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2013-02-01

見せしめまでエンタメに変換すんな。-AKB48峯岸みなみ丸刈り謝罪問題

16:48 | 見せしめまでエンタメに変換すんな。-AKB48峯岸みなみ丸刈り謝罪問題を含むブックマーク 見せしめまでエンタメに変換すんな。-AKB48峯岸みなみ丸刈り謝罪問題のブックマークコメント

以前Twitterで「性的存在として承認されなければならないという思いが強いが、ビッチにはなりたくない」という、とある女子の呟き女子を見かけた。
「なるほど」と思わず膝を打ちました。
それはつまり「アイドルでいたい」ということっすね。
「性的存在であるがビッチではいけない」ってまさにアイドルのことだもん。
アイドルグラビアできわどい水着や挑発的なポーズなどを披露するオカズ的存在なのに、一応清純派を装わなければ男子の幻想を投影できないので絶対にオトコの影(不純異性交遊)をチラつかせてはいけないという矛盾した存在。実態が元ヤンだろうとヤリマンだろうと、とりあえず清純派を装うことで成立する、ある種の幻想射精産業。
アイドルというのは「性」の部分も消費される存在である。
女性アイドルというのは、「男子の、異性に対する幻想の集大成」であり、それを3次元に実体化して商品化したものなのである。
 
「幻想射精産業的な部分での女性アイドル」が男子から求められてるのは今も昔も変わらない。
アイドルのイメージ戦略の1つ、というより最重要要素として幻想射精産業的要素は一貫して存在してる。
70年代の山口百恵に「あなたに女の子に一番大切なものをあげるわ」と歌わせたことや、80年代初頭の中森明菜に「ちょっとエッチなミルキーっ娘」というキャッチフレーズをつけたこと、80年代中盤のおニャン子クラブセーラー服を脱がさないで」なんてのは、かなりモロだろう。最近だとAKB48関連がモロですかね。ランパブのようなPVや、お菓子の口移しCMなどは、もう釣り針がでかすぎなのだが、それでも釣り上げられる人は後を絶たない。
 
アイドルには「人気者」「幻想を投影する偶像」であると同時に、非常にフリークス的な、イビツな要素があるんだよ。
そのイビツでフリークスな、一番キツイ部分を拡大再生産してる気がする、AKBって。
 
 
AKB48 峯岸みなみからのメッセージ / AKB48[公式] AKB48 峯岸みなみからのメッセージ / AKB48[公式]
 
見損なったAKB48: Matimulog 見損なったAKB48: Matimulog
 
AKB48 峯岸みなみの丸坊主について - ゴー宣ネット道場 AKB48 峯岸みなみの丸坊主について - ゴー宣ネット道場
  
まとめよう、あつまろう - Togetter
 
 
今回のAKB48峯岸みなみの丸刈り謝罪の件で、
「アイドルが恋愛禁止なのは異常だ、人権蹂躙だ。アイドルだって普通の女の子だから恋愛したいに決まってるじゃない」
という批判が出てくるのはごもっとも。まったくもって正論。
ただ、アイドルビジネスというのは「アイドル個々のヒトとしての人権」を無視することを前提で成り立っている部分があるので、それを指摘しても無駄。
アイドルというものをあくまでも「商売」という視点から見た場合、アイドルは「人格を持った一個人」ではなく、「記号」であり「商標」だ。商標というか商品イメージ。
その商標にまつわるグッズ(CD、DVD、コンサートチケット、ポスター、その他著作権関連商品)を売るための商品イメージに過ぎない。
だからみんな商品イメージという実体のないものに金を払っているんですよ。「アイドル=偶像」と呼ばれる所以です。 で、そうやって消費されてナンボの品物なので、消耗品でもあるわけです。
賞味期限が切れればオワリ。
人権なんぞ最初から無視することを前提にして成り立ってる、極めて異常な、一般社会の常識や良識が通用しない業界なんである。
 

 
そしてあらゆるアイドルビジネスの中で最もそれが象徴的なのがAKB48の集金システム。
よく言われてることだが、あれはキャバクラ商法。
男性がキャバ嬢や風俗嬢に擬似恋愛して入れ込む構造をアイドルビジネスに移植したものなので、AKB総選挙はまんまキャバクラ嬢の売上合戦。広く浅く不特定多数に支持されるより、少数でも大金注ぎ込んでくれる「太い客」持ってるキャバ嬢の勝ち。
マスコミの喧伝で日本中がAKBに踊ってるように見えているが、実際は日本人の大多数は踊っていない。踊ってんのはほんの一部。大多数(一般人)から金が取れないから、特定少数(一部のオタク)から金を毟り取るシステムに乗り換えたってこと。
そういう特定少数の「太い客」にとって、アイドルという商品の最大の商品特性は「処女性」。
実際に処女であるかどうかは、たいして問題ではない。
「処女」ではなく「処女性」が大事。「処女性」という幻想のために、アイドルビジネスの最大公約数的消費者層である男子たちは金をつぎ込むのである。
そういう需要の上に供給が成り立ってるものなので、アイドルの男女交際発覚とは、処女性という商品特性の崩壊を意味する。
だから恋愛禁止(たとえ形骸化したお題目であっても)を表向きには表明せざるを得ず、その商品特性を崩壊させた者にはペナルティが課せられる。
とは言っても、ペナルティの程度にはメンバーによってかなりの格差があるのだが。
おもに大人の事情によって。
 

…と、ここまで書いておいて何ですが、あの峯岸みなみの丸刈り謝罪会見は引いた。本当に引いた。
きつい。辛い。痛々しい。可哀想で見ていられない。アイドルビジネスの暗黒面が全部表面化した感じ。
「商品特性を崩壊させた者に課せられるペナルティ」の範疇を逸脱してる。
今までは「ペナルティ」の部分も含めて、受け手側と送り手側の間にある程度の馴れ合いがあったんだが、峯岸のあれはもう「踏み込んじゃいけない領域」に踏み込んだと思う。
たとえ、本人が自分の意思で丸刈りにしたとしてもだ。それを公式で会見として流したってことはあれが営業利益につながると運営が判断したってことだろ?
狂ってる。
 
 
会田誠について書いた日記でも触れたことだが、反社会的だったり、非常識だったり、物議を醸したり、人の心を逆なでしたり、良識的な人の眉をひそめさせたり、そういうものを「あえてやる」ことを「商売」にしてるひとたちがいる。
AKB商法というのもその1つ。
絶えずスキャンダラスな話題を世間に提供して、メディアにそれを喧伝させることで実体の無い人気をさも実体があるかのように見せかけることで成立してる。
いわゆる炎上マーケティングだ。
 
だからねー、ホントはAKB商法について批判的なこと言うの逆効果なんだよね。良きにつけ悪きにつけ、話題になればなるほど秋元康の懐が潤う仕組みになってる。
こういう「ギミック初めにありき」って物件に対してはね、その商標に対する売上に直接的にまったく貢献しなくても、こうやって話題すること自体が既にその集金システムに乗っかってるも同然なんですよ。
肯定だろうと否定だろうと話題にすればするほど秋元康が潤う。
だから本気でAKBを否定したければ「無視」を決め込むことが一番効果がある。
物議を醸す(=話題になる)ことができなくなったら、あの商売オワリだから。
それはよーくわかってる。
わかっちゃいるけど、でも、あえて言う。
 
「極めて不快」。
 
見せしめまでエンタメに変換すんな。
このままエスカレートするとそのうち死人が出るぞ。