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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-12-05 勅使川原三郎 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

2016-12-04 さいたまトリエンナーレ2016

[]さいたまトリエンナーレ2016

JR武蔵浦和駅から部長公舎をへてJR中浦和駅岩槻駅から民俗文化センター

部長公舎では松田正隆らの音響インスタレーション《家と出来事 1971-2006年の会話》、野口里佳写真映像《はじめのことば》、旧民俗文化センターでは話題の「目」(ディレクター・南川憲二、アーティスト荒神明香、制作統括・増井宏文)の野外インスタレーション作品なども堪能。

岡田利規映像インスタレーションが見たかったが、この日は時間がなく無理だった。

池袋にとって返して見る予定だったチェルフィッチュあなた彼女にしてあげられることは何もない」も当日券、キャンセル待ちともチケット完売で見ることができず。

[]松田正隆遠藤幹大+三上亮《家と出来事 1971-2006年の会話》

現在は使われていない空家住宅舞台に、想像現実風景を重ね合わせたインスタレーションを展開。かつてそこにあった出来事と、家という場の記憶を浮かび上がらせる。演劇映画美術、といった異なるジャンル作家による共同制作作品。

声の出演】​

青柳菜摘、生実 慧、井上達夫佐藤小実季、島 崇、鈴木 穣、つかさ、西山真来、捩子ぴじん、hanae、山口春美​

音響デザイン】​田中文久

システムデザイン】須藤崇規 ​

制作田中沙季 ​

【​写真山岸 剛 ​

【​協力】

池田克彦、鈴木暁生(bibariki)、都筑 信、つやまみほ橋本昌幸、藤口諒太、和田太郎一般社団法人マレビト


松田正隆遠藤幹大+三上

戯曲 https://saitamatriennale.jp/wp-content/uploads/2016/03/%e5%ae%b6%e3%81%a8%e5%87%ba%e6%9d%a5%e4%ba%8b-1971-2006%e5%b9%b4%e3%81%ae%e4%bc%9a%e8%a9%b1.pdf

松田正隆写真中央

1962年長崎県生まれ。東京都在住。マレビトの会代表1996年『海と日傘』で岸田國士戯曲賞1997年『月の岬』で読売演劇大賞作品賞1998年『夏の砂の上』で読売文学賞受賞。2003年より演劇の可能性を模索する集団「マレビトの会」を結成。主な作品に「cryptograph」(2007年)、「声紋都市―父への手紙」(2009年)、写真家笹岡啓子との共同作品「PARK CITY」(2009年)、「HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会」(2010年)、「アンティゴネーへの旅の記録とその上演」(2012年)、「長崎を上演する」(2015年)などがある。

http://www.marebito.org/

遠藤幹大(写真右)

1985年三重県生まれ。東京都在住。映画監督2013年東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。同大学院の修了制作として制作した長編映画友達」(2013年)が国内外の多数の映画祭で上映される。主な映画作品に「橋の話」(2010年)、「エルドラド」(2011年)、「ジャンヌの声」(2015年)がある。また近年ではインスレーション作品「Find Default and Rename It – 幻談-」(東京ワンダーサイト本郷2015年)への参加や、マレビトの会「長崎を上演する」(2015年)といった演劇作品プロジェクトメンバーとして戯曲執筆するなど、ジャンルをまたいだ精力的な制作活動を行っている。

三上亮(写真左)

1983年神奈川県生まれ。神奈川県在住。アーティスト。
2008年東京藝術大学音楽学部音楽環境創造卒業2011年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。 目に見えない記憶や人の無意識視覚化をテーマにさまざまなメディアを用いて表現。近年は、リサーチから得られた歴史証言を基に現実フィクションをおり混ぜるような手法で作品を制作。
近年の主な展示、2016年 BankART AIR OPEN STUDIO 2016 (BankART Studio NYK)。2015年 Find Default and Rename It – 幻談- (第8回展覧会企画公募展、トーキョーワンダーサイト本郷)


http://mikamiryo.com/

 松田正隆遠藤幹大+三上亮《家と出来事 1971-2006年の会話》は松田以外の2人もマレビトの会にかかわったことのあるアーティストだということもあり「裏マレビトの会」のような趣向もあり、そこが面白かった。 

https://saitamatriennale.jp/artist/298

2016-12-02 青年団リンク・キュイ「現在地」@アトリエ春風舎

[]青年団リンクキュイ現在地」(2回目)@アトリエ春風舎

青年団リンク キュイ現在地

脚本岡田利規 演出:綾門優季

震災直後にチェルフィッチュ現在地』を観た時、これから日本陰鬱未来が想起され、背筋が凍りました。でもその反応は、震災直後という呪いにかかっていただけなのかもしれない、と数年経ってから、思いなおしました。私達の立っている現在地から、『現在地』をみつめなおす試みです。

青年団リンク キュイ

2011年、綾門優季主宰として旗揚げ専属俳優を持たない、プロデュースユニットとして活動を開始。

2016年より、Cui?から青年団リンク キュイユニット名を改称。

周囲の迷惑もはばからず手厳しい糾弾をひたすら浴びせかける登場人物、知ってはいるけれど口にはしない不幸な真実をあえて口にした時の気まずい雰囲気現代日本には珍しいほど仰々しい文語的セリフまわし、過剰なまでに長くややこしいモノローグ等が作品の特徴。

出演

坂倉花奈(青年団) 坂倉奈津子(青年団) 大竹このみ(無隣館/贅沢貧乏) 鶴田理紗(無隣館/白昼夢)

西村由花(無隣館) 新田佑梨(無隣館/ホロロッカ) 中田麦平(シンクロ少女)

スタッフ

ドラマトゥルク:朝比奈竜生(青年団)

演出助手:穐山奈未(無隣館)

照明:井坂浩(青年団)

音響オペ:櫻内憧海(お布団)

音響プラン:櫻内憧海(お布団) 神田川雙陽(劇団粋雅堂)

宣伝美術:得地弘基(お布団/東京デスロック)

衣裳:正金彩(青年団)

舞台監督河村竜也(青年団)

舞台美術監修:濱崎賢二(青年団)

制作:谷陽歩 杉浦一基

協力:原田つむぎ(東京デスロック)

総合プロデューサー平田オリザ

技術協力:大池容子(アゴラ企画

制作協力:木元太郎(アゴラ企画

2016-12-01 青年団リンク・キュイ「現在地」@アトリエ春風舎

[]青年団リンクキュイ現在地」@アトリエ春風舎

青年団リンク キュイ現在地

脚本岡田利規 演出:綾門優季

震災直後にチェルフィッチュ現在地』を観た時、これから日本陰鬱未来が想起され、背筋が凍りました。でもその反応は、震災直後という呪いにかかっていただけなのかもしれない、と数年経ってから、思いなおしました。私達の立っている現在地から、『現在地』をみつめなおす試みです。

青年団リンク キュイ

2011年、綾門優季主宰として旗揚げ専属俳優を持たない、プロデュースユニットとして活動を開始。

2016年より、Cui?から青年団リンク キュイユニット名を改称。

周囲の迷惑もはばからず手厳しい糾弾をひたすら浴びせかける登場人物、知ってはいるけれど口にはしない不幸な真実をあえて口にした時の気まずい雰囲気現代日本には珍しいほど仰々しい文語的セリフまわし、過剰なまでに長くややこしいモノローグ等が作品の特徴。

出演

坂倉花奈(青年団) 坂倉奈津子(青年団) 大竹このみ(無隣館/贅沢貧乏) 鶴田理紗(無隣館/白昼夢)

西村由花(無隣館) 新田佑梨(無隣館/ホロロッカ) 中田麦平(シンクロ少女)

スタッフ

ドラマトゥルク:朝比奈竜生(青年団)

演出助手:穐山奈未(無隣館)

照明:井坂浩(青年団)

音響オペ:櫻内憧海(お布団)

音響プラン:櫻内憧海(お布団) 神田川雙陽(劇団粋雅堂)

宣伝美術:得地弘基(お布団/東京デスロック)

衣裳:正金彩(青年団)

舞台監督河村竜也(青年団)

舞台美術監修:濱崎賢二(青年団)

制作:谷陽歩 杉浦一基

協力:原田つむぎ(東京デスロック)

総合プロデューサー平田オリザ

技術協力:大池容子(アゴラ企画

制作協力:木元太郎(アゴラ企画

 日本現代演劇最前線という意味でいまもっとも注目している劇作家演出家青年団リンクキュイの綾門優季*1だ。そしてゼロ年代2000年代)半ばにその位置にいたのは間違いなくチェルフィッチュ岡田利規*2だった。その岡田震災後の2012年*3に上演した「現在地」を綾門演出で上演されるということで、そこにいったいどのような新たな切り口が生まれてくるのか。そこにまず興味が引かれた。

 チェルフィッチュ舞台モノローグを多用した代表作「三月の5日間」を始め、様式が固定しているわけではなくてもチェルフィッチュ調とでもいうべき独特のスタイルを取ることが多い。そういう中では新たな演劇的な方法論の探究実験よりも描かれる対象ストレートに斬り込んだためか、この「現在地」はチェルフィッチュの上演では例外的平田オリザ的な現代口語演劇あるいは群像会話劇に近いオーソドックス表現という風に感じられた。場所も国もどこだかよく分からないような(しかし、劇中では一応日本ということにされている)小さな町を舞台にそこで起こった不思議事件寓話(ぐうわ)的な筆致で描かれていくが、当時の印象では直接言及するのは避けているが、これは明らかに福島第一原子力発電所事故についての話で、しか原発事故そのものというよりも主として放射性物質による汚染にともない起こる被害についての言説において引き起こされた分断、ディスコミュニケーションについての物語寓話のように展開したという風に私自身は受け取ったし、多くの観客もそのことを共有していたように思う。

  岡田利規震災直後の2011年9月に「家電のように解り合えない」という作品を上演。震災はこれ以降の岡田の最大の主題モチーフ)となっていくが、なかでも震災後の原発事故を巡る言説の中から立ち現れた「分かり合えない」「不寛容」などの問題は最重要主題といっていいかもしれない。

 チェルフィッチュの上演での会話体は時期によってそのスタイルを大きく変容させているが、役者舞台に登場して「これからはじめます」と客席に向かって語りかけるところから舞台ははじまるというようにモノローグ主体複数フェーズ会話体を「入れ子」状にコラージュするというそれまでに試みられたことがない独自方法論により構築されるまったく新しいタイプの「現代口語演劇」であった。

 これはそれまでの群像会話劇の形態を取ってきた口語劇とはまったく異なり、そこが「チェルフィッチュ以降」「岡田以降」などとその後に相次ぎ登場した若手劇作家が呼ばれたようにスタイル上の大きな切断点だったということができる。

 ところがこの「現在地」は初演を見て驚嘆したのだが、それまでの岡田作品とは異なり、7人の女優登場人物)が劇中劇の場面を除けば誰ひとりとして複数人物を演じるということもなくて、一見オーソドックス群像会話劇の形式踏襲しているように見えた。青年団リンクキュイの今回の上演が面白かったのはキャストの多くが青年団ないしその予備軍ともいえる無隣館の俳優であるから当然通常の群像会話劇のような演技・演出もできたはずだが、あえてそうはしないでどちらも2列に組まれている対面式の客席の前列に俳優最初から観客に交じって座っていて、演技をする時にはそこから起ち上がって演技をするわけだが、セリフの多くを椅子からそのまま起ち上がった時の正面の向きで発していることだ。

 チェルフィッチュの上演の時にはそんなに感じなかったのだが、こういう形で上演されてみると「現在地」のセリフの多くが基本的モノローグである。例え誰か特定の場面で特定の人を相手にして話した言葉でさえも、相手に伝わるということを前提としていないモノローグだということが了解されてくる。岡田が「現在地」で提示した私たちの通じあわなさというのはまさにこういう状況なのであって、それが震災日本のそこここで起こっていたという状況をいま改めて思い出させた。

 確かに2012年に初演を見たときは(スケジュール関係福岡イムズホールでの観劇となった)震災後の状況についての隠喩メタファーであるしか受け取りようがなかったし、被災地と遠く離れた福岡でさえそうだったように感じられた。

ただ、アフタートークによれば綾門がチェルフィッチュ作品のうちあえてこの作品を選んで再演しようと考えたのはせんだい短編戯曲賞の2度の受賞などもあって仙台の人たちの声を聞く機会があり、「被災地仙台でさえ、震災体験が風化しつつあるということを聞いて、いま上演してどのように受けたられ方が変わるのかを確かめてみたい」というのがあったということのようだ。

 戯曲は直接に震災のことを描いたわけではない。「村」のはずれにある湖で目撃されたという不吉な雲とそれが「村」が破壊するという噂──。その噂を信じる人と信じない人が生じることで村人は次第に分裂し、ついには湖の底から突然現れた舟と呼ばれる乗り物に乗り、この村から永遠にどこかに去っていく人たちと村に残る人に分かれてしまうが、その後も村を去った人は村が滅びて消滅したと信じている。それとは別に不穏な人たちが去っていったことで元の平和な村に戻ったというもう一つの未来提示されるがこの物語の中ではどちらが真実であるのかは確定されることはない。

綾門は岡田脚本をシーンの順序の入れ替えを除けばカットや付加などの大きな改変をすることはせずにほぼもとのまま上演した。ただ、チェルフィッチュの上演でもっともショッキングな場面であるハナ殺しの場面を冒頭に持ってきて、彼女が声だけしか舞台に出てこないようにした。さら中田麦平演じる黒服の男が最初から最後まで舞台のそこここを徘徊するような演出を付け加えた。そして、その結果、直接は描かれない災厄あるいは死のイメージチェルフィッチュ版以上に舞台を覆い尽くすような空気が感じられた。

2016-11-29 東京芸術祭2016 芸劇オータムセレクション / 日本・シンガポール・

[]東京芸術祭2016 芸劇オータムセレクション / 日本シンガポールインドネシア 国際共同制作「三代目、りちゃあど」

リチャード三世は本当に極悪非道だったのか?!

シェイクスピアは本当に歴史ねじ曲げたのか?!

野田秀樹の傑作戯曲

シンガポール演出家オン・ケンセンが挑む!

1990年野田秀樹自身主宰する「夢の遊眠社」のために書き下ろし演出した「三代目、りちゃあど」。舞台法廷被告は「りちゃあど」、対する検事は「シェイクスピア」!シェイクスピアは、リチャード三世ヴェニスの商人をなぜ徹底的に悪人として描いたのか――という疑問から生まれたこの戯曲に、世界的に活躍するシンガポール演出家オン・ケンセンが挑みます

 伝統現代男性女性人間人形、光/影、アナログデジタルなど相対するさまざまな要素が渦巻く、濃密でエネルギッシュなアジアカオスが、やがて少年たちの美しい夢へと昇華する――。

歌舞伎中村壱太郎狂言の茂山童司、宝塚出身久世星佳をはじめ、劇団毛皮族江本純子、たきいみき(SPAC)ら日本シンガポールインドネシア個性豊かな実力派俳優たち、さらバリの影絵芝居俳優も参加。歴史的人物リチャード三世を描いたシェイクスピア代表作を自由な発想で再構築した野田秀樹の傑作が、アジアエネルギー結集して生まれ変わります

日程

2016年11月26日(土)-12月04日(日)

会場

シアターウエスト

作 野田秀樹ウィリアム・シェイクスピア「リチャード三世」=小田島雄志訳より)

演出 オン・ケンセン(シンガポール国際芸術祭芸術監督

  音楽 山中透(exダムタイプ

映像 高橋啓祐(ニブロール

上演言語字幕

  日本語英語インドネシア語上演/日本語英語字幕

出演 中村壱太郎 茂山童司 ジャニス・コー ヤヤン・C・ヌール イ・カデック・ブディ・スティアワン たきいみき(SPAC) 江本純子 久世星佳

あらすじ

リチャード三世最後戦場ボズワースの天幕のシーンから舞台は突然りちゃあどの罪の有無を争う法廷の場面へ。その弁護人は『ヴェニスの商人』でおなじみ悪人シャイロック、弁護を買って出たのはシェイクスピアに対する復讐のためだった。 王位を狙うリチャード三世物語華道界の家元争いに……。作者と登場人物確執は、一体どこへ向かうのか?

 野田秀樹が夢の遊民社時代1990年に上演した戯曲シンガポール演出家、オン・ケンセンが演出日本シンガポールインドネシア国際的俳優陣により演出した。野田戯曲としてはシェイクスピア「リチャード3世」が下敷きにはなっているが、シェイクスピアと彼の劇中人物であるシャイロック(「ベニスの商人」)を登場させ、連続殺人犯であるリチャード3世の裁判劇仕立てとしており、もはや野田独自オリジナル作品と考えた方がいいのかもしれない。

 今回の座組みの特色はりちゃあど(リチャード3世)に歌舞伎中村壱太郎シェイクスピア狂言の茂山童司、さらには宝塚出身久世星佳、SPACのたきいみき、毛皮族江川純子といずれもいわゆるリアリズム演技ではない劇団出身)の俳優が集められたことだ。さらインドネシアから伝統的な影絵芝居を担う出演者が加わった。

2016-11-27 国際演劇評論家協会日本センター/シアターアーツ主催 劇評講座 演

[]国際演劇評論家協会日本センター/シアターアーツ主催 劇評講座 演劇における方法論とその射程を 巡って‐長谷基弘氏(桃唄309)を迎えて‐

f:id:simokitazawa:20161006113009j:image

日時:2016年11月27日(日)、18時スタート

場所座・高円寺地下3階けいこ場2

講師長谷基弘

聞き手中西

受講料:500円(予約不要ですが、資料作成のためBXL02200@nifty.neあるいはツイッター(@simokitazawa)まで一報いただけると有りがたいです)

群像会話劇の形でその背後に隠れた人間関係構造提示する「関係性の演劇」は1990年代以降の日本現代演劇で大きな流れを形成してきた。桃唄 309の長谷基弘はその一翼を担う重要劇作家だが、「関係性の演劇」の多くが一場劇ないしそれに近いスタイルだったのに対し、短い場面を暗転なしに無造作につなぎ、次々と場面転換をするという独自スタイル開拓した。時空を自由に往来する劇構造は従来、映画が得意とし演劇は苦手としてきた。それは映画にあるカット割りが、演劇にはないからだ。ところが、短い場面を暗転なしに無造作につなぎ、次々と場面転換をするという独特の作劇・演出手法映画でいうところのカットに準ずるような構造演劇に持ち込むことを可能にした。演劇で場面転換する際には従来は暗転という手法が使われたが、これを多用すると暗転により、それぞれの場面が分断され、カットコラージュ、ディソルブといった映画特有編集手法による場面のつなぎのようなスピード感リズム感は舞台から失われてしまう。これが通常劇作家があまりに頻繁な場面転換をしない理由なのだが、これに似た効果演劇的な処理を組み合わせることで可能にした。こうした手法長谷一場劇では描くことが難しい長い歴史の中での出来事や大きな共同体の中の群像劇を描き出してきた。今年の春にはひさびさに長編新作「風が吹いた、帰ろう」(座・高円寺)を上演。この手法を駆使してハンセン病とその療養施設がある島・大島歴史に迫った。

シアターアーツ劇評講座(長谷基弘桃唄309)Web講義資料 http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/10020101

講師略歴

長谷基弘(はせもとひろ)

劇団桃唄309代表

劇作家演出家日本劇作家協会運営委員

桜美林大学 文学部総合文化学科(演劇コース) 非常勤講師2004年度より)

埼玉県立芸術総合高校演劇非常勤講師 2009年から

昭和42年生 出生(身)地:東京

立教大学文学部心理学科平成三年〕卒

立教大学在学中に劇団桃唄309を結成。以降、同劇団劇作家演出家として活動を続けている。ストーリー性の高い戯曲と、多数のシーンを間断なく つなぎ合わせ物語全体を俯瞰させる手法が注目されている。2000年には文化庁芸術家派遣在外研修員に劇作家として選ばれ、2001年夏までの1年間、アメリカ合衆国にて戯曲演劇全般について学ぶ。最近戯曲演出作品には山村舞台日本人因習を扱った『三つの頭と一本の腕』、月面を舞台にした『月 の砂をかむ女』、中学生主人公妖怪物語シリーズ第三作『おやすみ、おじさん3 – 草の子、見えずの雪ふる』、東京の今を鋭く切り取った『死すべき母の石』などがある。また、外部での演出も手がけている。高校大学などで演劇講師を勤めている他、小中学校自治体企業、行政法人などでのワークショップ経験豊富である。年間を通し全国各地で、幅広い年齢層・職層を対象にしたワークショップ講師プランナープロデューサーとしても活躍している。

劇団Web: http://www.momouta.org/

個人Blog: http://www.momouta.org/blogs/mloge

2016-11-26 有安杏果『ココロノセンリツ 〜Feel a heartbeat 〜 Vol.0.5』@別府

[]有安杏果ココロノセンリツ 〜Feel a heartbeat 〜 Vol.0.5』@別府ビーコンプラザ

セットリスト

1. feel a heartbeat

2. Catch up

3. another story

4. 小さきもの林明日香カバー

5. Peace Loving people(絢香カバー

6. 星間飛行中島愛カバー

7. words of the mind -brandnew journey-

8. コノウタ

9. 白い風

10. ペダル

11. 裸

12. 未来へススメ!

13. To Be With YouMr. Bigカバー

14. Your SongElton Johnカバー

15. 心の旋律

16. 小さな勇気

17. 愛されたくて

18. 教育

19. ゴリラパンチ

20. Drive Drive

ENCORE

1. 黒い週末

2. ハムスター

3. ありがとうプレゼント

横浜有安杏果ドキュメントとして特別時間だった。今回の大分の公演にはそういう特権的オーラはなかったが、ソロライブとしてのトータルな完成度の高さで圧倒的なものを感じさせた。

2016-11-25 『「肉声」〜ジャン・コクトー「声」より〜』@ 草月ホール

2016-11-24 内野儀×佐々木敦「【ニッポンの演劇番外編】現代演劇の地図を描くた

2016-11-23 オフィス・コットーネ・アナザー公演

[]オフィスコットーネアナザー公演「リボルバー」@APOCシアター

オフィスコットーネアナザー公演 第7弾「リボルバー

作:大竹正典

演出伊東由美子(劇団離風霊船)

プロデューサー:綿貫凜

2016年11月18日(金)〜23日(祝)

APOCシアター

CAST 辻井彰太 三田村周三 友寄有司 内藤聖羽 橋本直宮山知衣 田村往子

今泉惠美子 池田朋子 伊東由美子

※トリプルキャストのお知らせ

宮島 健(11/18.19のみ)中野匡人(11/20.21のみ) 中山朋文(11/22.23のみ)

STAFF

照明:上川真由美

音響樋口亜弓

劇中歌大野慎矢

 関西拠点を置き活動した劇作家大竹正典*12009年に死去)の戯曲連続しているオフィスコットーネ(プロデューサー:綿貫凜)が今回は劇団離風霊船の伊藤由美子演出に迎え、「リボルバー」を上演した。まだ「犬の事ム所」時代1992年2月に森之宮プラネットホールで上演されたコメディ作品ヤクザが紛失したリボルバー拳銃)を偶然手にした小心者の男たちの情けなくもおかし物語

 オフィスコットーネはすでに亡くなっている大竹正典を準座付き作家のように扱いこれまでその代表作品連続上演した。大竹野の本領現実に起こった事件に題材をとり、それを引き起こし人間の心の闇に迫るような筆致でえぐり出していくという作風で、永山則夫事件の「サヨナフ」、連続保険金殺人の「海のホタル」、深川通り魔事件の「密会」とオフィスコットーネがこれまで上演した作品もそうした作風のものが中心だったが、この「リボルバー」には不条理めいた奇妙な味もあって面白かった。私も初演は見ていたが、内容を失念していたほど普段重厚さとは全然異なる作風だが、いまもう一度見てみるとこの作品にはこの作品の味わいがあり、大竹野の作風の意外な間口の広さを再認識させられた。

[]ディレクターグ42 岡田利規 短編小説選『女優の魂』『続・女優の魂』@アトリエ春風舎


原作岡田利規 演出:マ・ドゥヨン

翻訳ドラマターグ:イ・ホンイ

出演

チョ・アラ イ・サンホン

声の出演佐藤誠青年団東京デスロック渡辺源四郎商店

スタッフ

舞台デザイン:ソ・ジヨン(第12言語演劇スタジオ)

照明デザイン:ノ・ミョンジュン(劇団青年団韓国])

衣裳デザイン:キム・ミナ(劇団月の国椿の花)

企画広報:ナ・ヒギョン(劇団月の国椿の花)

制作:木元太郎(こまばアゴラ劇場

 

*1大竹正典氏の早すぎる死を悼む http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/00000602