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中西理の下北沢通信(旧・大阪日記) このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-07-05 ロジェ×束芋@浜離宮朝日ホール

[]ロジェ×束芋浜離宮朝日ホール

 パスカル・ロジェピアノと、束芋美術出会

 ドビュッシーラヴェル音楽が生み出す幻想時間

出演

パスカル・ロジェピアノ) 束芋(たばいも)現代美術

演奏曲目:

ドビュッシー

パゴダ/雨の庭(「版画」より)

帆/野を渡る風/亜麻色の髪の乙女/沈める寺(前奏曲集・第1巻より)

そして月は荒れた寺院に落ちる/金色の魚(「映像・第2巻」より)

月の光(ベルマスク組曲より)

サティ

グノシエンヌ第5番/グノシエンヌ第2番/ジムノペディ第1番

ラヴェル

悲しい鳥たち(「鏡」より)

吉松隆

水によせる間奏曲/小さな春への前奏曲けだるい夏へのロマンス/間奏曲の記憶/真夜中のノエル/静止した夢のパヴァーヌプレイアデス舞曲集より)

束芋作品は以前から好きだ。だから、このコンサートに出かけて来たわけだが、端的に言ってこれはパスカル・ロジェピアノコンサートだった。ロジェはいかにもフランス人らしい色彩感に溢れた音色を醸し出すピアニストであるドビュッシーサティはそうしたタッチによく合っている。ピアノコンサートとしてはとてもよかった。

ただ、それゆえにコンサート最中に何度も感じてしまったのは束芋作品は好きでもこのピアノ映像が本当に必要なのだろうかとの疑問なのだった。特にドビュッシー楽曲などはもともとまるで音による絵画のようなとでも評されるような作風なので、そこに束芋のような具象的にイメージを付加されるというのはかえって自由イメージ制限されるように感じ、蛇足ではないかと思ってしまった。

 ドビュッシー音楽最初意識して聴いたのは当時大ファンだった冨田勲作品集だった。ムーグシンセサイザーによる冨田の音づくりは完全に抽象的な音色というより、何かをシミュレーションしたような音。それは絵画的といってもいいが、それが最初作品集が「展覧会の絵」だった大きな理由かもしれない。ドビュッシーラヴェル作品化もそうしたラインに沿ったものと思われた。

そう考えて冨田の後、実はピエール・ブレーズの指揮による「牧神の午後への前奏曲」の演奏を聴いてみたのだが、オーケストラ演奏なのに冨田以上に音色豊かに感じられたのに驚いた。その後、ピアノによる演奏を聴いた時もそう思った。まだ、若かった頃の出来事であり、そんなことはすっかり忘れていたが、ピアノ演奏を見ながらそんなことを思い出したのは、ロジェの音のイメージ喚起力に感心したからだ。

 このコンサートプログラムにはフランス音楽に加えて、日本現代音楽である吉松隆楽曲も6曲入れられていた。こちらはドビュッシーなどと違って束芋映像との親和性はより強く感じられた。

 ここまで書いてきて気がついたが、誤解があると困るので再確認すると束芋作品がよくなかったとか、作品映像が合っていなかったと指摘したいわけではない(事実ネット上にはそういう批判散見された)。アニメーション(というか束芋のものは動く絵画作品といってもいいのだが)と組み合わせるのにもともと音から絵画的といってもいいようなイメージを感じ取ることができるドビュッシーラヴェル作品適当だったのかということだ。どうもこれはあまりに説明的になるというか屋上屋を重ねるというようなことになっていたのではないか

 それと比べるとより現代音楽でより抽象度の高い吉松隆との相性は悪くなかった。おそらく、ピアニストが弾きたい曲をまず選んだのではないかと思うのだが、全体のプログラムの流れがどちらの主導でこういう風になったのかが知りたいところだ。

2016-11-28 伶楽舎 雅楽演奏会(勅使川原三郎、佐東利穂子出演)「秋庭歌一具」(

[]伶楽舎 雅楽演奏会勅使川原三郎、佐東利穂子出演)「秋庭歌一具」(武満徹 作曲)

伶楽舎 第十三回雅楽演奏会

武満徹秋庭歌一具

振付 照明 勅使川原三郎

舞 勅使川原三郎 佐東利穂子

演奏 伶楽舎

劇場 東京オペラシティ コンサートホール(タケミツメモリアル)

東京オペラシティコンサートホールにて、

武満徹が没して20年が経つ今年、このゆかりコンサートホールにて

勅使川原と佐東が「秋庭歌一具」を舞います

一部に「露台乱舞」、二部に「秋庭歌一具」が演奏されます

秋の庭で繰り広げられる一夜限りの自然饗宴にどうぞご期待ください。

2016-11-12 冨田勲追悼特別公演 冨田勲×初音ミク「ドクター・コッペリウス」@

[]冨田勲追悼特別公演 冨田勲×初音ミク「ドクター・コッペリウス」@オーチャードホール

第1部:『イーハトーヴ交響曲』 第2部:『ドクター・コッペリウス』

■キャスト

指揮:渡辺一正

演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

合唱:調整中

*第2部『ドクター・コッペリウス』

エレクロトニクス:ことぶき光

振付:辻本知彦

出演:初音ミク、風間無限

「イーハトーヴ交響曲」は生前の冨田勲が残したほぼ最後の作品といってもいいのかもしれない。東日本大震災を受けて「銀河鉄道の夜」「雨ニモマケズ」といった宮沢賢治の作品を交響組曲に仕立てたものであり、初期のムーグシンセサイザーを操りクラシックの名曲を編曲したシンセサイザー音楽の始祖的な存在である冨田勲が数十年の時を隔ててその遠い子孫であるボーカロイドソフト「初音ミク」と出会い、それを歌姫(ソロシンガー)に迎え自らが作曲したオーケストラ曲と共演させた歴史的な作品でもある。

 今回の「イーハトーヴ交響曲」は北京でのものも勘定に入れれば4回目の再演となるが、私が初音ミクのライブに注目しているのは初音ミクの歌唱およびビジュアル・動きの分野における技術的革新がめざましいからだ。今回の「イーハトーヴ交響楽」は同じ会場で以前に見たもの*1と比べると透過スクリーン上に現れた初音ミクの立体感、バレエ的な動きのリアルさは驚くべきものだった。

 今回の公演のメインは第2部のバレエ「ドクター・コッペリウス」であり、この作品の製作途中で冨田勲は亡くなったため、追悼公演を兼ねて参加スタッフが製作を継続、何とか公演にこぎつけた。初音ミクをいろんなパフォーミングアーツやライブ形式と組み合わせた公演は通常のアイドルライブに加えて、初音ミクオペラ、ニコニコ動画が製作した歌舞伎、人形浄瑠璃ときわめて広範な分野に広がりつつあるが、今回はそれにバレエも加わったわけだ。(続く)

*1:「イーハトーヴ交響楽」2013年 http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20130916

2016-08-26 初音ミクシンフォニー@東京国際フォーラム

[]初音ミクシンフォニー@東京国際フォーラム

【オープニング】

Mitchie M「初音ミクシンフォニー」オープニングテーマ「未来序曲」

【ハジメテノオト(malo)】

【2007年「初音ミク」楽曲ヒストリー】

みくみくにしてあげる♪【してやんよ】(ika)〜えれくとりっく・えんじぇぅ(ヤスオ)〜恋スルVOC@LOID(OSTER project)【メドレー】

【2008年2009年「初音ミク」楽曲ヒストリー】

初音ミクの消失(cosMo@暴走P)

ロミオとシンデレラ(doriko)

裏表ラバーズ(wowaka)

結ンデ開イテ羅刹ト骸(ハチ)

【SEGA Project DIVAコーナー】

こっち向いて Baby〜ODDS&ENDS〜罪の名前

【ryo(supercell)メドレー】〜Starduster(ジミーサムP)

【「鏡音リン、鏡音レン」楽曲メドレー】

炉心融解(iroha)〜悪ノ娘、悪ノ召使(mothy_悪ノP)〜ココロ(トラボルタ)〜ロストワンの号哭(Neru)【メドレー】

【Mitchie M 楽曲メドレー】

FREELY TOMORROW〜ビバハピ(Mitchie M)【メドレー】

【ボカロP ピックアップコーナー】(ゲスト:40mP)

からくりピエロ 〜ドレミファロンド(40mP)【メドレー】

【最新楽曲メドレー】

ウミユリ海底譚(n-buna)〜ヒビカセ(ギガP)〜ゴーストルール(DECO*27)【メドレー】

【千本桜(黒うさP)】

【エンディング】

「ぽっぴっぽー」(ラマーズP)

「Tell your World」(kz)

「メルト」(ryo)

D

2013-09-16 冨田勲×初音ミクと柿喰う客

[]冨田勲×初音ミク「イーハトーヴ交響曲」再演演奏会@渋谷オーチャードホール

[演目]

冨田勲作曲

第1部

「新日本紀行」

「子どものための交響詩 新・ジャングル大帝 2009年版 ジャングルの朝〜動物たちのつどい」

「山田洋次監督 映画音楽集 たそがれ清兵衛〜隠し剣鬼の爪〜武士の一分〜おとうと」

「勝海舟」

第2部

「イーハトーヴ交響曲 全曲」


[花巻&東名阪 共通出演アーティスト]

<ヴァーチャルシンガー>初音ミク

<エレクトロニクス>ことぶき光 <パーカッション>梯郁夫

D

 冨田勲が初音ミクを歌姫に起用し作った宮沢賢治の音楽である。年が分かるが、私が自分でお金を出して最初に買ったLPレコードが実は冨田勲ムーグシンセサイザーで制作した「月の光」「展覧会の絵」だった。高校時代には小遣いをはたいて名古屋まで8チャンネルスピーカーを使用したという冨田勲のライブコンサートにも行った。回路の塊である巨大な怪物・ムーグシンセサイザーを操り、見事なハーモニーを奏でて電子音楽への入り口を開いた冨田が数十年後に80歳にしてその遠い子孫である初音ミクと出会ったのは数奇な運命ともいえるが、見えない力に導かれての必然とも思う。

 実は初音ミクについては今年の春シアターアーツという演劇批評雑誌に「平田オリザ/初音ミク/ロボット演劇」*1という批評を書いた際に平田の演劇メソッドの参照項としてボーカロイドソフトとしての初音ミクのことを取り上げて、渋谷慶一郎のよるボーカロイドオペラ「THE END」のことを分析したが、その際には「初音ミク」現象自体にはあえて踏み込むことはしなかった。というのはニコニコ動画やyoutubeでの初音ミクの動画作品群を通じて、ひととおりのことは知っているつもりではあってもミクパとして知られるライブイベントには実際には参加したことがなく、ボカロの音楽のリアルタイムの享受者としてはほど遠い私は初音ミク現象自体に踏み込んだ分析、すなわち「初音ミク論」を書く人間としては不適格だと思っていたからだ。

 ただ、そうした現場に興味がないというわけではなくて、実際にいくつかの現場に自分の足を運んで、どういうことが行われているかを見に行きたいとは思い、8月30日にはまずファンの間でミクパとして知られているライブイベントのひとつ横浜アリーナで開催された「初音ミク 夜公演★モアチャンス」に出かけてみた。今回はそれに続くライブの初音ミク鑑賞となったが、こちらは実は「THE END」を見る以前からNHKの番組で初演のことを紹介していたのを見た時から前述のように冨田勲ファンだったということもあり、再演でもあったらぜひ見てみたい舞台だったのである

 

 

*1:「平田オリザ/初音ミク/ロボット演劇」http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/10001216

2007-09-02 NAMURA ART MEETING(2日目)

[]高橋悠治×浅田彰「反システム音楽論―ダイアローグとプレイ」トーク+ピアノ演奏

 高橋悠治と浅田彰による対談。2人の対話の間に高橋悠治がピアノ演奏をした。演奏された曲目は、エリック・サティ「グノシェンヌ5番」、高橋悠治の「アフロアジア的バッハ」、ジョン・ケージの「チェス・ピース(Chess Pieces)」、ジェルジ・クルタークの小品がいくつか。高橋悠治の「アフロアジア的バッハ(bachiana afroasiatica)」は「パルティータ第6番」のフレーズを高橋が再構築したものでバッハを題材にしながらほとんど現代音楽にしか聞こえないのが興味深いところだ。ジョン・ケージの「Chess Pieces」はチェス盤をモチーフにした作品。1944年、ニューヨークのJulien Levyギャラリーで、マルセル・デュシャン、マックス・エルンスト、マン・レイ、イサム・ノグチら当時を代表するシュールレアリストらによる「The Imagery of Chess」という展覧会が開催された。ジョン・ケージもこの展覧会に出展を依頼され、「Chess Pieces」という題名の絵画を出品した。この絵画は会場で買い取られて長年行方がわからなくなっていたが、2005年、ニューヨークのイサム・ノグチ美術館が「The Imagery of Chess」の回顧展を開催したときに所在が判明。この絵画で描写されている音楽は実際に演奏できるのではないかとマーガレット・レン・タンという人がここから再現したのが「Chess Pieces」。ケージにこんな曲があったというのは初耳だったが、そんな経緯があるのにもかかわらずけっこう聴きやすい曲で二重にびっくりさせられた。今年1月にレンタン自身の録音によるCD*1は出ているみたいだが、クルタークという人の作品はいずれもはじめて聴いたが音楽俳句とも呼ばれる短い作品集。オマージュなど。

最後は「鳥の歌」をピアノ曲に編曲したもので「最後だから、これね」みたいな感じで弾いて終わったのだが、そうか最後だから「トリのうた」なのか。ダジャレじゃんか(笑い)。

2006-08-30 大友良英 produces さがゆき singsコンサート

[]" see you in a dream " --- in concerts 大友良英 produces さがゆき sings@同志社大学 寒梅館ハーディーホール

2006-08-13 大友良英 produces さがゆき singsコンサートの紹介

[]" see you in a dream " --- in concerts 大友良英 produces さがゆき sings

 コンサートの案内をメールでいただいたのだけれど、これCDの方は以前出入りしていたFINNEGANS WAKEというバーに維新派の松本雄吉氏が「昔の仲間が作ったんや」と持ってきて、すこしだけ聞かせてもらったことがある。このメンバーがなぜ中村八大の楽曲をと思ったものの、内容は面白く、意外と(失礼)聞きやすかったのを覚えている。

 せっかくなので、ここに概要をコピペして紹介させてもらうことにした。行きたいんだけどな。行けるかなあ。

" see you in a dream " --- in concerts

 大友良英 produces さがゆき sings

 常に先鋭的で越境的な活動で日本のみならず世界的に注目を集め続け、また相米慎二作品や中国映画などの映画音楽でもめざましく活動している、今、世界で最も著名な日本人ミュージシャンである大友良英が、「上を向いて歩こう」「夢で逢いましょう」等々、日本の歌謡史に残る数々の名曲を残した作曲家中村八大の楽曲をプロデュース&アレンジし、晩年の中村八大と8年間にわたる共演経験のある歌手、さがゆきが歌った2枚組CDボックス『see you in a dream』の、主要メンバー全員参加による最初で最後のコンサート・ツアー。

 日本の歌謡曲の数々の名曲を作・編曲していた日本ジャズ界の重鎮的ピアニスト、渋谷毅をはじめ、ROVO、DCPRG、栗コーダーカルテット、ONJO等々のメンバーを含む、日本のポップ/アヴァンギャルド・シーンを代表するミュージシャンたちが集まりました。 

 さがゆきと山本精一のデュエットで歌われる「夢で逢いましょう」をはじめ、珠玉の名曲の数々を、渋谷毅のピアノのメインにしたものからミニ・オーケストラ編成まで、大友良英の斬新なアレンジ/プロデュースによるさまざまなヴァリエーションでお届けします

 出演:

 さがゆき:vocal

 大友良英:guitar, guitar-banjo

 渋谷毅:piano

 山本精一:vocal, guitar

 近藤達郎:organ, harmonica

 栗原正己:bass, mellophone, recorder

 関島岳郎:tuba, recorder

 坂本弘道:cello, musical saw 

 高良久美子:vibraphone, percussion

 芳垣安洋:drums, percussion, trumpet

 [ 京都 ]

 8月30日(水)

 @同志社大学 寒梅館ハーディーホール

 京都市上京区烏丸今出川上ル(地下鉄烏丸線 今出川駅下車2番出口より北へ徒歩2

分)

 http://www.doshisha.ac.jp/information/facility/kanbai/

 18:00 open/19:00 start

 料金:予約 ¥3,000/当日 ¥3,500 全席自由

 予約受付:one-g-turn@leto.eonet.ne.jpまで、件名を「8/30予約」として、

      お名前、お電話番号、ご予約人数をお知らせ下さい。

 主催:F. M. N. Sound Factory + one good turn office (BS=P-hour)

 共催:吉田優子(同志社大学)

 協力:同志社大学、slim chance audio、pob

 制作マネージメント:キャロサンプ

  tel: 03-3316-7376 e-mail: info@callithump.info

http://www.callithump.info



<CDに関する情報>

" see you in a dream " 大友良英 produces さがゆき sings

 収録曲:青空を抱きしめよう/上を向いて歩こう/太陽と土と水を/恋人中心世界

     黄昏のビギン/雨の遊園地/いつもの小道で/一人ぼっちの二人/夢で逢いましょう

     生きるものの歌/ぼく達はこの星で出会った/宇宙にとび込め/風よつたえて

     風に歌おう/遠くへ行きたい/目を閉じて/生きているということは/どこかで

  FMC-038〜039 CD2枚組+60Pのブックレット(特製ボックス入り)

  税込価格:4,725円 2005年11月28日発売

  発売元:F. M. N. Sound Factory

 ◆CDに関するお問い合わせは、F. M. N. Sound Factory までご連絡下さい。

  tel: 075-325-0510 fax: 075-325-0511

  e-mail: info@fmn.to URL: http://www.fmn.to