SNOW ILLUSION blog

2010-02-10 とあるサイトの同人に関する文章を読んでて

[] トゥルーStylish Private Note.「同人誌は手に入らないものなんです。」を読んで思ったこと

断片的には同意だけど、ちょっと言い方が矛盾してたり暴論過ぎるような気がしたのでちょっと雑文を書いてみようかな、と。


まず前もって私のスタンスを書いておくと、基本的には「同人誌は買えない奴が出てきて当然」という考え方に近いです。

私は同人誌との出会いというのは「縁」であり、買えないことも「一興」だと思っています。

自分が求めてる本、面白い本、レアな本、将来有名になる作家の本、入手困難な本、それらを手にすることは難しい一方、ふとした拍子で手に入れることがあります。縁が濃ければ手に入ることも多いでしょうし、縁が薄くても「どうしても欲しい」と思えば色々の手段を使って手繰り寄せればいいと思います。

イベント終了後に好きな作家が参加してることに気付き悔しい思いを持つこともありますが、それは縁が無かったものと諦めます。

直前に売り切れることもありますが、それも縁が無かったと思い、「直前で売り切れたー」と悔しさを肴に知り合いとワイワイ思い出話をすることもあります。この年になり、そういった同人誌を買えないこと」自体を含めて、即売会や同人というものを楽しめるようになりました

ここまでが前提。




そういったスタンスの私ですが、上記のリンク先の文章にはちょっと違うんじゃね、と思うところがあるので少し書いておきたい。

まずは、


>ほんとに同人誌が欲しい奴らはあらゆる手を尽くしてます。


と書いてあるにも関わらず、


>「書店委託してください」とかは割と間が抜けた発言ではないかと。


という具合に書店委託をお願いする・願うことを否定してること。

「みんなが買えるような数量刷るべき」とか「書店委託するべき」みたいなサークル側に「○○するべき」みたいな上から目線な言い方は問題外として、サークル側にお願いするくらいは「あらゆる手」のうちに入るんじゃないかと思うんですよ。

だって、イベントに行けなかった人、残念ながら買えなかった人、そういった人達がどのくらい居たかなんて、声を出さないとサークルに伝わらない訳じゃないですか。サークル側が「あ、そうなんだ。そういう声が結構あるし委託しようかな」と思ってくれればめっけもの。

まあ、そういった声がサークルの負担になる可能性がある、というのは理解してるつもりです。

でも「オークションで転売品を競り落とす」ことだって、嫌がるサークルさんはいますよね?

会場に早く並ぶことだって、主催側から指定された時間から並んだのでは間に合わないケースだってあります。決まりごとを守らずフライングで並べとでも言うんでしょうか?

「書店委託〜」を間の抜けた発言と切り捨てておきながら、「あらゆる手を尽くす」の線引きが不鮮明で矛盾してる気がするのです。





そして次に気になったのはこの部分


>ほんとに同人誌が欲しい奴らはあらゆる手を尽くしてます。

>ある者は会場で早く並ぶ事に必死になり、ある者は様々なコネを使って手に入れようとし、

>ある物は書店やオークションにアホみたいな金額を突っ込んでるわけですよ。

>ていうか同人誌買うために東京に引っ越す奴なんてざら。

>そんな奴等と同じだけの何かを支払わずに、手に入るもんだと思ってるのか。


これって極論じゃねーかなぁ、と思うんですよ。

確かにそれだけのものをかけて、それだけの代償を払ってる人だっていると思います。

でも、手に入れた人が皆が皆同じだけの代償を支払ってる訳じゃない以上、この論法は乱暴だと思う。

だってさ、普通に参加すれば手に入る本でも、地方に住んでる人は「普通に参加」するために何万の交通費を支払わないといけないんですよ。

そして、職場が近ければ「午後から仕事がある」状況でも普通に参加して本を入手できるかもしれませんが、イベントにいったら仕事に間に合わない環境に居る人はそれだけで参加を断念せざるをえません。仕事辞めて行けとでも?

「同じだけの何か」じゃないんですよ。最初の環境の時点で差が付いてる場合、「それ以上の何か」をかけないと手に入らないんです。

「同人」に人生をかけられる人なんて、そこまで多いとは思えませんし、手に入れてる人が必ずそういう「何かを支払っている」とは思えません。

上の引用の言い方だと「これだけ苦労して手に入れてる奴もいるんだから、お前もそれくらいやってから文句いえよ」と言ってるように見えますが、コレって卑怯な論法だと思うんだ。

だって、極論を挙げてそれを前提に話を進めてるんだもん。

大学の先生とかに「うちの大学からはノーベル賞学者が出ています。だから皆さんもその方に負けないよう頑張りなさい」とか言われてる印象。

「いや、そんな人と比べられても……」とか「そういう貴方や他の人はノーベル賞取ってないじゃないですか」みたいな。

そういう論法をされると、正直反発したくなるというか、胸にスッとは入ってこないよね、と。




あんまり細々と突っ込んでも焦点がボケるだけなので、このくらいで。

最後に。

同人誌は手に入らないものです」「同人誌は買えない奴が出てきて当然」という意見には同意します。

ただ「だから手に入れるために手を尽くすんじゃないか」の内容・考えについては乱暴な部分があるので、全面的な同意は出来ません。

「どんだけ言葉を尽くしても上手く伝えらなくてもどかしい。」と書いてあるように、本当に伝えたいことは違うのかもしれませんが、どうも引っ掛かったのでちょっと書かせてもらいました。

トラックバックを飛ばす以上、独り言とは言いませんが「こういう意見もある」「こういう読み方をされた」と思っていただければ、と。

 

   2010/02/27 06:30 実際に本を出されてる側の言う「即売会では売る方・買う方双方が等しく参加者」っていうのは、「買うだけの人であっても、売る方と同じだけの労力が求められて当然」って意味なんですよね、大抵。
で、同人誌を出されてる方って、〆切間際に徹夜して翌日の仕事に差し支えたり、何(十)万もする機材やソフトを揃えたり、腱鞘炎(やもっと深刻な病気)になったりする人も少なくないかと。少なくともノーベル賞取った人よりは多いでしょう。
で、それと同じくらいの労力や犠牲を買う方にも普通に求めている、と。
でもって、逆に、「買う方から売る方へ」求めてもいいことは「売る方から買う方へ」求めていることと同等程度までの要求でなくてはならないとも思ってるようで。まぁ、当然といえば当然ですか。
売る方は会場もスペース配置も選べない(会場に関してはそのイベントに「出す」「出さない」という形でしか選べない)、いくつ売れるか(いくらの損失になるか)も判らない…
…ならば、買う方もどこで買えるかが選べなくて当然(買う買わないという選択肢のみ)、いくら割高(=損失)になるかも判らない入手方法になるのも当然、って感じでしょうか。

…ぶっちゃけ、今の同人の問題点って、「双方が等しく参加者」って思想で作られたルールだけがあって、会場内ではそのルールをどちらもそこそこ守ってはいるけど、実質的には双方が立場的にも考え方も熱量的にも等しくなんてないってことじゃないのかなぁ…

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