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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2004-12-31 2004年ベストアクト演劇編

 私個人2004年演劇ベストアクト*1掲載することにしたい。(ダンスパフォーマンス編は後ほど掲載の予定、まずは表のみ)。さて、皆さんの今年のベストはどうだったでしょうか。コメントなどで書いてもらえると嬉しいけれど。

2004年演劇ベストアクト

1,チェルフィッチュ「三月の5日間」*2「労苦の終わり」

2,クロムモリブデンなかよしSHOW」*3「ユカイ号

3,維新派キートン

4,ポツドールANIMAL

5,トリのマーク向島のトリのマーク 花と庭の記憶」(連作*4

6,五反田団「いやむしろわすれて草」

7,ジャブジャブサーキット「しずかなごはん*5

8,弘前劇場背中から40分」

9,ポかリン記憶舎「煙の行方

10,マレビトの会「島式振動器官」*6

やまやま 2005/01/07 00:07 はじめまして、いつも面白く読ませていただいています。やはりベスト10は面白いですね。ポツドールが「激情」ではなく「ANIMAL」なのが意外なのと、「いやむしろわすれて草」と「労苦の終わり」が入っているのが嬉しいです。それにしても、今年のえんぺ大賞の選考委員の面子が気になります。ぼくも、えんぺ読者投票へも参加するつもりですが、まだ受け付けていないので、とりあえず第4四半期(10-12月)のベスト10をかかせてください。
01 五反田団 / いやむしろわすれて草
02 チェルフィッチュ / 労苦の終わり
03 地点 / 三人姉妹
04 劇団、本谷有希子 / 腑抜けども、悲しみの愛をみせろ 
05 ナイロン100℃ / 消失
06 維新派 / キートン
07 SHINKANSEN RX / SHIRO
08 永井愛×アントワーヌ・コーベ / 見よ、飛行機の高く飛べるを
09 ブラジル / 美しい人妻
10 少年王者館 / こくう物語
次 グリング / ストリップ

review100jireview100ji 2005/01/07 01:03 すいません、上記、ものすごく匿名性の強い書き込みになってしまいました。やま名で100字レヴューやshortcutなどやってる者でした。

simokitazawasimokitazawa 2005/01/07 05:09 やまさんはじめまして。ポツドールが「激情」ではなく「ANIMAL」なのは方法論的に「ANIMAL」の実験性が衝撃的で刺激的だったからです。今年見た演劇で方法論という意味でもっとも先鋭的だったのがチェルフィッチュとポツドールでした。皆さんのベストアクトはなにだったでしょうか。

2004-12-30 インターネット演劇大賞 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

 東京吉祥寺で恒例のインターネット演劇大賞(えんぺ大賞)の選考会に参加。今年は選考への参加者も少なく、事前の予想は難しい状況。私としては今年の主題はチュルフィッチュをいかに受賞させるかということだったので、その部分では最優秀新人公演、最優秀団体、最優秀個人の3部門に入りやや満足というところだろうか。「SHIROH」(SHINKANSEN☆RX)の大賞受賞はこれまでのこの賞の傾向からすれば意外な結末ではあったが、新感線の満を持してのミュージカル作品なので観劇はこれからなのでなんともいえないものの、これでますます期待は大きいし、異論はない。

えんぺ大賞2004年

大賞 「SHIROH」(SHINKANSEN☆RX)

最優秀新人男優/パフォーマー 古澤裕介(「激情」)

最優秀新人女優パフォーマー 篠崎芽美(珍しいキノコ舞踊団「FLOWER PICKING」)◎

最優秀男優/パフォーマー オマンキジェットシティー(「ナラク!」、「Dr.ナース」)

最優秀女優パフォーマ安藤玉恵(ポツドール「激情」)

町田カナ(毛皮族「お化けがでるぞ!!」)

最優秀新人公演 「きみとならんで空の下」(野鳩)

同 「労苦の終わり」(チェルフィッチュ) ◎

最優秀パフォーマンス公演 「SHOKU - full version -」(BATIK) ◎

最優秀演劇公演 「SHIROH」(SHINKANSEN☆RX)

同 「激情」(ポツドール

最優秀団体 チェルフィッチュ◎、庭劇団ニノ

最優秀個人 岡田利規(チェルフィッチュ)◎

話題賞 ・大河ドラマに政岡たいし、八十田勇一など人気小劇場役者大挙出演

    ・維新派ク・ナウカなど台風襲来で野外公演中止相次ぐ(唐組は決行)

    ・少女単体問題

2004-12-29 近藤良平とクロムモリブデン

[]クロムモリブデンボウリングエクレアアイスコーヒー」(王子劇場

 クロムモリブデンボウリングエクレアアイスコーヒー王子劇場)を観劇。

 前々作の「なかよしshow」はマイケル・ムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」を下敷きにしていたが、今回の「ボウリングエクレアアイスコーヒー」も明らかに同じ映画意識した設定。ここで描かれるのは米コロンバイン高校連続銃射殺事件が直前のボウリングストライクを出した高校生たちが興奮したことが原因で引き起こされたことが証明されて、そのために世界的にボウリングが禁止されている世界である。

 この世界インターネット自殺サイトで知り合った仲間が集団自殺決行のため待ち合わせるところから物語は始まり、そこに自殺願望少女(奥田ワレタ)を救おうとする人(齋藤桂子)、殺人願望を持つ人(金沢涼恵)、ボウリング場を復活させようと企む兄妹(森下亮、重実百合)、彼らを利用してなにやら陰謀を企んでいるらしい女(山本景子)らが次々と現れる……と筋立てを説明するとこのようになるものの、筋立てはもはやこの舞台のなかではそれほど重要とはいえない。

 このような世界の設定はあくまで舞台の背景にとどまっていて、物語によってそうした主題に正面から切れ込んでいくようなところは今回は薄く、途中なんども繰り返される音楽にのせて、列を作って役者がぴょんぴょん飛び回りながら、舞台上を駆け巡るシーン(ないしシーンのつなぎ)やそれぞれのキャラを生かしたコント風の会話などに代表されるように内容よりものりとテンポを重視した演出で、ナンセンスで出鱈目な展開を強引に見せきってしまう力技に感心させられた。

2004-12-28 美術展の年間ベスト10

 今年もあと残すところ少し。これから、しばらく2004年の回顧をかねて、各分野のベストを掲載していくことにしたい。まず、最初は今年見た美術展の年間ベスト10を掲載する。

[]2004年年間ベスト(現代美術

2004年年間ベスト(現代美術

1、草間彌生草間彌生 永遠の現在」展(国立近代美術館)、「クサマトリックス」展(六本木森美術館

2、小沢剛展「同時に答えるYESとNO」(六本木森美術館

3、「奈良原一高写真展」(東京都写真美術館

4、「具体」回顧展(兵庫県美術館

5、石原知明展「i(アイ)」(西宮市立大谷美術館

6、小谷元彦展「Modification」(キリンプラザ大阪

7、藤本由紀夫「美術館遠足」(西宮市立大谷美術館

8、「YES オノヨーコ」展(滋賀県美術館

9、「野口里佳展」(原美術館

10、森万里子「縄文 光の化石 トランスサークル」展

2004-12-27 上海太郎舞踏公司Bセカンドライブ「これでもか!」

[]

 上海太郎舞踏公司Bセカンド・ライブ「これでもか!」LIVE SPOT RAG)を見る。

1、「ミスター・ロンリー」にのせて (上海太郎の口上)

2、「白鳥の湖」(チャイコフスキー)の「情景 モデラート」から「お金返して」

3、「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調」(チャイコフスキー)から「キムさん、はい」

4、「結婚行進曲」(メンデルスゾーン)から2バージョン(連作)

5、交響楽第6番「田園」から「田舎」

 (途中休憩)

6、「アヴェマリア」(バッハ/グノー)深沢和美独唱

7、「アヴェマリア」(バッハ/グノー)から「座敷わらし」

8、「モーツァルト 交響楽第40番」から「なぎさにしやがれ」

9、「魔笛」(モーツァルト)の「夜の女王のアリア」から「高い声のたこ焼き屋のおばちゃん」(完全アカペラ版)

10、「カノン」(パッヘルベル)から「カノン

 (アンコール

出演:室町瞳/とっど久保深川和美/江口毅/湯殿純/新石器素子/上海太郎

2004 12/27(mon)京都Live Spot RAG

2005  1/3 (mon)神戸・MOKUBA’S TAVERN

2005  1/7 ( f ri )大阪・common cafe

チケット料金 前売\2,500  当日\3,000

(各会場ともチケット料金はLIVEチャージのみの金額。当日はご飲食代金が別途必要となりますのでご了承ください。)

 ベートーヴェンモーツァルトラヴェルクラシックの名曲にしょーもない歌詞をつけて、アカペラで歌うのが上海太郎舞踏公司B(ブラビッシモ)。知らない人にそれはどんな風と聞かれた時に、「平原綾香ゴスペラーズを足して2で割ったような」と一応、答えてはみたのだが、どこか違う。絶対違う。(笑い)要素からしたらどちらとも共通点はあるし、説明自体はそれほど間違ってないはずなんだが、どこが違うのだろう。

 内容からすれば「くだらない」「馬鹿馬鹿しい」に尽きるのだが、そういう馬鹿馬鹿しいことにこそ、全力を注ぎ込み、余芸ではすまないレベルに高めてみせるところに演出家上海太郎の完全主義が表われている。今回のセカンド・ライブは昨年CDアルバム「聴くな。」を出して以降の新作を集めて構成したもので、特に本邦初公開の「結婚行進曲」と「キムさん、はい」は秀逸。

 「田舎」は以前、「Taro Shanhai Show」で見たことがあった作品ではあるが、「田園」のオーケストラを見事にアカペラに移し替えた音楽的な完成度と歌詞のくだらなさとのギャップが笑いを誘うが、音楽性の高さに油断しているとただのコーラス曲として聞きほれてしまうほどなのである(笑い)。聞くところによると一般のファン以上にクラシックの関係者の評価は高いらしいが、それもうなずけるところはある。

 クラシックの名曲にしょーもない歌詞をつけて歌うといえば前例として黒テント斉藤晴彦が以前、モーツァルトの「トルコ行進曲」に詞をつけて歌っていたのを「題名のない音楽会」で見た記憶があるが、あれもすごく面白かったけれども、あれはあくまでも独唱だったし、オーケストラの総譜をそれぞれのパートに振り割って、文字通り、交響楽を再現しているこの「田舎」などは芸の細かさからいっても、原典への参照の仕方からいっても同一では論じることができないようなレベルの仕事で、比較するとするとELPの「展覧会の絵」の方がむしろ適当かもしれないとさえ、思われる。そうだとすれば冒頭に挙げた「平原綾香ゴスペラーズ」も一概に否定はしにくい気分になってきたのだが……やはり、だめか(笑い)。

 京都公演は終了したが年明けには神戸大阪でのライブ*1があるのでこれは必見である。

  

*1:詳しくはこちらを参照 http://www.shang-bu.com/jp/bravissimo01.html

2004-12-26 コンドルズとWI’RE

[]WI'RE「CROSS1」

 WI'RE「CROSS1」大阪芸術創造館)を観劇。

[]

選考者名:中西

 今年はひょっとしたらノミネーションの方法が昨年と変わっているのかもしれないのだが、えんぺ大賞の季節がやってきたので。今年の私のノミネーションを挙げることにしたい。ただ、クロムモリブデンボウリングエクレアコーヒー」など注目の舞台も控えており、逆転の可能性もあり。(選考会は都内某所で30日6時半から行われる予定)

演劇公演

1,チェルフィッチュ「三月の5日間」

2,クロムモリブデンなかよしSHOW」

3,チェルフィッチュ「労苦の終わり」

4,クロムモリブデン「ユカイ号

5,ポツドール「ANIMAL」

パフォーマンス公演

1,維新派キートン」(大阪南港ふれあい港館前特設野外ステージ

2,珍しいキノコ舞踊団「Flower Picking」(ALASCA)

3,Batik「SHOKU」(シアタートラム

4,砂連尾理+寺田みさこ「男時女時」(新宿パークタワーホール

5,イデビアン・クルー「関係者デラックス」(新宿パークタワーホール

■新人公演

1,チェルフィッチュ「三月の5日間」

2,チェルフィッチュ「労苦の終わり」

3,KIKIKIKIKIKI「改訂版 女の子男の子」(京都造形大スタジオ21)

4,

5,

男優パフォーマ

1,升田学(維新派キートン」の演技)

2,福士賢治(弘前劇場「背中から40分」「家には高い木があった」などの演劇

3,佐伯新イデビアン・クルー「関係者デラックス」の演技)

4,森下亮(クロムモリブデンなかよしSHOW」などの演技)

女優パフォーマ

1,山崎キノチェルフィッチュ「三月の5日間」「労苦の終わり」「クーラー」の演技)

2,後藤飛鳥(ポかリン記憶舎「」、五反田団「いやむしろわすれて草」などの演技)

3,小山加油(維新派キートン」の演技)

4,和田江理子(ポかリン記憶舎「」などの演技)

5,寺田みさこ(砂連尾理+寺田みさこ「ユラフ」などのダンス


■新人男優パフォーマ

1,チェルフィッチュのデモに参加していた人(名前が不明)

2,

■新人女優パフォーマ

1,松村翔子チェルフィッチュ「三月の5日間」の「ミッフィーちゃん」の演技)

2,富永茜(クロムモリブデン「ユカイ号」の演技)

3,篠崎芽美(珍しいキノコ舞踊団「Flower Picking」のダンス

4,

5,

■団体

1,チェルフィッチュ

2,クロムモリブデン

3,トリのマーク

4,維新派

5,弘前劇場


■個人

1,岡田利規

2,青木秀樹

3,山中正哉

4,松田正隆

5,黒田育世

 

simokitazawasimokitazawa 2004/12/27 01:30 新人男女優まったく思い出せません。忘れてしまっているだけだと思うのですが。どういう人が新人かは聞かないでください。昔からの問題ではあるのですが、一応、10年以上のキャリアがあったとしても、選ぶ方が新人だと思う人という基準になっています(笑い)。

おくむらおくむら 2005/01/05 21:15 年末はどうも。
またツッコミですが、チェルフィッチュ出演者は、【誤】村松翔子→【正】松村翔子、さん、です。

simokitazawasimokitazawa 2005/01/05 23:32 おくむらさんどうも。たびたびすいません。訂正しておきました。

2004-12-25 アートキャバレー#4

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 アートキャバレー#4アートシアターdB)を観劇。

 アートシアターdBのお楽しみ企画。最初は北村成美(しげやん)+佐藤健太郎による「不完全スパイラる」のデュオバージョン。この作品はもちろん本来北村のソロ作品だが、タンゴ音楽にのせた社交ダンス的な動きの部分は振付助手を担当した佐藤と2人で踊りながら作ったとのことで、この日はその時のバージョンを基に怪しげなラテンダンサーに扮した佐藤健太郎と踊るデュオバージョンを披露。

 この日のメインは北村成美率いる「シゲメイツ」がカラオケに合わせて踊りまわる「カラオケダンス大会」。最初はどうなるだろうかと思って心配していたのだが、最後の方で飯田茂実(元モノクロームサーカス)の自作歌詞による「マイウェイ」、江口恵美(桃園会)の「東京ブギウギ」、トリはダンスユニットセレノグラフィカの阿比留修一の成りきり郷ひろみと芸達者が相次ぎ登場。おおいに盛り上がった。

[]

 ミネット・ウォルターズ「蛇の形」創元推理文庫)を読了

 「このミステリーがすごい!2005年版」の海外8位。黒人の女性がなにものかに殺され、事故死として処理された事件をたったひとりの主婦が20年の歳月をかけて、真相に迫っていくという執念の物語。事件そのものの謎ももちろん重要なモチーフではあるのだが、物語の途中からはなにが彼女をそこまでさせたのかというもうひとつの謎がクローズアップされてくる。幕切れの見事さは鮮やかで、忘れがたい印象を残すミステリであった。

2004-12-23 北村成美+黒田育世+岩淵多喜子

[]

 Dance Theatre LUDENS「Against Newton」(岩淵多喜子振付)+BATIK「SIDE B」(黒田育世振付)アイホール)を観劇。

 黒田育世BATIK「SIDE B」はトヨタレオグラフィアワード受賞作品の関西初公演である。この作品はトヨタワードの時に初めて見て、群舞の迫力に圧倒されて、見終わった瞬間「今年はこれで決まり」と思った記憶がある。今回は1度見た作品ということもあり、それほどの衝撃はないが、やはりこれはいい作品だと再確認させられた。 

[]

 北村成美ソロ「不完全スパイラる」アートシアターdB)を観劇。

 

 

 

2004-12-22 藤本由紀夫+ログズ・ギャラリーパフォーマンス

2004-12-21 F・W・クロフツ「スターヴェルの悲劇」

[]F・W・クロフツ「スターヴェルの悲劇」

 F・W・クロフツ「スターヴェルの悲劇」創元推理文庫)を読了

 

2004-12-20 クリスマス・クリスマス

simokitazawa2004-12-20

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 映画クリスマスクリスマス*1山口博樹監督)を観劇。

 ナイロン100℃大倉孝二初主演作品。WAHAHA本舗(すずまさ)が原作・脚本、出演者は近藤芳正生瀬勝久、マギー、柴田理恵古田新太……。いままで起こったとされる怪奇な現象はすべて「ファンタジー保存協会」という組織の仕業であったという発想は面白いのだけれど、それが実際にこの映画でうまく生かされているかというとちょっと疑問符。あまりにしょぼくて思わず笑ってしまう。まさにB級映画の王道を行くといえばいいようだが、脚本的にいえばラストも読めてしまうし、映画としてはいまいちといえばいまいちなんだけれど、伊藤歩がかわいいから許すか(笑い)。

2004-12-19 水と油ワークショップ公演

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 水と油ワークショップ公演神戸アートビレッジセンター)を観劇。

 ワークショップ公演ということでそれほど期待してなかったせいか、これがなかなかに面白かった。出演者は俳優でマイムをやっている人とか、ヒップホップ系のダンサーとかけっこうバラエティーに富んでいてそれも面白かった。

 しかも、嬉しいことにワークショップ参加者だけでなく、水と油のおのでらんとももこんが自ら出演もしていた。無料のワークショップ公演で宣伝もあまりしていなかったせいか、観客が少なかったのは残念。ああ、もったいない。

2004-12-18 JCDN巡回公演「踊りに行くぜ!!」in大阪

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 由良部正美「NON-DIMENTION」京都・黒谷永運院)を観劇。

指導・構成=由良部正美、出演=ニイユミコ(花嵐)、きたまり(KIKIKIKIKIKI)、白 石有沙、黒田麻依子、野田まどか。音=TAKE-BOW

[]

 JCDN巡回公演「踊りに行くぜ!!」in大阪アートシアターdB)を観劇。

宮原一枝(福岡)/笠井瑞丈・斉藤栄治(東京)/KAHNOSH (日ノ趣)(大阪)/大橋可也&ダンサーズ(東京

「ぬる水」★宮原一枝(福岡)】

〜『足跡を残す、コトコトと紡ぐダンスが生まれる瞬間。』

 体の中から音が聞こえて、言葉が視覚化するような感覚。

 観る者の五感をくすぐる見事な身体ボキャブラリー

http://www.jcdn.org/f-activ-a/selbst.htm

「血走り番外地」★笠井瑞丈・斉藤栄治(東京)】

〜『敵か味方か、弾丸兄弟現れる!』

 舞踏+ヒップホップ+α…その先に何が立ち上がるのか?!

 あらゆるダンステクニックをシームレスに操るニューカマー。

http://www.leftys.jp/art-net/ ←笠井瑞丈さんのインタビュー掲載中!!

”ダンサーって?!”

「compose」★KAHNOSH (日ノ趣)(大阪)】

〜『笑うこと忘れていませんか? 優れた効果の薬用です。』

 まるでフィルムを扱うような時間と空間のコラージュ技法。

 舞台全体がクシュクシュ笑う。新感覚の女の子三人組。

http://www.sakai.zaq.ne.jp/kahnosh/

「あなたがここにいてほしい」★大橋可也&ダンサーズ(東京)】

〜『独りで在ることの強さ、、、独りで在ることの弱さ

  どこまでも、ただそこに"在る"こと。』

 クールな視線が身体の内部にダイブする。

 共振するインナースペースダンスにあなた自身も共鳴するはず。

 2004年トヨタレオグラフィーアワード・ノミネート

http://dancehardcore.com/

2004-12-17 「マルセル・デュシャンと20世紀美術」展

2004-12-14 「HAMLET」

simokitazawa2004-12-14

[]HEP HALLプロデュース「HAMLET(ハムレット)」

 HEP HALLプロデュース「HAMLET(ハムレット)」HEP HALL)を観劇。

 演出にランニングシアターダッシュの大塚雅史、アートディレクション(宣伝美術舞台美術など)にデザイナーの黒田武志、音楽BABY-Q豊田奈千甫、翻訳TAKE IT EASY!の中井由梨子と異色の組み合わせによるシェイクスピアの「ハムレット」をHEP HALLの丸山啓吾プロデューサーが実現した。

 南河内万歳一座がかつて上演した前例はあるが、関西では小劇場系の企画としてシェイクスピアが上演される機会は少ない。しかも今回は主演のハムレット役をエビス堂大交響楽団の浅田百合子が演じるなど関西劇場の若手中心のキャスティング若さゆえの課題もそこここで残ったが、清新という意味では好感の持てる「ハムレット」であった。

 豊田奈千甫のノイズ系の音楽サイトマサミのゴス系(黒のボンデージファッション)に統一された衣装、黒田武志の金網を多用したメタリックな質感の舞台美術アート的に洗練されたビジュアルの方向性はこれまでの「ハムレット」ではあまり見られなかったもので、面白かった。特に演劇音楽担当するのはどうやら初めてらしいが、豊田奈千甫の音楽は場面ごとにその場の持つ舞台の質感を規定していくようなところがあって、美術の黒田も含め、クールな感覚はどちらかというと「熱い演劇」系の大塚の演出とはある意味ミスマッチ感があるのだが、これが意外とカッコよくはまって、今回の「ハムレット」のテイストを決めていたのではないかと思う。

 中井由梨子の翻訳は平明な現代口語を多用して、シェイクスピア言葉遊びのようなレトリカルなところはかなりカットして、せりふのスピード感を生かそうという翻訳。その意味ではハムレット哲学的だったり、衒学的だったりする部分はこのバージョン台本ではだいぶ後退していて、その分、わかりやすくはあるのだが、やや深みに欠けるきらいもある。大塚の演出は空間構成に工夫を凝らしたのが特徴で、原作にはない集団により剣を交える冒頭のイメージシーンをはじめ、父王の亡霊を6人の女優が演じるなど、集団演技がそこここで活用された。

 ガートルードの部屋の鏡の場面などそれが効果的に使われた場面もあるのだが、これを演じているのがダンサーではなく俳優であることもあって、動きの面ではやや精度を欠いたり、話が分かりにくくなってしまったりしているところが散見されたのが気になった。もっとも、問題なのは冒頭のハムレット王の亡霊を集団で演じるところで、これはちょっとミュージカルエリザベート」に登場するトートダンサーみたいなところがあるのだけれど、あの場合はトートがいて、その分身としてのトートダンサーなのでいいのだが、本尊がいなくて、分身だけいるような形になって、「ハムレット」の話を知らない人にはどういう状況になっているのか、分かりにくいのではないだろうか。さらにいえば冒頭のエルシノア城の城壁の場面がああいう演出で、その後、後半のガートルードの部屋での鏡の演出があると、どうもこの芝居のこの部分の解釈としては亡霊はハムレットの心が見せる幻影であって、実際にはいないという解釈だという風に感じざるをえないのだが、他の部分の演出での解釈はかならずしもそういう風にはなっていないところがあって、やや不徹底に感じられるのだが、そこのところはどうだったのだろうか。

 

 

simokitazawasimokitazawa 2004/12/20 03:05 「ハムレット」の芝居はいろんなバージョンで見すぎていてどうしても小言コウベイのようになってしまいます。知りたいのは初めて見た人はどうだったのかということなんですが、亡霊のくだりは分かったのかなあ。

2004-12-11 MONO「相対的浮世絵」

[]

 MONO「相対的浮世絵(伊丹アイホール)を観劇。

ydodoydodo 2004/12/16 10:34 今週末、浜松での公演なんですが、どうでした?私は前日の仕込から手伝うことになりました。

simokitazawasimokitazawa 2004/12/20 03:02 中西です。浜浜さん、逆にどうでしたか?手伝っているんじゃ言いにくいか(笑い)。この芝居どうも感想が書きにくいのですね。つまらないわけじゃないし、十分面白いのだけれど、そこがどうももの足りない気分になるのはなぜなのか……。

ydodoydodo 2004/12/20 14:55 腹八分目演劇でしたね。トゲが欲しいんでしょうか。同世代なので同窓会への感覚がよく分かりました。

2004-12-10 「YES オノヨーコ」展

simokitazawa2004-12-10

[]サラ・ウォーターズ「荊の城」上下

 サラ・ウォーターズ「荊の城」上下ISBN:4488254039創元推理文庫)を読了

 「このミステリーがすごい!2005年版」で海外版1位だったので、さっそく買って読んでみた。

「半身」との比較でいえば、ミステリ度は低い気がするが、小説としてはこちらの方が圧倒的に読ませるし、単純に面白い。上下で文庫本としてはけっこうな分量があるのだけれど、読み始めると止まらなくなって、一気に読み通してしまった。ミステリ的な仕掛け*1もないわけではないのだが、どちらかというと、歴史ミステリ、時代ミステリというよりはディケンズサッカレー、ブロンテ姉妹などを連想させるような作風で擬古典風のピカレスク小説だと考えた方がいいかもしれない。まさに英国小説王道をいくといってもいい。

 本物のそういう小説と比較すると若干、深みに欠けるきらいがないではないが、その代わりにその当時の小説ではちょっとありえない現代的な趣向*2も用意されていて、そのあたりも面白い。フランス小説ならでてきそうだが、だいぶ時代は下るけれどオスカー・ワイルド同性愛的な匂いのするところはあるけれど、女性のというのはあっただろうか。いずれにせよ、E・M・フォースターの「モーリス」だって確か生前には出版されてなかったはずだから、たぶん、なかったろうと思う。

このミステリーがすごい!2005年

国内編

1位 生首に聞いてみろ(法月綸太郎) ◎

2位 アヒルと鴨のコインロッカー伊坂幸太郎

3位 天城一密室犯罪学教程(天城一

4位 THE WRONG GOOD BYE(矢作俊彦

5位 銀輪の覇者(斎藤純)

6位 硝子のハンマー貴志祐介

7位 暗黒館の殺人綾辻行人)◎

8位 犯人に告ぐ(雫井 脩介)

9位 臨場(横山秀夫

10位 紅楼夢の殺人芦辺拓

海外編

1位 荊の城 (サラ・ウォーターズ)◎

2位 魔術師ジェフリー・ディーヴァー

3位 ワイオミングの惨劇 (トレヴェニアン

4位 ダ・ヴィンチ・コードダン・ブラウン

   ファイナルカントリージェイムズ・クラムリー

6位 誰でもない男の裁判 (A・H・Z・カー)

7位 ダーク・レディ (リチャード・ノース パタースン)

8位 蛇の形 (ミネット・ウォルターズ)◎

9位 犬は勘定に入れません・・・あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (コニー・ウィリス

10位 奇術師クリストファー・プリースト

 

*1:途中、章が変わって叙述の主が変わるところであっと驚かされます

*2:「半身」も合わせて考えれば同性愛的描写などは趣向というよりはこの人の書きたい主題と考えた方がすっきりするかもしれない。19世紀的な世界のなかにこういう当時の文学であればタブーなのでもっとぼかして書いただろうというところを書き込んでいくのもこの人の小説の特徴

2004-12-09 風邪が治らない このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

 お薦め芝居12月http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/10000412を執筆。

 毎年、この時期の季節の変わり目にひどい風邪をひくので今年はひかないようにと気をつけていたのだが、この月曜日からやはり風邪を引いてしまいなかなか完全には治らない。熱はないものの無理してこじらせるとそれこそ仕事にさしつかえるので、チケット代の高かったミュージカル以外の今週頭の観劇予定はすべてキャンセル。行きたかった丹野賢一の討論会も流星倶楽部の芝居も行けなかった。ひどかった鼻風邪は少し治まってきたので、今日寝て明日治っているといいのだが。

2004-12-08 東宝ミュージカル「エリザベート」@梅田コマ劇場

[]東宝ミュージカルエリザベート」@梅田コマ劇場

 大島紀子振付から降りた時点で見ようというモチベーションをかなり失ってしまっていたので、東宝の再演版は見ておらず、このバージョンになってからの「エリザベート」を見たのはこれが初めて。初演版のように「つっこみどころ満載」*1面白さはなくなってしまっていて、それは初演版のめちゃくちゃさを愛していたものにとっては残念なことだが、こうして見てみると、これは若干オリジナリティーに欠ける部分があるとはいえ、普通によく出来たミュージカルなのいだというのが分かった(笑い)。

 まず、なんといってもこの手のミュージカルとしては曲がいいということ。「レ・ミゼラブル」や「オペラ座の怪人」のような突出したよさこそないが、「闇が広がる」「愛のテーマ 愛と死輪舞」など名曲といって間違いない曲がいくつか入っている。ずいぶん、長い間ご無沙汰だったのに1度見たら、ふと気がついたら、「闇が広がるーー」などと鼻歌を口ずさんでいることに気がついて、呆然としたのだが(笑い)、いいミュージカルというのはそういうものだといえる。

 さらにこれはまさかそれを狙ったとも思えないので偶然だとは思うけれど、題材がはからずもタイムリーものとなっていること。現代的な素材というよりは普遍的主題念頭に置いて作られたミュージカルではあるのだけれど、今このミュージカルを見た日本人の観客は(昔だったら不敬罪ものからはっきりとは公言しにくいけれども)、心の片隅のどこかでかならず最近、わが国の皇室で起こっている出来事連想してしまうのじゃないだろうか。もちろん、これはハプスブルク家の滅亡の物語であるから、そういう不吉なことを語ってはこの言霊の国ではまずいに決まっている。もっとも、わが国のことを持ち出さなくても、この「エリザベート」が作られた時点でダイアナ妃のことが作る側の念頭にあったのは確かなんじゃないかと思うので、そういう連想をしてしまうのはへそ曲がりではなく、自然な流れと思うのだが、どうだろうか。

 今回見た回のトート役は山口祐一郎。考えて見ればこれまで何度か見たのはすべて、内野聖陽だったのでCDでは何回か聞いていたけれど、これが初の観劇となった。以前だれかが山口トートをさして「俺様トート閣下」と呼んでいたのを思い出して、思わず笑ってしまったのだが、本当にそんな感じである(笑い)。歌はすばらしくうまいのだけれども、この人の演技はどうも……いわくいいがたいのだが、なにか変なところがある。子役のルドルフにやさしく「友達だ」と歌いかけるのだけれども、ファンの人には悪いけれど、どうも下心がありそうで一番友達にはなりたくないタイプである。まあ、この人が演じなくてもこのトート閣下という人(じゃないか)とは間違っても友達にはなりたくないのではあるけれど(笑い)。

 ルキーニの高嶋政宏の演技には以前見た時はもう少し単純にエキセントリックだったり、軽薄だったりしたのがいい意味重厚になって格段に人物としての深みが感じられて感心させられた。いい舞台俳優になってきたと思う。これは当たり役だとは思うけれど、もう少し違うミュージカルでもこの人の芝居を見てみたいと思った。

 キャストでいえばこの日はルドルフ役を韓国人のパク・トンハという人が演じていて、なかなか好演していたのだけれど、経歴を見るとこの人は来日してからしばらく劇団四季に出演していたのをやめたみたいである。人気が出てきているのだろうか、この人が終演後、サインをしますっていう告知がロビーに張られていて、東宝サイドとしては最近韓流ブームあやかって、ミュージカルでも韓流スターを育てたいのかっていう色気が垣間見えもするのだけれど、これってひょっとしたら劇団四季韓国進出構想が頓挫してしまったことと因果関係があるのだろうか。将来の韓国での展開をにらんであらかじめスカウトして育成していたのが、それがなくなったせいで離脱してしまったとか……。

 

[]大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』@講談社現代新書

大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』(講談社現代新書)ISBN:4061497030読了

 著者である大塚英志1958年生まれで私とまったく同年代なので、その著者の80年代回顧については「それものすごく分かる」*2というところがある半面、まったくピンとこないところもあった。これは学生時代であったりした当時の興味の方向性が著者と私では全然違っていたということもある*3が、東京関西の違いというのはそれ以上に大きかったかもしれない。それでも、こういう風に整理されていたもので思い返してみると新人類と「おたく」の関係なども分かって面白い。この著者の観点からいえば私などはどちらにも入らないわけだ。ただ、80年代ということであれば昭和59年就職して東京(正確にいえば当時住んでいたのは川崎)に出てきているので、その当時の東京雰囲気全然知らないわけではない。しかし、京都東京はいま以上に周囲の雰囲気というのは違っていたような気がする。

 著者はここで中森明夫などを持ち出して、「おたく」を差別することで、自らを新人類として存立するような性向があったという趣旨のことを書いていて、それには納得できるところもあるのだが、実は「おたく」というか「おたく」的なものには「おたく」以外から差別というよりも、世間一般から見たら「おたく」と同じように見えても、「私はあいつらとは違う」という、ある種同族間の差別のようなものの方が激しくあったような気がしてならないのだが、これはどうなんだろう。

 

*1大島振付のラディカルさを別にすれば冒頭の鹿がぐるぐる回る場面がなくなったのは残念なことだ。もっとも、映像ゆえインパクトにかけるとはいえ、このバージョンの木に登ってるところもかなりのものではあった

*2「YOU」とか忘れていたどこか恥ずかしい記憶を甦らせさせられたというもあった

*3少女漫画フォローしていたけれど、アニメにはほとんど興味はなかった。

2004-12-07 小松原緑と名和晃平

simokitazawa2004-12-07

[]小松原緑「サンクチュアリ-arrange」@サードギャラリーAya

 小松原緑*1サンクチュアリ-arrange』(サードギャラリーAya*2を見る。

写真を使って、現代の日本の様々な肖像を独自の方法で描いてきた小松原緑。

前回彼女が焦点をあてたのは「やおい/女の子妄想する男の子どうしのカップル」という現代日本女性の一面でした。既にマンガゲームの中で多くの女の子を魅了して来たこのテーマ小松原にとっても、他者ではない、自分の一部として切実なものでした。それが故に深い考察が重ねられ、前回の登場人物が作品の中で関係性を展開、という形でその姿はより鮮明になっています。(ギャラリーサイトより引用

f:id:simokitazawa:20041220011440:image

 作者が萩尾望都の描く漫画の「少年愛」の世界に触れ、なんともいえない解放感を味わったというのがこの連作シリーズの元にあるらしい。となると、この写真を見て、映画1999年の夏休み」をすぐに連想したのはあながち勘違いというわけでもないことになる。「1999年の夏休み」といえば荻尾望都の「トーマの心臓」を原作とした金子修介監督の一般映画デビュー*3なのだが、これがなんとも不可思議映画でまず1、若い女優がすべて少年役を演じる2、しかしその声は男性声優アフレコで演じる、というヘンテコな作り方をした映画でもあった。

 実はこの連作もちょっとした仕掛けがあって、ここではやはり若い女性少年を演じていて、それを写真撮影しているのだが、単にそれだけではなくて、ここでは若い女性の首から上の部分と実際の少年の身体が、ひとりの人物のポートレートようにきわめて巧妙にデジタル合成されているのである。最初に見た時にはなぜこんな面倒なことをやるのか理解に苦しむ部分もあるのだが、おそらく、「1999年の夏休み」の例を考え合わせてみると分かってくることがなくもない。

 それは漫画やある種の文学に登場するような美少年などは実際にはこの日本には滅多にいないということで、それをアニメーション漫画でなく、実際の映像表現するとなると、その「非日常」を体現させるためのなんらかの仕掛けが必要だということになるのかもしれない。

 ただ、少し物足りないのは一応、元設定のいくつかを表示して明らかにしてあるとはいえ、写真という媒体ではまだまだ妄想が膨らむというところまではいかない、というかそれぞれのキャラの関係性があまり今回の写真からは読み取りがたいことだ。ただ、これは写真が悪いということよりも、ギャラリーでの展示というここと、そこでの雰囲気というのが多少なりとも関係しているかもしれない。この連作シリーズは第3部まであるらしい(今回は第2部)ので、このあたりは次回に期待したい。

 

[]名和晃平個展

 「名和晃平個展Catalyst*4(ノマルエディション)を見る。

 Bグル−ガンという接着剤のような素材を固めて作ったというオブジェ面白かった。しかし、名和晃平といえば関西の若手美術作家では今もっとも勢いを感じる存在で期待の方が大きかったので、今回の展示全体の印象からいうと少し肩透かしだったかもしれない。東京で少し規模の大きな個展をやっていたらしいので、それを見逃したのはつくづく残念である。

*1http://artfenice.jp/main/artists/komatu.html

*2http://www.threeweb.ad.jp/~ayay/home.html

*3:実は深津絵里デビュー作でもあるのだが、まだ水原里絵名義での出演だったせいかプロフィールから省かれていることが多い

*4http://www.kohei-nawa.net/

2004-12-05 イデビアン・クルーと毛皮族

[]イデビアン・クルー関係者デラックス」@新宿パークタワーホール

 イデビアン・クルー関係者デラックスパークタワーホール)を観劇

 実は最近少しぱっとしないなと思っていたイデビアン・クルー舞台だったのだが、これは面白かった。特に群舞の構成が見事でこういう井手茂太はこういうところの巧みさは日本人振付家のなかでも群を抜いている。遊園地再生事業団に以前よく出ていた佐伯新という俳優客演しているのだが、この人が予想以上に井手世界にはまってよかったのでびっくりさせられた。

[]毛皮族毛皮族ロックンロールミュージカル、キル!キル! お化けが出るぞ!!」@新宿スペースゼロ

 毛皮族毛皮族ロックンロールミュージカル、キル!キル! お化けが出るぞ!!」(スペースゼロ)を観劇

2004-12-04 「踊りに行くぜ!!」in金沢

 今年開館した「金沢21世紀美術館」に早いうちに出掛けたかったので、強行軍とはなったがJCDN巡回公演「踊りに行くぜ!!」が開催されるこの機会にと金沢まで遠征した。

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 金沢21世紀美術館21世紀の出会い −共鳴、ここ・から」を見る。

 3時前に美術館に着き、2時間以上あれば見られるだろうと思ったが、予想以上に分量があり、企画展はまだしも無料の企画展常設展示は駆け足になってしまったり、見られなかったものがあったのが残念。ただ、見たものについては面白いものがいくつかあり、見ごたえがあった。

 展示で面白かったのはジェームズ・タレルの「ブループラネットスカイ」。約11〓四方の正方形の部屋の天井が一辺がその半分の長さの正方形の開口部が開いていて、そこから空が切り取られたように見える。見所は夕暮れ時だということだが、私が見たのもちょうどそのころだったのはラッキー。この日は雨が降っていてそれでも空は青みがかって見えたのだが、もう少し晴れた日や昼時だったらどのように見えたのかも知りたいところであった。有料の企画展示ではゲルダ・シュタイナー&ユルグ・レンツリンガーの「ブレイン・フォレスト」がよかったが、本当は時間に余裕があってもっとゆっくりと見たかった。ジェン・グエン=ハツシバも六本木森美術館の個展では見られなかった「ハッピー・ニュー・イヤー メモリアルプロジェクト・ヴェトナム〓」が見られたのが嬉しかった。

 同時開催の無料の企画展モダンマスターズ&コレクション」は内容が充実していたことにびっくり。ゲルハルト・リヒター「ベッティ」も初めて作品を真近に見て面白くはあったのだが、なんといってもよかったのはイ・ブルの作品。スケッチとフィギュアというか造形でサイボーグとも怪物ともいいがたいような異形のものたちが作られていて、それがなんともいえずモノとしての力を感じた。その時点では知らなかったのだが、これが韓国人でしかも女性の作品だと知って2度びっくりであった。

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JCDN巡回公演「踊りに行くぜ!!」in金沢金沢21世紀美術館シアター21)を観劇。

出演/天野由起子(東京)/伊藤キム東京)/北村成美(大阪)/砂連尾理+寺田みさこ京都)/山下きよみ(金沢

2004-12-02 「Dance Circus28」(2日目)

[]「Dance Circus28」

 「Dance Circus28」(2日目)アートシアターdB)を観劇。

Ca・Ballet「つかみとれ、エチケット振付:垣尾優 出演:Ca・Ballet

0九「・・・st・」振付・演出:浅野泰生出演:藤井雅信、平野由紀伊原加積(hmp)、臼井沙代子(hmp)

TORSO&栗棟一惠子「STATUE 4 〜PAPER〜 」構成・演出:TORSO&栗棟一惠子 movement:内山大 voice:TORSO&栗棟一惠子

BeeElephant「EARL GREY」作:ゆいまお 出演:友廣満(TELESCOPIC)、由井麻央

伊藤愛 (Ensemble Sonne)「Fragment vol.2」出演:伊藤愛(Ensemble Sonne)作・振付:岡登志子、伊藤

 この日は6時、8時の2ステージを見た。Ca・Ballet「つかみとれ、エチケット」は呆然リセットの垣尾優がCa・Balletのバレエダンサーにどういう風な振付をするのかが興味の中心で、そのため1回目の観劇ではムーブメントを中心に追いかけたのだが、どうもなにがやりたいのかがピンとはこなかった。もう一度見て初めて、これはダンスというよりは結構べたな演劇的なストーリーラインがある話なんだというのが分かって、それはそれでそれなりには面白いし、楽しめはしたのだが、どうも今回の舞台では中途半端な印象がぬぐい切れなかった。

 

http://bulkfeeds.net/app/view/4163.html


2004-12-01 「Dance Circus28」(1日目)

simokitazawa2004-12-01

[]「木内貴志展 キウチトリエンナーレ2004 名前と美術

 「木内貴志展 キウチトリエンナーレ2004 名前と美術ギャラリーwks.)*1を見る。

 この人はアホだと思う。もちろん、いい意味で(笑い)。それはこれまでの個展の題名*2を見ただけでもうかがえるような気がする。さらに言えば前回「キウチビエンナーレ2001」だったのが、「キウチトリエンナーレ2004」となっているのが、その間の苦労がしのばれるようでさらに可笑しい。それとも、これはやはり1年延期になってしまったどこかの「トリエンナーレ」*3への皮肉でしょうか(笑い)。

 この日はあまり時間がなくて急いで見てまわったので、時間があれば会期中にもう一度行きたい。紙に11のギャラリーの名前とその特徴が書かれていて、それを見ながら、記帳のノートだけが置かれた台を記帳して廻り、いろんなギャラリーを廻って、素晴らしい美術品の数々を見てまわった気分を味わうという「妄想ギャラリー巡り」*4というのが面白かった。ギャラリーはすべて架空の存在ですとの断り書きがあるのだが、どうもそれぞれモデルがあるような(笑い)。

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 「Dance Circus28」(1日目)アートシアターdB)を観劇。

N'oncoc「a step」作:小谷麻優子 出演:高柳敬靖、小谷麻優子

Ca・Ballet「ロンド ジャンプ ア テール」振付:佐藤健大郎 出演:三林かおる、野玉智奈美(Ca・Ballet)

Orange Public「心を感じて・・」作・演出:中川育子 出演:井上摩紀、牧田佳子 出演:水谷エンコ中川育子

Piece of Modern「圏外」作・振付・出演:前沢亜衣子

出演:高橋圭司、乾直樹、前沢亜衣子 演奏:藤森暖生(ギター)、亀崎拓史(パーカッション

福岡まな実「いかないで兄さん」作・出演:福岡まな実

 5組が12分ずつの作品を連続上演するアートシアターdB恒例のダンスショーケース企画。この日の期待は佐藤健大郎振付のCa・Ballet「ロンド ジャンプ ア テール」、福岡まな実「いかないで兄さん」だったのだけれど、Ca・Ballet「ロンド ジャンプ ア テール」は劇中劇風に振付が出来ていく過程を見せたような構成は面白かったのだけれど、12分では難しかったかもしれないのだけれど、前半のそれぞれのパが後半の作品的なダンスとして生かされていく趣向のダンス部分をもう少したっぷりと見せてほしかったのでそこがちょっともの足りない。

 福岡まな実「いかないで兄さん」はこれまでの彼女の静謐で端正な雰囲気のダンスとは違う激しかったり、コミカルにも見える足さばきを生かした振付で新境地を見せてくれた。これまでは千日前青空ダンス倶楽部のメンバーのなかでは優等生的な印象が強かったのだが、舞踏的な動きを基本にしているとはいえ、この作品ではそれに飽き足らないような足の動きも取り入れ、これまでに見せてなかった身体言語を垣間見せてくれた。「踊りに行くぜ!!」に選ばれたことなどで、ソロダンサーとしてこれまでなかった自信のようなものが見えてきた。

 これも後半の曲がかぶるところをもう少し長く見たかったので、もう少し上演時間を長くしての再演を希望したい。

 残りの作品についてはまだまだこれからの印象は否めない。コンテンポラリーダンスの枠組みを難しく考える必要はないが、現代を切り取る芸術表現であるという根幹の部分はもう少し、深く見つめてほしい。N'oncoc「a step」は男女の関係のあり方がいかにもバレエ的で、このままじゃバレエの動きから難しいパを抜いただけに見えてしまうし、Orange Public「心を感じて・・」はコンタクトインプロビゼーションのような作業からの振付のように見えたが、選曲、ムーブメントともに創作ダンスの域をでていない印象、このダンスで現代のかかえるどんな問題に切り込み、なにを表現したいのかが見えてこない。

 Piece of Modern「圏外」はコントからはじまりダンスになっていくのか、もしそうなら新機軸と思って期待したら、コントのまま終わってしまった。作品としてはいずれもまだまだなのだが、いずれも初めて見た集団で、例えばN'oncocならダンスの基礎技術がしっかりとしているところ、Piece of Modernなら女性パフォーマーのちょっとおちゃめなキャラなど今後、武器となりそうな長所もあるので、今後も継続して作品づくりにはげんでほしい。

 

[]「きわめてよいふうけい」(ホンマタカシ監督

 映画「きわめてよいふうけい」ホンマタカシ監督)を見る。

 写真家中平卓馬ドキュメンタリー写真家ホンマタカシ映画を撮っていると最初に聞いたときは劇映画なんだろうと思って、聞き流していたのだが、それがドキュメンタリーでしかも同業の写真家中平卓馬を撮っていると聞いて、少しびっくりした。ひとつには同じ写真家といっても以前にホンマタカシ東京郊外をポップな感覚で撮っている写真雑誌かなにかで見た印象からいうとホンマと中平では全然タイプが違うという風に思っていたので、接点がよく分からなかったのと、写真家写真家ドキュメンタリー映画で撮るっていいのはどういうことなんだろうと思ってしまったからである。ただ、後で考えてみるとこの違和感がなぜ起きたのかは自分でもよく分からなくもある。小説家映画を撮るとしてその題材が小説家であるということになんの不思議もないし、それが美術家であっても同様である。これはやはり単に写真家ドキュメンタリーというのではなくて、それが中平卓馬だったということにかかわる問題かもしれない。

 中平卓馬には興味を持っていた。写真に本格的に興味を持ち出したのは最近のことなので中平の存在を知ったのは実はつい最近といっていいのだが、この写真家が単に写真の実作者というだけではなくて、日本現代写真を代表する論客であったということ。それはつい最近中平卓馬中平卓馬写真論」を読了してはっきり分かったのだが、その舌鋒の切れ味は鋭く確かにこの分野において中平は日本を代表する知性であったといっても過言ではないと思う。

 そういう存在であった中平が1977年9月11日未明、多量のアルコール摂取により、昏睡状態に陥り、その後意識が回復したとき、記憶のほとんどを失うとともに言葉の大部分を失ってしまったこと。そして、そうであるにもかかわらず写真を撮り続けていること。そこに多くの考えさせられることがあると思ったからである。

 かなり前置きが長くなってしまったが、以上が映画を見る前に考えていたこと。それで映画はどうだったかというと……これが通常のドキュメンタリーとは違ってそういうことにまったく、切り込んでいかない。ホンマのカメラ写真同様になんの説明もせずに中平の日常をただ追い続ける。

映画は中平が日記ぼそぼそとした聞き取りにくい声で読むところから始まる。日記と書いたがそれは「7月29日私、午前1時50分、眠り始めた。私、7時覚醒。昼寝1時間可能!! 私、それから20分程、眠った、のかもしれない」「7月30日私、午前1時50分、眠り始めた。私、7時覚醒。昼寝1時間可能!!」……という箇条書きのようなものでここから分かるのは明らかにこの人がちょっと普通じゃないこと。東松照明展「沖縄マンダラ」記念シンポジウム沖縄について熱く語る中平。

その口調は興奮しているが、論旨はそれほど明瞭というわけではなく、よく分からない。

 この映画はフレームのなかに中平を捉えて、映像ならでは情報を伝達しはするのだが、それでそれを見ている私にとって、中平のひととなりがしだいによく分かってくるわけではない。「分からない」中平は「分からない」中平としてそのままフィルムのなかにおり、謎は深まっていく、そんな印象なのだ。

 ここには映画としての面白さはなく、その意味でこれは退屈な映画といっていいだろう。それは

これがドキュメンタリーだからというわけではなく、ドキュメンタリーとしてもそうなのだ。ただ、この映画を見てひとつ思ったのは映画を見終わった後には見る前以上に中平卓馬という存在に興味が深まったことだ。そして、それは同様にこういう映画を撮ったホンマタカシにも同様の思いを抱いた。そして、京都で開かれると東京で開かれるホンマタカシ「きわめてよいふうけい」写真*5東京で開かれる中平卓馬の新作展*6にはぜひ出かけなくてはと思ったのである。

[]ホンマタカシ「きわめてよいふうけい―SHORT HOPE 中平卓馬

 ホンマタカシ「きわめてよいふうけい―SHORT HOPE 中平卓馬リトルモアISBN:489815123Xを購入・読了

原点回帰-横浜 (amazon.co.jp)

中平卓馬写真論 (amazon.co.jp)

*1http://www.sky.sannet.ne.jp/works/

*2:1997木内貴志大回顧展 1998第1回木内賞作品展 2000 木内貴志とその時代〜オイルショックからY2Kまで〜 2001 キウチビエンナーレ2001・教育美術

*3:武士の情けとして特に名を秘す

*4:正確な表題は違ったかもしれない

*5ホンマタカシ「きわめてよいふうけい」写真展 会場 恵文社一乗寺店ギャラリーアンフェール 2005年1月18日−31日

*6中平卓馬新作展「なぜ、他ならぬ人間動物図鑑か??」会場 SHUGOARTS 会期 2004年11月26日(金)〜12月25日(土