デザインの深読み


改めて読みました。お風呂につかりながらゆっくり。


デザインの深読み

デザインの深読み


意識せずとも人間は、あるオブジェクトに対して解釈を加えながら日々暮らしていますが、坂井さんほど「深読み」しながら生きている人は珍しいんだろうな、と。日々感じてらっしゃるいろいろなことをこういう形で共有していただけるのは幸せです。


当然ながら「深読み」するには今日まで培ってきた基礎的な知識や人脈(深澤直人佐藤卓原研哉とチームラボが仲良しでそろそろ還暦、なんて方が日本に何人いるのか!)も大きく作用しているわけですが、それ以上に驚かされるのは対象物を鋭く見つめるその視点と、それを絶やさない継続性、そしてアウトプットの意識。


デザインをされている方という意識が強かったのですが、一流のマーケターでもあるようです。肩書きが「コンセプター」なのも頷けます。


プログラムもグラフィックもテキストも、成果物が何であれ、ひとりでプランニングしてひとりでインプリしてアウトプットしたほうが、できたほうが強いんだよな。きっと。その上でチームがある。個の上に集団が、組織がある。


ひとつひとつの内容について詳しく語ることはしませんが、全体としてはトピック自体は懐かしく、切り取られ方が新鮮、というものが多かったです。ちょうど3年ほど前まで、仕事以外の時間をほぼすべてアートやデザインに費やしていた時間がありましたが、そのころの感覚がすーっと蘇ってくるのはなかなかの快感でした。ドローグとかコスキネンとかみかんぐみとか。


いろいろ精進します。


※2008年3冊目