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2018-01-06 2017年TRIZ活動 その3

so-so2018-01-06

[TRIZ]2017年TRIZ活動その3 夏休み!親子向けTRIZ

  • 7/28(金) 社内イベント@品川 および 厚木 【再】
  • 8/4(金) 社内イベント@品川 【再】
  • 8/6(日) 科学の祭典 神奈川大会@神奈川青少年センター 【再】
  • 8/8(火)、9(水) Technoedge2017@東大本郷キャンパス with 村上研究室 【再】
  • 8/20(日) 厚木市子ども科学館

夏休みはTRIZ玩具を中心にした親子向けのイベントをこれだけ開かせていただきました。

お陰様で昨年出展を行った団体からは全て、今年も再出展の依頼を頂きました。ありがたいことです。

7/28〜8/9の12日間に、のべ6回(7/28は2ヶ所開催)というハードスケジュールでしたが、うち2回を主導してくれたソニー技術士会長(当時)の中村さんを始めとして、同僚の皆さんや、家族、後輩たちなど多くの人のご協力を得て、今年ものべ1000人以上の親子にTRIZ発明原理を伝えることができました。


7/28の社内向けイベントは、本社では父と、会社で同志が3名、そして湘北短期大学のボランティアの学生たちに手伝っていただきました。厚木では、中村さんと、2年前からの私の教え子たちが頑張ってくれました。

続く翌週の8/4(金)のイベント出展は急きょ決まったものの、「子供たちに教えたい!」と思ってくれる同志がまた4人集まってくれて、100名ほどの親子の皆さんにTRIZを行うことができました。

詳細は別記するとして、基本的に「ベンハムの独楽」を作ってもらい、#19周期的作用原理を楽しんでいただきました。#4非対称性原理で缶の観察も子どもは分からない子もいましたが、親は結構驚いてくれました。

続いて「科学の祭典 神奈川大会」出展

次の8/6のイベントはほぼ中村さんが仕切ってくれ、日本技術士会神奈川支部の皆さんが手伝って下さいました。私は下の子を連れて、他の出展も含めて楽しませていただきつつ、2時間ほどフロアに立ちました。

その中に、特に喜んでくれた女の子3人組が居まして、「写真撮って紹介してもいい?」と聞いたところ、快く応じてくれた3人組が写真の3人です。

この子たちが長じる頃には、「発明原理」が当たり前のものとして広がっていると嬉しいなと思います

東大出展

はまた今度

https://www.slideshare.net/houtoku/20170808triz-technoedge01-85839997

2018-01-01 2017年TRIZ活動 その2

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2017年4〜6月(引っ越し後〜東大生に授業)

  • 5/29(水)社内研修 【再】
  • 6/21(水)東京大学大学院 工学系工学科(機械)にて授業 【再】
  • 7/3(月) 東京大学 工学部化学系にて授業

5月に行った社内研修は、ある部門で公式なボトムアップ試作活動での「事前勉強イベント」として一昨年から繰り返し依頼いただいている内容です。今回も楽しんでいただけました。

また、今年も東大の授業が再依頼。さらに1件増え、そちらの方で「東京大学非常勤講師」の肩書もいただけました。2人組での教えあいを盛り込んだ授業は、お陰様で好評だったようで来年度にも行ってほしいと依頼が来ました。(通常は毎年異なる人がしているオムニバス系授業です)

内容としては


  • #4非対称性原理
  • #1分割原理
  • 9画面法

を行いました。

f:id:so-so:20180102184608j:image:medium:left 非対称性原理、を実感する部分では「ステイオンタブ缶の非対称性原理による観察」が、今年、多くの東大生や大人にヒットしました。2017年、累計で軽く百人以上の大人が「おぉぅ」と驚きの声を上げて、発明原理によって開かれる視野を実感してくれました、研修講師をしていてもちょっと気持ちが良く嬉しい瞬間です。(2月に参加した研修、この初回の軽い懇親会で出た「ビール缶」。その際に自己紹介用に思いつきました)


分割原理〜9画面法は、後輩たちが自身のキャリアを考える頼りになっていればと思います。なお、質問は6つも来ました(が、うち2つが日本チャンピオンになった「カタンの開拓者たち」の勝ち方だったのはご愛嬌)

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2017-12-31 2017年TRIZ活動 その1

2017年TRIZ活動 全体

お陰様で、2017年も昨日掲載させていただいた 鳥居型人材による鳥居型産業の創生 - それも正解です に向けたTRIZ活動に関して多くの方からのお力添えをいただき、下記のような活動を行えました。皆様に厚く御礼申し上げますと共に、ざっくり4半期ごとにふり返っていきたいと思いますので、お付き合いいただけますと幸いです。

以下、【再】マークは、昨年に続いての再依頼(リピーター)です。

どのイベントも事務局の方が人集めをしていただき、また当日は様々な方にご助力いただきました。

2017年1〜3月(厚木〜中学受験〜引っ越しの裏で・・・)
  • 社内で継続勉強会
  • 1月、社内のある新規事業gpで勉強会開始
  • 2月 厚木市より「厚木市子ども未来館」構想、有識者アドバイザー拝命

(2〜3月の社外研修で9画面法大人気)

  • 3/28(火)あゆのこ保育園にて年長さんに紹介
5月頃より徐々に復活
  • 5/29(水)社内研修 【再】
  • 6/21(水)東京大学大学院 工学系工学科(機械) 【再】
  • 7/3(月) 東京大学 工学部化学系

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夏休み!親子向けTRIZ
  • 7/28(金) 社内イベント@品川【再】
  • 7/28(金) 社内イベント@厚木 【再】:中村技術士主導
  • 8/4(金) 社内イベント@品川 【再】
  • 8/6(日) 科学の祭典 神奈川大会@神奈川青少年センター 【再】:中村技術士主導
  • 8/8(火)、9(水) Technoedge2017@東大本郷キャンパス with 村上研究室 【再】
  • 8/20(日) 厚木市子ども科学館

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9月以降
  • 9/21(金)TRIZシンポジウム発表
  • 9/28(木) 県立相模原高校 【再】
  • 11/10(金) 社内の公式研修
  • 11/18(土)、19(日)ロボフェスタ@相模大野【再】:中村技術士主導
  • 12/1 (木) 日立技術士会様向け:中村技術士主導
  • 12/15(金)産業総合技術研究所【再】
  • 12/17(日) ScienceWinter@厚木市子ども科学館 (【再】)

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2017年1〜3月(厚木〜中学受験〜引っ越しの裏で・・・)

〜昨年から社内でTRIZ勉強会継続。今年は9画面法

  • 1〜2月、社内でその教え子たちが9画面法活用して副社長を説得
  • 1月、社内のある新規事業gpで勉強会開始

(1〜2月長女の中学受験本番)

  • 2月 厚木市より「厚木市子ども未来館」構想、有識者アドバイザー拝命

(2〜3月の社外研修で9画面法大人気)

  • 3/28(火)あゆのこ保育園

(4月引っ越し)

2年前より私から厚木でTRIZを学んでくれている教え子たち。そのうちの1人が、とある社内有志活動を副社長にプレゼンに行ったところ、惨敗。他メンバーにTRIZ9画面法を教えての再挑戦で見事リベンジしてくれました。


実はこの3ヶ月はほとんどTRIZイベントはしていませんでした。

というのも2017年初めの1〜2月上旬は、長女の中学受験本番。ここでは語りつくせないほどの諸々がありましたが、最後に結果が出ました。なにより長女の精神力に友人たちも驚いていました。その合格結果に従って厚木から今の住まいへと引っ越しました。

引越先を探す一方で、保育園児も居るので、保育園申し込みもしないといけないというハードスケジュール。妻がガンガン調べてくれて助かりました。

実はこの年初付近に今までの活動に対して「知の構造化」よりもVividな「鳥居型人材」というコンセプトワードが思い付きました。


2〜3月に受けた異業種協業型の社外研修で、9画面法を使ってメンバー間の議論を整理したところ「実際の研修内容よりも9画面法の方が学べてよかった」、という、研修の感想をいただいてしまうほどでした。


引っ越しを控えた3月末に、7年間お世話になった保育園で、卒園間近の年長さんにも発明原理を教えたところ、とても喜んでもらえました。(もともと、夏の親子向けTRIZワークショップでも未就学児が良く来てくれます)

4月以降についてはまた明日。

2017-12-30 鳥居型人材による鳥居型産業の創生

鳥居型人材による鳥居型産業の創生

酉年最後の大安に、「鳥居型人材」と「鳥居型産業」の創生について宣言したいと思います。

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「鳥居型人材による鳥居型産業の創生」というコンセプトは

提供価値は、技術蓄積を基にした新規事業創出

顧客は、技術蓄積の大きい組織およびその構成員(後述)

根拠は、分野を超えた課題解決の共通言語 TRIZなら過去の知を抽象化し、異分野に伝わる知にできることです。

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上記の顧客は、まずは企業や団体ですが、最終的には日本、そして世界だと考えています。そのことで、次世代も安心して暮らせる社会にするのが目標です。


これを実現していくために、TRIZを軸にこれまでも行動してきましたし、これからも頑張って行こうと思います。TRIZを拡げるのが目的ではなく、この鳥居型産業を創生するのが目標であり、TRIZなどがその手段です。


目標に対し、まだまだ微力な自分ですが、来年以降も折に触れ、ご助力いただいたり、色々とお教えいただければ幸いです。



以下は鳥居型人材や、鳥居型産業についての定義や補足説明です。



鳥居型人材について

鳥居型人材とは、「T型人材」の発展形である「Π(パイ)型人材」のさらなる発展形です。

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T型人材とは、1つの専門分野で深い知見(=問題解決経験)をもっているだけでなく、幅広い分野の人と話せるだけの知見(教養)を持っている人材のことでした。(専門分野だけの人をI型、教養だけの人が一型)

これに対し、Π型人材と呼ばれるのは、1つではなく、2つ(以上)の専門分野を持っていることです。


Googleの登場で他分野の技術が調べやすくなり、2つ以上の専門知識を持つΠ型人材にはなりやすくなりました。


しかし、せっかく2つの専門知識を持っていても、その2つの分野を融合しないと、新しい価値は生まれません。

鳥居型人材は、この2つの専門分野をただ持っているだけではなく、この2つの専門分野の知見を「技術的に一段深いところで融合できる」人材です。

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IT業界を例にしたT型→Π型→鳥居型 人材

IT業界では、複数のプログラミング言語を操れ、要件定義もでき、デザインパターンを知っているような人が「鳥居型人材」の一例です。

オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン

1つの言語だけでしかプログラムをかけないプログラマがI型人材。
プログラムはかけないが、顧客のビジネスに合わせた要件聞き出しはできる「営業的SE」が一型人材

→一型なSEはしばしばプログラマにとって無茶な要件を顧客と約束してきます。


何か1つの言語はプログラムがかけて、顧客のビジネスに合わせて、そのプログラミング言語での実装形態も想定しつつ要件定義ができる、「プログラマあがりのSE」がT型人材

→T型人材はプログラマ側にとっては妥当な要件定義をしてくれるけれど、顧客側にとっては割高な要件定義になる可能性があります。


複数の言語でプログラムがかけて、顧客のビジネスに合わせて、最適なプログラミング言語を提案しつつ要件定義ができる、「頼りになるSE」がΠ型人材

→Π型なSEはプログラマ側にとっては妥当な要件定義ができ、顧客側にとってもリーズナブルな要件定義になる可能性が高い。


でも、「既にある複数の選択肢から何かを選ぶ」という方向は人間よりもAIの方が得意になります。

そこで、そんなΠ型なSEが、デザインパターンを学んで「言語を超えたIT実装の共通性の勘所」が分かる鳥居型人材

になると、自分の学んでいないプログラミングの範囲や「プログラミング以外を使う」ことも含めて実現可能性が出てきます。


プログラマ同士でも、デザインパターンという概念が通じる同士か否かで、議論の質が大きく変わるのは、デザインパターンをご存知の方は分かると思います。



鳥居型産業について

鳥居型産業とは、現在よく行われがちな「Π型の協業」による失敗を避け、日本に新産業を産むためのコンセプトです。


ICTの発展による異業種交流機会の増加、そしてT型人材の活躍により異なる専門分野を持つAとBによる協業というものはよく行われる機会が増えました。


しかし、企画段階ではA・B各社(各部門)の強みが議論されるものの(Πの横方向)、いざ、それぞれの専門分野が必要となる実行(実装)段階となると、A・Bそれぞれでの実行に落ちてしまい(Πの縦方向)、結果的にあまりいいものが生まれていないのが現状だと考えています。


これは、結局のところ、AとBのお互いに持っている専門的な問題解決経験について、「技術的に一段深い融合」がなされていないからだと考えています。

そこで必要なのが、鳥居型人材のところでもふれた「何ができるかを、技術的に一歩深い形で教えあい、語り合える、共通言語(鳥居の下の横棒)」だと考えています。

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そのためには、前述の鳥居型人材が必要だと考えています。


鳥居型人材を養成する一手段としてのTRIZ

TRIZ(トリーズ)は世の中で「問題解決手段」の(もっとも強力だが最も難しい)一つとして認識されています。

しかし、私にとってはTRIZは「問題解決手段」の前に、「自分がかつて行った問題解決を異なる分野の方と共有する手段」として有用だと考え、利用しています。


実際、TRIZ(トリーズ)は超発明術、として日本で紹介されましたが、もともと、TRIZが発明されたのは、ロシアの天才、G・アルトシューラーが

「ある分野で新しい問題解決とされたものは、9割方、他の分野では解決済の問題であった」

という発見から始まり、「分野を超えた問題解決の方法」としてできあがっていったものでした。ですので、TRIZの使い方としては相性が良いと考えています。

トリーズ(TRIZ)の発明原理40 あらゆる問題解決に使える[科学的]思考支援ツール

(発明・特許カテゴリのベストセラー1位を獲得した拙著、お陰様で第3刷)

コンセプトの再掲と、クリエイティブ・コモン宣言

ここまで長文をお読みいただき、ありがとうございました。

最後に再掲ですが「鳥居型人材による鳥居型産業の創生」のコンセプトは

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です。


上記の顧客は、まずは企業や団体ですが、最終的には日本、そして世界だと考えています。

これを実現していくために、TRIZを軸にこれまでも行動してきましたし、これからも頑張って行こうと思います。

目標に対し、まだまだ微力な自分ですが、来年以降も折に触れ、ご助力いただいたり、色々とお教えいただければ幸いです。



(今のところ、Google検索しても他にお一方しかいないようです。似た用法ですが、“熟成した教養”という言葉で、似たことを指していると思われます。

 どれだけの効力があるかわかりませんが、「鳥居型人材」「鳥居型産業」というフレーズは発明シンボル同様、、この場でクリエイティブコモン(CC-BY)であることを宣言しておきたいと思います)

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

2017-05-09 [開成] 開成運動会の楽しみ方(その5)

[開成] 開成運動会の楽しみ方(その5)

3年前から書いている、開成運動会の楽しみ方も4年目にしてようやく「中3俵取り」となりました。これで各学年の競技を全て紹介し終えることになります。前回までも読んでいて下さった方、ありがとうございます。初めての方は初めまして。はじめましての方は、下記の「二昨年の日記」からお読みいただければと存じます

  • 玄人向け :朝7時〜 (開場〜開会式〜中3俵取り)

http://d.hatena.ne.jp/so-so/201605:会場〜開会式]

(今年の運動会プログラムはこちら)

http://kaiseigakuen.jp/wp/wp-content/uploads/2016/05/201605program.pdf


今年の分は普通想定される「運動会」の枠を外れているので、初めてお読みいただいている方には、 http://d.hatena.ne.jp/so-so/201405:二昨年の日記] からお読みいただければと思います。


俵取り

4年目で、とうとう開成運動会の中で誰もが「最も玄人向け」と認める「俵取り」の項になりました。

私などは、諸先輩方からみれば玄人とはとても呼べないのですが、身近に演技準備係(演準)出身者が何人もいたので、彼らの視点や言動からをお借りして、「玄人はどう見ているか?」の一端でもお届けできればと存じます。


端的に言えば、俵取りは「3つの苦労」を堪能する競技と言えると思います

  • 中3の苦労
  • 高3の苦労
  • 演準の苦労

まず初めに「中3の苦労」です。

俵取りはプログラムにも書いてある通り、重さ100?の11個の俵を自陣に向けて取り合う競技です。6学年の競技の中で「最も動きが少ない」競技です。しかし、だからと言って運動量が小さいわけではありません。むしろ「かけられている腕力の大きさ」では最も大きいとも言えるでしょう。

そして、一見同じ動きに見える参加者は、(パンフにも説明されていますが)「押し」「引き」「はがし」といった役割が事前に与えられており、観察しているとそれぞれのチームがなるべく「効率よく」俵に力を加えるべく奮戦している様が見られるでしょう。

かといって、ただ力をかければ動かせるほど「俵の重さ」は甘くはありません。よほどの上手い態勢に入るか、うまく2人分の力をかけないと、俵は動きません。中2の綱とりと異なり、1つの俵にとりつく人数は互角なので、よりチームメンバーとの連携プレイが求められます。


これが「中3の苦労」です。


高3の苦労 〜 もっとも温度差のある「土下座」


さて、中3俵取りの場合、試合が終わった後の「土下座」も、一つの観戦ポイントでしょう。

中3は、正直言って6年間の中では最も運動会に対してのモチベーションが相対的に低い学年です。

とはいえ、相対的に低いだけで、運動会が大好きな中3も存在します。

(かくいう私も、中3の時の練習にもすべて出ました)

そして何より、中3を教えている高3には熱いメンバーがたくさんいます。

それだけに、負けた際の土下座では、その温度差があらわに出ます。





ある意味で、これが「一般的な運動会への姿勢」に近いのかもしれません。

その様子を見ておくと、この後の中1の土下座、そして高2の土下座、などなど各学年によって「様々なカラー」があることを感じる土台となるでしょう。


そして何よりも、「全員のモチベーションが高いわけではない

何しろ前項の通り、「一つの俵に取り付くメンバーはほぼ互角」で、3〜4人です。

さすがに運動会当日に休むメンバーはほとんどいませんが、途中の実戦対抗と呼ばれる練習試合などでは、人数の差がそのまま勝敗の差になることも少なくありません。

そう、俵取りの強さの半分は、テクニックよりも

「最も言うことを聞かない中3を、どれだけモチベーション高く運動会練習に参加させるか」の高3の苦労の集大成なのです。



最も熱い観察〜俵の出来


さて、最後の苦労は「演準の苦労」です。


俵取りの間、耳を澄ますと、「今年の俵(の出来)は甘いな」とか「あれはしっかりしてる」という謎の言葉をつぶやく人に出会うかもしれません。


そう、この日記のテーマでもある「運動会を支える裏方」です。

あの俵、見ての通り「どこかで売っている」代物ではありません。

相当に年季が入っているものにも見えますが、実はあの俵、「毎年生徒が作り直す新品」なのです。

あの袋に、校庭の砂場の砂を入れては大きな木槌で叩き、叩いては少し砂を入れ、入れては叩き・・・を繰り返して、最後に大きな畳針で縫って俵が出来上がります。


想像していただきたいのですが、ふにゃふにゃの袋に砂をつめ、ただ単に木槌で叩いて固めただけですと、当然うまい円筒形になるわけではありません。

槌で叩きながら、俵型になるように丹念に丹念に叩いてこそ、きれいな俵型になります。

しっかり詰まっている「重くて俵型」の俵が理想とされています。

そういう俵は、すぐには動かないものの、競技者の力が噛み合って最大限の力が出た際には気持ちよく転がります。


そうでない俵には2種類

「形はいいが、あまり詰まっていない、“軽い俵”」

「詰まってはいるが、形の悪い、“重くて形の悪い俵”」

前者は、あまり競技者の力が合わさっていなくても、1人の力が勝っていればコロコロと転がっていきます。これはイマイチ面白くない。

そして、「重くて形の悪い俵」は、ほとんど動きません。これは競技しているものにも、見てる方にとっても最も最悪なものです。


いかがでしょうか?皆さんも「俵取りの持つディープな魅力」の一端でもお伝えできましたでしょうか?


なお、田端側よりも日暮里側の方が有利という話が有り、それを検証するのが一つの「あまり知られぬ通の楽しみ方」だったのですが、最近の運動会パンフには時々載っているようです。

そして、おそらく今年は例年以上に(私など足元に及ばない程の)「玄人」の観戦者が詰めかけていると思われます。というのも、実は今年からグラウンドが「人工芝」になっているのです。

果たして、大々的な改修がなされたグラウンドでも日暮里側が有利なのか?それとも変わっているのか?

朝から運動会を見に行ってしまうようなOBの間では話題になっていることでしょう。少し耳をすませば、そんな会話が聞こえてくるかもしれません。




とはいえ、これもまたすべては「人工芝の前」のお話。

5種類ある競技の中で、「人工芝化」が最も影響を与える競技が、この「俵取り」でしょう。


「人工芝で最も適した俵は何なのか?」

「土のグラウンドと人工芝で一体、俵にどのような違いがでるのだろうか?」


私よりもディープな玄人観戦者たちが漏らすレポートを聞きたい気持ちでいっぱいです。


そのような俵を、おそらく今日この瞬間も叩いているであろう後輩たちに感謝しつつ、今年の俵取りを楽しみにしたいと思います。


そして、ディープな俵取りを味わった後は、フレッシュな中1の馬上鉢巻取りで、その純粋な一生懸命さを味わっていただければと思います。


それでは、よい運動会観戦になることをお祈りいたしております