生理痛に注意!子宮内膜症

生理痛に注意!子宮内膜症
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2016/04/0427.html


生理痛はないのがあたりまえ
生理痛で受診する患者の4人に1人は子宮内膜症

子宮内膜症とは




月経・いわゆる生理のある女性の10人に1人が発症するといわれる「子宮内膜症」は、
生理と深い関わりがあります。
子宮の内膜を覆う子宮内膜は毎月、妊娠に備えて増殖して厚くなり、
妊娠しないと血液とともに月経血として体外に排出されます。これが生理です。





ところが、月経血が子宮内を逆流して、
卵巣の表面、直腸やぼうこうと子宮の間などの子宮以外の場所に
小さな固まりになって付着することがあります。そうした状態が続くと、
子宮内膜に似た組織(子宮内膜症組織)が増殖して「子宮内膜症」を発症します。
月経血の逆流は、90%以上の女性に起こっていますが、
必ず子宮内膜症になるわけではありません。
現在のところ、子宮内膜症を発症する人としない人の
どこに違いがあるのかははっきりしていません。

目的別の治療法 ①痛みをとりたい




痛みをとりたい
治療の目的は大きく3つに分かれ、それぞれ治療法が異なります。
◆「鎮痛薬 漢方薬
一般的に鎮痛薬と漢方薬を使用します。ただし、病気の原因ではなく、
症状の治療なので、子宮内膜症の進行を抑えることはできません。
◆「ホルモン療法」
子宮内膜症の病巣を治療するためには、
まず低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(低用量ピル)や、
黄体ホルモン薬を用います。
低用量ピルは、生理痛に対して健康保険の使用が認められているため、
子宮内膜症が明らかではない初期の段階から使うことができます。
低用量ピルや黄体ホルモン薬は、排卵は抑えますが、
血液中のエストロゲンの濃度は低くならないので、
若い女性でも長期間にわたって使用することが可能です。
これらのホルモン薬でも痛みが改善しない場合には、
卵巣機能を止めて閉経状態にするGnRHアゴニストが必要になることもあります。

GnRHアゴニスト療法とはどのようなものですか?

http://www.mochida.co.jp/naimakusho/qa/07_03.html


ホルモン療法の一種で、
性腺刺激ホルモン(Gn:Gonadotropin)を
放出させるホルモン(RH:releasing hormone)の働きを抑え、卵巣の機能を抑えます。
一時的に閉経と同じ状態にすることで、病巣を小さくする作用があります。
副作用として、うつ状態、ほてり、のぼせなどの更年期様症状がでることもあります。
また、連続の使用期間は6ヶ月と制限されており、
次回の使用には6ヶ月間以上の休薬が必要となります。