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2014-11-01 367.公立入試の教科別特徴<5教科合計>

こんにちは、さくらです。

今回は教科別特徴をまとめるとともに、5教科合計の特徴も見ていきましょう。


はじめに得点分布グラフの90点台以上と80点台以上の比率をまとめてみます。


90点台以上の比率           

       前期       後期

国語     1%        2%

数学     1%       2%

英語     5%       9%

理科     1%       3%

社会     2%       6%

 

80点台以上の比率

        前期      後期

国語      6%     11%

数学      4%      8%

英語     16%     20%

理科      4%     13%

社会      9%     20%


並べてみると教科ごとの特徴がはっきりします。

90点以上の高得点が狙えるのは英語、続いて社会だということ。

国語や数学で90点以上を取るには運も味方につける必要があるでしょう。


80点台以上まで含めて考えても、

国語と数学は高得点が難しく 「学習量に対して見返りの少ない教科」 であり、

英語と社会は高得点が可能で 「やった分だけ結果が得られる教科」 だとわかります。

理科は例年なら「結果が得られる教科」に入るのですが、26年度に関していえば「見返りの少ない教科」だったといえます。


もちろんこれは数学や国語は勉強しなくてよいという意味ではありません。

特に数学は練習量勝負の教科ですから、しっかり時間をかけて勉強する必要があります。

ただ、この2教科で高得点を目指すことは容易ではなく、多大なる時間と労力が必要だということです。

入試までの残り時間を考えれば、これからこの2教科で高得点を目指すことは得策だとはいえないでしょう。


もうひとつ、公立入試の時間割は、国語、数学、英語、理科、社会、の順になっています。

国語、数学で高得点を目指して想定通りの結果を出せなかった場合、残る3教科にプレッシャーがかかってきます。

(国語と数学はできなかったことが実感できてしまう教科ですから)

ただでさえ緊張する入試で通常以上のプレッシャーがかかれば、いつも通りの結果を出すのは難しいでしょう。


国語、数学は取れなくて当然、残り3教科で取ればよいと思えば最後まで落ち着いて試験を受けられるはずです。

そういう意味でも、英語、理科、社会の勉強を十分にやっておくことが上位校合格のポイントだといえます。


ただし、最近の前期選抜では気になることがことがあります。

国語と数学は23年〜25年の平均点が40点台でしたが、26年は50点台になり少し得点しやすくなっています。

(特に国語は80点台の得点がし易くなっています)


逆に理科と社会は23、24年には50点台だったものが、25、26年にはともに40点台になっています。


前期選抜 理科・社会の平均点の推移

       理科       社会

23年   58.6点    52.2点

24年   57.7点    54.6点

25年   45.5点    44.9点

26年   43.9点    48.8点


この傾向は県が意図したもなのかはわかりませんが、「理社は暗記だから90点は楽勝」とはいかなくなっています。


特に理科は4年間で15点も平均点が下がり、前出のように26年には「見返りの少ない教科」入りしています。

27年も難化傾向のまま行くのかはわかりませんが、22年の平均38.8点など千葉県の理科は乱高下がお家芸です。

易しければ取りこぼしなく取り、難しければ時間配分に注意して取れる問題を取っていくという臨機応変さが必要でしょう。


しかし、こうした難化傾向があっても、暗記中心の社会・理科は覚えておけば答えが出せる教科です。

たとえ前期は難しく得点しにくかったとしても、しっかり勉強しておけば後期で巻き返しができるはずです。

公立上位校合格のためには「英語・理科・社会で高得点を目指す」ということは変わらないと思ってよいでしょう。



最後に5教科合計も見ておきます。


過去4年間の平均点

       前期        後期

23年   258.9点    258.1点

24年   258.4点    262.8点

25年   232.3点    271.2点

26年   251.9点    280.7点


前期・後期の入試になった23年と24年はほとんど動かず、3年目の25年に待っていたように動いてきました。

この2年間を見ると「前期は難しめ」「後期は易しめ」になっており、前期と後期の違いを明確にしたいようです。


では、得点分布グラフはどうなっているのでしょうか。(左が前期、右が後期です)

f:id:sinkuri:20141101213243p:image:w640


前期   450点以上 ほぼ0%   400点以上 4%   350点以上 16%

後期   450点以上 1%未満   400点以上 10%   350点以上 26%


前期、後期に共通する特徴は450点以上の得点者が非常に少ないということです。

かつてのような、460点、470点という高得点者はほとんど存在しないといってよいでしょう。

前期では400点台前半も4%しかいないので、公立御三家では400点台前半にぎっしりと受験生が並んだことでしょう。


狭い得点範囲に多くの受験生が集中するということは、ほんの数点の差で大きく順位が動くということです。

合否の明暗を分けたのは、実力の差は当然ですが、普段の実力が出せたかどうかが重要なポイントだったでしょう。

公立御三家を目指す受験生は実力をつけるだけでなく、いつも通りの実力を出せるための訓練もしておく必要があるでしょう。



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しおさいしおさい 2014/11/17 01:29 さくら大先生、お世話になっております。
子供の受験についてご相談させていただきたいと思います。
下の方にもちょうど同じような悩みを抱えた方がコメントされているのを拝見しました。私の息子も内申点と学力のアンバランスといいますか、ハンデが著しいのです。学力のほうがVもぎで偏差値68前後、内申点は計算してみたところ97でした(学校の先生ははっきりとはおっしゃいませんが、若干マイナスされるだろうねとほのめかしてくださいましたので学校間調整のことだろうと思います)。
私立高校は、昭和学院秀英、さらに欲を出せば市川か東邦大学東邦も考えております。しかし、公立高校をどうするかということが、親子ともども頭を悩ませております。佐倉高校ないし薬園台高校を考えているのですが、こちらのブログで毎年2〜3月恒例の自己採点コメントを見てみますと、ほとんどが低くても内申点110、高ければそれこそ満点という生徒さんがほとんどで、ごくたまに100クラスの生徒さんをお見受けする程度です。
このように内申点で大きく足を引っ張られる場合、公立高校はどこまでチャレンジさせるべきなのでしょうか?(なにがなんでもというわけではないですが、それでもなるべくなら公立へという考えです)
長文になりましたがどうぞよろしくお願いいたします。

さくらさくら 2014/11/18 19:50 しおさいさん、コメントありがとうございます。
内申点は悩ましい問題ですね。
経済的なことを考慮しないなら、昭和秀英に合格できれば佐倉や薬園台を考える必要はないでしょう。
秀英がキープできれば、内申に関係なく行きたい公立高校を受験するとよいと思います。

できるだけ公立にということなら、前期では県千葉、県船橋、千葉東など内申比率の低い学校に挑戦して、
後期は佐倉なり薬園台なりの確実な学校を受験する作戦でよいと思います。
佐倉なら地理的な理由で県船橋レベルの生徒も入学してくるので、できる友達と切磋琢磨できるでしょう。

内申97だと佐倉・薬園台でも20点近いハンデがあるでしょう。
ただ、昨年前期の合格点は内申+学力検査で510点程度なので、入試で420点も取れば十分合格できるはずです。
今回のコラムでもわかるように450点以上の得点は容易ではありませんが、420点なら努力で届くことができるでしょう。
今さら内申点で悩んでもどうにもなりませんから、入試で1点でも多く取れるよう勉強を頑張ってください。

しおさいしおさい 2014/11/20 02:02 さくら大先生、ありがとうございます。

内申点の遅れを取り戻すことは不可能ではないとおっしゃっていただき、少し気が楽になったと本人も申しております。

さくら進学塾の紹介ページには「9教科合計値が38以上で、主要5教科に1〜3がないこと(略)これが公立上位校を目指すために 困らないですむ最低限の成績 だと考えるからです(略)申し訳ありませんが、成績が足りない場合はご遠慮いただきますよう 」とありましたので、これにすら満たない者は公立上位高なんてお呼びでないよという感じかと思っておりました。

ですが、現実的なアドバイスをいただき、光が見えてきたという感じです。さくら先生が以前受け持った生徒さんでも、内申点の遅れを跳ね返し上位高に受かったという方も結構いるのでしょうか。

理系の娘理系の娘 2014/11/20 10:09 こんにちは。はじめてコメント欄を利用します。
中3の娘がいます。通塾していないので、こちらのHPをいつも親子で読ませていただいて、受験の参考にしています。

受験の併願について質問させていただきます。

第一志望、公立東葛、第二志望、私立東邦、安全校、江戸女B推薦

がこれまでの予定でしたが、東邦の過去問の実績が上がり、また理系に強い娘にとって、東邦への憧れが強くなり、第一志望を東邦の専願に変更する予定です。

その場合、江戸女のB推薦(入試相談)ですが、私立専願をする場合でも可能でしょうか?

東邦専願に入試相談はないため、可能だと思うのですが、専願と推薦をどちらも受験するパターンは聞いたことがないので、ご相談いたしました。不勉強で申し訳ありませんが、アドバイスいただけると嬉しいです。

中三生の親中三生の親 2014/11/20 11:30 はじめまして。初めて投稿させていただきます。
私の息子も今年中三で、公立受験を第一希望で日々過ごしています。
本人は、通信教材のみで取り組んでいますが、如何せん内申が芳しくありません。恐らく100を切るような状況です。現在希望している小金高校の選抜方式は入試の点数と内申点をそれぞれ上から定員の80%に入っているものをA組合格としているようです。県立柏もそのようですが、八千代などだと内申が半分に見なされるらしいので、息子には組しやすいのですが、家からの距離がかなりあり、3年間通えるか不安です。V模擬では66くらいですが、やはり小金を前期で挑戦するのは無謀でしょうか?

ご意見いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

さくらさくら 2014/11/20 17:36 しおさいさん、コメントありがとうございます。
以前勤務していた塾では、内申のハンデを入試でカバーした生徒を何人か受け持ったことがあります。
(今の塾では、お書きのように入塾に内申の制限があるので該当する生徒はいませんが)

さくらさくら 2014/11/20 17:49 理系の娘さん、コメントありがとうございます。
入試相談のない上位校では単願や専願でも合格の保証はありませんから、もちろん入試相談での併願受験はできます。
(むしろ、中学校の先生が受けてほしいと言うでしょう)
入試相談で江戸女のB推薦をもらってきてください。

蛇足になりますが、最悪の状況を考えて公立の受験も考えておきましょう。
東邦志望ならば理科の勉強はするでしょうから、追加するのは社会だけです。
最初の志望通り東葛飾を受験しても、別の学校を受験してもよいので、準備だけはしておくとよいと思います。

さくらさくら 2014/11/20 18:37 中三生の親さん、コメントありがとうございます。
A組B組という選抜方法は実際にはあまり意味がありません。
(A組に入る生徒は試験・内申ともに上位80%以内なので、選抜方法にかかわらず合格するからです)
内申にハンデがあるならば、入試で挽回することだけを考えて勉強を頑張りましょう。

少し強引な考え方になりますが、Vもぎの偏差値1は得点に直すと7・8点くらいになります。
したがって、内申のハンデが15点なら偏差値を2も上げればよいことになります。
小金の合格基準(B判定)は偏差値61なので、66も取れているなら十分に可能性はあるでしょう。
あとは、入試でも模試と同じような実力が出せるように勉強を頑張ってください。

理系の娘理系の娘 2014/11/20 19:32 さくらさま。丁寧にアドバイスしてくださりありがとうございます。
中学の先生が、今年はじめて中3を受け持つ若い先生なので、入試についてあまり的確な答えが望めず、こちらに質問させていただきました。
アドバイスもそうですが、何より、きちんと子供のことを考えてお答えいただいたこと、本当に嬉しく、感謝いたします。

中三生の親中三生の親 2014/11/21 12:10 さくらさま、お忙しいところご返信いただきありがとうございました。とても励みになります。
このA組(入試と内申点が共に定員の80%内が合格)とB組(残り定員の20%を総合判定)というシステムだと、仮にα高校の前期選抜の8割合格入試最低点が390点で合格最低内申点が110としたら、たとえ入試で430点を取っても内申点が90では不合格となるのですよね?もちろん、そのくらい取れば、B組で合格する可能性も高いのかもしれませんが、正直申しましてB組合格には総合点でどのくらい取ればいいのか、不安を隠せません。しかもその2割に入るのは、相当な狭き門な気がしてなりません。
このA組、B組システムは、後期選抜においては全ての高校で適用とされるようなので、尚更です。
子供も入試に向けて日々頑張っていますが、事在るごとに、内申点の扱いが軽い高校や、少々レベルが下がっても、入試と内申点を合算した総合点判定をする高校への志望変更を考えているようです。
こちらも良いアドバイスができたらいいのですが、なかなかできないのが、現状です。

さくらさくら 2014/11/22 01:59 中三生の親さん、コメントありがとうございます。
A組B組の選抜方法について誤解があるようなので解説しておきます。
この選抜方法は「調査書の評定」(以下「内申」と略)と「学力検査の得点」(以下「試験」と略)で、ともに定員の80%以内に入った者をA組=合格と定めるものです。

この選抜方法では受験生は4つのパターンに分類されます。
ア.内申も試験も80%以内
イ.内申は80%以内だが、試験は80%外
ウ.試験は80%以内だが、内申は80%外
エ.内申も試験も80%外

このうち、A組、すなわち第1段階の選抜で合格になるのはアのみです。
イウエはB組となり、第2段階の選抜=内申と試験の合計点で上位の者から定員までが合格となります。

イとウがともに0名の場合、ア、つまりA組は定員の80%になりますが、現実にはイ、ウも相当数存在すると考えられるのでA組は定員の80%より少なくなります。
中三生の親さんが例として書かれた、定員80%ラインが試験390点、内申110点ならば、「試験430点、内申点90」の生徒はウに入ります。
こういう生徒が多いほど、ア、つまりA組の生徒は定員の80%より少なくなるので、そのぶんB組に残された定員が増えるわけです。

実際の入試でA組がどの程度いるのかは、本来、公表されるものではありませんが、船橋東高校が説明会用の資料で数字を公表しています。
同校の今春(平成26年度)の後期選抜では、定員128名でA組に入った生徒は44名(定員の34%)だったそうです。
受験生は毎年変わるので、年度によって比率も変わると思いますが、80%からはだいぶ離れた数字になると思ってよいでしょう。
現実にはB組に残された定員枠は20%よりかなり多いと思われ、決して狭き門ではないのです。

中三生の親中三生の親 2014/11/22 13:31 さくらさま、わざわざ遅い時間にも関わらずご返信いただき恐縮です。ありがとうございます。
ご指摘いただきました通り、完全に誤解しておりました。
A組で合格される生徒さんは、しっかりまじめに中学三年間学習されてきて、かつ受験勉強もしっかりされてきたんですね。
学校によるとは思いますが、まだ諦めず頑張らせようと思います。

船橋東の資料も現実的で、子供にとっても期待を持たせられます。

おかげでいいアドバイスができます。
本当にありがとうございました。

また、ご相談させてください。

2014-10-23 366.三者面談を成功させるために

こんにちは、さくらです。

まもなく11月、三者面談の時期がやって来ました。(もう始まっている中学校もあるかもしれません)

「公立入試の教科別特徴」の途中ですが、ここで三者面談について話しておきます。


受験校を決めていく秋の三者面談は、生徒・保護者と先生との思惑のぶつかり合いです。

中学校の先生はたくさんの面談を経験してきている面談のプロです。

先生の言う通りに受験するならともかく、自分の意見を認めてもらわなくてはならない場合は綿密な作戦が必要になります。

そこで今回は「秋の三者面談を成功させるためのポイント」を書きたいと思います。



「三者面談の目的」


なぜ11月に三者面談があるのでしょう・・・

それは12月中旬に私立高校の入試相談があるからです。


県内の私立高校には「学力試験で合否を決める学校」と「入試相談で(中学校の成績で)合否をほぼ決める学校」の2種類があります。

前者に属するのは上位校10校程度のみで、残る大半の学校は後者に属しています。

つまり大半の私立高校では12月中旬に入試の大勢が決してしまうのです。


中学校では入試相談に向けて「誰が、どの高校を受験するのか」リストアップしておく必要があります。

そのための最終確認が三者面談です。


中学校の進路指導では、安全校として「入試相談のある学校」を強くすすめられます。

入試相談でOKをもらえればほぼ合格が約束されるので、生徒も先生も安心して受験ができます。

ほとんどの生徒が入試相談を利用することになりますから、三者面談では「安全校を決めること」が最大の目的になるわけです。


ところが、「この面談で受験校はすべて決定して下さい」という言い方をする先生もいます。

わざわざ保護者に出向いてもらって面談をするわけですから、そこですべて決めてしまいたいと思うのも当然かもしれません。

もしも、安全校以外の志望校に迷いがあるのなら、先生にその旨をはっきりと伝えて相談にのってもらいましょう。


最近は安全校さえ決まれば、あとは「自由にやってみなさい」という先生も増えてきているようです。

受験校数についても、以前ほど「多すぎる」と言わなくなってきているように思います。

(調査書の作成がパソコンに変わり、先生の事務的な負担が軽くなってきているせいもあるでしょう)



「単願の甘い誘惑」


三者面談では生徒と先生との間に意識の差が見られることがあります。

先生にはクラス運営をしていく上で、どうしても譲れないこともあるはずです。

先生側の考え(思惑)をあらかじめ知っておけば、その対策も立てやすくなるでしょう。


先生にとっての目標は「一人の脱落者もなく、クラス全員がどこかの高校に合格すること」です。

「合格する」という意味では、先生と生徒の希望は一致しています。


しかし、生徒の希望は「志望校に合格する」ことですが、先生の希望は「どこでもいいから合格する」ことなので質的には違いがあります。

先生は「いかに合格しやすいか」という点を重視して進路指導をしてきます。

前出の「入試相談のある学校」をすすめるのは当然でしょう。


その最たるものが私立高校の「単願(専願)」です。

単願でも不合格になりうる一部上位校を除き、大半の学校では入試相談で話が通ればそこで(事実上)入試を終わらせることができます。

受験するのは「その学校のみ」になります。

先生にとって単願は「確実な合格」と「最小限の受験校数」の2つを同時に実現する素晴らしい制度なのです。


生徒にとっても単願は非常に魅力的な「甘い誘惑」です。


受験が現実のものとして見えてくるこの時期、受験生は誰しも「今の実力」と「合格に必要な実力」のギャップに悩むものです。

成果の見えてこない受験勉強に焦り、プレッシャーに押しつぶされそうになります。

しかも、それは一朝一夕で解決するわけではなく、受験が終わるまで延々続いていくのです。

単願はその全てを一瞬のうちに解消してくれる救世主として受験生のもとにやって来ます。


しかし、上位校を目指す受験生にとって単願は身を滅ぼす「悪魔の誘い」です。

多くの場合、単願で内定がもらえる学校は本来の志望より低いレベルの学校です。

受験生は数か月間「楽をする」代わりに、自分を安売りすることになるのです。


しかも、早い時期に合格が約束されてしまうので、一般入試を経て入学してくる生徒に比べて勉強量が少ないまま高校生になることになります。

入学段階からそんなハンデを背負っているようでは、高校入学後の厳しい競争を勝ち抜くことはできません。

高校入学はゴールではなくスタートなのですから。


もっと長い目で見れば、「目標に向かって努力して成果を得る」高校受験という人生経験の場が無駄になることになります。

そんな形で高校生になってしまえば、次にやってくる大学受験や就職活動で苦労するのは目に見えています。

(人間は学習する生き物なので、一度楽して関門を通過してしまうと、次も同じように何とかなるものだと甘く見てしまうのです)


もしも、学校の先生から単願の話が来たら、安易に飛びついてしまわないでください。

「その高校に進学して、本当に満足なのか」をよく考え、塾などに通っているならそちらでも相談してみるとよいでしょう。



「三者面談を成功させるために」


三者面談で最も大切なことは、「自分はこの高校に行きたい」とはっきりと伝えることです。

その際、先生にとって最大の関心事は安全校ですから、第1志望の学校だけでなく、安全校にしたい私立高校も必ず合わせて伝えましょう。

公立、私立とも受験したい学校をすべて挙げて(いわゆる併願パターンです)、先生の意見を聞くとよいでしょう。


私立は前期・後期を通しての併願作戦を先生に伝えましょう。

受験したい学校名だけを伝えても、先生は「前期だけだろう」と受けとってしまう可能性があります。

後期も受けるつもりなら「前期がだめなら、後期も受けます」と、はっきり伝えるようにしましょう。


安全校については、前出のように入試相談が絡みます。

入試相談の基準と現時点での成績をもとに先生がアドバイスしてくれるはずなので、選択に悩むようならおすすめの学校をあげてもらいましょう。

(具体的な学校名は絶対に出してくれない先生もいらっしゃるようですが)


その上で第1志望の学校については、自分の気持ちを強く伝えましょう。

公立高校が第1志望なら願書提出は2月です、現状で合格ラインにとどいている必要は必ずしもありません。

冬休みくらいまでは志望を下げずに「頑張れるだけ頑張る」くらいのほうが、実力もアップできるでしょう。

その場合、「冬休み明けには最終判断をし、無理そうなら志望を下げる」などビジョンを明示して、先生に理解を求めてください。


気をつけたいのは、必ず「レベルの高い方」を現在の志望校にすることです。

中学校の先生はレベルを下げる方への変更は歓迎してくれますが、レベルを上げる方(合格の可能性が下がる方)への変更は嫌がります。

「今は薬園台志望だが、成績が上がったら県船橋を受けたい」というような話では先生は納得してくれません。


公立入試では問題の性格上、受験生の実力がほぼそのまま出ます。

実力が足りないのに無謀な挑戦をしても、よい結果が得られることはほとんどありません。

仮に奇跡が起きて合格を手にしたとしても、入学後には確実に苦労することでしょう。

最終的には実力相応の学校を受験するのがベストだと思います。


だからこそ、願書提出のギリギリまで目標を高く持って実力アップに努めて欲しいのです。

もう一度書きますが、高校入学はゴールではなくスタートなのですから。


多くの中学生にとって、高校受験は自分自身の意志で決める人生最初の選択でしょう。

受験する高校が決まるということは、人生の第一歩を自分の足で踏み出したことになるのです。

それだけの重みを噛み締めて、よくよく「考えて」「話し合って」三者面談に臨んでください。



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あらたあらた 2014/10/27 03:14 さくらさま、はじめまして。いつも興味深く拝見しております。
私の娘は現在vもぎで偏差値66前後をうろうろしている感じなのですが、まだ志望校が具体的に定まっておりません。といいますのも、実技科目が苦手なことや、国語の試験でも中間・期末ともに95点以上だったにもかかわらず3を付けられたりなどで、内申点が100に満たないだろうという感じなのです。この場合、内申点に合わせて大幅に下げた公立高校を狙うのか、内申点の関係ない私立上位校を狙うのかはどちらが望ましいでしょうか。
またもし公立高校後期選抜(旧・学力選抜)に回った場合、千葉市立千葉、船橋東、柏高校だと(本来は木更津・長生を検討しているのですが、さくらさんの守備範囲外と伺ってますので、同じレベルの名前を挙げさせていただきました)内申点の目安としてどれくらいなのでしょうか。前期は内申点の比率を減らすところもあるのでそちらで受かれば願ったりかなったりなのですが・・・
お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。

さくらさくら 2014/10/27 20:55 あらたさん、コメントありがとうございます。
模試の成績と内申のアンバランスは悩ましいものですね。
お住まいの地域やはっきりした内申点がわからないのでアドバイスが難しいですが、
公立入試は私立の後にあるので、私立上位校を狙いつつ、ダメだったらレベルを下げた公立という作戦でよいのではないでしょうか。

もしも千葉以東(以南)にお住まいであれば、選択できる私立校は限られてしまうと思います。
私立に限定してしまうより、どちらも狙っていく方が安全でしょう。
模試の成績はよいのですから、私立と公立を並列で勉強をしても乗り切れるのではないでしょうか。

内申点の目安ですが、1〜3学区とそれ以外の学区では偏差値が同じくらいでも受験生の層が大きく違います。
船橋東は学区3番手校なので県船橋レベルの受験生はほとんどいませんが、学区トップ校の木更津や長生には多数いるはずです。
当然、内申の非常に高い生徒も数多く存在しているでしょう。

偏差値が同じくらいでも都市部の高校と郡部の高校を同列に比較はできないのです。
申し訳ありませんが、私の情報力では内申点の目安をお伝えすることができません。

あらたあらた 2014/10/28 22:44 さくらさま、早速のご回答、ありがとうございます。
内申点については、やはり100弱という感触なのです。また、我々は1学区の、いわば上りにも下りにも行けるという地区に住んでおります。娘の希望としましては、まずは強気に昭和秀英を受けてみて、合格だったら佐倉(本来は千葉東やら船橋やらを狙ってみたいのですが、内申点のビハインドを考えると、という感じなようです)ダメであれば、どちらもちょうど電車で30分程度の(船橋東はさらにバスですが)長生か船橋東でと考えているようです。都市部の高校にも交通の便での支障はありませんので、もしよろしければ先日申し上げたような都市部の高校の目安をお教えいただけませんでしょうか。
お願いばかりで恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

さくらさくら 2014/10/29 03:42 あらたさん、コメントありがとうございます。
内申点の目安といっても入試は内申と学力検査の合計で決まりますので、内申がいくつ以上なら安心で、いくつに満たないと難しいということはありません。
目安の基準そのものが難しい線引きになりますが、内申が足を引っ張らないレベルということで線引きするなら

県船橋、東葛飾など1番手校 120以上
佐倉、薬園台など2番手校 115以上
八千代、船橋東など3番手校 110以上 といったところでしょうか。(あくまでも私の経験上の感覚です)

八千代や船橋東の受験生でも安全校は八千代松陰(併願の基準は9科37)という生徒が多いので、37×3=111程度は持っているということになります。
ただ、内申点は個人によるばらつきが大きいでしょう。

内申の10点や15点は学力検査で十分に逆転が可能です。(1科目平均にすれば2点・3点ですから)
「テストで逆転してやるぞ」と思って、受験勉強を頑張ってください。

カイトカイト 2014/11/08 12:41 さくらさま、いつも参考にさせていただいております。わが息子も受験生となり志望校を絞るにあたり三者面談がありました。現在、千葉東高校もしく木更津高校を志望校としており担任の先生からはギリギリで千葉東より木更津の方が入学後はよいのではないかと言われています。本人は千葉東を受験するつもりでおりますが高校はゴールではなくスタートだと考えると余裕を持って入学した方がよいのかもしれないと親とては考えてしまいます。先々の進路などを考えた場合、入学時点での学力差は考えるべきでしょうか?

カイトカイト 2014/11/08 23:09 補足です。現在、V模擬では木更津高校においては判定AもしくはB,千葉東においては判定BもしくはCといったところです。

さくらさくら 2014/11/09 17:36 カイトさん、コメントありがとうございます。
上位の学校にギリギリで入るのと、下位の学校に余裕で入るのと、どちらがよいかというのは多くの受験生が悩むところだと思います。
どちらがよいのか、考え方は人それぞれでしょう。
あくまでも「私の考え」と断って書きます、参考程度に読んでください。

上位校に進学するということは、将来、それなりの大学への進学を目指すということです。
大学進学を考えたら、授業の質、受験情報、友人からの刺激、どれをとっても、より上位の高校に進学した方が有利なことは間違いありません。

また、どこの高校に進学しても上位の大学を目指すには猛勉強が必要です。
千葉東で落ちこぼれるようなら、木更津に行っても大学受験でよい結果を出せる可能性は低いでしょう。
カイトさんのお子さんが高校に進学して上位校の生徒として当たり前の勉強をするのなら、千葉東に進学した方がよいと思います。

ただ、お子さんがあまり勉強しない(学習習慣ができていない)タイプならば話は別です。
高校での勉強には予習・復習が欠かせません、授業の進度が速い上位校であればなおさらです。
自分の実力より上位の高校に進学して予習・復習がしっかりできなければ、あっという間に落ちこぼれてしまいます。

高校受験勉強を通じて1人で勉強する習慣が身についているか、高校入学後も自主的に勉強できるかどうか自問自答してください。
無理そうであれば木更津に進学した方が無難でしょう。
学校の勉強についていけないようでは、上位大学への進学など夢のまた夢です。

ところで、Vもぎで千葉東の判定がBかCということならば、入学すれば下位の生徒にはなりません。
志望校判定の下にある合否分布のグラフを見ると、BやCの判定ならば合格者の最も多いあたり(山のピーク)のはずです。
B・C判定は合格できるかは五分五分だけれども、入学すれば普通(中間レベル)の人という実力です。
入学したときからクラスの最下位層というわけではありません。

カイトカイト 2014/11/14 22:14 さくらさま、返信ありがとうございます。千葉東は通学時間もかかるため入学後の勉強時間の確保や本人の覚悟が必要ですね。アドバイスいただいたことを息子と考えてみたいと思います。
大変参考になりました。ありがとうございました。

2014-10-19 365.公立入試の教科別特徴<理科・社会>

こんにちは、さくらです。

今回は公立入試の教科別特徴<理科・社会>です。


さっそく理科から見ていきましょう。


平成26年度の平均点

前期 43.9点  後期 54.8点

 

理科は23年、24年は前期・後期とも平均55点を超える易しい問題が続きました。

しかし、25年から一転して前期の平均が50点を割り、前期と後期の難易度の差が明確になっています。


得点分布グラフを見てみましょう。(左が前期、右が後期です)

f:id:sinkuri:20141019232545p:image:w640

前期  90点以上 1%  80点以上 4%   70点以上 14%

後期  90点以上 3%  80点以上 13%  70点以上 27%


グラフを見ても前期と後期はまったく別物であることがわかるでしょう。

前期は英語のグラフに似ていますが、80点以上でグラフがつぶれており高得点が難しかったことがわかります。

上位生にとって理科・前期は、国語や数学と同じように容易には90点以上が取れない問題になっています。


後期は国語・後期のグラフに似ていますが、前期とは逆に80点以上がふくらんでおり高得点が可能だったことがわかります。



続いて社会です。


平成26年度の平均点

前期 48.8点  後期 60.0点


得点分布グラフを見てみましょう。

f:id:sinkuri:20141019232554p:image:w640



前期  90点以上 2%  80点以上 9%   70点以上 20%

後期  90点以上 6%  80点以上 20%  70点以上 37%


社会も前期と後期とはまったく別物のグラフになっています。

前期は理科のグラフに似ていますが、理科よりも平均点付近がふくらんでおり、やはり90点台はつぶれています。


後期はグラフの山が大きく右に寄っており、平均点が高かったことがグラフの形にも表れています。

前期とは異なり、しっかり勉強していれば90点以上も狙える問題だったといえます。


社会はほぼ100%暗記の教科なので、学習量の多い上位層では80点台の得点は難しくありません。

しかし、前期では嫌らしい出題もあり、細部まで確実な知識がないと90点以上の得点は容易ではありません。

(社会が得意で「特に勉強しなくても90点は取れる」というタイプの生徒がやられる傾向にあります)



暗記系教科である理科・社会は公立入試では得点源になる教科です。

公立入試は理科・社会の出来で決まるといっても過言ではありません。

十分すぎるくらいの問題演習を繰り返し行って、確実な知識を身につけてください。


次回はまとめとして5教科合計編をお送りします。



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2014-10-18 トピックス 公立前期選抜の選抜・評価方法

各公立高校の公式ホームページに「平成27年度 前期選抜の選抜・評価方法(予定)」が掲載されています。

前期・後期選抜の制度になって5回目ということもあり、ほとんど変更はないようです。

ホームページには後期選抜のものも掲載されていますが、後期の選抜方法は全校同じなのであまり見る価値はありません。


選抜方法に大きな変更のある学校といえば、唯一の独自問題実施校であった千葉東です。

前期2日目の検査が独自問題から作文に変更になり評価方法がどう変わるのか注目していました。

ふたを開けてみると独自問題100点分が無くなっただけで、他に特別な変更はありませんでした。


1〜4学区の上位校で調査書の評定(内申点)を1倍以外にする学校は以下の4校で変更はありません。

千葉東  0.4倍

県船橋  0.5倍

八千代  0.5倍

船橋東    2倍


県千葉の「学力検査の成績および作文検査の評価により順位付けを行い」という文言(つまり、調査書の評定では順位付けしない)も変更なしです。


調査書の特別活動や部活動、特記事項の評価など、細かい評価方法は高校によってまちまちです。

自分が志望している高校の選抜・評価方法は必ず見ておきましょう。


ただし、上位校は基本的に学力検査重視です。

調査書で多少有利な扱いを受けても、入試で十分な得点ができなければ合格できません。

選抜・評価方法を過剰に気にすることのないようにしましょう。


県立高校の公式ホームページへは千葉県教育委員会のホームページの右サイドバー「県立中・高等学校名簿」から行くことができます。



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2014-10-14 364.公立入試の教科別特徴<国語・英語・数学>

こんにちは、さくらです。

今年も過去の入試問題に取り組む時期がやってきました。


ところで、みなさんは千葉県公立入試の教科別特徴を理解しているでしょうか。

得点しやすい教科、ミスを想定しておくべき教科、時間配分に気をつけなければならない教科・・・。

かつて300点前後だった平均点が250点前後まで下がり、入試問題は得点しにくいものに変わってきています。

教科ごとの特徴を理解しておかなければ、時間内に自分の実力を出し切ることは難しいでしょう。


今回と次回のコラムでは、学校でも塾でもあまり教えてくれない「公立入試の教科別特徴」について書きます。

各教科の特徴をしっかり頭に入れて過去問に取り組んでください。

(このコラムは、さくら進学クリニックで6月28日に実施した「高校入試説明会」の内容の一部をまとめたものです)


ここでは5月に県から発表された「平成26年度 千葉県公立高校学力検査の結果」を題材として使用します。

千葉県教育委員会ホームページの左サイドバーから

→ 「入試・検査」

→ 「平成26年度高等学校入学者選抜情報 」

→ 「25.平成26年度千葉県公立高等学校入学者選抜の結果について<報道発表>」と進み

「平成26年度千葉県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果(PDFファイル)」をダウンロードするか、その場で開いてください。


この資料には平均点の推移や、設問ごとの正答率、無答率などが掲載されています。

その中で今回使用するのは、前期・後期の最後に掲載されている「受検者の得点分布」という簡便なグラフです。


これは得点10点刻みに受検者の人数比率をグラフ化したものです。

グラフの点は75点、85点など10点刻みの中間に打ってありますが、これは70点台、80点台という意味だと解釈しています。

(中学校の数学で習う「階級値」です)


注意:人数の比率(%)は私が目分量で読んだ数字です、正確な数値ではありませんのでご了承ください。



はじめに、特徴の違いがわかりやすい「国語」と「英語」から見ていきましょう。


平成26年度の平均点

前期  国語 52.3点  英語 54.2点   

後期  国語 57.6点  英語 55.5点


国語と英語の平均点を比べると、前期は英語が2点ほど高く、後期は逆に国語が2点ほど高くなっています。

大きな差はないものの、「前期は英語がやや易しく、後期は国語がやや易しかった」といえます。

はたして、本当にそうだったのでしょうか。


国語・前期の得点分布グラフを見てみましょう。

f:id:sinkuri:20141014023444p:image:w360

90点以上 約1%  80点以上 約6%  70点以上 約13%

(80点以上には90点以上を、70点以上には80点以上を含みます、以下「約」を省略します)


国語・前期のグラフは平均点付近を中心にきれいな三角形の山を描いています。

国語のグラフは山のピークに多くの受験生が集まっていて、高得点者と低得点者が少ないのが特徴です。


上位校受験者(高得点者)の得点状況を見ると、90点以上の得点者はほとんどいないのがわかります。

26年度前期の全受験者が39,210名ですから1%はおよそ390名です。

県千葉の前期受験者が512名なので、国語で90点以上を取った受験生は県千葉1校の受験者数よりも少ないことがわかります。

80点以上になると6%に増えますが、それでも佐倉、薬園台など2番手校では80点以上の生徒は少数だったでしょう。


次に、英語・前期のグラフを見てみましょう。

f:id:sinkuri:20141014023554p:image:w360

90点以上 5%  80点以上 16%  70点以上 29%


英語・前期のグラフはなだらかな盾状火山型(盾を伏せたような形)です。

英語のグラフは山のピークがほとんどなく、高得点から低得点まで広く分布しているのが特徴です。


90点以上が5%ですから、1番手校では90点以上の得点をしている生徒が多かったはずです。

70点以上が全体の約3割もいますから、26年度の英語・前期はとても得点しやすかったといえます。



後期では英語より国語のほうが平均点が高く易しそうでした。

後期の国語と英語のグラフを見比べてみましょう。


f:id:sinkuri:20141014023718p:image:w640

国語  90点以上 2%  80点以上 11%  70点以上 23%

英語  90点以上 9%  80点以上 20%  70点以上 32%


国語はグラフの山が前期よりも右に動き、80点台、70点台の受験者が大幅に増えています。

中位から上位にかけての生徒の得点が伸びたため平均点が上がったことがわかります。

しかし、90点台はあまり増えていなく、やはり90点以上は取りにくかったこともわかります。


対して、英語は90点以上が1割近くにもなり、前期以上に高得点が可能であったことがわかります。

上位生に関していえば、後期も国語は高得点が取りにくく、英語は取りやすい教科であったといえます。

平均点だけを見ていては「本当に大切なこと」はわからないのです。


国語は母国語なので、日常のコミュニケーションを通じて訓練されていきます。

多くの生徒がそれなりの点数を取れる(平均点付近に集まる)のは当然の結果でしょう。

差をつけるために難易度の高い問題を入れれば、今度はできる生徒が限られてしまいます。

千葉県公立入試特有の特徴というより、教科の性格からくる特徴でしょう。


千葉県特有の特徴といえば、国語は20年度から聞き取り問題(英語でいうリスニング)が導入されています。

聞き取り問題の放送時間は強制的に拘束されてしまうので、そのぶん他の問題を解く時間は短くなります。

千葉県の国語では作文も必ず出題されるので、時間配分を上手く考えないとタイムオーバーになります。

そういう意味でも、国語は高得点の難しい教科だといってよいでしょう。


反対に英語は外国語なので、学習量の差が得点の差となって表れてきます。

しかも、英語は中学3年間しか学んでいないので、国語や数学に比べると受験に必要な知識量は少なめです。

学習量の多い(しかも理解度の高い)上位生には攻略が最も容易な教科であるといえます。


国語や数学とは違い「知識で解く」教科なので、訓練度が高ければ満点を狙うことも可能です。

1番手校の受験生なら、英語の目標は100点でよいでしょう。



続いて「数学」を見てみましょう。


平成26年度の平均点

前期  52.6点   後期  52.8点


数学は前期・後期の入試となった23年以来はじめて前期の平均点が50点を超えました。

(実は国語・前期もはじめて平均点が50点を超えています)


得点分布グラフを見てみましょう。(左が前期、右が後期です)

f:id:sinkuri:20141014023727p:image:w640

前期  90点以上 1%  80点以上 4%  70点以上 17%

後期  90点以上 2%  80点以上 8%  70点以上 20%


前期、後期とも山の形がはっきりしており国語に近い形になっています。

山のピーク付近の受験生が多く、高得点者と低得点者は少ないのが特徴です。


前期では山のピークが平均点より10点も高い60点台にあり、意外に得点しやすかったことがわかります。

(だからこそ、はじめて平均が50点を超えたのでしょうけど)

70点台の受験者も多いので、数学が得意でない生徒でも基本・標準問題の訓練次第でそこそこの得点を確保できたでしょう。


しかし、前期、後期とも90点以上は難しいことがわかります。

前期では80点台も容易ではありません。

国語と同様に、数学は高得点の難しい教科だといってよいでしょう。


数学は基本問題、標準問題、応用問題がバランスよく入っています。

全ての問題を正解しようとすると時間が足りなくなるので、時間内に取りどころをどう押さえていくかが高得点のポイントです。

過去問でしっかりと時間配分の練習をしておきましょう。


次回は理科・社会をお送りします。



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悩める受験生悩める受験生 2014/10/16 12:02 ここで質問させてください。
中学校の評定合計平均値は、どうすれば事前に知ることが出来るのでしょうか。中学校の進路指導の先生は、千葉県のHPに発表されている26年度のものを使用すると言い、担任の先生は、来年の6月にHPに発表されるまで、誰にもわからないと言いました。誰にもわからないなら、調査書にはどう記入するのでしょうか。謎です。
12月に2学期の成績が出てから、中学校評定平均値を知る方法があれば、教えて頂けましたら幸いです。(場違い、お許しください。)

さくらさくら 2014/10/16 18:58 悩める受験生さん、コメントありがとうございます。
場違いではありませんよ、ここに書き込んでいただいて大丈夫です。

中学校の評定合計平均値は2学期末(または後期の中間試験後)に全員の成績が出た段階で確定します。
当然、中学校の先生は知っていますが、個人の内申点と同様に外部に公表するべきものではありません。
担任の先生の「来年の6月にHPに発表されるまで、誰にもわからない」という発言は「学校外の人間には」という意味でしょう。
公立入試が終わって得点開示ができるまでは非公開が原則ですから、事前に知る方法はありません。

中学校によっては「だいたい○点くらいプラス」とか「マイナス」とか教えてくれる先生もいるようです。
しかし、それは先生の厚意によるものなので、教えてくれなかったとしても文句を言うことはできないでしょう。

実際には、算式1による加点や減点よりも、入試で計算問題を1つミスしたほうが大きな差になります。
算式1で動く点数など「誤差の範囲」といってよいレベルです。
そんなものを気にするよりは、計算練習や漢字・単語練習など日々の訓練をしっかりしたほうがよいと思います。

悩める受験生悩める受験生 2014/10/16 23:44 ご回答、ありがとうございます。すごくよくわかりました。
やっと理解できました。
そこで残った疑問なのですが、そうすると自分の内申点というもの
は、教えてもらえるものなのでしょうか。
通知表でだいたいはわかりますが、高校に提出する確定した内申は、
こちらも得点開示するまでわからないのですか。
評定平均値や内申の多少より、入試で得点することに力を注げというのは、深く理解していますが、
疑問点は解消したいと思い、質問させていただきました。
お手数ですが、よろしくお願いします。

さくらさくら 2014/10/17 03:45 悩める受験生さん、コメントありがとうございます。
自分の内申点も得点開示までは非公表です。
やはり先生によってはご厚意で教えてくれる場合もあるようですが、通常は通知票から推測するしかありません。

悩める受験生悩める受験生 2014/10/18 11:57 ご回答ありがとうございます。
これで疑問は無くなりました。
病気をしたこともあり、たぶん内申が低いので、びびっています。
結局、当日の入試を全力で頑張る!ということにつきますね。
2区の小金高校を受験しようと考えていましたが、
Vもぎで偏差値が66まであがっていて、63の柏高校に変更しようか悩んでいるところです。
(小金高校と柏高校は、完全に逆転している模様です。)
いろいろ教えて頂き、ありがとうございました。
受験、頑張ります。