今日は編集ラッシュを見ました。

slowlearner_m2010-03-05



今日まで『私は猫ストーカー』は、那覇桜坂劇場で上映されていました。
沖縄の皆さん、劇場の皆さん、ありがとうございました。
これで『私は猫ストーカー』の上映も一段落です。




すっかり春めいて来たのに、明日からまた天気が崩れて寒くなると天気予報は言うのです…。


さて、今日は熊切和嘉監督『海炭市叙景』の編集ラッシュを見ました。
もちろんまだまだ撮影中。
これまで撮影が終わったものを、部分的に繋いだもの見たのです。

ご存知の方も多いと思いますが佐藤泰志さんの原作『海炭市叙景』は、第1章、第2章あわせて18の短編からなる連作短編といった小説です。
この全部を映画化することは不可能なので、この中から「まだ若い廃墟」「ネコを抱いた婆さん」「黒い森」「裂けた爪」「裸足」を選び、オムニバスではなく、どちらかと言えばアルトマンの『ショートカッツ』のようなテイストに構成しています。

撮影は、「黒い森」から始まりました。
「黒い森」には小林薫さんと南果歩さんが出演していますが、その他のキャストは皆、函館のオーディションで選ばれた地元の皆さんが出演しています。これは、どの章も同じで、数多くの役をオーディションで選ばれた地元の皆さんが出演しているのです。

しかも、みんな基本的にノーメイク。小林さんも南さんも、もちろんヘアメイクはつかず、ノーメイクでのご出演です。これは、熊切監督の意図なのですが、日本映画の制作状況では、やりたくともなかなかやらせてもらえない、この作品だから可能になった挑戦の一つです。

今日見たのは「ネコを抱いた婆さん」の一部と、「黒い森」、そして「裂けた爪」の一部分です。
手前味噌のようですが、出演しているキャストがみんな(小林さん、南さんだけでなく地元のキャストの皆さんも)素晴らしく、傑作の予感がします。
これもみんな函館の皆さん、現場スタッフと出演者の皆さんの成果だと思います。



台本の表紙の字は、佐藤泰志さんの直筆の題字が配置されています。
撮影は3/20まで、函館で続きます。