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渡邊信教授ら、従来に比べて10倍の油が抽出できる藻を発見!

2010年12月14日、歴史的な発表がされた。
 
石油を作る藻類、生産効率10倍 筑波大が沖縄近海で発見
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E6E2E6E58DE3E6E3E0E0E2E3E29180EAE2E2E2;at=ALL
 
従来の10倍以上の油がとれる藻が沖縄で発見された。筑波大学の渡辺教授らが発見し、オーランチオキトリウムという藻で、光合成は行わず、生活排水など有機物を食べて油を体の中に蓄えるタイプらしい。大きさは、0.005mm〜0.015mmの球形であり、沖縄の温かい海水で生息。渡邊教授よれば、実用化すれば、今の石油と同じ価格(50円/L)で生産できるという。量産法や最適な抽出法の開発が必要なため、本格的な商業生産には10年程度かかるとみている。
 
研究チームの試算では、深さ1メートルのプールで培養すれば面積1ヘクタールあたり年間約1万トン作り出せる。「国内の耕作放棄地などを利用して生産施設を約2万ヘクタールにすれば、日本の石油輸入量に匹敵する生産量になる」としている。
 
生産量
 オーランチオキトリウム10000t/ha
  (深さ1mのプールで培養した場合:光合成ではないので、プールを深くできる)
 ボツリオコッカス   :118t/ha
 トウモロコシ     :0.2t/ha
 アブラナ       :1.2t/ha
 アブラヤシ      :6.0t/ha
 
石油の需要構造(2004年 → 2030年想定)
ガソリン 615億リットル → 100億リットル(電気自動車化)
ナフサ  490億リットル → 200億リットル(国内需要+NOC材料:鉄代替)
軽油   382億リットル → ガソリンに統合
A重油  291億リットル → 260億リットル(人口減少-11.6%:非課税の軽油)
灯油   280億リットル → 140億リットル(ペアガラス3割+電気エアコン2割)
C重油  266億リットル → 235億リットル(人口減少-11.6%)
LPガス 180臆kg → 160臆kg(人口減少-11.6%:LPガスのみ単位が違う)
合計   2530億リットル → 1100臆リットル(約1億トン)
 
 2030年の石油需要想定(専門用語は、リンク参照の事)
 ガソリン+軽油(997億リットル→100億リットル)
  電気自動車:997億リットル→100億リットル
 ナフサ(国内需要に絞る:490億リットル→200億リットルへ)
  輸出需要     :340億リットル(この発見によって地産地消になるため除外)
  国内需要     :150億リットル
  鉄代替需要(国内):50億リットル(国内鉄需要3400万トンの30%:車と建築)
   NOC:鉄の2倍の強度(最近開発された)だから必要量は半分で計算
 灯油(280億リットル→140億リットル)
  灯油ストーブのエアコン化で2割カット
  ペアガラスによって3割カット
 他の油種やガス(-11.6%)
  人口減少:2004年:1.27億人→ 2030年:1.13億人(-11.6%)
 
要するに日本の必要量は1億トンである。これに匹敵する有機物は...
 家畜の糞尿 9030万トン(2002年)
  資料:農林金融 PDFのP.7(本文中のページ番号は6ページ目)
  バイオガスプラントの取組現状と課題 蔦谷栄一
  http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n0305re1.pdf
 稲ワラ:推定1500万トン(2030年想定)
  想定基準:飼料米生産に休耕田100万haを使う。1500万トン)
  飼料稲 :15t/ha
  販売価格:20円/kg(生重量)で流通
   資料:〜耕畜連携による飼料確保への取組〜
   http://mie.lin.gr.jp/konohi/H19konohi/01fy.htm
 
これらの情報から、以下の事が想定される。
 
0.石油産業が農業と一体化する。

  • 2030年に想定される日本の石油の必要量は1億トン、それに必要な面積は計算上、1万ヘクタールと考えられる。これは充分に可能といえる。
  • ・水深1ⅿのプールの場合...:1万ha(水深100cm)
  • ・水田の場合は...     :10万ha (水深10cm))
  • 海水で生息しているとの事なので、海で生産するのもアリかも...
  • 光合成ではないので、プールを深くできると考えれば、計算上、深さ10mのプールであれば、1000ha(3.2km四方)となる。沖縄の海の一部を3.2km四方で区切って作るというのもアリかも。(漁業被害が生じないように、この3.2km四方は厳重に区切る)あるいは、戦争がなくなると考えれば、沖縄の米軍基地跡地に3.2km四方×10mの穴掘って巨大プール作って、石油生産ってのもいいかもしれない。(もう戦争いらねぇから米軍もいらねえですみたいな...)

 
1.飼料米→家畜の糞尿→バイオ石油で日本のエネルギーと食料の自給率の大幅な向上

  • 大雑把に調べてみたが、飼料米で小麦の需要全体と飼料の一部を自給し、家畜の糞尿と稲ワラで石油を作れれば、日本の食料とエネルギーの自給率はかなり改善すると見られる。

 
2.石油は地産地消

  • 有機物の供給面から言って、この石油は地産地消となる可能性が高い。つまり、これからの油は、その国の食料生産廃物や家畜の糞尿などの有機材料をベースに作られる。つまり、石油は各国で個別に作られるだろう。あるいは、有機材料を輸出して温暖な気候の土地で油として生成されるのかもしれない。

 
3.農業と工業は一体化し、国内の工業需要は減り、移民は必要なくなる。

  • 農業生産物から石油が作られる事になると、農業と工業を一体的に考える必要があるのかもしれない。輸出はなくなり、現地で資源を生産し製造する形が増えていき、輸出用に使っていた資源が国内では必要なくなり、国内での生産量が大幅に落ち込むので、必要な労働力は減り、高齢化に伴って提唱されている移民は必要性はなくなると想定される。

 
4.戦争がなくなる(資源問題が理由の戦争)

  • 尖閣の領有権問題などの根底には、資源問題が横たわっており、資源が自国で自給できる状況が生まれれば、資源が理由の戦争はなくなると考えられる。

 

  • まとめ
  • この発見によって、日本の将来はかなり明るくなる。なぜなら、食料、資源、エネルギーをかなりの割合で自給できるモデルが確立できるからだ。まず、飼料米から飼料を自給し、その飼料を食べた家畜の糞から石油を作る。石油から鉄の代替素材が作れるから、鉄とプラスチックの両方の需要のかなりの割合が自給できる。(また鉄自体もスクラップ鉄(電気炉:年間3400万トン)で既に自給できる技術水準にある)また、石油を各国で作り、工業生産物も現地生産になるので、製造業の規模は現在の1/3になると想定される為、国内に必要な労働力が大幅に減る。そこから考えると、結果的に労働時間を短縮して、仕事を分け合う内需主導経済に移行する事になる。

 
高齢化社会にも適応できる(国際競争必要なし、必要物資が自給できるから)

  • この発見により、高齢化による競争力低下で外貨が手に入らなくなり、資源とエネルギーの自給が危うくなる事はなくなると考えられる。外貨そのものが必要ない状態が生じる。

・仕事が週休3-4日制(長期の夏休みアリ:必要な労働力が大幅に減るから)

  • この発見は、資源生産と製造の現地生産を促す。よって製造物を輸出して外貨を得る必要もない。日本の場合、国内需要を満たすだけならば、工業部門の生産力が1/3で済む為、ワークシェアリングの短時間労働で豊かな生活ができるようになる。昔は20時間労働休みなし、という時代もあったが、今は10時間労働、週休二日、おそらく、これからは週休3-4日、長期休暇アリという形になるのではないか

・戦争なし(軍事費の大幅削減が可能ではないか)

  • 石油をめぐる戦争がなくなり、自分達に必要なものは自分で手に入れられるので、わざわざ自国民の命をかけて、他国から奪う必要がなくなる。結果として、軍隊全体の必要性がなくなっていく。

二酸化炭素はゼロ(バイオ石油でカーボンニュートラル
 ・石油(オーランチオキトリウムを米軍跡地で生産+電気自動車+ペアガラス)
 ・石炭
  ・電気 :LED省エネ(1000臆kwh)と人口減少(1100臆kwh)
  ・鉄  :国内需要.3400万トン(日本の場合、石炭高炉はもはや必要ない)
    ・NOC(500万トン:2倍の強度があるので鉄1000万トン相当)
    ・再生鉄(2400万トン)
  ・セメント:ジオポリマー
  ・ガラス:NOC
 ・天然ガス
  ・電気(発電用のガス)
   ・地熱発電
   ・太陽光
   ・風力発電
   ・スマートグリッド
  ・熱(給湯用ガス → 需要を半分にすれば、今と同じ石油生成ガスで充分)
   ・保温浴
   ・節水シャワー
 
長々と書いてきたが、この発見によって、地球温暖化が防げて、平和で、休みが増えて、老後も安心という大発見なのだ。(ノーベル賞ものの発見である。渡邊教授が存命中にノーベル賞を授与するべきだと思う)