介護老人福祉施設「みどりのまち親愛」竣工

6月28日、梅雨真っただ中にあって、奇跡的に朝から快晴の中、みどりのまち親愛の竣工式を行うことができました。式典および祝賀会の模様は、事務局ブログに任せて、本欄は主催者挨拶を紹介します。
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本日は、介護老人福祉施設「みどりのまち親愛」の竣工・祝賀会を執り行うに際し、このようにおおぜいの皆様方にご臨席を賜りまして誠に有難うございます。
さて、社会福祉法人親愛会は、昭和54年2月に法人認可を受けて、同年5月に精神薄弱者更生施設「川越親愛学園」を開設しました。以来、郄沢初代理事長の「福祉の里構想」により、川越市南部に位置する福原地区の、いわば小中学校圏域内で、地域福祉型の障害者福祉を展開してまいりました。現在、障害者支援施設2か所、多機能型事業所1か所、GH8軒、ホームヘルプ事業所1か所、相談5事業を行っております。そして、この度、35周年事業と位置付けられる特別養護老人ホームの竣工、そして開設を迎えることができました。
このことは、ひとえに埼玉県・川越市はじめ関係諸機関、そして何より近隣の皆様方のご理解、ご協力の賜と深く感謝申し上げる次第です。
ところで、本敷地は現川越親愛センター開設後まもなくから、利用者の働く場として30年以上も無償でお借りしてきた畑です。私も若き日に利用者の皆様方と一緒に汗を流してジャガイモや落花生などを作った思い出多い土地です。敷地内にある右手の枝垂れ桜の大木が、近年、見事に咲くものですから、本施設整備にあたり、その桜を活かした設計をお願いしたところです。
当時の仲間たちも私も、“あれから35年!”です。現在、南の里の83歳の最高齢者をはじめ、親愛センター・GHにも多くの高齢障がい者が、あるいは車いすで、あるいはおむつで、時に入院を強いられながらもお元気で生活しておられます。
その人たちへの感謝を込めて、この度、次の人生のステージとして特養ホームを整備させていただいた次第です。
もちろん、広域型の高齢者施設ですので、障がい者限定というわけにはいきません。そのため、今まで以上に地域の皆様方に利用され、愛される社会福祉法人として、理念もこれまでの障がい者を対象としたものから、昨年9月に発足した、地域の生活困窮者に対する相談援助事業「彩の国あんしんセーフティーネット事業」をも含めた、『生きるを支える』としたところです。
本整備事業は、第5期川越市介護保険事業計画に基づく事業で、市の公募に対して当初は20〜30もの事業者が応募するとの風の便り。最終的に残ったいくつかの有力事業者を抑えての本法人への事業者決定だと聞いております。このことは、私ども親愛会の、高齢障がい者も入居対象者としたコンセプトもさることながら、いつも懇意にさせていただいている市内の真寿園さんはじめ、全国的に多数の特養ホームを手がけてこられた共同建築設計事務所様の実績と、発想豊かな設計も大きな勝因であったと思います。
そして、次なる難関は、入札でした。時節柄、ある程度の予測はしていましたが、執行者・立会人一同、驚愕の大不調・・・、数社と随意契約に入り、見積書提出により、結果、資金面はもちろん、人の手配でもご無理を申し上げて、どうにか竹並建設様にお願いすることができました。
着工してからは天候に恵まれて順調でしたが、当初の遅れが響いて、市の計画であった「26年度内の竣工」を3か月ほど過ぎてしまいました。が、設計・施工、そして私たち施主の三者一体の連携によって、必要とされる工期も若干 縮め、無事に本日、このような素晴らしい建物の完成を見ることができました。
ご臨席の皆様方には、どうか、地域の皆様方に支えられ、頼りにされる新たな福祉の拠点としてみどりのまち親愛を、また旧来の障がいの諸事業も併せてご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。
結びに、皆様方のこれまで以上のご指導とご支援をお願いするとともに、皆様方のますますのご活躍とご健勝を祈念しまして、挨拶とします。
(理事長 矢部 薫)