日経新聞で大きくとりあげられました。

slowlearner_m2010-03-15



20日まで撮影中の熊切和嘉監督作品『海炭市叙景』。
日曜日の日本経済新聞で、ずいぶんと大きな記事でとりあげていただきました。



とても励みになります。
明日から函館に星野Pが行きます。

映画は函館をモデルにした“海炭市”という町で起きた話ですが、地方都市出身のわたしが読んでも、おそらくどこの町でも多かれ少なかれ同じ状況があるのだと感じました。記者の方は今の状況を先取りした小説だったのではないか、とおしゃっていましたが、バブルからバブル崩壊を経て、真綿で首を絞めるようにすすんでいる現在の状況は、20年あまりの前に書かれたこの小説と今をつないでいると思うのです。
根本的に何一つ変わっていないし、ますます症状は悪化しているのだと。


1935年に書かれた『レフティを待ちながら』という戯曲のオーディションをうける現代のタクシードライバーたちを描いたロブ・ニルソン監督の『シグナル7』という作品が好きでした。『レフティを待ちながら』を現代的に、安直なエンタテインメントとしてアレンジしようとする芝居の演出家たちに、実際にタクシードライバーをしながら役者をあきらめていない男が叫びます。

「ちょっと待ってくれ、あの頃と今とは全然変わっちゃいないんだ!」


うろ覚えですが…そんなことを思い出します。