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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-07-30 「現代日本演劇・ダンスの系譜vol.11 演劇編・上海太郎舞踏公司」

[]「現代日本演劇ダンスの系譜vol.11 演劇編・上海太郎舞踏公司」セミネールin東心斎橋

 いろいろ不手際もありましたが、なんとか無事に終了しました。参加していただいた皆さんどうも有難うございました。時間関係で直接個人的に話もできずに残念でしたので感想など書き込み(あるいはメール)していただると有難いのですが。


VOL.11[上海太郎とメタファー演劇]

講師中西演劇舞踊評論)

特別ゲスト上海太郎上海太郎カンパニー

f:id:simokitazawa:20090701034528j:image

 東心斎橋のBAR&ギャラリーを会場に作品作家への独断も交えたレクチャー(解説)とミニシアター級の大画面のDVD映像演劇ダンスを楽しんでもらおうというセミネール「現代日本演劇ダンスの系譜」の第11回の日時が決まりました。これまで第1回目のチェルフィッチュを皮切りに今もっとも注目の演劇ダンスの集団(作家)を選んで紹介してきました。

 今回は上海太郎舞踏公司です。これまでセミネール演劇編では平田オリザを筆頭に主として「関係性の演劇」とその後継者たちを取り上げてきました。実は日本演劇にはそれと対極をなす大きな流れ「身体性の演劇*1があります。次のシリーズではこちらを紹介していきたいのですが、上海太郎の劇世界はその両者をつなぐきわめてユニークな位置にあります。作品そのものは笑いの要素も重視しているために単なるエンターテイメントと軽く見る人も多いのですが、日本現代演劇において90年代を代表する作家であると考えています。新カンパニー上海太郎カンパニー」の旗揚げ公演を9月にを控えて準備中上海太郎氏をゲストに迎え、俳優演出家・振付家として多彩な展開を見せるその才能の真髄に迫っていきたいと思います。

上海太郎舞踏公司B「朝ごはん

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【日時】2009年7月30日(木)p.m.7:30〜 

【場所】〔FINNEGANS WAKE〕1+1 にて

【料金】¥1500[1ドリンク付] (※学生¥1200・1ドリンク付)

詳細な情報

http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20090701

上海太郎舞踏公司「http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20041227

*1ク・ナウカ惑星ピスタチオクロムモリブデン少年王者舘デス電所、地点……。最近劇団では快快や柿食う客などがこちらに入るかも。

2009-07-25 金魚「言葉の縁」とMonochrome Circus×じゅんじゅん「D_E_S_K」

[]金魚言葉の縁」@シアタートラム

[演出・振付・出演] 鈴木ユキオ

[出演] 安次嶺菜緒/石井丈雄/加藤若菜/川合啓史/久住里沙/林七重/藤田拓也/やのえつよ/湯浅燈

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[]Monochrome Circus×じゅんじゅんSCIENCE「D_E_S_K」@こまばアゴラ劇場

じゅんじゅん×Monochrome Circus×graf×山中透

『緑のテーブル』

─机の上と下で起こる、世界の間違い方。─

演出・振付:じゅんじゅん

出演:Monochrome Circus森裕子、合田有紀野村香子

ゲスト出演:森川弘和

舞台美術graf

音楽:山中透

じゅんじゅん新作ソロ

『deskwork』─そこにあったような、机のお話。─

演出・振付・出演:じゅんじゅん

モノクロームサーカス 掌編ダンス集より

7つの作品から成る『掌編ダンス集』より机を使った2作品のうちセレクトして上演。

『きざはし』

─150本のナイフ。ふたりの限界点。─

演出・振付:坂本公成

出演:野村香子、合田有紀

『水の家』

─机の上にふたりだけ。雨音がふたりの密度を上げていく。─

演出・振付:坂本公成森裕子

出演:森裕子、森川弘和

「きざはし」森裕子バージョン

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2009-07-22 大竹野正典氏が逝去

simokitazawa2009-07-22

[]大竹野正典氏が逝去

 くじら企画の大竹野正典氏が亡くなった。突然の訃報に驚かされるとともにその早すぎる死になんともいえない気分になった。彼の死についてはpiper後藤ひろひと氏が追悼文をウエブ日記*1に書いていて、その無念の思いは私も同感するところが多かった。

大竹野正典 プロフィール

1960年 9月17日 生 (大阪市

1981年 横浜放送映画専門学院(現「日本映画学校」)シナリオ科 研究課程卒

1982年 犬の事ム所 設立

1989年 「夜が掴む」テアトロイキャビン戯曲賞佳作

1990年 「改善版・笑箪笥」スペースゼロ大賞

1990年 「Kのトランク」スペースゼロ最優秀作品

1992年 「リボルバー」プラネットステーション企画公演参加

1993年 「トーフの心臓扇町アクトトライアル参加

1993年 「密会」スペースゼロ大賞特別賞

1994年 「サラサーテの盤」OMS提携公演

1996年 「動物園物語」(作:エドワードオールビー)神戸フラワープロジェクト参加

1997年  第16回「ドアの向こうの薔薇」を最後に 犬の事ム所 散会

1997年  くじら企画 設立

2004年 「夜、ナク、鳥」OMS戯曲賞佳作

22日の早朝9時半からは葬儀が祐照寺 諸福不動尊(大阪府大東市諸福6丁目2番30号)で行われるようだが、私は残念ながら前日が深夜までの仕事で出かけて参列できそうにない。葬儀には私が行かなくても彼を愛した演劇人たちが大勢駆けつけるであろうから、代わりに「会社員大竹野正典」ではなく、「劇作家演出家大竹野正典」の業績について簡単に振り返ることで手向け(たむけ)の言葉としたい。

 大竹野の舞台を最初に見たのは犬の事ム所「トーフの心臓」(1993年扇町ミュージアムスクエア)だっただろうか。実は残念ながらそれがどういう舞台であったのかがあまり思い出せないのだが、次に見た「密会」(1993年、スペースゼロ)は衝撃的な舞台であった。テアトロイキャビン戯曲賞佳作を受賞した「夜が掴む」と並んで犬の事ム所時代の大竹野の代表作といってもいい作品であろう。その年のベストアクト第1位、90年代関西演劇を代表する伝説的な好舞台であった。「密会」は安部公房小説「密会」を原作とした舞台だが、この小説世界大竹野の得意とする事件ものの趣向として、川俣軍司による東京深川通り魔殺人事件を取り込んだ異色作で、川俣を演じた秋月雁の鬼気せまる演技と安部公房小説に登場する「馬」を象徴的な存在ではなく、2人の俳優が演じる二人羽織で表現して場内を大爆笑の渦に巻き込んだ珍妙きわまる演出が忘れ難い印象を残した。

 当時はいずれも無名に近かったがとにかくヘンテコな舞台を作るので、これはオオバケするんじゃないかと注目していた劇作家が4人いた。その4人というのが後藤ひろひと(遊気舎=当時)、西田シャトナー惑星ピスタチオ=当時)、大竹野正典(犬の事ム所=当時)、青木秀樹(クロムモリブデン)だった。ブレークという意味では後藤西田大竹野は明暗を分かった形ではあるが、いまでもこの4人が関西でもっともヘンテコな芝居を作ってきた人たちであることは変わりない。

 なかでも犬の事ム所は実際に起こった犯罪事件などのシリアスな題材を芝居にしながらも先に挙げた秋月雁をはじめ戎屋海老、九谷保元ら関西を代表する奇優・怪優を揃え、彼らが舞台狭しと自由奔放に遊び回る、先に挙げた二人羽織の演出をはじめ、ハチャメチャ、破天荒なパワーを感じさせる内容で、事件ものを扱うことの類似から「笑える山崎哲」とも評され、ついに実現することはなかったけれど、私にとっては長い間、「東京の知人に一度は見せたい劇団ナンバー1であった」。

 97年に犬の事ム所を散会(解散)し、くじら企画を立ち上げて以降は同じく犯罪事件などに材を取りながらもその作風を変化させ、今度は成熟の味を見せていく。くじら企画旗揚げ後も「サヨナフ」(ピストル連続射殺事件)、「流浪の手記」(風流夢譚事件)と昭和史に残る事件を取り上げてきた。本人に直接聞いて確かめたわけではないので確認はできないけれど、横浜放送映画専門学院時代に薫陶を受け、「楢山節行」などの撮影を手伝った今村昌平の影響が大きかったのではないかと考えており、大竹野の事件ものの原点は「復讐するは我にあり」にあるのではないかと常々考えていたのだが、いつも本人を目の前にすると聞きそこなってしまい、ついに聞きそびれたまま逝ってしまった。

 同じく事件を取り上げてはいるが大竹野の作風は「夜、ナク、鳥」(2003年)あたりからまた少し毛色が変わった。以前の大竹作品では結果的に犯罪を起こすことになる主人公は多くは現代社会に対して違和感を感じている人間で多かれ少なかれ、作者である大竹野の分身のような存在であることが多かった。それはくじら企画になってからの「サヨナフ」などでもそうだったのだが、「夜、ナク、鳥」あたりになると事件を通じて人間の心の持つ暗闇のようなものに迫ろうという意図が強く感じられることで、その分以前だったらあった遊びのような要素はほとんどなくなって、純粋に事件と対峙することで、犯人の心に潜む謎に迫ろうとした。さらにくじら企画になってからは最初は犬の事ム所を支えた男優中心の芝居を何本か書き、「いったいどこが違うんだ」と思わせたものの、「サヨナフ」に主演し少年時代永山則夫を演じて忘れ難い演技を見せた川田陽子をはじめ、女優陣の魅力を前面に押し出した芝居作りに変化していったことも大竹野の近作の特徴であった。

 「夜、ナク、鳥」は看護師らによる連続保険金殺人事件を主題としたもので、この舞台ではなさけなく影の薄い男たちに対して、女たちが存在感を示した。岸田戯曲賞の最終候補に挙がり惜しくも受賞を逃したが、次の年のOMS戯曲賞佳作を受賞することになった。その翌年にはやはり平成事件史三部作と題してくじら企画「海のホタル*2を上演。そのいずれもがその年のベストアクトに選んだほどの好舞台であった。

2009-07-19 千日前青空ダンス倶楽部「アカイノノハナ」@精華小劇場

[]千日前青空ダンス倶楽部「アカイノノハナ」@精華小劇場

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構成・演出・振付 : 紅玉 

出演 Dancer : 稲吉、あやめ 、小つる、ぼたん、日向、かがり

舞台美術: 川井ミカ

sound:ORGAN

題字:紫舟

衣装製作山本容子

スタッフ

舞台監督:大田和司

照明:吉本有輝子

音響:秘魔神

宣伝美術:升田学(アートーン)

 千日前青空ダンス倶楽部は日本舞踏界の「モーニング娘。」だと最近あるところで口にしたことがある。もちろん、半分冗談なのだが、本気の部分もあって、その心はというと、どちらも「卒業」するのである。この公演の前に行った米国へのツアーでこの集団の創設メンバーで中心的な役割を果たしてきた福岡まな実が卒業(退団)。これで最初にこのグループ設立された時にいたメンバー、文、yum福岡まな実、中田そこかのうち残ったのは稲吉(文)ひとりだけになった。もちろん、ダンスカンパニーの構成メンバーというのは創設からのメンバーがほとんど変わらずにいるという方が珍しく、珍しいキノコ舞踊団のようにそれである方がむしろ例外的ともいえるので、ことさら千日前のことをそういう面で強調することは変だと思うのだけれど、ここでそういうことをあえて強調したのはこのカンパニーが元々アートシアターdB(当時はTORIIHALLのダンス企画DANCEBOX)のボランティアスタッフを集めて、プロデューサー大谷燠が紅玉として振付をするという形で設立され、その後もメンバーのだれかが抜けるたびに新たなメンバーを補充するという形で運営されてきたからだ。

北米ツアー

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 そのため、退団したメンバーもこれまではよくある決裂という形ではなくきたまりが自分カンパニーKIKIKIKIKIKIの活動に専念するためというほか、そよかは美術作家としての活動などそれぞれがやりたいことを見つけて巣立つという印象が強かったのだ。そのため、これまでの退団でも残りのメンバーがその穴を埋めるのに苦労してきたという歴史があるのだが、正直言って今回は新人研修生)としてほとんどダンス経験のない新メンバー2人が加わっただけのアンサンブルにおいては福岡まな実の穴というのを大きく感じさせたことは否めなかった。

 前回公演の「桜咲く憂鬱」はやや実験的な側面が強かったこともあり、2006年の「水の底」がこのカンパニー成熟としてひとつの頂点だった。それと比べると経験を積んだオリジナルメンバーが抜けただけやや完成度においてはまだ届かないと思う。だが、特筆すべきなのは海外ツアーを重ねたことなどのなかで、残されたメンバーが大きな成長をとげたと思われたことである。あやめ森本あやこ)は元々背も結構高く、すらっとした肢体で身体的な条件にも恵まれていたこともあるが、福岡が抜けた穴を埋め、このカンパニーでは中心的な役割を果たしている貫禄を感じさせた。

 さらにその成長ぶりに驚かされたのは、小つる(佐藤ゆか里)。ほとんど経験のない状態でこのカンパニーに参加したこともあって、これまでほとんど新人のような目で彼女を見てきたところがあったのだけれど、入団したのが2006年7月なので、もう3年は経過していることになる。この時期の間、アートシアターdBがあまり活動していなかったこともあるし、活動が海外公演も含め、関西以外の場所が中心であったこともあり、気づくのが遅れたが、4人のアンサンブルで先輩と交っても見劣りはいっさいしないし、今回新人が加わったことで一層それが際立ち、この時期の3年間というのは大きな意味を持つものだと改めて感じた。

2009-07-18 「男と女のコンテンポラリー 〜現代ダンスヘの誘い II」@神戸学院大

[]「男と女コンテンポラリー 〜現代ダンスヘの誘い II」@神戸学院大学 メモリアルホール

セレノグラフィカ (ダンス/隅地茉歩、阿比留修一) 「ファスナハト」

隅地茉歩構成・振付・演出

ローダンコミュニケーション (ダンス/ヤザキタケシ、松本芽紅見) ONE WAY」

ヤザキタケシ構成・振付・演出

 「男と女コンテンポラリー 〜現代ダンスヘの誘い II」の表題のように男性女性のダンサーによるデュオ作品の2本立てである。ショーケース的な公演に出やすいなどの活動がしやすい形態であるというような利点があるからか、日本コンテンポラリーダンスではソロデュオというのが多いという現状があるが、それでもパートリングの相性の問題などもあって継続的に活動している人たちは少ない。その中で珍しく10年を超えてコンスタントな活動を続けているのがともに関西京都)を拠点とするセレノグラフィカ(隅地茉歩、阿比留修一) とアローダンコミュニケーション*1のヤザキタケシ、松本芽紅見の2組である。

 セレノグラフィカの「ファスナハト」は(続く)

*1:アローダンコミュニケーションダンスカンパニーである佐藤健太郎らほかにもメンバーはいるのだが、ヤザキ・松本2人での活動は多く、実質的にはデュオと考えた方がいいのかもしれない

2009-07-17 劇団太陽族「擦刻―ラグタイム」@ウイングフィールド

[]劇団太陽族「擦刻―ラグタイム」@ウイングフィールド

作・演出 岩崎 正裕

ウイングフィールド

2009年7月16(木)〜7月20日(月・祝)

【鍵チーム】

左比束舎箱、米田嶺、田矢雅美、南勝、篠原紀子中西由宇佳、韓寿恵

【弦チーム】

森本研典、米田嶺、小窪潔絵、南勝、岸部孝子、前田香子佐々木淳子

スタッフ

美術 今井

照明 徳田芳美(有)アート・オー

音響効果 金子進一(T&Crew)

舞台監督 河村都(CQ)

宣伝美術 下東英夫

制作協力 木原里



 

2009-07-12 Monochrome Circus×じゅんじゅん「D_E_S_K」@京都アトリエ劇研

[]Monochrome Circus×じゅんじゅん「D_E_S_K」@京都アトリエ劇研

じゅんじゅん×Monochrome Circus×graf×山中透

『緑のテーブル』

─机の上と下で起こる、世界の間違い方。─

演出・振付:じゅんじゅん

出演:Monochrome Circus森裕子、合田有紀野村香子

ゲスト出演:森川弘和

舞台美術graf

音楽:山中透

じゅんじゅん新作ソロ

『deskwork』─そこにあったような、机のお話。─

演出・振付・出演:じゅんじゅん

モノクロームサーカス 掌編ダンス集より

7つの作品から成る『掌編ダンス集』より机を使った2作品のうちセレクトして上演。

『きざはし』

─150本のナイフ。ふたりの限界点。─

演出・振付:坂本公成

出演:野村香子、合田有紀

『水の家』

─机の上にふたりだけ。雨音がふたりの密度を上げていく。─

演出・振付:坂本公成森裕子

出演:森裕子、森川弘和

 Monochrome Circusの新作は水と油じゅんじゅんとの共同制作作品舞台美術である机はgraf製作音楽は元ダムタイプの山中透が参加した。Monochrome Circus「掌編ダンス集」から1本とともにじゅんじゅん高橋淳)振付・演出による本人出演のソロ作品「deskwork」とMonochrome Circus4人に対する振付作品の3本立て。「掌編ダンス集」からはいずれも机をモチーフとした「きざはし」「水の家」のどちらかを1本というプログラム構成だが、この日は森裕子、森川弘和によるデュオ「水の家」が上演された。


 

2009-07-11 梅田宏明とドイツ演劇「ケバブ」

[]梅田宏明「Accumulated Layout」「while going to a condition」@兵庫県芸術文化センター

「Accumulated Layout」

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「while going to a condition」

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梅田宏明とは?

1977年生まれ。2000年より創作活動を開始し、「S20」を発足。02年に発表した『while going to a condition』がフランスのRencontres Choreographiques Internationalsのディレクターであるアニタ・マチュー氏により、「若くて有望な振付家の誕生である」と評価され、同フェスティバルで公演。03年にカナダモントリオールで『Finore』、04年にブラジルリオデジャネイロで『Duo』、フィリップ・ドゥクフレ氏のスタジオでのレジデンスの後、07年にフランスシャイヨー国立劇場との共同制作である『Accumulated Layout』を発表。ベルギーのKunsten Festival、ロンドンのBarbican Centre、ローマnoRome Europe Festival、パリのポンピドゥー・センターなどヨーロッパを中心に世界各地の主要フェスティバル劇場に招聘されている。自身の作品では振付・ダンスのみならず映像・音・証明デザインまで担い、「振付家、ダンサーというよりVisual ArtistでありMoverである」と評価され、ダンス以外の分野からも受け入れられている。 http://www.hiroakiumeda.com/

振付・出演:梅田宏明(S20)

主催兵庫県 兵庫県芸術文化センター

 梅田宏明については海外を中心にその活発な活動ぶりの噂は耳にしていたのだけれども、実際に目にするのは2002年のRencontres Choreographiques Internationalsの横浜プラットフォーム以来のこととなった。その時の作品がこの日最初に上演された「while going to a condition」である。この日はこの作品2007年に初演された「Accumulated Layout」との2本立ての公演だった。

 実は2002年の分の旧サイト下北沢通信」はコンテンツで消えてしまっていて参照できないけれど、私自身は横浜のコンペティションでの梅田の受賞という結果に対して非常に懐疑的であった。その理由は2つあって当時バニョレ振付賞と言われていた賞に対して彼のダンスの「振付」が受賞に値するほどのオリジナリティーがあるとはどうしても思えなかったこと。もうひとつは作品の完成度はその時も一定以上の水準とは思ったがそれは主として音響映像による空間構成に伴うものであって、それはメディアアートとしてはともかく、やはりダンスと考えるとどうか疑問があつたこと。以上の2点であった。

 その後、少しバニョレという賞(というか当時はRencontres Choreographiques Internationalsというダンスショーケースになっていたわけだが)の性格が少し分かってきて、なぜこの時に梅田が受賞したのか、そして現在欧州を中心にオファーが途切れないほどあるのかということが分かってきた。

 つまり、振付(ムーブメント)においてはどことなく勅使川原三郎めいた匂いがするところ、そして、もうひとつはメディアアート作品としてどこかダムタイプを彷彿とさせるところがあってそれが評価を躊躇させる大きな理由になっていたのだが、おそらくその同じことがフランス人プロデューサーが評価し欧州で人気がある理由となっているのだと思う。

 もちろん、厳密に検証してみれば梅田勅使川原三郎ともダムタイプとも違う。というか勅使川原三郎ダムタイプは互いに似ているわけではないので、両者に似ているということはそれだけでどちらにも似ていない、梅田独自のオリジナリティーだといえなくもないわけだ。

 もっともそれぞれの要素についてもより綿密に比較をしていくとそれほど似てはいない。類似を感じさせるところがあるのはむしろ構えの一部に共通点があるからかもしれない。ダムタイプと似ていると書いたが実は梅田作品は具体的にダムタイプ舞台作品に似ているというわけではない。あえて類似を探せば「Accumulated Layout」などはテイストが「OR」の前半部分に似ているかもとも思うが、本当に似ているものがあるとすればそれはむしろパフォーマンス作品ではなくて池田亮司による映像音響インスタレーションにかもしれない。

池田亮司

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http://www.youtube.com/watch?v=UThatQbcO8I&feature=player_embedded

 それでも両者を実際に聞き比べてみる、あるいは見比べてみると感触にかなり大きな差異があることは分かってもらえると思うけれども、それでも梅田作品がはやはりダンス作品というよりは本人の身体を一種のオブジェとしてその中に置いた空間インスタレーションに近いことが分かる。そのシェイプはクールでかつシャープであり、カッコいいのだが、身体表現としてはあまりに内実に乏しいといえなくもなく、しばらく見ていると少しもの足りなさがなくもない。もっともそういう感覚美術抽象絵画を前にした際に時折襲われる感覚に少し似ていて、だからこれはだめというのじゃなくて、これはそういう種のものなのだと考えるべきなのかもしれない。 

 

[]ドイツ演劇「Kebab ケバブ」@精華小劇場

タイトル】 『Kebab』

【作】 Gianina Carbunariu(ルーマニア

【演出】 Enrico Stolzenburg(ドイツ

翻訳市川明(日本

【出演】

七味まゆ味(柿喰う客)

仲里玲央

山崎彬(悪い芝居)

 ドイツ人演出家 Enrico Stolzenburg(エンリコ・シュトルツェンブルク) がベルリンのシャウビューネ劇場で上演した作品演出家自身が来日、日本の若い俳優ととともに再制作して上演したのがこの「Kebab ケバブ」である。戯曲の内容は西側社会での成功を夢見てルーマニアからアイルランドに渡った3人の若者が頼る者もない異国の地で挫折していく姿をシニカルに描きだしたもので、主催者側関連サイトに掲載されていたあらすじによりもう少し詳しい内容を紹介すると以下のようになる。

あらすじ|ダブリン行きの飛行機には、ルーマニア人の2人の若者が隣り合わせていた。16歳の少女ダリーナ(七味まゆ味)と24歳の学生ボグダン(山崎彬)である。2人は祖国を捨て、希望燃え新天地アイルランドでの生活を始めようとしていた。ルーマニア公園でマダリーナは、芸能プロダクションをやっているというヴォイク(仲里玲央)にスカウトされ、彼を頼ってダブリンに行くのだ。ルーマニア人の「彼氏」は二年前からそこで暮らし、アイルランド国籍も取っているという。一方ボグダンは奨学金をもらってビジュアルコミュニケーションという芸術系の学問勉強したいと考えていた。論文を書いて修士学位を得たら、明るい未来が待っていると期待する。

だがダブリンで二人を待っていたのは厳しい生活だった。ヴォイクは偽造パスポート飛行機代にお金が掛かったと言い、マディ(マダリーナ)を一日中、ケバブ屋で働かせる。立ち尽くめの仕事は辛く、こうした肉体労働から抜け出せないと考えていたマディだが、ある日ヴォイクから、十倍儲かる仕事を見つけたので、もうケバブ屋で働かなくてもいいと言われる。それは少女売春であり、斡旋屋を務めるヴォイクに強要され、マディは車や家で性を売る。パブトイレで知り合ったボグダンに、ヴォイクは女を紹介する。こうしてマディとボグダンは四ヵ月ぶりに再会する。ボグダンも新しい社会に溶け込めず、映像関係学問をしながら、何一ついいアイディアが浮かばず悶々としていた。ボグダンはオーラセックスの様子を、彼の隠しカメラで撮影していた。

マディの若く、セクシー女性的魅力と、ボグダンの専門知識や新しいスタイル映画への欲求を利用して、ヴォイクはルーマニア人だけの事業を起こそうと提案する。マディのセックスの様子をボグダンが画像に撮り、インターネットで配信して大儲けしようというのだ。こうして奇妙な共同生活が始まリ、三人は違法の商売網を広げていく。やがて広告関係会社就職が決まったボグダンはサイトの商売から足を洗おうとするが、マディはボグダンの子を宿したと言う。だがヴォイクを置いて二人で出て行こうというマディの言葉にボグダンは耳を貸さない。ヴォイクはボグダンに「ここには存在しない女」を殺したらとそそのかし……。

 実は2、3年前にエジンバラ演劇フェスティバルに行った時にその年に見た国際フェスティバルの正式招へい作品のうち4本中、3本がなんらかの形で移民の主題を扱ってきており、欧州連合の拡大盛作が推進されてそういう状況は英国のみでなく、欧州全体に広がっていることが感じられた。この作品ルーマニア出身で英国在住の劇作家Gianina Carbunariuによるもので、いわば欧州のなかでは辺境の地的なところがあるルーマニア作家がこういう戯曲を書いたことの意味合いは十分に分かる気がする。ところでこのあらすじを読んでやや理解に苦しんだのはどうしてルーマニア人がアイルランドに行き、それで差別的な境遇に置かれ、インタ―ネットポルノサイトを開設するという犯罪に手をそめるとこの話がどうしてドイツで上演され、そこにどのようなリアリティーがあったのかということに対しての疑問があったからだ。それはいささか変な例えであることを承知の上で言えば、関西演出家がなぜか青森から東京に出てそこで破滅した若者の姿を描くというような違和感を感じたのだ。つまり、なぜドイツのことを書かない、あるいはドイツのことを書いた戯曲を上演しないでこれをしたのか。ドイツでもトルコ移民の問題はきわめて重要なはずなのだが、ということだった。このことは本戯曲翻訳者でもある大阪大学市川教授への質問と回答でほぼ氷解したのだが、それはトルコ移民の問題は現地ではきわめてデリケートな問題で戯曲として直接上演しにくいためかそういうものを主題とした戯曲はほとんど現地では書かれていないと思われること。しかし、実はこの戯曲の原題は別のものだったのをドイツの上演に際して演出家作家と相談の上「Kebab」に変えたこと。つまり、「Kebab」はもちろん言うまでもなくルーマニアとはあまり関係なく、中東なかんずくトルコでポピュラーな食物だから、そこでルーマニア移民の問題の裏側にトルコ移民の問題を二重写しにした、そういう演出だったのではないかということがうかがわれたからだ。

 さて、問題はそれを日本で上演することの意味合いはどうなのか。日本での移民の問題について中国韓国からの入国者の問題とブラジルからの日系人の問題などがアフタートークでは言及されていたが、正直言ってそういう問題と同一視して考えるのはやや違和感があったことも確かであった。

 ただ、そうであるのにこの舞台がアクチャリティーのあるものとして感じられたのはマイクを使って観客に直接話しかけたり、舞台上でリアルタイムで映した映像モニターに映し出すなど通常の会話劇に還元できない要素を取り入れたEnrico Stolzenburgの演出に日本の現代演劇の若手作家との違いよりも近縁性を感じたからだ。冒頭のDJブースのように舞台上に据え付けられた音響卓のところに仲里玲央が現れ、芝居の始まりを告げる場面から前半部分などはReset-Nの夏井孝裕を思わせるようなスタイリッシュなところ、暴力性の混こうが感じられたし、基本的なところでは大きな相違があるため似ているとまではいえないが、映像の使い方などにはチェルフィッチュ岡田利規を思わせるところも少しあった。

 そして、そういうことも反映してか、七味まゆ味(柿喰う客)、山崎彬(悪い芝居)といった通常会話劇以外の表現に慣れている俳優と今回の演出はマッチングがとてもよく、彼ら2人は普段の自分たちの劇団での演技とは異なるスタイルでありながらも、戯曲中の人物を魅力的に造形してみせた。仲里玲央に関しても初めて見る俳優だったが、3人のキャスティングはとてもよく、手掛けた市川明の手柄や大と思わせるところがあった。

 

2009-07-10 Monochrome Circus×じゅんじゅん「D_E_S_K」@京都アトリエ劇研

[]Monochrome Circus×じゅんじゅん「D_E_S_K」@京都アトリエ劇研

じゅんじゅん×Monochrome Circus×graf×山中透

『緑のテーブル』

─机の上と下で起こる、世界の間違い方。─

演出・振付:じゅんじゅん

出演:Monochrome Circus森裕子、合田有紀野村香子

ゲスト出演:森川弘和

舞台美術graf

音楽:山中透

じゅんじゅん新作ソロ

『deskwork』─そこにあったような、机のお話。─

演出・振付・出演:じゅんじゅん

モノクロームサーカス 掌編ダンス集より

7つの作品から成る『掌編ダンス集』より机を使った2作品のうちセレクトして上演。

『きざはし』

─150本のナイフ。ふたりの限界点。─

演出・振付:坂本公成

出演:野村香子、合田有紀

『水の家』

─机の上にふたりだけ。雨音がふたりの密度を上げていく。─

演出・振付:坂本公成森裕子

出演:森裕子、森川弘和

 Monochrome Circusの新作は水と油じゅんじゅんとの共同制作作品舞台美術である机はgraf製作音楽は元ダムタイプの山中透が参加した。Monochrome Circus「掌編ダンス集」から1本とともにじゅんじゅん高橋淳)振付・演出による本人出演のソロ作品「deskwork」とMonochrome Circus4人に対する振付作品の3本立て。「掌編ダンス集」からはいずれも机をモチーフとした「きざはし」「水の家」のどちらかを1本というプログラム構成だが、この日は野村香子、合田有紀によるデュオ「きざはし」が上演された。

 今回の企画の柱となったのはじゅんじゅん振付の新作「緑のテーブル」(森裕子、合田有紀野村香子、森川弘和出演)。「緑のテーブル」という表題からは第2次世界大戦を背景に反戦を訴えたクルト・ヨースの「グリーン・テーブル」が思い起こされるところであるし、この表題自体もそれを踏まえて名づけられたものと思われる。ただ、作品内容についてはそれほど深い関連性はないようだ。ただ、舞台装置として本物の芝生が生えた文字通りの「緑のテーブル」が登場。これはgraf製作したものなのだが、これがその鮮やかな緑の色合いとともにこの作品の印象の中心的な部分を占めるほどにその存在を主張している。こうなるとどうしてもこの芝生の意味合いはどういうことなのか。「グリーン・テーブル」が国際情勢を暗示していたようにこの「緑のテーブル」は隣近所的な世間のようなものを象徴しているんじゃないかなどと意味の領域で解釈を求めたくなるようだが、どうやらこの作品はそういうものではないらしいということがしばらく作品を見ていると分かってくる。

 「緑のテーブル」は登場人物それぞれの具体的な関係性を提示するというような演劇的な構造よりも、舞台美術である「緑のテーブル」を上下左右によりまく4人の人物の不可思議な配置の絵画的なイメージの連鎖から構成されているようだった。

 水と油は共同創作形態をとっていたから、誰がどういう部分を担当していたのかというのはそれほど明確ではなかったのだが、それでもその時代にはどちらかというとおのでらん(小野寺修二)が演劇的な部分、じゅんじゅんムーブメント(動き)の部分を担当しているのではないかと思われるところがあった。ただ、それぞれが別々に作品を作りだすようになると逆におのでらんにもダンス的部分があり、出演者それぞれがキャラ立ちした「アリス」などを見る限り、じゅんじゅん作品にも演劇的な部分があるんだということも分かってきて、それほど単純なことではないのだなと思えてきた。ただ、今回の作品水と油のようなアクロバティックな演出は若干取り入れながらも、ダンサーの動き自体はそれがなにものかを象徴的に示すというようなものではなくて、むしろ純粋に動きの流れを追求したもののように見え、それでいて舞台美術においては「緑のテーブル」のような抽象物というよりはモノとしての質感をはっきり示すものを介在させるという意味で「水と油」的なテーストも若干感じさせる。そこのところの微妙な匙加減が面白かった。

 

 「アリス」などでは参加ダンサーそれぞれによる個人プレーの色合いが濃かったし、ほかの作品ソロだったので、水と油以外のじゅんじゅん作品ではあまり感じることができなかったが、やはりこの人の振付の特徴が最大に生かされるのはアンサンブルにおいてであるというのが今回の作品を見てはっきりとわかる。精密なアンサンブル舞台上で実現するためにはパフォーマー相互の阿吽の呼吸がどうしても不可欠で、しかたないこととはいえ、じゅんじゅんにせよおのでらんにせよ、水と油以外で集めたメンバーにはそれがないので、それでは水と油のようにちょっとお互いの間合いが狂っただけでも成立しなくなるようなタイトアンサンブルは無理で、そのことは分かっているから作品はどうしても個人の演技中心になるか、アンサンブルが入っていても水と油に比べるとスローモーションみたい(失礼)なものになっていたが、それでも仕方がないかというのが本音であった。今回の「緑のテーブル」でそれが可能となったのは振付の対象がただ集められたメンバーではなくて、互いに長い間作品を作ってきたメンバーだつたからこそというのがいえるかもしれない。

 ただ、水と油メンバーがかなり踊れるとはいえ基本的にマイム演者であるのに対して、Monochrome Circusマイム的表現をかなるこなせるとはいえいえダンサー集団である。その身体性の違いが今回の「緑のテーブル」と水と油作品を見た時の印象の違いに大きく作用している。特に大きな違いは例えばリフトといっても水と油ではほかの人の腰を持って持ち上げるぐらいの単純なもので、それゆえ振付はメンバーの横方向の移動が主体となっていたのに対して、机からの上がり下がりとコンタクトインプロビゼーションの技法を生かしての複雑なリフトを縦横に組み合わせて、垂直方向も含めた全方向の動きになっていることだ。

 この日は初日ということで、例えば手だれの作品である「水の家」などと比べるとまだまだ動きの精度がという印象もあったが、今回の公演は東京も含めれば公演数も多く長丁場。これがどこまで進化していくのが楽しみな作品となった。

 

2009-07-09 Monochrome Circus×じゅんじゅん『D_E_S_K』お薦め芝居

[]Monochrome Circus×じゅんじゅん『D_E_S_K』

 Monochrome Circusの新作は水と油じゅんじゅんとの共同制作作品舞台美術である机はgraf製作音楽は元ダムタイプの山中透が参加します。今回は東京公演もあるので、このカンパニーの水準の高さを知ってもらう意味でもぜひ見てほしい公演だ。

机にまつわる3つのダンス



京都を拠点に『掌編ダンス集』など独自のレパートリーを持つダンスカンパニーモノクロームサーカスが、水と油メンバーとして活躍後、ソロコラボレーションを積極的に行っている東京の振付家・ダンサー、じゅんじゅんと初のコラボレーションを行います。互いのレパートリーに共通する「机」をテーマに3つの舞台作品を一挙に上演。ソロカンパニー関東関西で活動する振付家とダンサーによる、机を介した身体の出会い方。

じゅんじゅん×Monochrome Circus×graf×山中透

『緑のテーブル』

─机の上と下で起こる、世界の間違い方。─

演出・振付:じゅんじゅん

出演:Monochrome Circus森裕子、合田有紀野村香子

ゲスト出演:森川弘和

舞台美術graf

音楽:山中透

じゅんじゅん新作ソロ

『deskwork』

─そこにあったような、机のお話。─

演出・振付・出演:じゅんじゅん

モノクロームサーカス 掌編ダンス集より

7つの作品から成る『掌編ダンス集』より机を使った2作品のうちセレクトして上演。

『きざはし』

─150本のナイフ。ふたりの限界点。─

演出・振付:坂本公成

出演:野村香子、合田有紀

『水の家』

─机の上にふたりだけ。雨音がふたりの密度を上げていく。─

演出・振付:坂本公成森裕子

出演:森裕子、森川弘和

【アフタートーク】

■7/20(月祝)18:00公演終了後

トーカー:じゅんじゅん服部滋樹、山中透、坂本公成

■7/25(土)18:00公演終了後

ゲストトーカー:小野寺修二

トーカー:じゅんじゅん坂本公成

司会:熊井玲(シアターガイド

モノクロームサーカス www.monochromecircus.com

じゅんじゅんSCIENCE www.junjunscience.com

Monochrome Circus×じゅんじゅん

『D_E_S_K』


京都アトリエ劇研

7月10日(金)19:00

7月11日(土)14:00,18:00

7月12日(日)14:00◎

 ◎=終演後アフタートーク(坂本公成×じゅんじゅん×服部滋樹)

東京こまばアゴラ劇場

7月20日(月祝)14:00『きざはし』/18:00『水の家』

7月21日(火)19:30『きざはし』

7月22日(水)休演日

7月23日(木)19:30『水の家』

7月24日(金)19:30『水の家』

7月25日(土)14:00『きざはし』/18:00『水の家』

7月26日(日)14:00『きざはし』

※『緑のテーブル』『deskwork』は毎回上演

チケット

前売/一般3,000円、学生2,500円(要学生証)

当日/一般3,300円、学生2,800円

チケット取扱い

モノクロームサーカス www.monochromecircus.com

・JCDNダンスリザーブ www.jcdn.org

お問合せ

・魁文舍

TEL.03-3275-0220

info@kaibunsha.net

モノクロームサーカス

TEL.075-722-2878

mc@monochromecircus.com

こまばアゴラ劇場

〒153-0041目黒区駒場1-11-13

TEL.03-3467-2743

http://www.komaba-agora.com

2009-07-08 「NINAGAWA十二夜」@大阪松竹座

[]「NINAGAWA十二夜」@大阪松竹座

「NINAGAWA十二夜大阪松竹座)を観劇

NINAGAWA十二夜

出演

尾上菊五郎 :斯波主膳之助(セバスチャン

         獅子丸(シザーリオ)実は琵琶姫(ヴァイオラ

中村 時蔵  :織笛姫(オリヴィア

中村  翫雀 :右大弁安藤英竹(サー・アンドル・エーギュチーク)

中村錦之助 :大篠左大臣(オーシーノ公爵

市川亀治郎 :麻阿(マライア)

坂東亀三郎 :嵯應覚兵衛

尾上  松也 :久利男(キューリオ)

河原権十郎:海斗鳰兵衛(アントーニオ)

坂東  秀調 :幡太(パンタ

市川  團蔵 :比叡庵五郎(フェービアン

市川段四郎 :磯右衛門

市川左團次 :左大弁洞院鐘道(サー・トービー・ベルチ)

尾上菊之助 :丸尾坊太夫(マルヴォーリオ)

         捨助フェステ)

演出: 蜷川 幸雄

「NINAGAWA 十二夜」は、シェイクスピアの「十二夜」を原作に、その世界歌舞伎に移した作品。演出を手掛けたのは蜷川幸雄2005年7月歌舞伎座にて初演。歌舞伎イメージを覆す蜷川の斬新な演出は非常に高い評価を得た。2年後の2007年6月歌舞伎座7月博多座において再演され、今年3月にはロンドンでも公演、帰国後6月新橋演舞場7月大阪松竹座で公演した。

2009-07-05 ベトナムからの笑い声「キャプテンジョー」@京都スペースイサン

[]ベトナムからの笑い声キャプテンジョー」@京都スペースイサン

ベトナムからの笑い声キャプテンジョー」 京都スペースイサン)を観劇

 脚本黒川猛 秘書山本佳世 音楽:Nov.16 舞台監督浜村修司 照明:池辺茜

 音響:奥村朋代 制作上田千尋 制作協力:アトリエ劇研

 出演:

 黒川猛  :瓜生哲平

 堀江洋一 :近藤アトム

 徳永勝則 :斎藤勝男

 西河ヤスノリ:渡辺マン

 荒木千恵 :森優

 山方由美 :中野

 松村康右 :小林

 丸井重樹 :?


2009-07-04 東京デスロックとSPAC

[]東京デスロック「LOVE2009 Kobe ver.」@神戸アートビレッジセンター

東京デスロック「LOVE2009 Kobe ver.」 神戸アートビレッジセンター

)を観劇

LOVE director 多田淳之介

LOVE actor 夏目慎也 佐山和泉 坂本絢 佐藤誠 障沂エ智子 堀井秀子 山本雅幸 井坂浩

             (Korea ver. 夏目慎也 佐山和泉 石橋亜希子 笠井里美 坂本佐藤誠 障沂エ智子)

LOVE 照明 岩城保  LOVE 制作 服部悦子  LOVE 助成 財団法人セゾン文化財

LOVE 協力 青年団  (有)レトル krei inc 森下スタジオ シバエンジン

[]SPAC「ふたりの女」@静岡舞台芸術公園・野外劇場「有度」

SPAC「ふたりの女」静岡舞台芸術公園・野外劇場「有度」)を観劇

Shizuoka春の芸術祭2009

『ふたりの女〜唐版・葵上〜』

作/唐十郎

演出/宮城聰

出演/三島景太、奥野晃士、永井健二、武石守正、吉見亮、たきいみき、牧山祐大、三木美智代、木内琴子、若宮羊市、石井萌生

公式サイト http://www.spac.or.jp

「ふたりの女」は唐十郎が第七病棟書き下ろし戯曲。これまでは泉鏡花夜叉ケ池」、シェイクスピアハムレット」と古典を上演することが多かったSPACの宮城聰だが今回は唐十郎に挑戦した。とはいえ、この戯曲能楽の「葵上」を下敷きにしたもので、その意味では現代劇とはいえ、古典的な構造を残しており、唐の作品のなかではそれほど有名とはいえないと思われたこの作品を選んだのはそれが大きな理由であったらしい。




2009-07-03 エジンバラ演劇祭観劇ツアー2009

[]エジンバラ演劇観劇ツアー2009

 今年もエジンバラ演劇祭に行くことにしました。スケジュール・滞在先は次の通り。

 8月18日関西空港発〜25日早朝関西空港

 8月18日 KL0868(関空午前11時05分発) アムステルダム経由 KL1289(エジンバラ18日18時40分着)

 滞在は

エジンバラ

8月18日 GRASSMARKET(ホテル

8月19日〜21日 HOLIDAY INN 132 CORSTORPHINE ROAD EDINBURGH, EH12 6UA SCOTLAND Hotel Front Desk: 44-870-4009026 | Hotel Fax: 44-131-3349237

8月22日 NOVOTEL PARK

8月23日〜24日 GRASSMARKET(ホテル

 8月24日 KL1280(エジンバラ空港朝11時15分発) アムステルダム経由 KL0867(関空25日午前9時35分着)

まだホテル等は一部調整中ですが、移動の予定はほぼ決まりました。昨年は結婚旅行の予定が父の急病・入院で中止に。2年ぶりのエジンバラとなります。ただ、残念ながら妻の都合はつかず今回はひとりです。

PS.ホテルも無事全日程決まりました。

エジンバラ国際フェスティバル公式サイト

http://www.eif.co.uk/

エジンバラフリンジフェスティバル公式サイト

http://www.edfringe.com/

スコットランドダンスセンター公式サイト

http://www.dancebase.co.uk/

2009-07-02 ピナ・バウシュ逝去

simokitazawa2009-07-02

[]ピナ・バウシュ逝去

モーリス・ベジャールが亡くなったのがつい先日のような気がしているのだけれど、ついにピナもか。もう新作が見られないと思うと悲しい。世間的な関心もそれなりに高いためか、ピナが亡くなってからこのサイトで反応するまでに少し時間がかかってしまっているうちにネット検索でこのサイトに来ているものがけっこうあるようだったので、どんな文章を書いていただろうかと自分でも覗いてみると、ピナ自身について直接書いたものは以前の「下北沢通信時代にはあったと記憶しているけれど、このブログになってからはあまりなくて、短い文章だが以下のが見つかったぐらい。

http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20060409

 唯一そこそこ長く書いているのがこれ*1なんだけれど「バンドネオン」を酷評しているから検索したピナファンの怒りを買っているだろうなと思った(笑)。でも、正直言って私にとってはこの時に見た作品はあまりよくなくて、ピナもどうしたのかと思っていたのだけれど、忙しくて感想こそ書いていないけれど昨年見た「パレルモパレルモ」「フルムーン」はかなりよくて、「今度は新作がぜひ見たい」と思っていただけに今回の急逝は残念でならない。

 「80年代の後半以降に日本に紹介された欧米コンテンポラリーダンスピナ・バウシュ、W・フォーサイスローザスなど)に強く影響されて作品創作をはじめた」と珍しいキノコ舞踊団のセミネール講義のなかで述べたのだが、日本コンテンポラリーダンスにとってピナ・バウシュの影響は非常に大きい。それは彼女来日公演がなかったら、90年代日本におけるコンテンポラリーダンスの爆発はなかったと思わせるほどで、もちろん彼女だけでなく続けて来日したW・フォーサイスローザスも大きな刺激を与えているのだけれど、直接与えた影響ということでいえばとてもピナにはかなわないだろう。

 ピナのなにがどんな影響を与えたのかについては受ける側の立場によってもそれぞれ異なるから一概に「こうこうだ」と断定するのは難しいのだけれども、あえて言うならば最大の貢献はピナがそれまでのダンスバレエモダンダンス)が持っていた悪しき主題(テーマ主義から舞台作品解放したことにあるのではないだろうか。ピナ作品は例えばバランシンのように抽象的な構造提示するようなダンスと比べると、その出自であるドイツノイエタンツの尻尾はくっついていて、表現主義的であったり表出的であったりするところがないではないけれど、その最大の特徴は作品多義的で多様な解釈に対して開かれている。だからピナ作品では例えば「パレルモパレルモ」の冒頭の巨大なレンガの壁が崩落する場面がいか作品初演当時の状況からベルリンの壁崩壊彷彿されるところがあるとしても、だからといってそれが「ベルリンの壁崩壊」を主題にした作品ということにならない。そこがそれまでの現代舞踊*2との大きな違いであった。 

 もっとも、いささか言い訳じみて感じられることは承知であえて言及すればそうであることは「作品多義的で多様な解釈に対して開かれている」ということはピナ作品についてなにかを論じようとするときに特有ジレンマを突きつけられることになる。それはピナ作品は見る側にとっては鏡のように働き、そのイメージ喚起力が見る側に想起させるものピナが直接提示したものというよりは舞台を見ている観客それぞれが常日頃考えたり、感じたりしていることそのものであることが多く、その場合、多くの論者がピナについて語ることで結局、自分自身についてのことを告白しているにすぎない、そういう構造ピナ作品は持っているからだ。

こういうことに気がついたのはいささか古い記憶になるのでやや心もとないのだが、「ヴィクトール」を見てそれについての感想を旧「下北沢通信」に書いた時だったかもしれない。私はその時に「ヴィクトール」という作品に「支配/被支配」という権力構造それから逃れ難い人間というもの悲劇というようなモチーフをそこから読み取ったのでそれについて書いた*3のだけれども、他の人はどんな風に思ったのだろうとちょっとした好奇心からネット検索して出てきた感想レビューを読んでみると、そこには数多く私が想像さえしなかったようなことが書かれていて仰天したのだった。そのうちのひとつにはこの作品に即して、確か暴力女性の性の問題のことが延々と書かれていて、私自身は観劇している時には思いもよらないモチーフだったので、「そんなバカな」と思って、作品を心のなかで反芻してみて「そういうことはないよな」といったんは「この論者の言説に根拠はなく単なる妄想」と納得したのだが、よく考え直してみるとその同じことがたった今自分が提出した論点にも同じように当てはまるのではないかと考え、思わず愕然とさせられたからだ。

 つまりピナ自身特定問題に集約されるというよりはもう少し普遍的構造のようなもの舞台提示する*4のだが、観客はその構造を見てそこにそれぞれの経験や考えを投影して、より具体的なものの立ち現れとしてその舞台を自らの鏡として見ることになる。そういう構造ピナ舞台は持っているのだ。

*1http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20040717

*2:例えばクルト・ヨースの「緑のテーブル」が傑作であるからそれだけにとどまらない普遍性を持つということはあるにしても、やはり第2次世界大戦の時の具体的な状況と取り上げ「反戦」を主題としている作品であることが否定できないのと対照的であろう

*3:とは書いたけれども具体的な内容については記憶あいまいなので違っていたかもしれない

*4:ここも正確ではない。ピナ提示するのは構造そのものではなくて、複数ダンサーパフォーマーによって提示される短いドキュメント風のシーンの羅列なのだが、そこから見る側は自分構造のようなものを読み取る。そういう仕掛けになっている

2009-07-01 「現代日本演劇・ダンスの系譜vol.11 演劇編・上海太郎舞踏公司」

[]「現代日本演劇ダンスの系譜vol.11 演劇編・上海太郎舞踏公司」セミネールin東心斎橋

VOL.11[上海太郎とメタファー演劇]

講師中西演劇舞踊評論)

特別ゲスト上海太郎上海太郎カンパニー

f:id:simokitazawa:20090701034528j:image

 東心斎橋のBAR&ギャラリーを会場に作品作家への独断も交えたレクチャー(解説)とミニシアター級の大画面のDVD映像演劇ダンスを楽しんでもらおうというセミネール「現代日本演劇ダンスの系譜」の第11回の日時が決まりました。これまで第1回目のチェルフィッチュを皮切りに今もっとも注目の演劇ダンスの集団(作家)を選んで紹介してきました。

 今回は上海太郎舞踏公司です。これまでセミネール演劇編では平田オリザを筆頭に主として「関係性の演劇」とその後継者たちを取り上げてきました。実は日本演劇にはそれと対極をなす大きな流れ「身体性の演劇*1があります。次のシリーズではこちらを紹介していきたいのですが、上海太郎の劇世界はその両者をつなぐきわめてユニークな位置にあります。作品そのものは笑いの要素も重視しているために単なるエンターテイメントと軽く見る人も多いのですが、日本現代演劇において90年代を代表する作家であると考えています。新カンパニー上海太郎カンパニー」の旗揚げ公演を9月にを控えて準備中上海太郎氏をゲストに迎え、俳優演出家・振付家として多彩な展開を見せるその才能の真髄に迫っていきたいと思います。

 当時関西を代表する人気劇団だったそとばこまち座長の座を捨て退団。言葉の壁を越える演劇目標として新たな表現の場を求めて、劇団上海太郎舞踏公司」を1989年に設立。ダンスパントマイムベースにした短い場面を積み重ね、壮大でイメージ豊かなドラマを構成するという独特のスタイルにより「ダーウィンの見た悪夢」「マックスウェル悪魔」などの傑作群を制作し、海外公演などでも評価を得ました。

 注目すべきは上舞は上海が冬樹(中村冬樹)と一緒に旗揚げしたカンパニーであったということ。冬樹はダンスボックスの発足時の共同プロデューサーでもあり関西コンテンポラリーダンスの草分け的存在。そういう経緯もあってか、コンテンポラリーダンスとも深いつながりを持ち劇団員だった文(dancebox)、垣尾優(contact Gonzo)をはじめ、ヤザキタケシ、北村成美、いいむろなおきら数多くの関西を代表するダンサー・パフォーマーが客演し、創作へのヒントを得るなどその黎明期に大きな影響を与えた。最近ダンス界からはその存在を無視されている感もあるが、存在意義は実は大きい。

 さらに最近ではクラシックの名曲に勝手な歌詞を付けてアカペラで歌う上海太郎舞踏公司Bの活動も積極的に進めるなど多彩な才能を見せる上海の全貌にも迫っていきたい。

上海太郎舞踏公司B「朝ごはん

D

【日時】2009年7月30日(木)p.m.7:30〜 

【場所】〔FINNEGANS WAKE〕1+1 にて

【料金】¥1500[1ドリンク付] (※学生¥1200・1ドリンク付)

 ※[予約優先]  定員20人ほどのスペースなので、出来るだけ予約をお願い致します。当日飛び込みも満席でなければ可能ですが、+300円となります。なお、満席の場合お断りすることもあります。

【予約・お問い合わせ】 ●メール fw1212+yoyaku.090730@gmail.com お名前 人数 お客様E-MAIL お客様のTEL お客様の住所をご記入のうえ、 上記アドレスまでお申し込み下さい。

●(電話での予約・問い合わせ)

06-6251-9988 PM8:00〜 〔FINNEGANS WAKE]1+1 まで。

web:fw1plus1.info

Bridge Gallery & Bar 〔FINNEGANS WAKE〕1+1

大阪市中央区心斎橋1-6-31 リードプラザ心斎橋5F

(東心斎橋清水通り。南警察署2軒西へ)




■「現代日本演劇ダンスの系譜」/セミネールin東心斎橋中西

レクチャー講義)と大型モニターによるDVDビデオなどによる作品上映を組み合わせて、日本のパフォーミングアーツ(現代演劇コンテンポラリーダンス)の紹介をしていこうという連続企画・セミネールin東心斎橋「現代日本演劇ダンスの系譜」を大阪・東心斎橋Bridge Gallery & Bar 〔FINNEGANS WAKE〕1+1 (大阪市中央区心斎橋1-6-31 リードプラザ心斎橋5F 06-6251-9988)で開催します。

●隔月で「演劇編」「コンテンポラリーダンス編」と題して、それぞれの分野での注目のアーティストを取り上げていく予定。今後取り上げたいと考えているアーティスト劇団)としては「演劇編」がクロムモリブデンデス電所ヨーロッパ企画シベリア少女鉄道、マレビトの会、上海太郎舞踏公司、ポツドール少年王者舘維新派ク・ナウカ、トリのマーク……。

●「ダンス編」は珍しいキノコ舞踊団Monochrome circus、CRUSTACEA、レニ・バッソ、金森穣、ヤザキタケシ、山下残、きたまり、砂連尾理+寺田みさこ……、といったラインナップを考えています。

●それについては実際のレクチャーと並行して当サイトでも実際のレクチャーのWEB版の作成なども考えています。第一回チェルフィッチュがすでにアップしてありますが、なにぶん作業量が膨大なものになりそうなので、引き続き原稿起こしなど手伝ってもいいですよという人がいれば募集していますのでBXL02200@nifty.ne.jpまでお願いいたします。 (中西理)

http://www.bloc.jp/simokitazawa/

*1ク・ナウカ惑星ピスタチオクロムモリブデン少年王者舘デス電所、地点……。最近劇団では快快や柿食う客などがこちらに入るかも。