Object-One 観戦

 神谷町のホテルでおこなれたObject-Oneというイベントを見てきました。これはテーマに基づいて2者がディベートを行い、トーナメント方式で優勝者を決めるというもの。オブジェクトなのにいきなりテーマがSOAというのに微妙なねじれを感じながら観戦。SOAは概略しか知らないのではたして僕に理解できるかというのも心配でしたが、技術論に立ち入った議論はほとんどなく、概念的な議論が中心でした。技術論が少なかったのが良いか悪いかは別として、そのぶん聞きやすくはありました(まだ、SOAを実際に使っていない人が多いせいでしょうか)。

 出場するだけあってしゃべりのうまい人が多く、随所で笑いがおこってました。これはディベータだけの力ではないでしょう。たんに好き勝手戦わせているのではなく論点をサジェストしていくという、モデレータの誘導がとてもよかったのではないでしょうか。発言が途切れることがなかったというのは素晴らしかったと思います。

 それにしても討論テーマの選別は難しいですね。テーマ自体が世論的にどちらかに傾きがちなものだと、片方が不利になってしまいます。実際、苦しい戦いを強いられているなあと感じた戦いもありました。かといってトーナメントでやるので、論点をたくさん作らなければならないわけだし、そうそう「どっちの意見も一理ある」というテーマを出題するのは難しいでしょうね。まして出場者の組している意見を反映したカードを組むのは困難でしょう。

 それから、これもどちらがいいか分かれると思いますが、ディベートそのものを楽しむのか、議論テーマの考察を楽しむのかという選択もあります。今回はディベートそのものを楽しむ側にややウェイトがあるように思いますが、結局、副作用でテーマについて考えさせてくれるわけで、テーマに明るくない人にとってはきっかけになるし、僕個人としてはこういうスタイルでよかったんですが、、詳しい人にとってはそんな表面的なところの議論を聞かされても、と思うかもしれません。難しいですね。

 いずれにせよ楽しませていただきました。第二回の開催に期待しています。

 ところで18:30からという遅い時間だったので終わりが22時近くになり、遠距離から通っている人間にとってはつらいものがありました。業務後に参加してもらえるというメリットはあるので、時間が早ければここまで人数集まらなかったかもしれませんが……。