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2011-08-18

「宗」という概念は「学派」


 次に注意すべきは、「宗」という概念である。今日、われわれは何々宗というと、仏教内において教理・信仰を異にし、独立した組織をもつ集団を考えるが、南都六宗の「宗」はむしろ学派、あるいは一寺院内に諸宗が同居して研鑚にはげむ様は、今日の大学における学部あるいは学科のようなものと考えたほうがよい。当時の記録によると、各宗はそれぞれ寺院内で独立した研究所をもち、そこには図書が備えられ、また各宗に縁の深い仏菩薩や祖師をまつった厨子(ずし)が置かれていたという。


【『日本仏教史 思想史としてのアプローチ』末木文美士〈すえき・ふみひこ〉(新潮社、1992年/新潮文庫、1996年)】


 学派は学問的見解の相違であるが、宗派は所属教団の違いでしかない。つまり宗派が説く正義とは「立場」に基づくものであって思想とは関係がない。もう少し踏み込むと、宗派の実体は「タブーの共有」に他ならない。

日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)

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