お年寄りは若者のために働かないと

高齢者が運転する小型トラックが小学生の列に突っ込んで子供が一人亡くなった、なんてニュースを見て、日頃から思っていることがなんとなく漏れ出してきてしまう。今から書くことはものすごく暴論かつ浅薄な意見で、ふざけるな、と言う人がたくさんいそうな気がするけど、くだらない戯言と思って読んでください。ご不快になられる方がいらっしゃったら、最初にお詫びしておきます。

いきなりですけどね、高齢者を、弱者、と一律で位置づけるステレオタイプ的な考え方は捨てた方がいいんじゃないかな、と思うんだよね。もちろん、弱者の高齢者もいっぱいいるのは事実だと思うんだけどさ。そこにばっかりフォーカスすると、若年層がどれだけ割を食っているか、という状況が覆い隠されてしまうんじゃないか、と。

弱者保護、という観点で救済しなければいけない人たちは、お年寄りに限らずたくさんいる。でも、高齢者=無条件に弱者、だから全ての高齢者を社会全体で支えねば、と思わない方がいいんじゃないか。むしろ、今の高齢者は、今の若者よりも勝ち組に属している世代なのだから、高齢者の方が、もっと若者のために働いたり、お金を使ったりするべきなんじゃないか、と思うんだけど。

一番働き盛りのころに高度成長期を経て資産形成した、いわゆる「団塊の世代」の高齢者の現資産総量と、バブル後の低成長期に、年功序列が崩壊して大量の非正規労働者がいる時期に資産形成している若年層の資産総量とじゃ、高齢者の方が多いに決まってるんじゃないかと思うんだけど、どうなんだろう。しかも、高齢者の資産形成のために、若年層の将来資産まで、国の借入金という形で先食いしている。その上、高齢者の年金は若年層が支えないといけない。どう考えても若い人たちを年寄りが食い物にしているようにしか見えなくないか?

高齢者は弱者じゃなくて、自分たちの過去の蓄積を守ろうとして、一番弱い若者たちを食い物にしている強者なんじゃないのか、と。高齢者を敬わない失礼なやつ、と言われそうだけど、大事にしない、と言ってるんじゃないんだよ。高齢者も大事にしなきゃいけないよ。でも、高齢者の方が若者よりも大事だってことはないよね?未来のことを考えたら、大事なのはむしろ若者の方だよね。敬ってほしいんだったら少なくとも、若者にたかったり、席を譲れと圧力をかけたり、無駄な箱モノ大量に作って維持費を若い世代に押しつけたりしないで欲しいんだけど。

親の年金で暮らす引きこもりの若者とか、老人の貯金を狙う振り込め詐欺集団の若者とか、そりゃ反社会的な行動だと思うけど、「老人が若者を食い物にする」社会制度に対するプロテストと見えなくもないし、実際そう主張している連中もいるらしいよね。持続的な社会を維持するためには、子供と、子供を育てている夫婦世代が社会で一番大事にされるべきで、高齢者支援よりもそっちにお金かけないと、子供産む気なんか起こらないよねぇ。高齢者がひたすら老後の貯金を溜めこんで、使わないままお亡くなりになって、結果、相続税をしこたま国に払って、それがまた高齢者の介護保険に使われるとしたら、お金が高齢者の中でしか循環してない。しかもその介護サービスに従事する若者は低賃金に苦しんでいる。お金が若者に流れるルートを作らないといけないと思うのに、なんかそれがうまく流れている感じがしない。

お前全然分かってない、ちゃんと経済を勉強してから物言え、というお叱りの声をいっぱい浴びそうで、素人が何となく感じている最近の社会の閉塞感を漠然と愚痴ってみる、という以上のなにものでもないんだけどさ。こういう閉塞感を感じている人って、結構いるんじゃないかなぁ。

身近に、60歳定年を越えてもバリバリ働いている人もいますし、若者の生活改善のために走り回っているお年寄りもいます。高齢者の全員が若い人にたかっていると言ってるわけじゃないんですけど、なんとなく社会制度がそう作られているような気がして仕方ない。働ける高齢者はガンガン働いて社会に付加価値もたらすべきだし、たっぷり貯金持って年金までもらっている高齢者は、もっと若い人のためにお金を使うべきなんじゃないかと。

自分がそろそろ高齢者の仲間入りをしようとしているので、老後のお金の使い方について色々考えたりしてるんですけどね。若い人たちのために活かせるようなお金の使い方をしたいなぁと思います。若い音楽家のための演奏会プロデュースとか、年取ってからできないかなぁ、なんて思ったりして。