赤の女王とお茶を このページをアンテナに追加 RSSフィード

”All alive are fitting.” 「生きてりゃ適者です。」

2006-11-17

イジメという統治システム

イジメのインセンティブ

いじめる側のメリットが大きくコストが少ない限り、いじめ発生は不可避だろう

実際には、いじめる側のメリットは小さくコストが大きいのだが、その損得勘定ができないからいじめが起こる

いじめのインセンティブ? そんなのは簡単ですよ。

p_shirokuma氏のエントリにもありますが、根源的には「優越感」。

優越感(あるいは劣等感)はしばしば社会や人生を動かします。時に経済合理性をも上回る、社会的生物である人間にとってバカにできない力です*1

ただもう少し言えば、日本の場合

「多数派の優越感」を得られるから

という面が強いでしょう。

これは必ずしもボス集団に入っている必要はなく、「いじめられる少数の中にいなければ」得られるものです。つまり、手を下さない傍観者にもインセンティブがある。

優越感とは、自分が相対的に「強い」という感覚。

烈海王いわく「強さとは我儘を押し通す力」なわけですが、最近の国会を見ればまさしく「多数こそ強さ」。やらせをしようが、立法根拠がなかろうが関係ありません*2

別にボスにならなくとも、日本では多数に属することは強いということであり、その感覚を得るために「いじめられる少数者」をむしろ必要とする社会・政治構造になっているのです。したがって誰でもが「いじめる」「いじめられる」可能性を持ち、上から下まで満遍なく存在する。

その意味で、「現在教育たたき〜新教育基本法成立」も間違いなく「いじめ」の構造でしょう。

教育現場の「いじめ」を利用して教育界を「いじめ」、その構造を利用し「多数の力をもって我儘を押し通す」=「いじめ」。

どこを切っても相似形です。フラクタル

これでは糸色望先生でなくても「絶望した!今後の人生絶望した!」といいたくなりますわな。

なにより恐ろしいのは、いじめについて喧々諤々すること自体が既にこういった「イジメ統治機構」に組み込まれていることです。

いじめは個人が非常に語りやすいテーマであり、語ることが無意味だとは思いませんが、この場合政府がスグに取れる方策がいくらでもあったわけです。機関の設置、ガイドラインの作成、人員の配置などなど*3 *4

にもかかわらず「いじめを肴に」世間の関心をあさってに動員し、結局新教育基本法が成立するまで実践的に動く気配もない。文部科学大臣の夢見がちな発言で夢見がちな議論を煽っただけ。

くだらないおっさんのロマンを成就せんがため、子供の命や人生をダシに使ってるわけです。そうやってでっち上げた「教育基本法」などというのは実に国を賭けた壮大なる冗談ですが、残念ながら笑えませんな。

結局この多数派の優越感を利用した「イジメ統治機構」は政府にとってはうまい分割統治システムであるわけで、矛先を次々変えることでそれぞれの「少数者」達にお互いを見下しあわせることができます。公務員、医者、教師、ニートetcetc*5

こうしてkmiuraさんがおっしゃるところの上意下達システムが強化されていく、ということなのでしょう。

日本はこれからいやおう無く小国化するわけですが、せめて「光る」小国にするには多様性と集団知を活かした文化国にするしかないと思います。

しかし安倍さんはどうやらのっぺりしたつまらない小国がお好きなようで、私としては実に残念な話ですな。

BaatarismBaatarism 2006/11/18 12:31 はじめまして。トラックバックありがとうございます。
なるほど、「優越感」ですか。
ということは、いじめが優越感に繋がらない環境を作ることが出来れば、いじめを防げることになりますね。
あと、反対語の「劣等感」について考えてみるのも有効かもしれません。いじめられる側が劣等感を抱かなくて済む環境を作ることができれば、いじめられっ子が絶望して自殺に追い込まれることは防げると思います。
前者は相当難しいかもしれませんが、後者はやり方次第では可能ではないかという気がしますね。

sivadsivad 2006/11/18 12:42 どうもです。長期的にそういった環境づくりは重要ですが、今回とりあえず国が動けることが沢山あったにも関わらず、抽象論や精神論に終始した点が非常に問題だと考えます。

は・ては・て 2007/01/08 19:41 おかえりなさい、お久しぶりです。というか、自分もかなり長いことはてな巡回をサボっていましたが。もう2007年だし。

いじめられる側の心理はよくわかりませんが、いじめる側の心理って、劣等感の裏っ返しが結構多いように思いますが。というか、ニンゲンの感情の中で一番コントロールがきかないのが劣等感と嫉妬心ではないかと思うもんで(ココ個人差は大きいと思うが)。つか、自分だけかw。
だから、いじめられる側に自分のネガティブな部分を投影した、優越感獲得のためのイジメ行為は起こりうると思います。しかも大抵そういうことは当人の中では抑圧されているから、別の理由にすりかえられて表に出てくる。それもまあ蓋を開けてみれば、つまりはどんなコストを払ってでも劣等感を打ち消すためにいじめたい、ということだったりするんですが。
また、これは社会人でもありがちだと思います(出来の悪い上司が新人いびるとか、そういう感じ)。ガッコのような子ども間のイジメ問題だけじゃなくって。

ご復帰で楽しみが増えました〜、また寄ります〜。。。