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2005-10-05

変革の世界史的意味


 わが国の古代国家の成立は、鮮半島における諸勢力の消長、中国大陸における王の強い影響のもとに行なわれたことは、第1巻や第3巻で明らかにされた。またのちの明治維新が、欧米の強い「外圧」のもとに行なわれたことも改めて指摘するまでもないであろう。外国の影響といっても、古代ローマ帝国の崩壊はゲルマン民族の侵入によるものであるし、中国や鮮半島の諸王の興廃も北方異民族の侵入との関係なしには考えられない。歴史上の変革は、その社会自体のなかに基本的な変化への動きをふくみながらも、直接には外部的な圧力により、あるいは外部的な圧力にたいする反撥(はんぱつ)の結果としてあらわれることが多い。もし外部からの刺激が加えられないばあい、古代社会の矛盾はそのまま蓄積して、新しい方向への変革の糸口が与えられないまま歴史的発展は完全に停滞し、その社会は化石化してしまう。古代のエジプトはその適例である。

 このような世界史的変遷(へんせん)を考えるとき、わが国が古代末期にほとんど完全に外国勢力からの影響から独立に、いわば純粋培養のような形で社会の根本的変革を行なったことは、世界史上にもその類をみない注目すべきことである。


【『日本の歴史 6 武士の登場』竹内理三(中公文庫)】

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