ブログに期待されたいブロガーの喜劇

「ブログに期待しすぎてしまった人」の悲劇

粗探し

My Life Between Silicon Valley and Japan - 直感を信じろ、自分を信じろ、好きを貫け、人を褒めろ、人の粗探ししてる暇があったら自分で何かやれ。

それでもっと悪いのは、ダメな大人の真似をして、自分のことは棚に上げて、人の粗探しばかりする人がいることだ。そうすると利口に見えると思っているかもしれないけど、そんなことしている暇があったら自分で何かやれ。

以下、梅田望夫氏が言う「粗探し」に見えるかもしれませんが、あくまでブログにどんな可能性があるか、という視点でお読み下さい。

悲劇

琥珀色の戯言 - 「ブログに期待しすぎてしまった人」の悲劇

 ブログが編集者の目に留まり、作家デビューしたということもありませんでした。実際にそうやって、ブログがきっかけで本を出版された方もいます。アフィリエイトもしていたのですが、月に成果が50円とか。笑える金額でした。

出版されたブログとの違いは何かの考察が欲しいところです。読むことと書くことは裏表の関係でしょう。アフィリエイトについても、売りたいのであればまず、自分が買いたいと思ったものを他で探したいところです。

 疲れている日でも何かを書こうと思ってブログをしても、そういう日は何の反応もありませんでした。皆、楽しい話ばかり読みたがるのです。ブログでは赤裸々な本音も書けないし、それでは日記の意味が無いのでやめることにしました。

この方が、他のブログの楽しくない話も、普段から読みたがっている、というのであれば、そのお気持ちは分かります。ただ、その場合でも反応は人それぞれ違う、ということは言えます。また、毎日楽しい話ばかり書いているブロガーが、疲れている日はどうしているのだろうか、というところに読まれるブログの秘訣があるでしょう。

 あと、ブログが忙しくて、新人賞に応募する原稿も二年くらい放置してあるし、まず、この原稿を何とかして書きあげなければと思っています。

その賞の選考基準は全く分かりませんが、二年間放置していて「何とかして書き上げなければ」と思っている原稿よりも、二年間毎日夢中・熱中して書いているうちに、その書いた中から推敲して、自然と応募する位の分量がまとまっている原稿の方が、個人的には読みたいなと思います。ただそれでも、実際に何百枚も読むのは大変なことでしょう。

 漠然と感じているのですが、ブログに熱中するようになってから、本を読む時間が減りました。そして、日本にいながら、日本語が下手になってきました。図書館で借りてでも良いから本は読まないと、と思います。人様にお金を払ってでも読ませる技量は勉強しないと身に付かないとも思います。

図書館はぜひ利用すべきだと私も思いますが、「人様にお金を払ってでも読ませる」つもりなのに、自分は「図書館で借りてでも」読む、という非対称性が気になります。また、ブログには本を読んだ感想も書けるし、勉強して上手な日本語を書くこともできると思います。そもそもブログに小説を書いてはいけないこともないですし。

 また、近々、作家デビューできたら、ホームページを作って、ブログも再開しようかなとも思っています。

「近々、作家デビューできたら」というところに自信を感じます。「赤裸々な本音」なのかもしれません。今まで述べたことは、別に悪いとか間違っているとか言うつもりは全くないですが、読者の立場を想像することで、また表現の幅が広がるのではないかと思いました。

ブログに期待されたいブロガーの喜劇

ブロガーはブログの中の人

私は、ブログに期待するというよりも、むしろブログに期待されたいと思っています。あるいは、私がブログで表現するというよりも、むしろブログが私で表現する、というのが理想的です。どういうことか?

それは、「作家」ではなくて、テーマパークのマスコットの「中の人」になろうという方向性です。テーマパークの来訪者にとって、着ぐるみの中の人は誰でもいいわけです。まとめも誰がまとめても便利ならいいわけです。それは基本的に消費的なことなのですが、ただ一方、「中の人などいない」という、演じることの倫理も感じます。

もちろん、私がアクセスが欲しい、という単純な動機がまずありますが、ブログを読むことは強制できないので、あくまで読者の目的の範囲内でのみ実現されることです。ブログ(更にそれを読む読者)が目的で、ブロガーは手段になります。ブログがブロガーで表現する、というのは擬人化ですが、例えば「法人」は法的な人格を持っているので、そう突拍子もない発想ではありません。

あるいは、チャップリンの「モダン・タイムス」のような喜劇なのかもしれません。ただ、それをアイロニーとして捉えるのではなくて、ユーモアとして捉えたいと思っています。否定しようとしても否定しきれないならば、むしろ向こう側に突き抜けていきたいと思います。機械に使われるのを拒むのではなくて、むしろ徹底的に使われることで、歯車の中で遊ぶ余裕を産み出したい。

それは倒錯的ではないか、と違和感を持たれるかもしれません。また無個性な型にはまる恐れもあるでしょう。ただ、個人的なことに固執して、いつも同じことばかり言っているのも成長がないな、とも思います。「私は何々な人」「ここからこっちは私の机!」みたいに、自己規定してしまうことで枠にはまることもよくあります。だから「まとめばかり読みたがる」といって多くの読者を拒否するのではなくて、とりあえずその立場を引き受けてみようと思いました。また素朴なことですが、まとめ自体は確かに単調作業なんだけど、まとめた先の記事は一つ一つ別です。

多く読まれることで、「煽り」的な記事は書きにくくなるだろうな、と漠然と思っています。ただ、それが人の目を気にして表層だけ合わせる、ということなら窮屈に感じるでしょうが、「立場が人を育てる」というのもありますし、意識を高めるチャンスだと捉えられるかもしれません。まあたかがブログで大袈裟な話ともいえますが、どれ位の時間を投入したかと考えたときに、そろそろ真剣にやってもいいかな(今まで全部ふざけてたわけでもないですが)とも思います。今ちょうど卒業の時期ですし、そんな気分がします。

まとめについて

「まとめ」自体は去年…というか初期からずっとやっていて、たまたまOSを再インストールしたことで、はてブの需要に気づいたのですが、これは自分の先入観を打ち破るという面もありました。じゃあこれからずっと「まとめ」ばかりしていくかというと、アクセスを食べて大きくなっていく過程で、また別の新しいタイプの記事を発明・発見していきたいと考えています。

それなら、最初から他の受けているジャンル(ランキング上位の2ch転載・動画紹介)に追従した方が早いよ、という考えはありますが、「まとめ」という選択肢が増えたことに多少の意味(はてブ通には評判が悪いと思いますが)はあるかなと思っています。

一時的にバランスが偏って、まとめばかりになっていますが、さしあたりまとめを一日一本に絞ろうかなと考えています。数打てば当たるという安直さはダメだろうと思いました。いや…、最初は何が必要とされているか探りたいのですが、数を二倍にするのではなくて、もっと深く洞察する必要がありそうです。

id:acqua_altaさんは私のまとめをインスパイアしましたが(本人がそう書かれています)、私よりセンスがあるのではるかに打率が良くなっています。ただ私としては一週間で連続したテーマ(企業関連・学問関連など)でまとめたくて、受けそうにないからといって途中を飛ばすのは親切ではないと思いました。しかし、ポータルと似てくるのでは、ブクマしても手間が増えるだけという見方もあるでしょう。

この文章は思考をそのまま書いているので雑然としていますが、来月からはこういう雑記的なことではなくて、もっと(まとめ以外の)ちゃんとした記事も書きたいなと思っています。デザインももっとスマートにしたい。というか今既に、四月中旬のリニューアルに向けて、密かにそのための依頼をしています。広告収益(ほんのわずかですが)で仕事を依頼して、それでまた読まれて…という拡大再生産、正のスパイラルに持っていきたいと願っています。

結城浩のはてな日記 - 「数学ガール」へのアクセスが急増した件

今色々周囲の反応が変化しているので、ちょっと疲れるな・苦しいな、と思うこともあります。しかしたまにこういう反応を頂けると、議論をしていた頃とはまた別の楽しみを感じます。id:hyuki氏の文章を紹介したいと前から思っていて、反応を頂いて非常に嬉しかったのです。以前「Perl言語プログラミングレッスン(入門編)」という本を読んで、hyuki氏の文章に誠実さを感じていて、それは本のテーマ自体は技術的な話なのだけれど、自己満足的に完結せずに、読者の立場を想像して書かれている、というところです。初心者がつまづきそうなところを推察しているのです。いや、私自身がずぶの素人なので、そんな風に評する資格があるのか、というところですが、ただその姿勢に学びたいと思うところがあるというのは素直に感じました。

トラックバックについて

id:hsadaからの自動トラックバックを拒否する設定にさせて頂きました。hsada氏は明らかにツール・ボットの類で更新していると見受けられますが、機械更新からのトラバは削除する方針で、拒否設定に致しました。

既にトラックバック禁止ドメインは累積していますが、はてなIDの自動トラバ拒否は初です。気持ち的になるべくしたくなかったんですが、はてなユーザも増え続けるだろうし、トラバの対応の手間はなるべく本文の更新に回したいので、そう牧歌的なことも言ってられないのかなと思いました。

100万PV記念・ポイント還元

人力検索はてな - 「萌え理論Blog」1,000,000PV達成記念! 感謝の印として皆様にポイントを贈ります。(終了)

アクセスは読者の方が読んでくれなければ集まらないので、感謝の気持ちを込めてポイント還元致します。お一人様1pt・先着1000名様になります。これからも「萌え理論Blog」をどうぞよろしくお願い致します。

追記:500:500で綺麗に分かれました。これはすごい。

「アスキー新書」ほか