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2008-12-09

所帯を持った池田青年に対する戸田先生の指導/『池田大作 行動と軌跡』前原政之


 遅ればせながら『池田大作 行動と軌跡』を読んだ。労作である。何にも増して文章がいい。先生の著作を一通り読んだ者であれば、二番煎じ的な印象を受けるかも知れない。だが、それは底の浅い読み方である。著者の図は、飽くまでも池田大作という人物の全体像を描くことに力点が置かれ、妙な粉飾を斥(しりぞ)けていることがわかる。つまり、著者が定しているのは創価学会員ではない。先生を知らない人、または先生を誤解している人にこそ向けられた書籍といってよい。


 そして、私ほど先生の著作に親しんできた者であれば(←自慢だよ♪)、時代の変遷(へんせん)と、学会における歴史的義の変化までもが読み取れる。抑制された文章の上辺に捉われるとそこが理解できない。我々学会員は、せめて著者と同じ程度に先生の著作をひもとくべきだろう。


 池田先生が結婚された時の以下の指導を、私は初めて知った――


 昭和27年(1952年)53日、池田が白木香峯子と結婚すると、戸田は「これからは鉄ではなく金を鍛えるぞ」と宣言し、私生活の上でも口やかましく指導し始めた。池田が粗悪品を買ってくると「みっともないことをするな」と睨(にら)みつけた。礼を尽くすべき相手への贈り物も一流品を買わせ、「高い安いではない。真を届けるのだ」と自ら店を指定した。池田の結婚披露宴でも花嫁の香峯子にむかって「ダイちゃんが悪くなったら、みんなあなたの責任ですぞ」と断言し、池田に「どんなに偉くなっても中流生活、どんなにおちぶれても中流生活を守れ」と厳命した。さらに、男子のたしなみとして、座布団一枚のうえで舞を舞う足運びさえ池田に伝授した。


【『池田大作 行動と軌跡』前原政之(中央公論新社、2006年)】


 カテゴリを「将軍学」としたが、実際は「帝王学」ともいうべき内容である。形式だけの儀礼を嫌い、中流生活を勧める戸田先生の発言が、釈尊の初期経典で説かれる「バラモン」をい起こさせる。豊かな暮らしが、庶民の姿を見えなくする。また、贅沢(ぜいたく)は人のから謝を奪い去る。そして、欲望は確実に肥大してゆき、傲慢な人間が醸成されるのだ。


「人の振舞」(1174頁)と口にすることは易(やさ)しい。だが、そこに具体がなければ、人のには刺さらない。戸田先生の言葉は、宝石の如き至言であり、襟を正さざるを得ない響きをじる。


池田大作 行動と軌跡

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