史を追体験していまここに一緒にいるという意味新規も含まれた観客たちにも感じ取ってもらい、昔からのファンにはこれまでの道程に思いをはせてもらおうというセットリスト。1曲目でひょっとしたらと思い、2曲目で確信したのだが、

ももクロにとってのこの国立競技場ライブ意味を考えるときわめてここにふさわしいセトリだった。変なギミックは一切なく、大物の歌手ゲストなどもなくて、きわめて直球勝負のライブで、大人数の合唱隊も含まれた大規模な構成の生バンド演奏をバックにそれにけっして負けない歌唱を見せ、この国立舞台にふさわしいことを名実ともに認めさせたライブだったんじゃないかと思う。

 そして、この順番で行くのならこれは新曲披露があるんじゃないかとの予感通りに「GOUUN」の次に5月発売の新曲「泣いてもいいんだよ」が初披露された。サプライズとして驚かされたのはこの新曲中島みゆき作詞作曲なこと。考えてみれば「玄冬」と題した先日のライブ中島みゆきの「宙船」を夏菜子がソロで歌ったということはあって、ただももクロ陣営はこれまで中島みゆきとの接点はほとんどなく、むしろ「宙船」はTOKIOが歌っているから、こちらの方は番組にも何度か出してもらったりしていて、かかわりがあったからそういうラインでの選曲かなと思わされていたが、まさかこういうことがあったとはとびっくりであるしかもこの曲は5月公開予定の映画版悪夢ちゃん」の主題歌になることが決まっているようで、その前に予定されているテレビ特別編にはももクロ自身も出演することが明らかにされているから映画公開をにらんで今後はテレビと連動した動きも増えていきそう。

 もうひとつサプライズは恒例の夏ライブももクロ 夏のばか騒ぎ」が日産スタジアム2DAYSとして7月に開催することが南海ピーナッツこと松崎しげるさんから発表されたことだ。とはいえ、こちらの方はサプライズというよりは既定路線というかキャパシティーから考えるともはや次の会場はここしかないだろうという感じではあった。

 さらにはアンコールでは夏ライブの発表に引き続いて、こちらも新曲だが主題歌としている映画はすでに現在公開中の「堂々平和宣言」も披露された。

 さて今どうなんだろうと考えているのは2日目となる16日のセットリストがどうなるか。大きな変更はしないのが常道なのだが、この日のライブでここまで「これまでももクロが歩んできた道」を強調したからには2日目は「国立の向こう側」を強く思わせるものになるのではないかと勝手な予想をしているが、果たしてどうなるだろうか。もうひとつの注目は新曲日産をすでに発表してしまった後、どんな隠し玉が残っているのかということだ。海外がらみの発表があるか、あるいはそれにはまだ早いか(あーりん卒業する1年後以降ならスケジュール自由度が大幅に上がる)。日産は7月と少し先だから本命国内ツアーの予定発表だが、日産が8月ではなく7月なのはなぜかと推理するとあーりん夏休みを利用しての8月海外ツアー大穴としてあるかも。明日はひさびさの現地参戦だけに何があるか楽しみだ。

2014-03-11 青年団若手自主企画 vol.60 河村企画『スマートコミュニティアンドメ

[]青年団若手自主企画 vol.60 河村企画『スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア』@アトリエ春風舎

作演出

山田百次(劇団野の上) 

出演

鈴木香子 大竹直 安倍健太郎 河村竜也 木引優子

斉藤祐一客演文学座) 赤刎千久子(客演

山田百次(劇団野の上)

スタッフ

照明:井坂浩 制作:赤刎千久子 宣伝美術河村竜也

2014-03-08 さやわか式☆現代文化論 第5回「アイドル/運営の現在」さやわか×

[]さやわか式☆現代文化論 第5回「アイドル運営現在さやわか×もふくちゃん@ゲンロンカフェ

 ゲームアイドルサブカルなどのライター批評活動をしているさやわか氏とアイドルでんぱ組.inc」の運営担当であるもふくちゃん(福嶋麻衣子)によるアイドル主題にした対談イベント。このサイトを見ていただければ最近私が個人的にももいろクローバーZももクロ)というアイドルグループに関心を持っていることはすでにばれているとは思うが、ももクロとの関係チームしゃちほこなどのライブに数度足を運んでみたことはあっても、「でんぱ組.inc」についてはももクロ楽曲提供していた前山田健一氏がいくつかの楽曲提供していることや、最近人気が高まっていて5月に武道館ライブをするらしいという程度の知識しかない。そもそもAKBほか、ももクロ以外の最近アイドル事情にそれほど詳しいというわけでもないため、実際に運営する側の話も聞け、その一端を垣間見られたという意味では貴重な経験であった。

 もっと演劇ダンスの公演とももクロライブ*1スケジュールに入れていればそれだけで手いっぱいで、少しは興味があってもそのぐらいでは現場に出かけてまでして見てみるということにもなりにくい*2ので、例えば「でんぱ組.inc」のライブに行くことはおそらくないとは思うが、いろいろ話を聞いてみて、今後はもう少しだけ興味を持って見てみたいという気にさせられたのは確かだ。ただ、今回感じたのは近接領域としてこのアイドルという領域で何が行われているのかを知らないと演劇ダンスの全体像が見えないのではないかということを感じさせられたことだ。

 批評領域として最初演劇をしてその隣接領域としてコンテンポラリーダンスに出会ったというのが私が今でも両方をカバーし続けることの困難と遭遇しながらもこの両方を批評対象とし続けている理由であるのだが、同じようなことはそこをメインの批評領域にすることはないにしてもその後、この両者の近接領域としての現代美術に深い関心を抱いたのはジャンルオーバーラップしてくる部分の存在からして、現代美術に関する基本的な知識がないとある領域舞台作品について語ることは難しいという風に感じたことが原因だった。

 最近アイドルに対して興味を持っているのは実は以前現代美術に関心を持ち始めた時と似たようなビビッドかつ先進的な動きをアイドルという表現領域(という言葉が適切かどうかは分からないが)に感じているからだ。

 以前ももクロを論じる文脈のなかでアイドル総合芸術(あるいは芸術という言葉に拒否反応を引き起こすかもしれない向きに対しては総合エンターテインメントといってもいい)と論じたことがあるが、現在アイドルというのはそのプロジェクトに参加するそれぞれのクリエイターにとっては楽曲にしても衣装にしても、映像コンテンツにしても自らの表現におけるコアな部分を落とし込めるひとつ実験場のように機能しているところがあり、そのクオリティーの高さというのはそれこそ「クール・ジャパン」の主要コンテンツとして漫画アニメに続き、ボカロ初音ミク)などと並ぶ、日本オリジン創作物として世界に誇れるものではないかと考えている。

 ももクロなどはまだこれからだが、アイドルといえるかどうかは少し微妙だがすでにPerfumeパフューム)やきゃりーぱみゅぱみゅ日本カルチャーにおいてそれぞれ異なる分野でキラーコンテンツ役割を果たしつつある。ここまで書いてきて誤解がないようにしなくちゃと思ったので断っておくが、以上のようなことが対談で語られたというのでは全然なくて、ここまで書いてきたのはこの対談を聞いていて私が勝手に考えていた内容で、この日実際に話されたこととは直接の関係ないことがほとんどなのだが、アイドルに対する興味が最近とみに増してきたことにはそういう理由があるのだ。

 さやわか氏の話のなかで興味深く、そして目からうろこという気がしたのはライブ、そして握手会などという現場に置ける接触活動が始まったのは東京パフォーマンスドール制服向上委員会といったアイドル冬の時代以降のことで、それまでのアイドルというのはメディアでの活動が中心でそういうことはそれほどなかったという指摘。握手会などの活動といえばAKBの印象が強いので盲点になっていたのだが、「モーニング娘。」がいまでこそ握手会をしているのだが、もともとメディア主導の売れ方をしたグループだからヒットを連発していた時代の「モー娘。」はそれはしていなかったんだということに初めて気が付かされた。

 もうひとつ「そうなのか」と思ったのはアイドルファンの多くがアイドルの「女優になりたい」という発言に対して「じゃあアイドルは腰掛かよ」と拒否反応を示すという話で、女優事務所所属であるももクロのメンバーが以前はよく当然のこととして「いつか女優に」発言をしていたのがある時点を境にそういう発言をしなくなったことにもそういう事情があるためかと得心するものがあった。私などは演劇が主たる批評対象であることもあるのでそういう感覚全然ないのだが、もうひとつ世代的に以前に好きだったアイドルというのが、山口百恵はもちろん、その後も薬師丸ひろ子原田知世斉藤由貴小泉今日子といった女優アイドル時代だったこともあるのかもしれない。

 厳密にいえば前者2人は女優アイドル的な活動をしていたし、小泉今日子アイドル女優活動をしていたといえなくもないが、斉藤由貴となるとどっちがメインだったのか微妙だし、当時はアイドルもほとんど個人だったので両方やるスケジュールも今のグループアイドルと比べると組みやすかったろうとは想像できるが、少なくとも薬師丸ひろ子原田知世斉藤由貴の3人はまず女優として好きになってその後歌も聞いてという順番だったので、アイドル/女優二律背反の対立項的に語られるという文脈にはなじみがなかったのだ。ただ、きょうの話を聞いて、スターダストプロモーションがなぜアイドル部門を分離せざるを得なかったのか、そしてなぜ私立恵比寿中学から急に3人の転校生(脱退)が出たのかというの背景がなんとなく分かった気がした。

*1:こちらはチケットが容易には手に入らないのでLV中心ではあるが

*2:おまけにも以前からもクロのファンクラブ会員AEではあったが、最近チケットが取りたくてついチームしゃちほこファンクラブにもふらふらと入ってしまい、それが妻にばれてひどい目にあった。以前の繰り返しになるが別にしゃちほこのファンというわけではない

2014-03-07 青年団+無隣館「S高原から」(Bチーム)@こまばアゴラ劇場

[]青年団若手公演+こまばアゴラ演劇学校「無隣館」「S高原から」(Bチーム)@こまばアゴラ劇場

出演

Aチーム

渡辺香奈 齋藤晴香 中村真生 伊藤 毅 星野拓也 (以上 青年団) 朝比奈竜生 石川彰子 植浦菜保子 川面千晶 坂倉夏奈 佐藤 滋 多賀麻美 田山幹雄 前原瑞樹 横地 梢 李そじん (以上 無隣館)

Bチーム

富田真喜 星野拓也 本田けい 由かほる(以上 青年団) 朝比奈竜生 石川彰子 植浦菜保子 川面千晶 串尾一輝 坂倉夏奈 坂倉奈津子 佐藤 滋 田山幹雄 藤松祥子 前原瑞樹 李そじん (以上 無隣館)

Cチーム

小林亮子 立蔵葉子 長野 海 村田牧子 石松太一 伊藤 毅 折原アキラ 富田真喜 水野 拓 緑川史絵 由かほる (以上 青年団) 串尾一輝 黒木絵美花 坂倉奈津子 田中孝史 藤松祥子 (以上 無隣館)

スタッフ

舞台美術青年団美術

照明:西本

衣装監修:正金 彩

舞台監督:清野草太

演出助手:無隣館演出部

フライヤーデザイン:京(kyo.designworks)

制作金澤 昭 赤刎千久子 有上麻衣 垣谷文夫 舩田紀子 水谷円香

 青年団「S高原から」(こまばアゴラ劇場)を観劇。改めて調べてみると2005年に上演されて以来の再演であるようだ。もう少し最近に感じるのは南河内万歳一座のよる上演を観劇したのとセミネールのレクチャーの準備段階で何度も映像収録された「S高原から」を見直したからかもしれない。それにしても驚くべきことはこの舞台はABC3つのチームによって上演されるのだけれど、まだ未見であるCチームも含めてキャスト表を眺めても名前を知っている俳優渡辺香奈中村真生、立蔵葉子の3人しかいないということだ。

 もちろん、「無隣館」の俳優は分からないのが当たり前だし、この枠組みは若手公演だから以前からそれは変わらないといえなくもないのだが、A・B両チームだけでも8人出ているわけだからそのうち2人しかからないというのはショックである

 しか入団前の「転校生」出演時から知っている渡辺香奈別にすれば立蔵葉子は青年団から知っているというよりは五反田団などに出演しているから知っているのであり、例えば2005年の前回上演時もそれ以前の1994年の上演と比較すれば志賀廣太郎を除くすべてのキャストが入れ替わっていたのだが、そういう印象はあまりないので、今回のことには新しい役者の顔を覚える能力の衰えかと感じたこともショックの一因かもしれない。

                    再演    再々演

                    1994本公演 2005本公演

 西岡・・・入院患者絵描き   足立誠   奥田洋平

 上野 雅美・・・面会人        山村崇子  辻美奈子

 前島 明子・・・入院患者・絵のモデル 和田江理子 能島瑞穂

 村井 康則・・・半年入院患者    山内健司  古屋隆太

 大竹 良子・・・面会人        志摩真実  井上三奈子

 佐々木 久恵・・大竹良子の友達    安部聡子  田原礼子

 福島 和夫・・・4年目の入院患者   増井太郎  大竹

 鈴木 春男・・・面会人        田中ひろし 古館寛治

 藤原 友子・・・面会人        原田雅代  月村丹生

 坂口 徹子・・・面会人        山田秀香  たむらみずほ

 吉沢 貴美子・・入院患者・妹     広瀬由美子 端田新菜

 吉沢 茂樹・・・貴美子の兄      大塚秀記  山本雅幸

 本間 一郎・・・新しい入院患者    永井秀樹  秋山建一

 松本 義男・・・医師         志賀廣太郎 ←

 藤沢 知美・・・看護人        松田弘子  (看護師)村井まどか

 川上 俊二・・・看護人        大木透   (看護師)岩崎裕司

 「S高原から」のこれまでの上演の記憶をたぐってみた時、2005年の上演はもちろん記憶の片隅にありはするけれど、絵描き足立誠が扮し、その面会人が山村崇子、半年入院患者山内健司が演じた1994年バージョンの印象が強い。青年団などキャストを替えながら同じ演目の再演を何度も繰り返す劇団舞台では往々にして、その時上演された実際の舞台の背後から過去に上演を見た舞台でそれを演じていた俳優の演技の記憶が蘇り二重写しになってしまうことがあるのだが、「S高原から」については患者側で主要キャストとなる3人のうち、画家については足立。かつての婚約者結婚することをその友人から聞かされるはめになる男(村井康則)は古谷隆太の演技も覚えてはいるけれど、やはり山内健司の演技の記憶が強く残っている。ところが高原ピンクドラゴンについては逆に大竹直の印象が強くて今回の舞台を見ている最中もその記憶が絶えず呼びさまされた。

 ところが平田オリザの作品のひとつの特徴は過去の演技の記憶がたとえ呼びさまされたとしても作品の印象そのものはそれほど変わりがないことだ。もちろん、実際には今回の公演などは特に新人公演の色合いが強く、初めて見る俳優も多いことから俳優としての値踏みをしてしまうようなところがどうしてもあって、これまで見たことがない俳優のなかに「この人はいい」と思わせる演技を見せる人を見つける*1楽しみはあった。

*1:今回の場合で言えばBチームで特によかったと思われ、今後が楽しみと気になったのは佐々木久恵役と吉沢貴美子役女優だった。

2014-03-06 青年団+無隣館「S高原から」(Aチーム)@こまばアゴラ劇場

[]青年団若手公演+こまばアゴラ演劇学校「無隣館」修了公演「S高原から」(Aチーム)@こまばアゴラ劇場

出演

Aチーム

渡辺香奈 齋藤晴香 中村真生 伊藤 毅 星野拓也 (以上 青年団) 朝比奈竜生 石川彰子 植浦菜保子 川面千晶 坂倉夏奈 佐藤 滋 多賀麻美 田山幹雄 前原瑞樹 横地 梢 李そじん (以上 無隣館)

Bチーム

富田真喜 星野拓也 本田けい 由かほる (以上 青年団) 朝比奈竜生 石川彰子 植浦菜保子 川面千晶 串尾一輝 坂倉夏奈 坂倉奈津子 佐藤 滋 田山幹雄 藤松祥子 前原瑞樹 李そじん (以上 無隣館)

Cチーム

小林亮子 立蔵葉子 長野 海 村田牧子 石松太一 伊藤 毅 折原アキラ 富田真喜 水野 拓 緑川史絵 由かほる (以上 青年団) 串尾一輝 黒木絵美花 坂倉奈津子 田中孝史 藤松祥子 (以上 無隣館)

スタッフ

舞台美術青年団美術

照明:西本

衣装監修:正金 彩

舞台監督:清野草太

演出助手:無隣館演出部

フライヤーデザイン:京(kyo.designworks)

制作金澤 昭 赤刎千久子 有上麻衣 垣谷文夫 舩田紀子 水谷円香

 青年団「S高原から」(こまばアゴラ劇場)を観劇。改めて調べてみると2005年に上演*1されて以来の再演であるようだ。もう少し最近に感じるのは南河内万歳一座のよる上演を観劇したのとセミネールのレクチャーの準備段階で何度も映像収録された「S高原から」を見直したからかもしれない。

2014-03-03 これから観る舞台3月前半by中西理

[]これから観る舞台3月前半by中西

青年団若手自主企画・河村企画『スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア(作・演出山田百次)

3/11(火)〜17(月)アトリエ春風舎 1,800〜2,500円

 劇団野の上主宰鬼才山田百次を作演出に招いての第2弾。前回公演の津軽藩士らの蝦夷地での殉難を描いた歴史劇「珈琲法要」は平田オリザが激賞。それに続く今作は初めて津軽弁から離れ、現代口語群像劇を上演。河の上中学校は複式学級。生徒が少なく、全学年が1クラス。少人数ならではの、ほのぼのした学校生活担任先生は新採用。いつも優しく、時には熱血指導。そんな中、学校交流から帰ってきたアイツ。覚えてきたばかりの楽しい遊びを、学校のみんなに教えてあげる。一見平和学校舞台現代社会の「いまそこにある危機」を描き出す。

音楽座『リトル・プリンスII』脚本・演出ワームホールプロジェクト

3/13(木)〜16(日)新宿・ SPACE107 6,300円

 ある霧の深い夜、一人の飛行士の操縦する飛行機砂漠の真ん中に墜落する。飛行士はその砂漠で、星から来たという不思議な少年星の王子さま)と出会った。 「羊の絵を描いてほしい」としつこく迫る王子辟易する飛行士だったが、スケッチブックに描いた「象を呑み込んだウワバミ」の絵を言い当てられたことをきっかけに、次第に心を開いていく。音楽座の代表であるミュージカル「リトル・プリンス星の王子さま)」を客席と舞台の境目をなくすなどまったく新しい脚本・演出で再製作した。

サンプル『シフト(作・演出:松井周)

3/14(金)〜23(日)  東京芸術劇場 3,800円

 サンプルと名乗り始めての最初の作品を再演。「人間ではなく、人間の標本、人間もどきを描きたい!つまり、ゾンビ。何故なら私たちはもうゾンビから!」と当時(2007年)は意気込んでいたと作演出の松井周。最近自分の作品と比べるとかなり「人間」らしい作品だと思います。何とかして「ゾンビ」に抗おうとするあがきのようなものを感じます。資本主義伝統行事生殖の問題に束縛されつつ、ジタバタしています。今回の再演が、そんな「人間」であった頃の日本人に対するレクイエムのようだったらちょっと悲しいので、せめて「ゾンビ」的な愛嬌をふりまきたいと思っています。 

マーム誰かさん・ごにんめ 『名久井直子さん(ブックデザイナー)とジプシー(構成・演出:藤田貴大)

3/29(土)・3/30(日) VACANT 3,500円

 マームジプシー藤田貴大が2012年5月7月にかけて、多ジャンル作家(音楽家大谷能生さん、演出家飴屋法水さん、漫画家今日マチ子さん)との共作を毎月発表したのが「マーム誰かさんシリーズ。3月は歌人穂村弘との「よにんめ」に引き続きブックデザイナー名久井直子さんと共作する。出演は青柳いずみ。本公演とは雰囲気が違うが、前作を見て私は本公演以上にこのシリーズが好きかも。相手次第でまるで違うものになりそうで、今回はどんなものを見せてもらえるか楽しみだ。


中西

2014-02-21 チームしゃちほこ「野郎NIGHT2014」@EX THEATER ROPPONGI

[]チームしゃちほこ「野郎NIGHT2014」@EX THEATER ROPPONGI

01.入場SE:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT / ゲット・アップ・ルーシー勝手ハイブリッド

02.ピザです!

自己紹介

03.尾張の花

04.いいくらし

トークコーナー「箱の中身はなんでしょう?(パイナップル・たこ)」

05.女々しくてカバーゴールデンボンバー

06.ワイルド アット ハートカバー:嵐)

07.スターダストボウリング

08.そこそこプレミアム

09.ごぶれい! しゃちほこでらックス

10.トリプルセブン

11.大好きっ!

出囃子リクエストアンコール

EN01.待つわ〜DD大歓迎〜

EN02.女々しくて

EN03.恋人はスナイパー

EN04.でらディスコ

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ももいろクローバーZライブ男祭り」を明らかに意識した企画ライブだが、こちらは完全に男しか見られないわけではなくて、最前列男装女子だけが入れるというゾーン特別に設けたむしろ女子に優しいライブ

目玉は嵐とゴールデンボンバーの曲をカバーして歌ったこと。この手の遊びはももクロでは昔と比べると先日同じ会場で行われた「玄冬」など本当に特別なそのための企画でないとやりにくくなっているし、さらにいえば翌日の「乙女NIGHT」では「フライングゲット」さえ披露しており、こういうフットワークの軽さをまだ見せられるのがしゃちほこのライブの魅力かもしれない。