相場の闇と錬金術1 : スイス銀行総裁のインサイダー取引(?)

ネタ切れだし
相場の裏側っぽいのとか
倫理的に大問題なモノゴトについて書けば
ちょっとは有意義なんじゃないかと
おもた。

たぶんシリーズ化されます。
よろしく!

そしてこのブログの更新が止まったときは
私が闇の勢力に消されたと思ってください。


〜以下本文〜


2011年9月6日火曜
日本時間17時頃

スイス銀行は自国の通貨高に対し
「1ユーロ=1.20フランの最低為替レート設定する」
という声明を発表し
「無制限に外貨を購入する用意がある」
として外貨を猛烈な勢いで買いはじめました。

いわゆる為替介入です。
これによりスイスフランの相場は暴落

歴史的な介入相場となり
多数の人が大もうけ、または死にました。


そんな中、この介入によって
利益を得た一人の女性が話題になりました。


スイス銀行中央総裁の妻
カシュヤ・ヒルデブラント氏です。


そうです。

「彼女はその立場上、介入を知りながら
 その取引で利益を得たのではないか?」

というような事を疑われたわけです。
(ただし真偽はわかりません)


このリークは総裁の政敵である
国民党副党首の弁護士へ行われたということもあり
徹底的に総裁は追い詰められ
最後には中央銀行総裁を退陣させられました。

総裁の妻は日本円にして500万円程の利益を
得たそうですが、割に合わない取引だったようですね。


そして
これについて様々な議論が巻き起こりました。


まとめてみます。



まず、もし本当にインサイダー取引だったとして
これが法律に抵触しないことです。

為替市場では各国間に様々な法律上の都合があり
インサイダーを取り締まることが出来ません。
というかそもそもインサイダーを想定していません。

ただしこれは中央銀行の資金を利用して儲けた
という形になるため、間接的な横領です。

しかし取り締まる法律はありませんでした。



そして、元総裁の妻が取引を行ったという事が
「リーク」されたという事について。

元総裁妻のそれが何であれ、その取引があったという
「顧客の情報」が取引銀行から
リークされた事が大問題になりました。

リークした行員の名前は明かされませんでしたが
解雇されたと発表されています。

この解雇は正しかったのでしょうか。それとも?



また、これは週刊誌のような書き方になりますが
なぜ元総裁の妻がこのような取引を行ったかについて、
妻自身のコメントでは
「ドルはスイスフランから見てばかばかしいほどに安かった」
「画廊経営を始めるためのための取引だった(投機)」
となっています。

確かに元総裁の妻はヘッジファンドに勤めていた経歴が
あるそうなので、言い訳は立ちます。

しかし、その取引の元になった資金(2500万円程)は
スイス国内の別荘売却によるものだったとか。



さて、ここまで書いておいてなんですが
元総裁が辞任した後に発表された監査報告書では
カシュヤ氏が不正行為を行った事実はない
と結論付けられています。

真実はどうなんでしょうね。

まあそれがどうであれ
中央銀行の妻が為替取引をするということ自体
問題だとは思いますが。



最後に
このお話には後日談もあります。


元総裁の妻は本当にインサイダーであったとしても
旧来の規則ではひっかからないのでお咎め無し。
今では画廊を開き運営しているそうです。


中央銀行総裁のほうはどうなったかというと
退陣後ヘッジファンドに勤めています。
ブラックロックです。
会長直属の部下だそうです。
「超」大手のヘッジファンドです。


もちろん、何も証拠は出ていません。
私も結論は出ません。

ですが、世界はインサイダーで満ちています。



参考元URL

http://ameblo.jp/fx-hitorigoto/entry-11342034246.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LXJC6F0YHQ0X01.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LXA1DM0D9L3501.html
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE80401D20120105
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MOXF3R6S972L01.html