おわ。。。

 ネギま! が好きな人は不快になると思う記事です。読んでも構いませんが責任はとらないことにしているので罵倒などは歓迎いたしますが、リアクションはとりかねます。
 ただ、人がいっぱい死ぬマンガや、イタ物が好きな方は普通に読めると思われます。
 その上で続きを読んでください。
 僕はイズミノさん(id:izumino)の赤松論を読んでから赤松作品を読むようになったので、かなり粗雑な内容に星をいただいて恥ずかしいやら嬉しいやら、ちょっと不思議な気分を味わっております。ところで今までの経験上、イズミノさんに僕が誰だか気づかれていない気がするので、sですと一応自己紹介しておきます。
 さて、イズミノさんに星をいただいたので赤松論やネギま! 関連記事を再読しました。結果ネギま! を好きになる日は来ないだろうから、次の作品を早く書かないかな、という悲しい結論がでました。
 というのもユエやノドカを殺せないでしょ? ということからです。もしユエやノドカを殺したら、ネギま! を好きになりますが、その可能性は無いに等しいわけで。
 なんでユエやノドカが死ななきゃ好きにならんのか、それはネギが他者に対して責任をもつ立場だからです。少年漫画的な、度量で相手を上回れば勝ちにならない立場だからです。
 少年漫画のバトル物の主人公は基本的に、他者に対して責任を持ちません。誰かに使われる立場であったり、誰かに巻き込まれる立場であったり、つまり責任をとってくれる人がいる子供なのです。だから彼らは自由に方言できます。
「○○になる!」「○○してやる!」
 実際に成功すれば立派なことですし、賞賛されることでしょう。では失敗したら? マンガですから失敗はしません、ですがその可能性が達成された世界を考えて見ましょう。別に彼らは貶められるようなことはありませんし、むしろ志の高さをもって賞賛すらされるでしょう。責任がないから。
 けどネギの場合は違います。彼は10歳にも関わらず社会的な責任を負わされているのです。そしてネギパーティのリーダーであり他者への人間的な責任もあります。にも関わらず彼は「○○になる!」「○○してやる!」と言い放ちます。しかもエヴァや超という大人たちに向かって。
 彼は他人への責任を知っていて、葛藤しながら放言するのですが、それは他者に対して責任を転嫁がある程度行われている状態のみでの話です。つまり「私の選択です」という言葉を吐かせてからじゃないと彼は身動きとれないんです。
 だからユエやノドカ、自らの決意でネギについていくと決めた人たちであり、ネギが非日常に巻き込んだ人たちであり、かつ力の無い人間=守らなければいけない責任が発生した人たちが死なないと僕は好きになれない。ネギが彼女らのためにすべきだった選択とは、完全に非日常から遠ざけることです。それをしなかった、人間的な葛藤を回避したネギには責任が発生しているわけです。
 けど自分たちで決意したんだから自己責任じゃね? と思う方もいるかもしれません。名目上はまさにその通りなんです。そしてネギはその名目に目を逸らしているように僕は思えます。そう、目を逸らしたからこそ、非情な現実を突きつけられ、それを乗り越えないと僕の心に響きません。
 もちろん責任が発生しているだけなので、とらなくても構わないわけですが、そしたら話としてつまらないわけで。エヴァや超に大見得切った言葉もまやかしになり、ネギのカリスマ性や今までの成果も全てまやかしになるのですから。ちなみに殺す対象としてはユエとノドカの二人がツートップですが、次点で千雨あたりですかね。
 だがら僕としてはエッグイ殺し方をして欲しいのですが、だめですかね? だめですか。そうですか。まぁ面白いのでこのままでも構わないのですけど。ご都合主義は良いものです。*1
 あ、それとは別にユエやノドカを殺さなくても好きになる可能性はあります。
 クラスメイトの50%くらいが死ぬ→ネギの決断によって or 75%を生かすために25%くらいが死ぬ→ネギの決断によって
 まぁ生徒が死ぬ方法しか思いつかないのが、アレですが。要するにネギの責任によってネギの大切なものが失われれば好きになるという話です。そうでないと物足らないまま終わるだろうな、と。けど出来ればユエかノドカを殺して欲しいなぁ。死亡フラグがビンビンなのに。
 つまりネギの決断の結果が特定の生徒たちにネガティブであり、全体としてはポジティブな結果を引き起こして欲しいのです。これはリーダーとして職責というテーマ上においてですね。
 一方酷い目にあって欲しいというのは、他人に対して責任を保証してしまったネギの成長の契機としてです。それでも俺はやる! とネギが発言してこそ、超やエヴァを乗り越えたことになるんじゃないかなと。
 今までぶっ殺せ! といい続けてきましたが、別に死ななくても良いんです。読者に根深い罪悪感を抱かせる形で、ネギのせいで生徒*2が酷い目にあいさえすれば。以上です。
 なんかこの記事書いてて思ったんですが、僕って性格悪いのだろうか。普通だよなぁ。というか、マンガ好きな人ならみんな思うよなぁ。ジルベールが死んだときはぼろ泣きしたし、桜の唄では精神崩壊しかけたくらい善人な僕ですら思うんだから。

追記

 ちなみに僕は、こういう読者の思惑を全部乗り越えて新しいフレームワークを提示するような作品が好きで、それを赤松健に期待しています。

*1:これまでネギま! 上にて築き上げた世界観のリアリティが破壊されてしまうという意味でのご都合主義

*2:中でもネギが肉体的に保護しなきゃいけない人で感情を向けやすいキャラな程いい