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斧節【onobusi】 このページをアンテナに追加 RSSフィード


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2009-05-05

義務


 パレアナはためいきをつきました──義務という言葉はいやな言葉だとったのです。「叔母さん、お願いです」と呼びかけました。「それを喜ぶには、どうしたらいいんでしょう──義務ということをです?」

「なんのことを言ってるの?」ミス・バレーは驚いて見上げましたが、急に顔を赤くして、腹立たしげにおりていきました。「パレアナ、しつこく言うものじゃありません」

 狭しい、むしあつい、屋根裏の部屋で、パレアナは背中のかたい椅子にくずれるように腰をおろしました。頭の中では義務という言葉が、ぐるぐるからまわりしていました。「なにがしつこいんだろう? あたしはあのギム、ギム、ギムっていうことに、なんのうれしいことがあるのか、知りたかっただけなのに」

(中略)

「あたしにはなんにもうれしいところが見つからないわ」と大きなでひとりごとを言いました。

「ただ、ギムが終わったらどんなにうれしいだろうとだけは言えるは」そこでパレアナは突然をたてて笑いました。


【『少女パレアナ』エレナ・ポーター/村岡花子訳(角川文庫、1962年)】

少女パレアナ (角川文庫クラシックス) パレアナの青春 (角川文庫)

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