マジルーの弥勒節

slowlearner_m2009-07-28



中江裕司監督作品『真夏の夜の夢』は、シネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほかにて絶賛公開中です。

シネカノン有楽町2丁目では、音声ガイド付き上映が決定しました。
劇場HPにUPされましたので、詳しくはこちらから。

http://www.cqn-cinemas.com/yurakucho/news.html#manatsu03


是非おでかけ下さい!!



さて、映画の中で半端キジムンのマジルーは、島を救うために弥勒節(みるくぶし)という歌を歌います。弥勒節は、もともとは八重山の民謡で、豊年を感謝する祭や祝い事の最後に唄われる歌です。マジルーが歌うのは1番の歌詞、そして、ラストに流れる合唱は石垣島・白保の豊年祭で唄われる特別な歌詞の弥勒節です。


中江監督もパンフレットのインタビューで、こんなふうに語っています。

弥勒節自身が、この映画のテーマそのものを歌っている歌なんですね。「神様、幸せを下さい」という歌は、いっぱいあると思うんですけど、そうではなくて「この世の中が豊穣になって、あらゆる人たちが幸せにならないかぎり、自分も幸せになりませんよ」という歌なんですね。…八重山の歌なんですけど、彼らはDNAのように刷り込まれているように歌うんです。この映画は、弥勒節みたいなことを描くんだろうなと思っていました。


この作品の核となる歌なのですね。


舞台挨拶やトークイヴェントでも、中江監督は必ず「ここに集ってくれた皆さんの幸せと、ここに来れなかった皆さんの幸せのために」と言い、そしてマジルーである穂波さんは弥勒節を歌いました。


今日は、わしたショップで穂波さんが歌った弥勒節をこのブログを読んで下さっている皆さんにお届けします。



今日、川村カオリさんがガンでお亡くなりになりました。
川村さんとは、『贅沢な骨』や『696』など幾つかの作品でご一緒しました。ケラケラと笑って、「あんたパンクだね」とぶっきらぼうに話す川村さんの顔が忘れられません。



悲しいです…。