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2008-09-06

『心の操縦術 真実のリーダーとマインドオペレーション』苫米地英人


 優秀なリーダーかどうかは、情報空間をいかに高い視点から俯瞰できるか、にかかっているのです。


 視点を高くすることを、カント以降の分析哲学では、抽象度を上げる、と言います。


「会社に貢献すれば給料を上げますよ」というような“人参ぶらさげ式”が多いですが、それでは社員が自分のことを考えるようになってしまいます。すると、決定の視点が下がってしまいます。視野が狭くなって、決定を誤る可能が高くなります。

 だからこそ、煩悩を捨てなければならないのです。


 その真逆をやっているのが、アメリカなどではよく行われている、いわゆるエクセレンシープログラムです。

 これは有能な兵士をつくるプログラムです。目の前にいかにエサをぶらさげるか。そうしてインセンティブを上げるものです。アメリカの企はみんなといっていいほど導入しています。

 けれども、これは100万人のソルジャーにはいいが、リーダー育成にはよくないプログラムです。つまり、ただ組織の手足となって命令されるだけの人間を育てるにはいいのですが、彼らをリーダーにするわけにはいきません。

 軍全体には参謀が必要です。兵隊をつくるプログラムとしては人参ぶらさげ式でいいのですが、それでは参謀が育ちません。参謀を人参ぶらさげ式で育てるわけにはいかないのです。


 アメリカの軍隊も、昔と違って、個々の兵士が自律して行動する柔軟な組織になっています。どの人間でもいつでもリーダーになれるような訓練がなされているわけです。

 それはどういうことかといえば、タスクごとに担当が決まっているのです。役割分担です。

「この分野、この仕事では俺がリーダーだけど、この仕事では俺はソルジャー」ということです。タスクによって、リーダーになり、ソルジャーになり、と、役割を変えるのです。このように、マルチな次元が組みあわせられるシステムをつくっているのです。

 そうしないと、旧来のツリー状の組織では、どんどんボトルネックができてしまいます。ボトルネックの部分をやられると、それより上と下とが完全に切れてしまい、情報伝達ができなくなってしまいます。

 太い電線を一本切れば、そこから分岐していた電線すべてに電気が供給されなくなり、大規模な停電が起こるようなものです。

 切れなくても、何らかの理由でそのボトルネックで情報が停止すると、そこから下のツリー全体が機能停止します。

 これを防ぐためには、全員がリーダーになれる組織をつくる必要があります。そうすることで、状況に応じて柔軟に対処できるようになります。

 そのためには、組織のメンバーの誰もが視点を上げてものを考えられるようにならなければなりません。

心の操縦術 真実のリーダーとマインドオペレーション 心の操縦術 (PHP文庫)

(※左が単行本、右が文庫本)

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