こんにちは、さくらです。
これまで得点開示の情報から、合格最低点や学力検査・内申点と合否との相関を探ってきました。
ところで、今年は得点開示の情報に変化が見られました。
それは高得点者が増えたことです。
(自己採点の段階から「今年は易しかった」という話も多く出ていましたが)
前期選抜では、
昨年は情報91件中、450点以上は3件のみ、3件すべてが450点台、最高は458点でした。
今年は情報124件中、7件とすごく増えたわけではありませんが、
最高は470点、460点台が2件、450点台が4件と、460点を超える報告が複数来ています。
後期選抜ではもっと顕著で、
昨年は42件中、450点以上は7件、最高の475点を除くと、残る6件はすべて450点台でした。
今年は78件中、22件と3倍以上に増え、
最高は484点、470点台6件、460点台4件、450点台11件と470点以上の高得点者が多数出ています。
前期・後期の入試になって以来、こんなに高得点が取れることはありませんでした。
後期は今までにないほどの易しい問題だったといえるでしょう。
公立入試の平均点は例年5月下旬ごろに発表されますが、後期は初の300点越えがあるのではないでしょうか。
(もっとも、入試が1回だった頃は平均点は300点くらいが普通だったわけですが)
問題が易しくなったことで、合格最低点は上がったはずです。
前々回のコラムに掲載した合格最低点を昨年(2016年)のものと比較してみます。
(「○○点以下」は不合格の報告がなかったもので、合格者最低得点を記載しています)
県立千葉
前期 2016年(3.24倍)437点〜439点 → 2017年(3.22倍)450点 +11〜+13点
後期 16年(1.92倍)552点〜580点 → 17年(2.24倍)580点〜582点 0〜+30点
県立船橋
前期 16年(3.35倍)480点〜483.5点 → 17年(3.34倍)490〜491点 +6.5〜11点
後期 16年(2.10倍)542点 → 17年(2.25倍)564点 +22点
東葛飾
前期 16年(2.78倍)541点〜552点 → 17年(2.49倍)545点 -7〜+4点
後期 16年(2.04倍)537点以下 → 17年(1.87倍)552点以下 +15点
千葉東
前期 16年(2.91倍)452.6点〜461.0点 → 17年(2.80倍)465.2点〜476.4点 +4.2〜23.8点
後期 16年(1.90倍)514点〜531点 → 17年(1.84倍)549点 +18〜35点
佐倉
前期 16年(2.70倍)499点〜512点 → 17年(2.78倍)524点 +12〜25点
後期 16年(2.31倍)522点以下 → 17年(2.10倍)549点 +25点以上
薬園台
前期 16年(2.40倍)505点〜512点 → 17年(2.67倍)521点〜525点 +9〜20点
後期 16年(1.94倍)501点〜511点 → 17年(2.03倍)534点以下 +23〜33点
合格最低点に幅があるため正確な比較はできませんが、おおむね前期は+10点前後、後期は+25点前後と考えられます。
(ただし、前年に比べ倍率が下がった東葛飾はずっと低いものになっています)
来年以降も試験問題が易しい傾向が続いた場合、上位校の入試はミスの許されない厳しいものとなるでしょう。
ただし、ツボにはまれば高得点で一発逆転もあるので、「玉砕覚悟で後期も挑戦!」という生徒も増えるかもしれません。
(来年以降も同じ傾向なのかはフタを開けてみないとわからないので、リスクが大きすぎておすすめはしませんが)