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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-08-24 「TOKYO BiSH SHiNE repetition」@Zepp Tokyo

[]「TOKYO BiSH SHiNE repetition」@Zepp Tokyo

TOKYO BiSH SHiNE repetition」2016年8月24日 東京都 Zepp Tokyo セットリスト

01. BiSH -星が瞬く夜に-

02. beautifulさ

03. Primitive

04. ウォン

05. サラバかな

06. DA DANCE!!

07. ヒーローワナビー

08. ぴらぴろ

09. スパーク

10. DEADMAN

11. MONSTERS

12. OTNK

13. ALL YOU NEED IS LOVE

アンコール

14. スパーク

15. OTNK

16. MONSTERS

17. BiSH -星が瞬く夜に-

2016-08-22 ドドド・モリ『火星婦』 とHOLIDAYS『ちゃぶ台』

[]ドドド・モリ『火星婦』 とHOLIDAYS『ちゃぶ台

ドドド・モリ『火星婦』

演出:新宅一平

協力:大島亮 林あきの

出演:小野彩加 酒井直之 新宅一平 長井江里奈

チェーホフ「ねむい」青空文庫

http://www.aozora.gr.jp/cards/001155/files/51365_39698.html

HOLIDAYS『ちゃぶ台

演出:深堀絵梨  

音楽竹本

空間デザイン平野雄介

出演:うえだななこ 東海林靖志  深堀絵梨

2016-08-21 Monochrome Circus 「アンサンブルプレイ」@京都アトリエ劇研提携公

[]Monochrome Circusアンサンブルプレイ」@京都アトリエ劇研

1:Endless

演出坂本公成 

出演・振付坂本公成森裕子 音楽山中

2:グランドホテル -Dance in Building-

演出振付・出演:合田有紀 野村香子

舞台美術山本アキヒサ 音楽:ミウラ1号

出演:池端美紀、石田安俊(ロスホコス)、板倉佳奈美、げいまきまき、佐野淳代、諏訪いつみ(満月動物園)、関珠希、癲木明子、豊原響子、則本桃子Yumi、美輝明希山野博生、渡部智、レギンス・マリー

京都本拠を置くMonochrome Circus日本代表するコンテンポラリーダンスカンパニーといっていいだろう。Monochrome Circusの特色は20年ぐらい前から国内外で行っていた出前パフォーマンス収穫祭」や瀬戸内国際芸術祭2010で上演した「直島劇場」などのコミュニティーアートサイトスペシフィックアートの色彩の強い作品精緻に構築された劇場向けの作品の両方を2本柱として活動を続けてきた。

最近ダンスカンパニー劇場以外での活動をすること自体は別段珍しくはない。ただ、そうした活動の多くは芸術による社会貢献活動の流れからアウトリーチとして紹介される。事実、「収穫祭プロジェクトアウトリーチと紹介されることが、多かった。しかし両者は全く別物だ。

なぜならMonochrome circus場合、そうした行為は「芸術家社会貢献をする」ことではなく、外部のさまざまな協力者やコラボレーターと出会い、何かのプロジェクトを立ち上げていく、「プロセスそのもの作品である」という考え方があるからだ。

活動京都に限らず日本各地や海外までも視野に入れたもので、特にフランスでは複数国立ダンスセンターとの共同制作を含んでいる。ダンスフェスティバル招聘参加しての海外公演をする例は他にもあるが、東京の有力カンパニーでもここまでの実績はない。演劇まで範囲を広げても青年団、SPAC、など限られた事例しかない。それでも、東京での知名度がそれほど高くないのは規模が大きなホールでの公演など、条件のよい東京公演がほとんど行われてないからだ。フェスティバルトーキョーは海外からダンスカンパニーを呼んだり、自前での公演ができる東京アーティストに公演をやらせるなら、Monochrome Circusに公演の機会を提供してほしいと思う。

 今回の公演は2本立てだが、1本目の「Endless」が坂本公成森裕子デュオによる劇場向け作品の再演。元ダムタイプ山中透が音楽提供。もともとはプロセミアムタイプの客席配置を前提として創作され、初演された作品であったが、今回は相撲土俵のように円形のアクティングエリアを二重の円形の客席が取り囲むような配置で再構成した。

Monochrome Circusダンサーソロデュオによるレパートリー作品複数持っていてもそういうものの1本。「カーン国立振付センター主催の「Festival Danse D’ailleurs」が初演。初演ではどうしたのか不明だが、円形の舞台作りにした今回は坂本と森が正面にグラウンディングで向きあい上下を入れ換えながら、反時計回りに回転していった。山中透のノイズ系の音楽のはじまりとともにすでに作品はスタートしているが、

ほとんど暗闇の中で最初は何も見えない。時間の経過とともにおぼろげに何かがうごめく姿が垣間見え、次第に照明が明るくなってくると先に書いたような動きを2人がしていたことが初めて分かる。しかし、2人のうち男性坂本の方は照明が明るくなった後もずっと目を閉じ続けていて、最後に床に仰向けになったままで、手足を伸ばして森をリフトしてもその目は開くことはない。復興しても心は暗闇に閉ざされているという隠喩であろうか。

 震災後、坂本三好達治の詩「灰が降る」を引用しながら反原発への強いメッセージ性を感じさせる「HAIGAFURU / Ash is falling」を創作しているが、この「Endless」もポスト3.11日本象徴させる作品ではある。ただ、こちらの方は抽象度が高く、「HAIGAFURU」にこめたような具体的なメッセージ性はない。デュオ作品としては過去製作された作品と比べれば動きの種類、数も限られていて、少し物足りない印象を受けてしまうのも確かなのだが、シンプル震災後の心情を提示たらこうなったということなのだろう。

 とはいえ、今回の公演の目玉が次の「グランドホテル -Dance in Building-」の方にあったのは間違いないだろう。円形の客席設定だった「Endless」に対してこちらは一度退出した後、もう一度劇場に入ると椅子がすべて取り払われており、オールスタンディング状態。というかより正確に言えば出演者がすでに劇場内で観客と一緒に立ってスタンバイしており、アクティングエリアは分かれていないので、一見区別が分からなくなっている。

2016-08-19 青年団「キノサキノマトペ」@こまばアゴラ劇場

[]青年団キノサキノマトペ」@こまばアゴラ劇場

出演

根本江理 鈴木香子 井上みなみ (以上、青年団

西村由花 船津健太 横田僚平(以上、無隣館)

スタッフ

照明:西本

衣裳:兼松

舞台美術アドバイザー鈴木健介

舞台監督:海津 忠

音響小林勇陽(NPO法人プラッツ

通訳:原 真理子

フライヤーデザイン:京(kyo.designworks)

フライヤーイラストロランコロン

制作:山守凌平 [豊岡公演]吉田雄一郎(KIAC) 橋本麻希(KIAC)

制作統括:鈴木香子

芸術総監督平田オリザ

2016-08-18 「ヒトラー、最後の20000年〜ほとんど、何もない〜」@本多劇場

[]「ヒトラー最後の20000年〜ほとんど、何もない〜」@本多劇場

 @下北沢 本多劇場(2016/07/24-8/21 33ステージ

 http://www.honda-geki.com/honda.html

 全指定 前売・当日共7400円 学生割引券3800円

  @北九州 北九州芸術劇場劇場 8/27-28 3ステージ

  @大阪 梅田芸術劇場 シアター・ドラマティ 9/1-4 5ステージ

  @新潟 りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 劇場 9/10-11 2ステージ

 作・演出ケラリーノ・サンドロヴィッチ[ナイロン100℃]

 美術:BOKETA 照明:笠原俊幸 音響:水越佳一(モックサウンド)

 映像上田大樹(&FICTION!)  衣裳:伊賀大介(band)

 ヘアメイク宮内宏明(M’s factory)  ステージング:酒井幸菜

 演出助手相田剛志 舞台監督菅野將機(StageDoctor Co.Ltd.)

 テーマ曲 ケラ&ザ・シンセサイザーズ「問題アリ」

 音楽プロデュース LADER PRODUCTION 音楽DJ TASAKA、Sachio Yoshizawa、

 秋田茉梨絵 声の出演村井國夫 アクション指導:明樂哲典

 腹話術指導:わがし 軍事指導:越康広、長谷部治幸、齊藤滋、

 那須佳瑛(ビッグファイタープロジェクト

 劇中イラストレーション菅原芳人 大道具唐崎

 小道具高津装飾美術天野雄太) 特殊造形:土屋武史(土屋工房

 宣伝美術坂村健次 宣伝写真:みなもとただゆき

 宣伝衣裳:溝口貴之(東京衣裳)宣伝ヘアメイク宮内宏明(M’s factory

 プロデューサー高橋典子 制作佐々木悠、前田優希川上雄一郎、仲谷正資

 製作:北牧裕幸 平成28年度文化庁劇場音楽堂等活性化事業北九州大阪

 新潟公演)

 出演:

 古田新太名探偵アラー弁護士アドルフ・ヒトラーインドガリレイ

 成海璃子アンネ・フランクユダヤ人、妖女ゴルゴンゾーラ動物園の女

 賀来賢人ガブリエルユダヤ人、側近、そば屋、飼育

 大倉孝二神様、アンネのママ守衛マスター警察官

 入江雅人アドルフ・ヒトラーユダヤ人、アンネの姉マルゴー、そば屋の客

 八十田勇一:アンネのパパ、盗賊ユダヤ人、側近、そば屋の客、主婦警察官

 犬山イヌコ:アルジャーノン少年ユダヤ人ヒトラー母親

 山西 惇:平山(ガブリエルの義父)、ユダヤ人ゲッベルス主婦ヒトラー研究家

 小津安二郎別役実アンネ・フランクチャーリーチャップリンなどハイコンテキスト引用の網目から構成されながら全体としては全く無意味いかにもケラらしい舞台だった。

ケラは1985年劇団健康旗揚げし、演劇活動を開始するが、彼らが規範としたのは英国コメディ集団モンティ・パイソン過激な笑いであった。劇団健康は緻密に構築された脚本と精密な演出により、それまでの既存の笑いのパターンをある時はずらし、ある時は解体していき、それをエスカレーション(増殖)させていくことで、純度の高い笑いを生み出すところに大きな特徴があった*1。その後92年に劇団健康解散ナイロン100℃を発足。それ以降は、笑いは大きな要素ではあるのだが、それだけに特化するということはなく、群像会話劇の手法などを取り入れながらナラティブ物語)や世界観体現といった作風転向していった。

 もっとも、ナイロン100℃になってから劇団健康時代代表である「ウチハソバヤジャナイ」を何度かにわたって再演するなどナンセンスコメディーへの情熱は完全に枯渇したわけではない。 

*1:「80年代的“笑い”のラジカリズム」STUDIO VOICE http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/00000104

2016-08-17 黒田育世新作公演「きちんと立ってまっすぐ歩きたいと思っている」@

[]黒田育世新作公演「きちんと立ってまっすぐ歩きたいと思っている」@MUSICASA

振付・出演:黒田育世

ピアノ音楽鈴木優人

出演:関なみこ

原曲松本じろ

スタッフ

舞台監督原口佳子

照明:森島都絵(インプレッション

衣裳:荻野

墨絵:丸山十志郎

宣伝美術太田博久

記録映像:関 瑠惟

記録写真:関 暁

制作ハイウッド  瀧本麻璃英

主催BATIK

助成芸術文化振興基金

 ダンサー振付家の黒田育世ダンス経験のない10歳の女の子(関なみこ)と二人で踊るデュオ作品である子供も出演して踊る作品ではあるのだが、いわゆる劇場での創作作品によくあるような「子供のための創作」ではなくて、どうそうなのかは説明が難しいがその対極のような作品共演者BATIKのほとんどのダンサーがそうであるようなダンス経験者(特にバレエ)ではないために黒田作品ボキャブラリーによくあるバレエ的な技法はほとんど使われていない。しかし、関は新体操を3年ぐらい習っていてかなりの柔軟性はあるため、黒田ユニゾンで動くデュオなどではそういう関の得意な動きなどもうまく利用しながら、本格的なダンス作品に仕立て上げた。

 黒田育世ダンスの特徴についてはアイドルグループももクロについての論考「パフォーマンスとしてのももいろクローバーZ*1でも取り上げ「彼女の踊りは激しい回転を続けたり、倒れてまたすぐ立ち上がったり、身体に大きな負荷のかかる動きを持続していくことで、しだいに身体制御能力に長けたバレエ出身ダンサー身体能力限界制御できない状態に追い込んでいく。そこから生きた肉体の持つ『切実さ』のようなものが浮かび上がってくる」と評して、ももクロの全力パフォーマンスとの共通点を論じたのだが、今回は子供と一緒に踊るデュオ作品ということもあり、そうした激しい動きはほとんど見られない。

音楽ピアニスト鈴木優人がクレジットされていたこからピアノ演奏に合わせて出演者二人が踊るのかと思いきや、ほとんどの場面では松本じろによる鼻歌が流れてこれに合わせて踊るか、無音のシーンも多い。

2016-08-15 『ももクロ 桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜 DAY2』@六本木TOHOシネマズ

[]『ももクロ 桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜 DAY2』LV@六本木TOHOシネマズ

2016-08-14 『ももクロ 桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜 DAY2』@横浜・日産スタジアム

[]『ももクロ 桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜 DAY2』@横浜日産スタジアム

ももクロライブ「桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜」2日目参加。初日はサイドスタンドでメインステージとほぼ反対側の正面少しだけ上手よりだったが、この日はアリーナ中央ブロック2列目。グラウンドのほぼど真ん中の位置だった。

 初日レポートに「主題(裏主題)は死者の魂への鎮魂。しかも、震災で亡くなった人へのそれではないだろうか」と書いたが、セトリに若干の入れ替えはあったものの、overture前の「回向えこう)」のパフォーマンスからライブが始まるのはこの日も同じ。ほぼ同じ内容だが、初日からの続き感を醸し出すためか1曲目は「マホバケーションからはじまり応援歌的な色彩が強い「勝手に君に」「DNA詩曲」「ゴリラパンチ」「労働讃歌」、盛り上がる夏曲である「ワニとシャンプー」「ココ☆ナツ」など定番の夏ライブ常連曲が目立ち、「鎮魂ライブ」の意味合いは少しだけ薄らいだ。

 ただ、前日初披露された「Hanabi」こそはこの日もう一度聞いてみるとお盆での死者への手向けにも相応しい歌にも感じられた。NHKBS時代劇主題歌であり、番組で聞けばそういう歌と思えるけれど、「もう一度だけ、もう一度だけ君に見せたかった」は死者に語りかけているように思える。そもそも、打ち上げ花火が夏のこの時期によくやられるのは送り火と同じような役割を託されているからだ。ももクロライブではライブ最後クライマックスを飾るように打ち上げ花火が盛大に打ち上げられるが、この日のもの新曲Hanabi」と呼応するようで鎮魂ライブに相応しいものだった。

前日に続きこの日も披露された「ニッポン笑顔百景」ではお祭りの人たちがにぎにぎしく、総登場。被災地熊本から万難を排して参加した2体の白龍の身体の上にはこの日はなんと特別夏菜子、杏果、あーりんが乗り込み、その勇姿に思わず目頭が熱くなった。

さて、ここから先は作り手の側がどこまで意識したかは文字どおり神のみぞ知るなのだが、この日のライブにはもうひとつ大きな裏テーマがあった。それは死者の鎮魂以上に秘されたものとして現場言葉として発せられることはなかった。しかし、日産スタジアムにこの日集まってきた5万人を超えるモノノフたちも、そのことに触発されていつか来るかもしれないその時のことを考えざるを得なかったのだ。

ももクロ路上時代から目標にしてきた紅白歌合戦への出場、国立競技場でのライブを達成した。そして、その後、2つの目標を掲げた。

それは「笑顔の天下取り」と「グループの継続」。そして、後者目標として、具体的に3つのグループの名前を挙げてきた。 いずれも、国民的人気グループであるザ・ドリフターズSMAP、嵐である。それゆえ、ももクロ陣営ではこれまでも機会があるたびに積極的に共演の働きかけをしてきた。初日高木ブーの登場もそうした背景に沿ってのものだった。高木ブーが出演した茶番劇には巨人ももか」が登場した。「子供祭り」でドリフばりのコントを行い、その時は加藤茶自らがゲスト出演した。その際、「杏果が巨大化してジャンボ・マックスになった」との茶番劇を行ったことの「続編」といってもいいもので、初日主題ひとつにグループを長く続けていきたいとの象徴として「ザ・ドリフターズ」があったことは間違いない。

一方、より具体的に将来の目標として掲げてきたのが嵐である。こちらももともと国立競技場を彼女らが目指すきっかけになったのが、嵐の国立競技場ライブ映像を見てあこがれたからだし、その後、テレビ番組での何度もにわたる共演から桜井翔が念願の国立競技場でのライブを見に来たほか、ももクロメンバーも嵐のライブを見に行くなど親交を深めてきた。

 それと比較すればSMAPとはまだそれほどの接点*1はなかった。ただ、私は実はグループとしてのももクロがと番成り立ちがよく似ているのはこの3グループの中ではSMAPではないかと考えており、今後何らかの機会にもう少し距離をつめていってほしいなどと考えていたこともあり、私にとっても前日深夜の突然のSMAP解散の発表は衝撃的であったが、それ以上にももクロ運営側、メンバーにとってもショッキングな出来事だったのではないかと思っている。

 ももクロ楽曲ももクロ自身のことを歌っていることが多くて、この日のセットリストからいえば冒頭の「マホバケーションからしてももクロライブのことを歌っているし、「武陵桃源なかよし物語」「モノクロデッサン」などもそうだ。そして、先にももクロとSMAPが似ていると書いたが、そうすると必然的ももクロについて歌ったものがSMAPのファンにSMAPのことを意識させるということも出てくるようだ。

 喧嘩とそこからの仲直りを描いた「武陵桃源なかよし物語」がヒャダインももクロ運営との対立を下敷きにした自伝作品であるということはモノノフには周知の事実だが、両方のファンであるから「この歌をSMAPに聞いてもらいたい」との声が一部出ていたらしく、そういうことからこの日参加したモノノフは「いまそこにある解散」と「いつか来る解散」のことを意識せざる得なかったようだ。

 その点でもっともそういう思いを感じさせたのは「モノクロデッサン」。両日ともにセットリストに入っていた「武陵桃源なかよし物語」と違い、前日は歌われずにこの日初めてセットリストに入っていた。真偽は分からないのだけれど、根拠として今回のライブではバンド演奏が基本で、この曲もバンド演奏できたはずなのにあえて音源を流して歌ったことなどからモノノフの一部からはSMAPの解散発表を受けて、急きょセトリに入れ込んだのではないかとの話も伝わってきたほどだ。

 そうした推測をより信憑性のありそうなものとしているのが最後玉井詩織挨拶だ。詩織は「モノクロデッサン」の歌詞を一部引用して語り始めるのだが、急に歌詞を思い出せないふりをして語りを中断する。歌詞は「どの色が欠けてもこの夢の続きは描けないからいろいろとあるけどめげずにゆくのさ」というような部分だったと思うのだが、メンバーの中でもももクロを続けていくということにこだわりの強い玉井がここを引用して話し始めたことにはそのことについて語ろうとして話し始めたのだと思うが、この日の段階でそのことについて語ると言うことはここでは直接言及できないSMAP解散との関連において取られかねない。そのことに気がつき頭の回転が速く、気の利く玉井は急きょ話題を変えたのではないかというのだ。

 いずれにせよ、触れることは実際にはなかったし、触れられるわけもないのだが、この日の皆の脳裏にはそのことがあったことは確かであり、ももクロ最後になる日のことを考えさせられたのも事実だった。

 もっとももクロがSMAPになるとしてもそれは遠い将来のことだし、そのためにはまずこれから始まる朝ドラももクロの赤ではなく、百田夏菜子として、それこそお茶の間の誰にも知られるような人気者となって、SMAPの木村拓哉のような役割を果たせるかどうかということもある。それがまず最初勝負だ。両者の間には十数年以上のタイムラグがある。最後の方の「仏桑花」を聞きながら、解散のことなど考える前に誰か一人でも結婚するのを目撃できるまで生き抜きたいとおっさんの1ファンは思ったのである

ももいろクローバーZ「桃神祭 2016 〜鬼ヶ島〜」

2016年8月14日 日産スタジアム セットリスト

overture

01. マホバケーション

02. 勝手に君に

03. 武陵桃源なかよし物語

04. ワニとシャンプー

05. DNA詩曲

06. サボテンリボン

07. カントリーローズ -時の旅人-

08. ゴリラパンチ

09. WE ARE BORN

10. イマジネーション

11. 労働讃歌

12. ROCK THE BOAT

13. JUMP!!!!!

14. モノクロデッサン

15. デモンストレーション

16. ココ☆ナツ

17. Hanabi

18. Guns N' Diamond

19. サラバ、愛しき悲しみたちよ

アンコール

20. ザ・ゴールデンヒストリー

21. ニッポン笑顔百景

22. 仏桑花

23. 行くぜっ!怪盗少女

24. キミノアト

*1:何かの番組でれにちゃんが中居君のことを「お父さん」と呼んで睨まれた程度

2016-08-13 『ももクロ 桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜 DAY1』@日産スタジアム

[]『ももクロ 桃神祭2016 〜鬼ヶ島〜 DAY1』@横浜日産スタジアム

今年の「桃神祭」、ライブの中にはっきりと言葉で出てきたわけではないが、主題(裏主題)は死者の魂への鎮魂ではないかと思った。しかも、それは震災で亡くなった人へのそれではないだろうか。お盆という時期に開かれることもそうだが、ライブに参加したお祭りの 人に熊本も含めなぜ被災地のものが多いのか? 仙台市のすずめ踊りは鬼と無関係なのになぜ選ばれているのか。なぜ最初の曲があの曲なのか。「ニッポン笑顔百景」もやった。最後の曲が「灰とダイヤモンド」だったこと。ことさら主張はしないけど基調低音のように「死者の魂への鎮魂」というモチーフが流れていると感じた。

 中国では死者の霊魂を鬼というという。「マホバケーション」は霊魂召喚してももクロ天国で慰め昇天させるという歌。冒頭の映像で鬼そのもの本来善でも悪でもないと論じていますが、霊魂も同じ。人に悪をなす霊魂怨霊で、その最強の存在菅原道真、つまり天神でした。桃は中国では邪を払う神聖存在。だからこそ桃太郎伝説では邪悪な鬼退治に行くわけです。これは中国研究者の間ではよく知られた話のようですが、鬼(鬼門)に対し方位において反対である犬(戌)、キジ(酉)、猿(申)が桃太郎を加勢するわけですが、ももクロオニ退治には天神加護もあります。だから最後の歌は「灰とダイヤモンドしかない。

 実は以上のように記したことは「これから始まるライブは××の目的をもって行われるんですよ」などと「桃神祭」において明示されることはない。ライブ自体ももクロが通常通りに下に記したセットリストの順番に歌と踊りを披露していくもので、ももクロライブでも明らかにライブ演出全体である種の世界観提示演劇的な構造を持っていた「5th DIMENTION」や「GOUUN」のライブツアーとは違う。

 ももクロの夏ライブ「桃神祭」では毎回全国各地でお祭りを担う集団が呼び集まられ、それぞれが祭の際に実際に行われる歌舞的なパフォーマンス披露してきた。今回は副題が「鬼ケ島」。ライブ主題として「鬼」が提示され、今回もやはり日本の各地から「鬼」にまつわるお祭り芸能担い手達が集められ、それぞれがパフォーマンスを行うとともにももクロ楽曲にも参加し共同(コラボレーション)でのパフォーマンスも行った。

 今回参加したのは秋田なまはげ太鼓、ニ子流東京鬼剣舞、YOSAKOIソーランREDA舞神楽熊本菊池白龍祭り愛媛・うわじま牛鬼まつり、宮城仙台すずめ踊り。ほぼレギュラーとなっている池谷直樹サムライロックオーケストラ別にして、一応「鬼」をテーマにして集められたような体裁を取ってはいるが、「鬼」とは無関係熊本菊池白龍祭り宮城仙台すずめ踊りがこの中に交じってリスト入りしている不思議ある。

 特に仙台市のすずめ踊りが選ばれているのはなぜか。それを考え始めた時に熊本も含め、今年の参加者はほとんどが地震津波による被害を受け大勢犠牲者を出した被災地から選ばれているのではないかということに気がついた。

 しかも、先に書いたように「鬼とは死者の霊魂」のことでもある。冒頭のビデオでも「生者と死者」「神と鬼」などといった対比でこのことは反復される。「主題(裏主題)は死者の魂への鎮魂ではないか」と書いたが、overtureの前に行われた装束姿の男性らのパフォーマンスによりそれは確信に変わる。ここでは「南無阿弥陀仏」と言う言葉が繰り返されるが「回向」という題目であり、それは辞書によれば「死者の成仏を願って仏事供養をすること」である。つまり、これをここに置いたということは演出佐々木敦規が確信犯としてそれを行ったということだ。

 初日のオープニングに選ばれた曲はアルバム曲からの「Guns' N Diamond」で曲としては誰も予想していなかった意外な曲だったが、「死と再生」を主題とした「AMARANTHAS」「白金の夜明け」という2枚のアルバムのなかでは「死」に向かうという主題を担わされたアイドル楽曲としてはかなり奇異な楽曲。それをあえてここに持ってきたところに演出家意図が強く感じられたのだ。

最後の曲が「灰とダイヤモンド」だったのも象徴的だ。一見定番バラードをそこに置いただけにも見えるが、この歌が男祭りの時に大宰府天満宮、つまり天神さんに奉納した歌だったんだということを思いだせば見えかたが違ってくるだろう。天神といえば史上最強怨霊、まつらわぬ魂の親分のような存在からだ。


overture

M01:Guns' N Diamond

M02:ゴリラパンチ

M03:マホバケーション

M04:ワニとシャンプー

MC

M05:仮想ディストピア

M06:希望の向こうへ

M07:武陵桃源なかよし物語

M08:WE ARE BORN

M09:カントリーローズ-時の旅人-

M10:イマジネーション

M11:Chai Maxx

M12:行くぜっ!怪盗少女

M13:JUMP!!!!!

MC ゲスト高木ブー登場

M14スターダストセレナーデ(高木ブー コラボ)

M15:桃色空

M16デモンストレーション

M17:コノウタ

MC

M18:Hanabi

M19:愛を継ぐもの

M20:黒い週末

(本編終了)

アンコール

EN1:ザ・ゴールデンヒストリー

MC

EN2:ニッポン笑顔百景

EN3:青春

EN4:走れ!

EN5:灰とダイヤモンド

2016-08-11 青年団リンク・ホエイ「麦とクシャミ」(3回目)@こまばアゴラ劇場

[]青年団リンク・ホエイ「麦とクシャミ」(3回目)@こまばアゴラ劇場

f:id:simokitazawa:20160610120635j:image

作・演出山田百次

プロデュース河村竜也

出演:中村真生 伊藤毅 緑川史絵 河村竜也(以上青年団) 山田百次(劇団野の上) 宮部純子(五反田団) 朝比奈竜生

照明:黒太剛亮(黒猿) 照明操作宮下真弥(黒猿) 宣伝美術河村竜也 制作:赤刎千久子

●あらすじ

1943年の暮れ、洞爺湖のそばのサケやマスが孵化することからカバと名付けられた村の、のどか麦畑が突如隆起してきた。日々20センチずつ、地面はみるみる盛り上がってくる。やがて川は氾濫し、ある家では坂の下にあった隣家が目前にまでせり上がってきた。その村には鉱山から採れた鉄鉱石室蘭の製鉄所に運ぶための鉄道が走っていた。資源国内調達しなければならなくなった国にとってその鉄道生命線であった。軍は鉄道の死守を命じ、軍人、村人、囚人など総出で盛り上がった鉄道の掘り下げ工事を行った。

地面はやがて噴火をはじめ、いくつもの火口を作ると、巨大な溶岩ドーム形成。出来上がった火山のどかな田園と集落消滅させた。戦時下日本において、この不気味な火山の出現のことは国民が動揺し戦意が低下するという理由世間には情報を伏せられていた。