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斧節【onobusi】 このページをアンテナに追加 RSSフィード


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2007-10-26

「あの荒れ地の中に宝がある」


 こんな昔話がある。

 ――父の遺言で「あの荒れ地の中に宝がある」と、子達が聞いた。

 怠け者の子達だったが、“宝”が欲しいばかりに、毎日、一生懸命、荒れ地を掘った。人間は“宝物”に弱いらしい(笑い)。

 中々宝は出ない。しかし、真面目な父の言うことである。どこかにあるはずだ。

 こうして一年たった。いつの間にか荒れ地は立派に耕されていた。

 ある人がそれを見て、「こんなに見事に耕された土地なんてね、他にはない。どんな作物でもできるだろう。すごい財産だ」とほめた。

 子達は、初めて悟った。父親は、自分達に「労働」という“宝”を教え、土地を耕させるために財産の話をしたのだ、と。

 父の話は嘘ではなかった。探していた宝は、まさに“土の中”にあったのだ。

 父のがわかった子達は、謝しつつ、以来、いつまでも仲よく、栄えた――という物語である。


 この話からは様々な教訓が引き出せるとう。

 読書についていえば、“読む”ことも「を耕す鍬(くわ)」といえる。実は、本そのものの中に、知恵や幸福があるわけではない。本来、それらは全部、自分の中にある。

 しかし、読書という鍬で、自分の、頭脳、生命を耕してこそ、それらは芽を出し始める。

「文化」すなわち「カルチャー(culture)」の語は、「耕す」すなわち「カルチベイト(cultivate)」からきていることは有である。

 自分を耕し、自分を豊かに変えてゆく。そこに「文化」の基本がある。

 ともあれ、あらゆる賢人が読書を勧めている。人生の“実りの秋”に、大きな大きな精神の果実をつけるために、今こそ、あらゆる良書に“挑戦また挑戦”していただきたい。


【関西創価学園・第8回健康祭 1989-10-10 関西創価学園池田記講堂】


手塚治虫氏」に続く指導。


 先日、テレビでアジア学院のことが紹介されていた。アジアやアフリカから農村指導者を招き、有機農法を9ヶ間かけて実践的に教えている。そして、日本で学んだ彼等が、今度は祖国で農民に有機農法を伝えるのだ。それはもはや単なるノウハウではなく、“知恵”そのものである。


 空気が多く含まれるほど微生物が増え、土壌は豊かになる。堆肥やミミズも欠かせない。つまり、雑多な“生命の連環”が機能し始めて、豊穣な実りがもたらされるのだ。


 振り返ると、「昭和型の幹部」は農薬そのものだった(笑)。農薬幹部の指導が散布されると、微生物は死に絶え、害虫も近寄らない農作物は人体を侵(おか)した。見栄えのいい野菜は、おしなべて水っぽくて味が薄かった。そんな活動家が多かったよ(笑)。


 土壌が豊かな組織とは、端的に言えば「出たり出なかったりする人が、たくさんいる組織」だとう。内外に限らずだ。活動家と未活動のメンバーがきっちりと色分けされている組織は、“農薬&化学肥料型組織”といってよい。人間を2色にしか分けることができないのは、どう考えても不健康だ。白と黒しか存在しないのだから。色とりどりの人材群がいて、百花繚乱の功徳の花が薫るのだ。


 読書も同じだ。雑多な知識と小さな動が、自分自身の経験と複雑微妙に絡み合って“連環”を形成する。その積み重ねが、“魅力的な対話”という果実をもたらすのだ。人々の興味を掻き立て、目を集めることがなければ、ま、「雄弁」とは言えませんな。

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