SKY NOTE

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福島第一原発3号機爆発事故について衛星写真と設計図から考えてみる

原発事故から2年がたとうとしています。しかし、政府は、あの時何が起こったのか、明確な情報を示していません。というか、納得の出来る矛盾のない説明がないというのが現状です。そこで、最も大きな爆発を起こした3号機について、流出した1号機の設計図と思われる画像と、3号機博発直後の衛星写真を元に、三号機の爆発が何であったのか考えてみたい。(1号機の設計図で3号機を見るというのは正確さに欠けるという考えもあると思いますが、基本的には、兄弟機なので、構造そのものに類似性があるという前提で比較します)

3号機の爆発後の写真(400%拡大) と1号機の設計図とみられる画像

衛星写真の引用元 設計図の引用元 画像をクリックすると拡大します。

この2つの画像を比べてみて、煙の位置に注目して下さい。中央部分に、まるで丸いところから出てきている煙(白い煙なので水蒸気の可能性が高い)が見えるはずです。そこを設計図で見ますと、そこは圧力容器の真上にあたります。ここから考えられることは、圧力容器の蓋が外れている可能性があるのです。これが何を意味するかといえば、3号機の圧力容器の中の水が水蒸気爆発を起こし、圧力容器の蓋をふっ飛ばしたと考えられるわけです。

また、3号機の爆発音は3回起きたと言われています。その理由について考えると、まず、最初に水蒸気爆発が起こり、次にその高温のガスが水素に引火し水素爆発を起こし、水素爆発で起こった高圧によって中にある劣化ウラン(使用済み核燃料)が爆発したと考えると、3回の爆発音があったという証言の説明ができるのです。(報道において、3号機の爆発時の音声がなかったことも、まったくもって不可解です。爆発音は爆発原因を知るための重要な情報なのに、それが公開されていないというのが不思議です)東電がこれを隠匿する理由は、圧力容器の蓋が開いてしまったならば、大量の放射性物質が流出したことになり、賠償額が桁違いに増えるからだと考えられます。つまり、東電の3号機は水素爆発だったという発表情報が虚偽だった場合、公表されているよりも多くの放射性物質が漏れたと考えられるわけです。さて、その後の漏れた放射性物質についてですが、何が入っていたのかと考えてみますと、もし圧力容器の蓋が吹っ飛んだのならば、その中にある高濃度の放射性物質を含んだ蒸気が大量に飛散したと考えられます。

では、風向きについて考えてみたいと思います。
当時(2011年3月14日午後2:00)の気象データです。

不幸中の幸いなことに写真では海側に流れていることが分かります。

しかし、風向きは変化するので、それを検証した動画を見ますと、かなり問題があることが分かります。

福島第一 Fukushima Unit 3 Plume プルーム (HD)

3月15日、深夜に東京方面に大量の放射性物質を含んだ蜘蛛が落ちていることが分かります。

このシミュレーション映像が東電の公開した流出量をベースにしていたとすると、発表資料が虚偽だった場合、数値がこれよりも高くなることが考えられます。図からは、黄色(10マイクログレイ)とオレンジ(100マイクログレイ)の間くらい放射性物質の雲が3月15日の深夜に東京上空に到達したと考えられます。ちなみにグレイという単位については

引用元:http://www.hicare.jp/09/hi03.html

 SV=定数×グレイ

 定数
  ガンマ線ベータ線:1倍
  中性子線、アルファ線重粒子線:5〜20倍

東京上空に来た放射性物質の雲を50マイクログレイだと仮定してみて、そして、α線を出すプルトニウムが飛散したと考えてみると。この記事は5〜20とあるので、α線は10倍と仮定すると...
 プルトニウム換算:5マイクロシーベルトα線
 セシウム換算  :50マイクロシーベルトβ線γ線
...となります。

つまり、非常に高濃度に汚染された雲が東京上空を漂っていたことが分かります。しかも、チェルノブイリの事例だと、放射能プルームの影響は、250km以上の地域の方が強く現れたというのです。(これはだいたい東京と福島第一原発の距離に相当します)なぜなら、遠くに飛散した粒子のほうが小さくて体に吸収され易かったからだと言います。午前1:00という皆が窓を閉め、外に出ていないときに、この雲が上空にあったことは、影響がダイレクトでなかったという点で不幸中の幸いだったかもしれません。多くの人は、その数時間後に出勤(3月15日は火曜日)などで外に出て、その時にある程度吸入したものと考えられます。

福島第一原発の爆発から、そこから漏れた放射性物質が東京のような人口密集地に届くまでを考えてみました。あの時のことを、考えてみますと、私はテレビに釘付けになって窓を開けませんでした。空気清浄機を常にONにして、何がどういうことなのか目を凝らして、テレビを見ていましたが、テレビからは、納得の出来る説明はまるでなく、本来あるべき飛散情報の詳細も全く出てこず、もっぱら爆発時の映像を流すばかりでした。当時、NHKのアナウンサーで窓を閉めてくださいと、本当のことを言った人は、本来ならば、非常に素晴らしいアナウンサーですが、今はテレビに出て来ません。思うに、このように後から分かった事例から見て、今のテレビがオカシイというのは正常な認識であり、それが正しいと認識するほうがオカシイのだと私は思います。あれから2年、私達の社会は、不信に満ち満ちています。しかし、その不信こそが実は、正常な認識なのです。何せ、矛盾が多く全く説明に成っていないのですから。

あれから2年、再び3月11日を迎えるにあたり、原発ゼロを要求するデモが3月10日、日曜日(明日)にあります。この2年の間、問題のある原発は未だ収束せず、最近は2号機の温度上昇が見られ、恐らく残留した核燃料が臨界に達しているものと見られます。安倍総理も、「前政権が収束したと言ったが、とても収束している状況ではない」と述べているように、総理大臣自らが収束を否定しているなど、未だ予断を許さぬ状況が続いています。また、地震の活動期に入ったというのに、そして、電気は足りているのに、原発を再稼働するという自民党政権の問題のある行動、これらの事態について主権者たる私達市民は、自らの安全を担保するため、原発ゼロの意思を示すためにデモに出向く必要があります。なぜならば、意思なきものは、意思のあるものの奴隷になるという事ですから。ですから、明日、多くの人が日比谷公園のデモに出席し、自らの意思を示し、奴隷ではなく市民だと示す必要があると私は、主権者の1人として思うのです。
 
原発ゼロ行動:http://coalitionagainstnukes.jp/?p=2415
 日時:2013年3月10日 
  午後1:00 集会(日比谷公園集合)
  午後2;00 デモ行進日比谷公園→国会正門前)
  午後5:00〜7:00 国会正門前集会
 場所 日比谷公園→国会正門前